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bloom script
分かり易いBLと言うよりはブロマンスに~好意の芽生えを添えて~的な雰囲気が漂う関係性のお話しかと思います
そして何よりもこれ、シェイクスピアの「ベニスの商人」を知っていないと多分作品の中で表現したかった事は読者には伝わり難い気がしてしまう。。。
なので、、、正直どんな読者にも優しい作品とは言えないかな?とは思います
2人であの戯曲の中に出て来るバサーニオもアントーニオもシャイロックも、そしてポーシャまでをも担ってしまっているように見えるので、、、それを200ページにも満たぬ世界で表現するのは大分難しかったように思うのです、、、
とは言えこの解釈は完全に私の自己解釈な訳ですが、、、
一旦ベニスの商人から離れて、、、ストーリーだけから感じた所も書いてみます
天才と称される程の実力を備えてはいるものの、幼少期の体験が引っ掛かりになってしまったのか、他人に介入される事を極端に嫌がる劇団員の巴山
幼い巴山が楽しみにしていた小さなネズミの役を取り上げ、主役の王子様へ彼を押し上げてしまった母親の強制力を感じた体験がある種のトラウマなのでしょうか
彼の家庭環境が気になりました、、、
そんな巴山の演技に魅了された男、高嶺
現在の彼は虎視眈々と出世街道をひた走る成果主義のエリート
まるで芸術などには心を動かされそうにない彼ですが、巴山の演技には感じるものがあった様子
彼が現金主義になった背景も母親にあり、金に苦労した事で母親に辛い思いをさせてしまった事を後で知った事への後悔と贖罪が根付いているようで、、、
こちらも過去の体験が今の自分を形成するのに大きく影響しているご様子、、、
高嶺自身にも叶えられなかった夢などがあったのでしょうか?
2人を対比してみると、、、
巴山は〝持っている〟のに自由に出来なかった過去に戻されないように自分の聖域に執着
高嶺は〝持てなかった〟事への悔恨から成果に執着をし、現実的な世界に邁進する日々
相当相容れないマインドに見えます
だけど、、、共通するのが過去の母親の存在でしょうか?
その心の繊細な部分に共鳴したのでしょうか?2人はお互いにシンパシーのようなものを感じて距離を近付けて行き、、、
と話が転がっていきます
自分なりに何度か読んで、こんな感じに2人の事を読み解き、何となく、、、分かるような所もあるのですが、、、分からなかった事も多かったです
特に2人の「恋」としての心象変化は非常に感じ取り難かったです
そうして結果辿り着いたのが「ベニスの商人」オマージュ説となった訳です
なので、私的にこの作品を理解する為には時間をかけて再度「ベニスの商人」と向かい合う必要があるように感じました。。。
今は、、、ちょっとその余裕がないもので、、、悠久の時の名作も良いですが、きっと私には先ずは多くの罪な積み作品を読む事を優先する事が「鉛の箱」なのかも知れません
最後に、少し評価を厳しめにしてしまった理由をもうひとつ(一つは先述の通りのテーマ理解の難しさと並行して変化する恋の心象変化の分かり難さ)
実はこの理由が結構漫画としてもこの作品のアイデンティティとしても大事だと思うのですが、、、
「巴山の演技の凄さ」が分かり難かったです
多くの人を魅了し、人間らしい感情を忘れる程に成果主義に囚われていた高嶺の心をも動かしたとされる巴山の演技、、、
これが、、、作中で掛かれてるシーンが、、、少な過ぎた気がするのです
座長の振りをして成り切る、とかも演技に入るのかも知れませんがそれは巴山が拘った「自分のしたい自由な事」ではない訳ですし、、、
そう考えると、、、どうしても読者として「巴山最大の魅力」に気付くことが出来なかった事になり、、、そうなると、結果高嶺の気持ちの変化も察し難くなっちゃう、、、というルートを辿ってしまったように思い至りました
これらを総合して自分的には今回の作品は合わなかったな、、、というのが素直な読後の感想です
ただ、個人的に今作が初読みの作家さまであった事や、だいぶ勝手な解釈をしてしまった所も自覚しています
変に深読みをしないで読んでみれば、現実的な世界の話として感じて刺さる人もきっといるお話しだと思います!!
