転生して平凡な人生のはずだったのに、チートのせいで王子が溺愛してきます

tensei shite heibonna jinsei no hazu datta noni, cheat no seide ouji ga dekiai shitekimasu

転生して平凡な人生のはずだったのに、チートのせいで王子が溺愛してきます
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×29
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

298

レビュー数
7
得点
61
評価数
16
平均
3.8 / 5
神率
12.5%
著者
火崎勇 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
明神翼 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784866697499

あらすじ

平凡な会社員の勇馬は、貧乏子爵令息・ノアールに異世界転生した。飲みにくい紛薬を押し固め錠剤としてヒットさせ生活費を稼いでいると、ある日、湖に浮かぶ重傷の青年を発見する。焦って「怪我が治れ」と言葉を発すると怪我がみるみる治って!? 転生の際に『癒しの声』を得ていたのだった。青年は王位継承問題を抱えるカールハインツ王子で、愛人のふりで側に控え、秘かに怪我を治し王子の危機を救うことに!?「お前は俺の守護天使だ」偽愛人なのに、本気の眼差しに翻弄されて!


初版のみにお付けしている特典(初回特典、初回仕様特典)がある商品は、商品ページに特典の表記が掲載されている場合でも無くなり次第、終了となりますのでご了承ください。

表題作転生して平凡な人生のはずだったのに、チートのせいで王子が溺愛してきます

第一王子
貧乏子爵の三男

レビュー投稿数7

かっこいいのに少し可愛らしい

攻のカールハインツは兄弟で王位継承問題で争っている王子様
受のノアールは平凡な貴族の三男に生まれた転生者

命の危機にあったカールハインツを、たまたま見つけたノアールが助けたことから2人ははじまります。平凡に生きていたはずのノアールは、実は声に出して願うことで傷を治癒させてしまう能力者だったのです。何度も命の危機に瀕しているカールハインツは、ノアールの能力を隠したまま王宮へ仕えさせる目的でノアールを愛人として連れて帰ることにして…というお話。

ノアールの声の能力のきっかけが、前世の死ぬ間際に子どもを助けた事で海の魔女?が彼の願いを聞き届けたからなんですが…「死にたくない、声を失ってもいいから」の「声」までしか口に出来なかったことで声の能力になってしまったんだなーと面白く読み始めることができました。

受のノアールは地に足をつけた性格で好感を持てるし、前世の知識を仕事に活かしながら薬学で役立っていくのは面白い。
攻のカールハインツは王子様らしく俺様。なのに弟にはどこか甘かったり、ノアールにも頼ったりとどこか抜けたところもある印象。
読み終わった後、攻のカールハインツがカッコいいはずなのにどっか可愛らしい人だなーと思っていたら作者さんのコメントに「俺様系がちょっと可愛い」という言葉があったのでなるほどなーと思いました。

溺愛…というにはちょっと溺愛度合いが物足りない印象ですが、BLとしても異世界転生ものとしても楽しめるお話です!

0

チートに目覚めて王子様にロックオンされました

今回は第一王子と子爵家三男のお話です。

転生者の受様が攻様を助けた事でチート能力に目覚め
継承問題を解決して攻様の伴侶となるまで。

受様は会社主催の船旅で台風に遭い
海に投げ出されて溺死します。

しかしながらおぼる中で女子を助けたことで
海の魔女に死にたくないと言う望みを叶えられ
異世界で子爵家の三男として転生します。

ラノベのような状況ながらも
子爵家で衣食住こそ不自由なく育つものの
貧乏貴族の三男では学ぶ機会も就職口もありません。

そこで危険な獣も少なく水源の湖もある森で
薬草採取をして薬を特産物にすることを考えつき
この世界になかった錠剤として売り始めた事で
居候としての居場所を確保できるくらいに
子爵家に貢献する道を手に入れます。

今日も傷薬になる野草採取で森に向かい
雲行きが怪しくなってきて避難所になる洞窟に
向かうのですが

何気なく湖の方を見たら水面に
人が浮いているのを見つけてしまいます!!

この人が今回の攻様になるのですが
受様は湖に飛び込んでなんとか助け出すものの
大柄な攻様を洞窟まで運ぶだけでも大変でした。

なんとか濡れた服を脱がせば
肉が見えるほどの刀傷で冷たくなっていく攻様に
採取した薬草で手当てをしつつ

「治れ」「傷口だけでも塞がれ」「助かれ」と
呟きながら攻様の冷たい身体を抱きしめて夜を過ごすと
なんと翌朝に攻様の傷は赤い痕があるだけに
なっていたのです!!

