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koi ooki koushakuα tono itsuwari no amayakakon
今回は篤志家の公爵と天涯孤独な大学生のお話です。
養父母を亡くして生計に困った受様が
攻様の仮婚約者を務めた事から攻様の最愛となるまで。
19世紀の末性区分として
男女の他に3つの第二性が導入されます。
アルファは男女どちらであっても
女性またはオメガを妊娠させることが可能で
オメガならば男女問わず妊娠が可能ですが
オメガは実の親からも虐げられることが多い性でした。
そんなオメガの地位が向上したのは
アメリカの篤志家アルファがオメガ支援を公言し
機会を得たオメガ達が活躍するようになった事で
今ではアルファのオメガ支援は半ば義務化しています。
受様は赤ん坊の時に育児放棄されて施設で育ちます。
個人支援を半ば飽きられていた時に
故郷に戻る英国人夫婦の養子として英国に渡ります。
養母は資産家生まれの会社経営者のアルファで
絵本作家のベータの養父との結婚を認められておらず
2人は受様を大切にしてくれますが
ジュニアハイに進んだ直後養母が病だ亡くなり
大学進学直後に今度は養父が事故で亡くなります。
受様の保護者が亡くなると周りの態度が激変し
受様はバイト先でも見返りや関係を迫られるようになり
バイト先の店長に理不尽な関係を強いられている時に
絵に描いたようなアルファの英国紳士に助けられます。
彼が今回の攻様です♪
攻様は受様に冗談交じりの口説き文句は言うくらいに
スマートで恋愛慣れしている人でしたが
後日、
受様の大学の美術史の調査協力のために訪れた際
攻様の姪に懐かれた事で彼女のシッターと
偽婚約者のバイトを依頼され・・・
愛に恵まれない侯爵家当主の攻様と
保護者を亡くした受様のオメガバースです♪
攻様の家系は英国侯爵家のひとつですが
愛に恵まれない呪われた公爵家として有名です。
攻様も若くして当主となりますが放蕩家で
端正な美貌と品の良さで誰とでも付き合いますが
長続きせず、特定の恋人を作らないと言われています。
姉はシングルで姪を育てていますが
ある事情で攻様が預かる事になったものの
子供の扱いに慣れずに苦労していました。
そんな姪が受様に懐いた事と攻様の結婚問題
受様の経済事情を解消する手段として
攻様は受様に偽婚約者の話を持ち掛けるのです。
攻様は恋愛に重きを置いていないだけで
世慣れた頼れる大人として真摯に対してくれるので
徐々に受様との関係が"偽"ではなくなっていく展開が
寄る辺なかった受様の支えとなっていくだけでなく
攻様の恋愛に対する考え方も変えていき
2人が互いを運命の相手と認めて"天命のつがい"となるまで
葵居先生らしい優しいオメガバースで
とても楽しく読ませて頂きました (^-^)/
天涯孤独のΩである雨瀬がプレイボーイなαであるケアリーの偽の婚約者になるところから始まります。
雨瀬が健気で可愛い分、ケアリーには思うところがあり過ぎました。
まず、子供の目の前で子供への嫌悪感を露わにするケアリーに引きました。
次に、ケアリーが仮の婚約者を続ける為と言って雨瀬を手酷く抱いた翌日に仮の婚約者を解消していて戸惑いました。
最後に、両想いになる前に雨瀬を妊娠させたことが受け入れ難いです。
どうしてもモヤモヤしてしまうので、中立評価とさせて頂きます。
また、妊娠で仲直りセックスはお預けでペッティングのみ、その後は出産後のお話で、結局両想い後のセックスを見られなくて残念でした。
恋愛経験値は高くても、恋の偏差値は低めな公爵サマの本気の愛。
偽りの婚約者設定から始まるストーリーには、あーコレ偽りが本物になっていくパターンのヤツね、と読む前から終わりを予想して期待値が上がりっぱでした。
事情が色々あったり、想いがうまく噛み合わなかったりと、エンディングにたどり着くまでの2人のすれ違いには胸が痛くてたまらんシーンも多々ありましたが、期待通りの甘やかを最後はしっかりと味うことができた読後感に大満足です♪( ´▽`)
苦労人で健気なオメガの雨瀬視点なせいか、プレイボーイのケアリーを好きになってしまう恋の報われなさが響くストーリーです。とにかく前向きに頑張る雨瀬には応援の気持ちしかなく、不憫な境遇にも負けず密やかにケアリーに想いを寄せる控えめな姿にはホロッときます。
問題はケアリーです。
本気モードになった相手に対しては言葉にするのが苦手なのか、欲しい時に欲しい言葉をくれない彼に喝!嫉妬すると意地悪しちゃうタイプなようで、雨瀬が友人と買い物していた様子を見たあとのベッドの誘い方は、ハッキリ言ってナイわーでした。
そのベッドシーンは雨瀬の片想いの心情が切な苦しく描写されていて、好きな人に抱かれてるのに、あんなにも悲しいシーンってあるだろうか。
ケアリーの態度も言葉も、終わってみれば子どもっぽい嫉妬からだと分かりますが、イヤな態度を取る前に伝えることを伝えなさいよと、大事なことを見落としまくっている公爵サマにプンスカでした。
すれ違いや誤解が余計に悲しみや不安感を煽ってきますし、ケアリーの些細な行動やケアリーの姉の言動も雨瀬の恋心を追い詰めていくところがやるせなかったです。
この作品では、通常「運命のつがい」と言われているワードが「天命のつがい」という言い方をします。意味はほぼ一緒。彼らの運命が果たして天命なのかどうか注目しながら、2人の想いが合わさっていくその瞬間をぜひ見届けて欲しいなと思います。
特定の相手を作らずにきたプレイボーイが、嫉妬も執着もしていく"らしくない"変化からもぜひ目を離さないで下さいね^ ^
ちょっとどーーしても、βの当て馬・テス君の方が
いいんじゃなかろうか…、という思いが抜けず、
「神」か「萌2」か迷った末の…「神」評価です
先生買い&表紙買いしたこちらは、
イングランドが舞台の身分差オメガバース。
受けの境遇や攻めとのすれ違いが切なくも、
最後には甘さと幸福感に満たされる物語です。
年上貴族スパダリ×施設育ちの不憫受け。
途中、受け・雨瀬の涙に自分も涙し、
切なさをたっぷり味わいました。(褒めてます…!)
