ブルー・シーサイド・ドロップ 下

blue sesaide drop

ブルー・シーサイド・ドロップ 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

249

レビュー数
3
得点
49
評価数
11
平均
4.5 / 5
神率
54.5%
著者
日月ニチカ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
MUGENUP
レーベル
エクレアコミック
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784434356025

あらすじ

希美(のぞみ)と付き合い始めた寛太。
なんでもしてあげようと努力するが、誘われても前へ進むことができず二人の関係は崩れてしまう。

「――俺、これからずっとこうなのかな」

一方、清のもとへ母親が来訪し、実家へ戻ってくるように言われるが……。

自分に悩み、葛藤する子供たち。
常識に囚われ、認めることができない大人たち。

自然あふれる狭い港町で展開する青春群像ストーリー・下巻。
本作のもととなった『ロング・ディスタンス・ロマンス』と、描き下ろし漫画も収録。

表題作ブルー・シーサイド・ドロップ 下

都会から来た大学生→社会人
田舎の中学生→家業の酒店手伝い

その他の収録作品

  • 特別収録『ロング・ディスタンス・ロマンス』
  • 単行本版限定描き下ろし5P漫画

レビュー投稿数3

そして、物語は繋がった

上巻から引き続き。

自分の恋愛対象が同性であることを自覚しながらも
彼女のために必死に耐え続ける寛太が息苦しい…。

にもかかわらず、いざ寛太に誘いを拒まれてしまうとあっさりと
寛太の友人に乗り換えた彼女と寛太よりも彼女をとってしまう友人たち、
周囲の薄情さに反吐が出た。

さらに清と一緒にいるところを見られた寛太は学内でゲイであると噂され、
父親からは“男らしく”あることを望まれ、寛太の置かれた境遇が
しんどすぎて胸が押しつぶされそうになりました。

そんな寛太にとって地元の誰よりも付き合いは短いのに寛太の気持ちを理解し、
同性愛者であることを打ち明けても持ち前の明るさと適当さで肯定してくれた
清の存在は唯一の救いでした。
だからこそ、家でも学校でもどんどん居場所がなくなってゆく寛太が
清に惹かれることは必然だったのだと思います。

後半では学校と家での重圧に耐えきれず、家を飛び出した寛太でしたが、
そんな寛太を庇って連れ出してくれた清が思わず男前でした。
今まで泥酔しては吐き散らかすばかりのダメな大人だったくせに、
このギャップはずるい…。

まだこの時点では恋人でもないし、(清側は)恋心も芽生えていないし、
だけど、寛太を連れ出してくれる清との初ドライブは愛の逃避行みたいで
ぐっときちゃいました。

そして、ラストで明かされた清の秘密。
冒頭を振り返って、ああ、そうだったんだ…と。
全てを知った上で寛太が清に懐いていたのだったら、
清が寛太を救ってくれたように、寛太もまた清を救っていたんだな、と。
「お前は全然間違ってないよ」と言ってありがとうと微笑む清に
なんだか涙腺がぶるぶるしてしまいそうでした。

「俺が清を幸せにしてやんないと」と恋に意気込む寛太に対して、
清が寛太に対しての恋心が芽生えるのはまだもう少し先のお話かな?

本編完結後は時系列的には後日談だけど、
本来のオリジナルともいえる
『ロング・ディスタンス・ロマンス』が収録されています。

元々はこの単話に一読み惚れして読み始めた過去編でしたが、
今回単行本に収録されたことで過去と未来の物語を
一つのストーリーとして読むことができてよかったです。

いつか『ロング・ディスタンス・ロマンス』後の二人のお話も読んでみたいなぁ。

0

海が沁みた

だいぶ前に読んでこの2人の始まりをいつか読みたいなと思っていた作品がついに単行本化されました。すごくすごく嬉しいです。

読切の時には2人がここまでの年の差とは思っていなかったので最初は中学生!?と思って衝撃を受けたのですが読み進めていくうちにこの年齢差たる所以がすごくしっくりきました。
男の子が好きだという自覚がうっすらあってでもまだはっきりとはしていなかったから女の子と付き合いでも少しずつ少しずつ相手からの期待と自分の気持ちの乖離に苦しみ、そして途中で挫折してしまったが故に周りからの反応や疎外感に苦しむ寛太。対してゲイであることを誤ちであるかのように接され逃げてきた清。

同じ性的志向をもつ人と出会ってしまったからこそ今まで蓋を出来ていた気持ちを我慢できなくなって居場所としてすがりたくなってしまった寛太の変化が切なかったです…でも辛い時に支え合ったふたりがこれから恋人になっていくんだろうなぁという余韻がラストには感じられてすごくすごくよかったです。
出来れば寛太の成長過程をもっと追いたい気持ちです。ずっと幸せでいてくれ…

0

コミックスになって嬉しい!

上下巻まとめてのレビューです。
単話配信から読んでいたので、コミックスになって嬉しいです!

優しくて繊細な似た者同士の清と寛太が、出会えて本当に良かったなと思いました。

二人とも“普通”に生きるのが苦しくなって傷付きながらも、お互いを思いやりながら立ち上がっていく姿に、心から応援したくなりました!

寛太が涙ながらに言う「普通に生きたい」に胸が締め付けられました。
清の「お前は全然間違ってないよ」に寛太は本当に救われたと思います。

田舎の閉塞感や思春期のもどかしさも凄く伝わってきて何度も胸がギュッとなりました。

寛太の“俺が清を幸せにしてやんないと”は最高すぎる!!

一華さんにも滅茶苦茶感謝!

『ロング・ディスタンス・ロマンス』も収録されていて嬉しかったです。
このお話でその後の二人がお付き合いしているのが分かるのですが、欲を言えば、清と寛太がお付き合いするまでのお話も読みたいです!!

青く美しい海と空をバックにした清と寛太の表紙が凄く印象的で、潮風や波の音を感じながら読ませていただきました。

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