攻様はこの国の第一王子で狩りで襲われ
剣で切り付けられて逃げる途中に川に落ちたと言い
攻様は受様が声によって治癒した事で
受様を愛人として王城に連れていくと言い出して!?

第二王子派に命を狙われる攻様と
異世界に転生した受様の異世界転生ファンタジーです♪

異世界転生者はだいたいチート持ちで
その力で人生が良くも悪くもなっていく感じなので
誰にも内緒なのがほほ王道かと思うのですが

本作の受様は攻様と出会ったことでチートに目覚めたため
受様自身も半信半疑なために攻様に自分が転生者だと
話してしまいます Σ( ̄。 ̄ノ)ノ

そして受様の荒唐無稽と思いわれる話を聞いた攻様は
攻様を追い落とそうと政敵が待ち構える王城に
連れ帰るのですが

攻様が受様を自分のものとしてロックオンする展開が
俺様攻がお得意な火崎先生らしいし
治癒者としてだけじゃなく囲い込もうとしてるのも
かなりMYツボでワクワクしました。

受様は前世の日本人の記憶があるので
自分は凡人と思っていますがそうじゃないので
徐々に頭角を現していって危険に巻き込まれていく
展開になっていってハラハラ&ドキドキです。

受様のチートによって攻様兄弟の確執も消え
攻様が受様を手に入れるまで楽しく読ませて頂きました。

1

ロマンスよ、ありあまれ

契約の〝愛人〟関係だった筈が、次第に惹かれていき本気の愛に変わる…【暗殺に脅かされる王子×チート(治癒)能力がある転生者】のお話。
〝契約関係→本気の恋〟な展開が好きなので楽しく読めましたが、めっちゃ萌える!!!!と心動く箇所が無かったので(個人的に)、可もなく不可も無く…と言う印象に。

なんか、受けも攻めも感情の変化が唐突に感じてしまってイマイチ乗れなかったんですよね。
特に、受けの変化について行けず……
ノンケで全く恋愛感情が無かったのに、ちょっと離れただけでそんなに好きになるかな?と。
で、再会後、どっからどう見ても攻めへの好意をアピールしてるのに、いざ甘い雰囲気になると「やばい!」って引いちゃうのも疑問でした。

そして、肝心のラブシーンが全然ドキドキしなかったんですよね笑

せっかくの告白シーン
BLの山場で一番盛り上がる所の筈が、
何?その究極の二択は……と。
いや、状況的に仕方ないのは分かるんだけどさ!!笑

もう少し、ロマンスが止まらない♡って感じの甘い雰囲気を期待していたので、二択で「しゃーなし認めるか…」みたいな状況はちょっと好みとは違いました。
ドラマティックじゃないので、リアリティがあると言えばあるのかな……?
でも、BLにおいてロマンスは有り余るくらいが丁度良いと、個人的には思う訳です!笑

とは言え、ストーリーは面白くて一気に読めましたし、転生主人公のサバサバした性格は好感が持てて良かったです◎
そして、攻めが第一王子と言う事で後継問題や正妃等の苦手要素があるかと不安でしたが、受けゾッコン&辻褄合わせの天才だったので、最後まで問題無く楽しめました!笑

1

そうくるか!と唸る解決策

辻褄合わせが天才的な王子とチート持ちの転生青年のラブコメ!ふたりのやりとりがテンポ良いし、前世がサラリーマンだった受けのツッコミに何度も笑わせていただきました!
ファンタジーな世界に転生して赤ちゃんスタートしたノアール。自分でも気づかなかったチート能力で死にかけ王子を助け、その能力を買われて王子の「愛人」として王城へ行くことに。
王子がぺらぺらと辻褄合わせの話を作り出すんですが、「あ、頭いい~!」と何度思ったことか。頭が良くてお仕事もできる第一王子のカールくん、推せます。もちろん顔もいいし剣の腕も王国一。
ノアールは現実主義というのでしょうか。発言も行動も割と男前で仕事熱心かつ真面目。
そんなふたりが契約愛人から恋人になる過程、とてもニヤニヤさせていただきました…!

第一王子と第二王子は……これ無理じゃない?この関係を修復するのは不可能じゃない?死しかないのでは???と終盤はヒヤヒヤしながら読んだのですが、まさかまさかの解決策で!めちゃくちゃ笑ってしまいました。こうくるとは思わなかった!お見事です!
第二王子にお咎めなしはちょっと…とノアールと同じくわたしも思ったのですが、カールくんは無自覚ブラコンですし、第二王子の彼には利用価値もありますから、まあ良しかなと!なんせ彼はもう裏切りませんし。
ハピエンでよかった!面白かったです!