お話の内容について書く前に、まず。
篁ふみ先生のイラストが、表紙から何から全て麗しいです✨
攻め・ケアリーの美しさが際立ってる…!
挿絵が好みドンピシャすぎて震えました。
そして今作もう一点、すごく良かった…と思えたのが、
2人の出会いを生んだキューピッド、攻めの姪っ子マチルダの存在です。
なんと今作、実は葵居ゆゆ先生初の
”女の子”の子連れ(とはちょっと違うかもですが)ものだとのこと。
このマチルダがもう、セリフから何からいちいち全部可愛くて、個人的に大好きなキャラクターでした☺︎
いじらしくて、愛らしくて、
雨瀬じゃないけどぎゅっ…とハグしたくなるような可愛らしさです。
雨瀬とマチルダの最初の出会い。
マチルダが、雨瀬のかばんについた”雨粒のぬいぐるみ”を
「泣いてる」と勘違いして話しかけてくるのですが、
この初登場時からずっと、可愛くて仕方ない女の子でした(*´꒳`*)
そして、いざ内容。
いろんなところを削ぎ落としてシンプルにまとめるならば、
「貴族スパダリαによる、不憫Ωの救済」なんですが…
この作品の面白いところ・特徴は、
攻め・ケアリーの印象が、ぐんと高いところから
途中ががっと下がるー
というところじゃないかな、と。
雨瀬がバイト先の店長に無理矢理迫られているところに、
救済に入ってくれた出会いの場面。
個人的にここが一番ぐぐっと心掴まれ、
「はぁ…かっこいい」となったところで(!)、
その後のマチルダに関する発言
(ここは彼がうまく素直な気持ちを言語化できないだけなのですが)、
当て馬・テスが現れてからのケアリーの嫉妬と独占欲、
自分の中の恋心を素直に雨瀬に告げない(告げられない)ところなんて、
「あーあーあー…」と思わされっぱなし、だったんですが…
彼の育った環境的に「唯一の愛」というものに
対して懐疑的だったり、
本気の恋、というものが30数年の人生の中で
初だったー
ということが分かり、そんな「完全無欠の超絶スパダリ」ではないところこそが、
ケアリーという人の人間くささを表していて
魅力に思えるように。(絆された、とも言う…?)
一方の受け・雨瀬は孤児でなかなか引き取り手がつかず、
やっと引き取ってもらえた先の養母が亡くなり、続いて養父まで事故で亡くして天涯孤独に。
事故を起こした相手からいちゃもんをつけられ訴えられたりもしていて、
“不憫受け”を地でゆく不憫さ、
書いてるだけで泣けてきます…( ; ; )
特に、優しく愛情深かった養父ハリーのことを
ケアリーに話していて泣き出してしまうシーン、
ほろほろ泣いてしまいました。
ケアリーの言動を誤解し、自分の思いは一方通行…
と思い悩み別れを決意する後半まで、
切ない展開が続きます。
それでも!
ラストは限りなく甘く優しく、幸せに満ちたもの。
可愛い息子が生まれてからの2人の様子が
描かれているのも嬉しく、
夜明けの物語大好き人としては、とてもとてもグッとくる展開・お話でした✨
…ただ。でもでもね!と、ここで終わらないのが
先述した評価を迷った理由、当て馬テス君の存在です。
βだけど、告白のタイミングを待っていて
それが遅すぎたよねとは思うけれど、
誠実で真摯で、嫌いにはなれない人なんですよね…
「運命」(←作中の表現では”天命のつがい”)
に抗う物語に惹かれてしまう自分としては、
テスと共に生きる方が、より幸せなんじゃないかなぁ…と読後の今もまだ、思ってしまっていたりします;
でも、雨瀬が「ケアリーを好き」なようには
タスを好きになれないのだから、仕方ないよね…と
半ば無理やり気持ちを落ち着かせました。
そして、まだあるか!という感じなのですが
もう一点だけ。
ケアリーのお姉ちゃん!
ラストのケアリーのお見合い云々…は、
それが弟と雨瀬をくっつけるための
ある種の作戦だったとはいえ、意地悪すぎませんかー…!
(自分を想ってくれてる人をも傷つけてますし)
普通に言葉で諭しても良かったんじゃ…
でも、それぐらい荒療治じゃないと
この2人の場合、にっちもさっちもいかなかった気も。
…とここまで長々いろんな思いを書いてきましたが、
読み終えた後もこんなふうに悶々としてしまうほど、
攻め受け2人だけでなく
脇キャラの言動や心理についても考えさせられた一冊。
これからも何度も読み返し、
その世界観に浸りたいな…、好きだな、と素直に思えた物語でした。
なので、「神」です✨