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前巻で岩城さんちに押しかけ女房しちゃった香藤くんと、振り回されながらも心情が変化し始める岩城さん。二人がちゃんと恋人になるまでが収録された第2巻です。
掲載されていた雑誌に毎回お題があったようで、そのお題に合わせたお話が1話ごとに完結する構成になっています。そして毎回エッチなシーンがあります(笑)。その上で、コミック全体としては岩城さんが香藤くんに完全に絆されて身体だけでなく心も受け入れるまでが描かれていて、読み返すと…感無量…!な気分になりました。
この第2巻の見どころの一つが、香藤くんを抱こうとしてやめてしまう(やめさせられてしまう)岩城さんだと思います。そこにはちゃんと理由と意味があって、今後、二人はその気持ちをとても大事にしていくのですが…それはちょっと先のお話。この、人生が繋がってる感が「春抱き」の醍醐味ですなあ…しみじみ。
あと、この巻では岩城さんが意外にも少々天然であることが発覚して楽しいです。香藤くんが「可愛い」を連呼する理由が垣間見えました。
香籐と同棲を始めて1か月。忙しくはあったけど、それにしても香籐が岩城に手を出してこない事で、宙ぶらりんにされた感じの岩城がキレて香籐を抱こうとするんですが…。
ここで初めて岩城が香籐を抱くと言う事がどういう事かというのが出てきます。
岩城と香籐はリバなんですけど、実はこの時点では完全に岩城は受なのですよ。
どうして攻に回れないか。これは今後も何度も出てきて、そして岩城が香籐を抱く時は、いつも特別な時なのです。
この巻は岩城が完全に香籐に陥落するまでが描かれています。
それにしてもやっぱり内容が濃いなー! 無自覚で香籐に寄る女に嫉妬する岩城は、他に香籐の浮気疑惑などもあって、自分の中がボロボロになるまで一回価値観が崩れる状態になります。
更に、昔ゲイだったために芸能界から干された、岩城の憧れの俳優の話や、香籐の妹の結婚式の話で家族問題を取り上げたり、ホントもうお腹いっぱいなエピソード揃い!
ここら辺から岩城がぐっと色っぽく、そしてかわいくなっていくんですよねー。
真面目キャラが前面に押し出されて、言葉づかいも綺麗になってます。
キャラが安定した感があります。
一応かなりシリアス場面は多いんですけど、結構香籐のボケで笑わせてくれるシーンも入っててほっとさせられたりします。
この巻で好きなシーンは、岩城が加藤を抱こうとしたところと、香籐の浮気疑惑の決着がついたところ辺りですかね。
どちらも非常に印象的です。