2

「溺愛」成分はそれほど…?前世の記憶&思わぬチート能力をもとに奮闘する受け

タイトルに「溺愛」とありますが、自分の感覚では”溺愛!!”というほどの
うっとりするぐらいの糖度、萌えは感じられなかったかな…?

”溺愛”に至るまでの攻め側の気持ちの描写やエピソードが、
もうひと押しあればなあ、、というのが、読み終えての正直な感想でした。

あと、これは自分の感覚や好みの問題なのだと思うのですが
文章が全体的にライトな…というのかな、”軽い(/チャラい)”感じがして。。

どうもそれがちょっと居心地悪いというか、
気になってしまい一気読みできませんでした;

例えば、二人が初めて体を重ねるシーン。
服を脱ごうとしたノアール(受け)がカールハインツ(攻め)に
「俺にさせろ」と言われて、”おとなしくマグロになる”という描写。

マグロ、という言葉になんだかちょっと気持ちが萎えてしまう…
受け自身による描写にも(一人称で進むお話です)、もう少し色気・情緒を〜…!!!…と。

また、「〜らしい」という文が3つぐらい続いたり、
”口をもにょらせるに留めた”などの表現もそのライトさが気になってしまいました。

中世ヨーロッパ風の転生世界が舞台なんだけれど、
煌びやかさというか、そういった雰囲気が(自分には)あまり感じられなかったのが
少し残念です;

と、辛口になってしまいましたが、
お話の展開、流れはとても面白くて、とても好みでした。

転生前、船の事故に遭うも死ぬ前に一人の少女を救った受け。
その少女が海の女神の娘だったことから、ある”声の能力”を授かり受け、
異世界へ転生します。
転生先で湖に倒れ込む王子・カールハインツを救ったところ、
ノアールの能力に気付いたカールハインツから「愛人ということにして、
自分と一緒に王宮へ来い」と言われてー

と続く異世界転生ファンタジーです。


当初は「癒しの力」だと思われていた”声の能力”が、
実はそうではなかったこと。

そして弟に命を狙われるカールハインツの”愛人”として王宮へやってくるも、
前世の記憶・知識を生かして主に薬の分野で大きな改革を(陰ながら)行うこと。

この2点が特に面白く、「おお!」と興奮してノアールの気持ちに
寄り添いながら読むことができました。

よく見ればタイトルに「チート」という文字があるのに、
すっかり”治癒の力”だと信じ込んでいた自分。
ノアールが刺客に狙われ間一髪!というところで発動し、明るみに出た能力に
なるほど〜!となりました。

攻めの力に頼ることなく道を切り開いていくノアールの姿、
逞しくてとても好きでした◎

ただ、BがLする部分では、ちょっと色々思うところがあった…かも…;
ノアールが男性だから正妃にすることはできない、という事情も理屈も
分かるんですが、

「俺の正式な愛人になってくれ」



って。。萌えない。。

”「愛人」であっても!結ばれるじゃないか!”と
自分の気持ちを奮い立たせようとしたんですが、
やっぱりどうしても萌えることができませんでした;

カールハインツも「一目惚れだった」ということなんですが、
彼視点のエピソードや、彼の気持ちが十分に分かってくううっ!!となるような
ノアール視点の描写が欲しかったなあ。。
攻めの気持ちに何となく乗り切れず、
ラブ面にそこまで萌えを感じられずに読み終えてしまいました;

終盤、カールハインツの弟関係のいざこざ、事件の納め方も
やや駆け足気味に感じられました。


ただ!

健気に攻めに守られて…というわけではない、
自力で頑張る受け、というところ。
思わぬ能力が開花したり、事件に巻き込まれながらも
攻めの気持ちに寄り添いながら解決させようとするところ。

そんなところがとても魅力的に感じられたので、
”奮闘する受け”の姿がお好きな方に、特に刺さるのではないか…!と思います。

お話としての面白さと、ラブ面で萌えられたか…という点を振り返り、
「萌」とさせていただきました。

あっ。最後に、、どうしても読みながら気になってしまったことを…

ノアールが前世の知識等から考えたアイデアを、
「それは私が考えたことにしていいか」と堂々と(?)横取りしようとする
カールハインツ…
これ、いや、えっ!?と思わず声が出たシーンでした。
そうしないと周囲が納得しない、というのは分かるんだけど、
そりゃないよー!な一幕でした。。

3

転生先で常識的で真面目な主人公が良い

異世界転生チートもの?

