お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
cigarette liberty
『草上の昼食』
売りをやってた少年の健気さに胸が痛くなりました。なんかインプリンティングなヒヨコみたいな可愛さ。可愛いんだけど、心がツンと切なくなるような可愛さです。可愛いと可哀想は似てるというのをよく聴くけど、それを体現したような少年でした。
そんな少年をひょんなきっかけから自宅に住まわせることにした主人公。彼の人物造型もまた秀逸です。少年を疎ましく思って冷たくする場面、分かる分かるって感じでした。あるんだよね、こういうのって。でも疎ましい=嫌いではないんだよね。
『シガレット リバティ』
主人公の少年の感じる閉塞感がひしひしと伝わってくる作品でした。
優しい兄でいたいと望み、そうしてるけど、時折どうしようもない苛立ちにさいなまされる。愛しているけど憎んでいる。憎んでいるけど愛している。
恋ゆえというよりも逃避のために結んだような関係が、離れる段になって恋だと気づき、離れてしばらくしてからナチュラルに向き合える気持ちに変化する。エピソードと過不足なく絡み合った心情描写が見事だと思いました。