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konokoio itsuka kitto kouikai suru

でん蔵先生、お名前は存じ上げていましたが、初読みの先生です。
一度「萌2」としたのですが、下巻を読んで感激し
もう一度この上巻に戻って読んで深く沁みたため、
評価を「神」に変更しました。
幸せそうな笑顔を見せる受けに対し、どこか寂しげに微笑む攻め、
そして全体的に暗めの配色が目を引くデザインの表紙のこちら。
上下巻のお話は裏切らないー
と個人的に思っているため手に取り、読んでみて
攻めのクズっぷり甘えっぷりに怒りが湧いたのですが、
それ以上に切なくてやるせなくて、心震えました。。
クズ攻め、記憶喪失などの設定はちょっと好みの分かれるところかなと
思いますが、自分にはとても刺さる物語でした。
(※攻めが浮気を繰り返し、女性を抱く描写あり。苦手な方、ご注意ください)
以下、上巻のみ拝読した時点での感想です
主人公は、モデルとして活動する旭(攻)。
業界では有名な”遊び人”な彼ですが、実は過去にたった一人だけ、
本気で愛した人がいた。
大学時代、サークルの飲み会で知り合った彼・律(受)と
恋人になり、幸せを感じる日々が続いていたけれど、
旭がモデルにスカウトされ、しばらく経った頃から状況が一変。
二人の関係は、旭が浮気を繰り返すようになったことで
終わりを迎えます。
それから5年、何気なく入った喫茶店で律と思わぬ再会を果たすも、
律は交通事故の影響で付き合っていた頃の記憶を失っていてー
と続く、別れからの再会×記憶喪失×やり直しの物語。
律が記憶を失っていることにホッとしつつ、
「昔の友人」と嘘をつき、これからも会おう…などと
約束を取り付ける攻めの人間的な弱さと狡さに怒りを覚えるものの、
しかしそれでも伝わってくる彼の後悔の念には理解できる部分もあり、
グッと切ない思いに胸が締め付けられます。
別れを告げられた時も反省することなく、勝手に律に理解を求め、
逆に自分が裏切られたような気持ちになっていたー
というほどのクズ攻め・旭。
果たして彼は律の記憶を取り戻す手伝いをし、
見事記憶が戻った暁にはきちんと謝罪することができるのか、
そしてそれが受け入れられるのかー?
という部分が最大の見どころ、
ハラハラドキドキしながら読み進めました。
同情の余地などなし!と思える攻めに対し、
受けの律がどこまでも素直で一途なところに胸を突かれる…
再会後もまた旭に恋する様子、一緒に帰れるだけで
ささやかな幸せを感じている描写がとんでもなくいじらしくて、愛おしくて。
律からの告白により、再び付き合うことになった二人。
けれど律には過去の記憶はなく…
旭ももちろん律と同じ(いやそれ以上の)気持ちなんだけれど、
自分がやらかした過去を思うと踏み出すことができず、
律をどんどん不安にさせていってしまうところに
「ああああもう!!」と焦ったさと苛立ちMAX...!
特に律の気持ちになり「痛い」と感じたのが、
以前の律と今の律との”違い”を旭に指摘されるシーン。
旭の知る自分とは変わってしまったことに対し、
「ごめんなさい」と俯きうなだれる姿が見ていてたまらなかった、、( ; ; )
自分の中で評価が一気に地に落ちた旭ですが、
その後の謝罪と力強い言葉は確かに律を勇気づけていて、ほっ。。
言えないことが多すぎて、前にも後ろにも進むことができず
苦しむ旭ですが、昔律をあれだけ苦しませたことを思えば
罰を受けても当然とも思うけれど、読んでいて彼と共に息苦しさを覚え、
これからどうなるのーと、ページをめくる手が止まりませんでした。
そして上巻ラスト、二人を繋ぐあの「鍵」からついに、
律が記憶をー
と、ものすごく気になり過ぎるところで下巻へと続きます。
一旦一呼吸置いて、気持ちを鎮めてから、続く下巻を読みたいと思います。
どうか夜明けの光が見られますように...!
★修正:なし(電子シーモア)
→学生時代の彼らの濡れ場はちらっとだけありますが、
修正の必要がある描写はありません。
→攻めと女性との絡み描写があります