火崎さんは何作か読んだことがあるのですがどうも自分には相性が良くないようで。
今作もあまりはまれませんでした。
というより色々納得できないところが多すぎて。もうレビューは今後やめときます。

第一王子のカールハインツも子爵家三男のノアールもそこまで好きになれず。
カールの真面目に仕事してるところと辻褄を合わせるのが天才的なところは良かったです。

ノアールが異世界転生ならではな前世の知識でってところは良かったのですが…。
ノアールの意見がカールの手柄にされた改革も確かにノアールからでは通らなかったでしょうし。

欲望渦巻く王宮の人々の中で無欲なノアールだからこそ側にいて欲しい、ってのも大きいと思うのですが。

うーん、うまくまとまりません。なんか納得いかないモヤモヤする読後感でした。

弟に憎まれ本気で命を狙われてるのに信じたくないカールに現実を見て!って何度思ったか。
それにノアールの声の力がこんな使い方が出来たなんて〜って。
特にあの言葉、うまいこといきましたね!
しかしなんだか弟王子の処遇が…う〜ん。

カールとノアールの関係も、う〜ん。萌えられず。そこまで愛しあう説得力が感じられませんでした。しかも閨事に及ぶのに究極の2択だし。なんだろう、カールの台詞がなんか上からなんですよね。王子だから仕方ないのですが。もっとノアールにすがったり愛されたい!求められたい!な描写があればなあ。

ノアールの常識と感覚は好感が持てました。

2

偽装が本物に変化していく恋の芽吹きから目が離せない

異世界転生作品だけど、シンデレラと人魚姫を掛け合わせたかのようなドラマチックストーリーがめちゃくちゃ面白かったです!

声の力を与えられて転生し、瀕死の王子を助け、王子に愛され、そして自身もまた王子を愛していくメロメロなドリームラブが見どころな物語。しかし見どころはそれだけでなく、異世界に転生してしまった滝川勇馬ことノアールの処世術的側面も、BLとは別の観点から楽しめる仕様になっており、それがまたワクワク感を盛り上げます。

異世界はやっぱ異世界なんで、ファンタジー要素も強いし、おとぎ話のような趣きを感じてしまうところもありますが、ノアールはファンタジーとは無縁の世界で生きていたこともあり考え方が現実的なんですよね。平凡でも普通に生きていければそれでいいと思っている欲のない性格で、堅実に生きることを良しとしている彼は、多くを求めず多くを期待しません。
慎ましやかに身の程を弁えながら日々を過ごしているノアールの生き様が、今世のファンタジー世界との妙なギャップがあり、そんなところもこの物語に引き込まれる理由の1つでした。


そんなノアールに突如として起こったのが、王子・カールハインツとの出会い。瀕死の彼を助けたことにより平凡な人生が大きく変化します。
ノアールは実は転生時に声の力を賜っていて、"治れ"と願うだけで傷が治癒してしまうという奇異な能力の持ち主。それに目を付けたカールハインツによって、契約愛人という形で王城に登ります。
しかしそれはあくまでも偽装の愛人関係。カールハインツは負傷した傷を治してもらうため、ノアールは王城で仕事を得るためのまさにウィンウィンな利害関係です。いつかは終わる一時的な愛人契約だと思っていたのに、いやいやまさかの……ってなっていく展開が面白い!
分かっていた展開だけど、それでも楽しさが増し増しでした( ´∀`)

カールハインツの方は割と出会いのときから好意がある風なので、こっちの反応は一旦置いとくとして(笑)、問題はノアールの方。カールハインツに対する感情は0からのスタートということもあり、ノアールの想いの変化は大きな注目ポイントでしょう。
偽装が本物へと変わる気持ちの変化にはちゃんと理由がありますし、恋へと移ろう過程にもちゃんと納得できます。ゆっくりと想いを自覚していくノアールの恋心は、本人の性格同様に慎ましやかで応援の気持ちでいっぱいでした。

ノアールの堅実性は王道のキラキラ主役オーラはないけど、でもそんなところが応援したくなる素敵キャラです。
元の世界で見知った知識を活かし、自分の力で生きていこうとする逞しさや自立心、仕事への取り組み方には感心しかない!ファンタジーの世界で生きてるキャラクターとしては、地味だし控えめだし、容姿もそこそこで派手に目を引くものはありませんが、そんな努力家で無欲な彼が逆にこの世界では目立つと言いますか……王子のカールハインツのツボにハマって、可愛がられている姿がとても微笑ましく映りました。


当初の思惑と違う展開でラブが育っていく2人の恋愛模様がすんごく楽しくて、読む手が止まらなかったです!♪( ´▽`)
不思議な声の力で結ばれた運命の2人ですが、能力やスペックの部分ではなく、人としての中身で好きになっていくところに好感が持てた素敵作品でした。

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