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zeitīmu no nie
「ゼイティーム」って何?
読み始めても特に説明が出てこなかったので調べてみたら、聖書に「オリーブ山(ハル・ハ=ゼイティーム)」が出てくるとのこと。
キリスト教の素養がないので、ピンとこなかったけれど、この山でのイエス・キリストやダビデ王の色々な逸話があり、聖書を知っている人にとっては「祈り」「希望」「贖い」etc. 様々なイメージを想起させる場所なんですね。
この作品の舞台は19世紀のイタリアで、オリーブ畑が広がる丘陵上の村。
アミントレ神父はルチャーノの学費のために金持ちに身体を許したものの、次第に悦楽に身を委ねてゆく。その上、マッティオとカーラを守れず、殺人まで犯してしまい、「私はどこで間違ってしまったのか」と嘆く姿が痛ましい。
そしてその姿は、オリーブ山に登って自分自身の罪深さを嘆いたダビデ王の姿と重なる。
なんとか火事場から逃れた神父とルチャーノ。
役人が「二人もこの状況からすると... まず生きてはいないだろう」
というので、ヨッシャー、これで自由に! と思ったら
「.......... 捜索を続ける」って。
捜索打ち切りじゃないの? 追っかけてくるの?
二人が無事にトスカーナに着けたとしても、売り飛ばされたマッティオたちが幸せに暮らしているとも思えず......。
と、重い結末でしたが、暗い話が好きなので、圷先生のほかの作品も読んでみようと思います。