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愛してやまない石原理先生の、最高傑作とも言えるべき作品だと思います!我が心のバイブル…
小学生の頃に受けた心の傷をきっかけに、対人恐怖症になってしまった入谷鉄央。そんな自分と決別するために、わざと、誰も自分を知らないであろう三流高に入学する。常に怯えていた過去の自分を捨て去り、生まれ変わった入谷。堂々と胸を張り、逃げることも泣くこともしなくなった。
そんな入谷に、ある出来事をきっかけに、意味深な視線を送り続けるようになるクラスメイトの木津涼二。何もかもを見透かすような木津の視線に、入谷は、今の自分が崩れてしまい、昔に戻ってしまうような不安を覚える。そんなに見つめないでほしい。そんなに俺をかき回さないでほしい…。
入谷に興味を抱き、なにかとちょっかいを出し続ける木津。
木津の態度に戸惑い拒否しながらも、突き放しきれない入谷。
穏やかで頼りない友人だったが、木津に触発され、入谷に並々ならぬ感情を抱くようになった、親友の良太。
3人の不安定に移りゆく感情がとても丁寧に描かれています。
石原さんの作品には全てと言っていいほど当てはまることですが、登場人物全員、女々しい人がいないんです!みんな、ちゃんと“男”なんです。男なのに、なんで同じ男のあいつに惹かれてしまうのか。そんな入谷の葛藤や、いつもクールに見せてる木津の戸惑い。少年達は傷付きながら、衝突し合いながら、お互いの気持ちを掴み取っていきます。
特に個人的にヤバイと思うのが、木津くんの殺し文句の数々…!
「あいつがボロボロになるまで抱きてぇよ。泣いて許してって言っても離さねぇよ」
とにかくハードボイルドな木津くん…。このセリフに胸を撃ち抜かれました…。
そして入谷くんの溢れ出るフェロモン!なにもエロいことしてなくても、色気が溢れて溢れて…たまりません(笑)泣きボクロの麗しい、まさにエロうさぎちゃんなんです(笑)
BLというジャンルのみで括るには惜しいと思えるほど、少年達のギラギラした力強さや、脆さ、儚さが濃縮された作品です。
あふれそうなプールを泳ぎきろうともがく少年達の、一筋縄ではいかない青春を、ぜひ。
石原理さんの作品をお読みになった方にはお分かりだと思いますが、この作品も典型的な石原さんの作品じゃないかと思います。
一言では言い表すのが難しいのですが、男の世界が一杯詰まってる感じです。
プライドとか、意地とか、戦いとか、かっこよさとか・・・。
お互い惹かれているのは分かっているのに、それを認めたくないとか、認めたら負けるだとか。
主人公は高校生なので、舞台は学校もよく出てくるのですが、登場人物はとても大人です。
一筋縄ではいかない世界なので、ラブも一筋縄ではいかない感じです。