なのであくまでも何度も読んでしまい解釈のドツボにはまり、正解が分からなくなった私の評価として、、、ですので、、、どうぞご興味を持たれた方には読んでみて欲しいと思います!!!
そして作品から感じる事が出来る面もコミカルさもあるので難しく考えようとしなければきっと楽しめる作品だとも思います(о´∀`о)‼
修正|軽いキスのみなので修正不要でした
誰かに背負わされたり、押し付けられた夢ではなく、
自分自身が望む夢を叶えたいー
そんな思いと現実とのギャップに苦しむ攻めを、
トラウマ持ちの受けが救済する物語。
”かっこいい攻め”を期待していると、ちょっと肩透かしかな...というのと、
終盤時間軸が急に一気に2年後に飛ぶところなど、正直「えっ」と
思うところはあり、ちょっと悩んだ末の「萌」評価です。
団長と偽り、受けの面接を受ける天才劇団員 ×スポンサー候補企業の社員
というカプ。
部下への態度も悪いし、嫌味〜な態度の高嶺(受)が
序盤はちょっと好きになれなかったのですが。。
そんな彼が終盤、巴山(はやま・攻)を情熱的に説得するシーン!
痺れたーーー...
”利益のため、金のためにしか動けない”と揶揄された高嶺が、
なぜ、なんのために金に執着するのか。
母親との悲しい記憶が明かされ高嶺というキャラの解像度が上がるにつれて、
序盤の”高慢で嫌味なだけの奴”という印象が覆されました。
個人的には、定番とも言える”攻めによる受けの救済”が好きなんですが、
こういった”受けによる攻めの救済”も、グッとくる魅力がある…!
その分やはり…と言うべきか、攻め・巴山の魅力が自分的には
ちょっといまいち薄かったかなあ。。とは思いますが;
(顔よし、才能あり、でもホームレスだし頼りがいはなし)
巴山が根無草だと分かって一夜の宿を提供するのは理解できるものの、
そのままなんと同居生活に突入ー
という急な展開にはやや驚いたかな;
幼い頃、母親に抑圧され精神的に支配されていた記憶から、
挑戦することをせずにただ、今の劇団でゆるゆると過ごせればいいー
と考えていた巴山ですが、
そんな巴山の態度について語る劇団長の言葉が、印象的でした。
そんな”なあなあ”の気持ちで演じる劇に感動して拍手を送ってくれるほど、
観客は甘くない。
これは本当にその通りだな、、と。
人一倍の努力や苦しみ、葛藤、上を目指す覚悟や気概。
苦しい道を歩んでいる/経てきたことが伝わるからこそ、
人は感動するのですよね。
巴山の目を覚ますこととなる、高嶺の真摯で力強い言葉がカッコ良かった!
ただ、その後巴山の凱旋公演が無事終わり、なんとそれから2年(!)という
唐突な空白期間、そして再会ー
という流れには「えっ」となり、いまいち感情が乗り切れずラストを迎える...
という感じでした。
せっかくの”再会”エンドなら、もっともっとじんわり来る
感動を味わいたかったーという気持ちと、
わざわざ2年後の再会にしなくても、その後の二人に(細くとも)
何かしらの繋がりを持たせても良かったんじゃないかなあ、、なんて
思ったりしました
互いに心通わせていく過程はありつつ、個人的には”友情以上恋愛未満...”な
感じにも見えてしまったかなあ。。
特に攻めの気持ちが掴みにくく、どこかで、
攻めからグイグイくる強い恋愛感情も感じたかったなと思いました。
★修正:なし(濡れ場なし)紙本