竜騎士学校の落ちこぼれ王子

ryuukishi gakkou no ochikobore ouji

竜騎士学校の落ちこぼれ王子
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神22
  • 萌×27
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

105

レビュー数
6
得点
155
評価数
36
平均
4.4 / 5
神率
61.1%
著者
櫛野ゆい 

作家さんの新作発表
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イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784199011542

あらすじ

誰もが魔力を持つ国で、魔力を一切持たずに生まれた第3王子──そんな彼が、ワケアリの竜と竜騎士を目指すラブファンタジー!!

表題作竜騎士学校の落ちこぼれ王子

リオネルのルームメイトで王族を敵視する銀竜
魔力を持たないブルームランド王国第三王子

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数6

攻めよ、もっとデレて良いのよ……!

恋愛よりバディ感強め
バディBL大好きだし、ツンデレ攻めやクーデレ攻めも好きなので、今作のディーノ(攻)も好みのキャラな筈なのに。
残念ながら、余り萌えなかった……

ディーノと友好的になりたいリオネルに対して嫌悪感を隠さず、冷たい態度で超塩対応。
塩対応でも次第にデレていく、ツンデレ(クーデレ)好きとしては冒頭の塩対応ディーノでも全く問題無いんです、が!!
ぶっちゃけ、ディーノのデレが足りないな…と。

いや、交流する内に二人の関係が変化していく様子を堪能できて◎なんですよ!
でも、何だろう……
恋愛対象というより相棒って感じだったので、ディーノの変化が唐突に感じてしまい、急に独占欲を持ち出して困惑しました笑

というか、ディーノはもっと変態でも良かったと思うんだ……!(完全に個人的感想)

リオネルの事が好きで、好きで、堪らない!って様子を中盤以降もっと見せて欲しかったのよ……!(完全に個人的感想)
序盤が(超)塩対応な分、それを上回る程の「受け溺愛」な様子が無いと満足出来ない訳です
いや、寧ろ〝塩対応→溺愛〟のギャップを楽しみたいから、ツンデレ(クーデレ)攻めが好きな訳で…(完全に以下略)
そう言う点では、今作のディーノは少し物足りなかったな…と。

良き相棒と出会い、二人で協力して事件を解決していくバディ物としての完成度が高く、主人公の成長や隠れた秘密。サブキャラ達の謎解き・伏線回収は面白かったです!
が、その分、肝心の恋愛描写が少し唐突に感じてしまいました。残念。

黒髪(短髪)・黒目の攻めの姿が好みでした♡
(石田先生のイラストで短髪・長髪両方の攻めを堪能できて眼福です)

2

竜騎士を目指す王子の成長ストーリー

今回は銀竜の竜族と第三王子のお話です。

魔力がない受様が龍騎士学校で攻様と出会い
生き方を変えるまで。

ブルームランドは魔法生物の中でも最強と謡われ
人間の姿をとれる竜族と結びつきが強く
竜と人間がペアを組んだ竜騎士を主力した軍は
他国を圧倒する戦力となっています。

ブルームランドの人間は魔力に強弱こそあれ
誰もが魔力を持ち魔法を使えますが
第三王子の受様は生まれつき魔力がありません。

受様は竜退治をした曽祖父のように
竜騎士になれば魔法が使えるかもしれないと
学力と武術試験での主席を条件に
魔力試験を免除されて竜騎士学校に入学します。

しかしながら竜騎士学校の生徒は7割が人間で
ペアを組めば必然的に人間が余るため
受様がパートナーを見つけられるかはわかりません。

受様は校内で常に笑顔で親しみやすく穏やかに接しても
入学から1月過ぎても生徒から一線を引かれています。

そんな中受様は編入してきた生徒と同室になります。
この編入生こそが今回の攻様です♪

攻様は端正な顔立ちの美丈夫ながら冷たい印象で
受様は驚きながらも挨拶しますが
攻様は受様の名を聞くなり眉間に皺を寄せ
険しい顔付きになります。

それは王族と関わる面倒を嫌うと言うよりも
王族を憎むような雰囲気で受様はやるせなくなります。
果たして受様は竜騎士学校に馴染めるのか!?

ある目的で竜騎士学校に身を寄せる攻様と
竜騎士を目指す受様の人外ファンタジーです♪

100年前北の町ダナンが
町の人間に角を折られたと思い込んだ銀竜に襲われ
多くの人間の命が奪われますが

極端に魔力の低かいながらも相性の良い竜との出会いで
強い魔法が使える竜騎士となった受様の曽祖父が
その竜を退治し

12年前に王城を襲った黒竜を魔法を駆使して退けた
王を父とする受様は竜騎士になって
王族の役目を果たすことを夢見ています。

父王はそんな受様の気持ちに寄り添い
竜騎士学校の入学に際して竜騎士校内で起こった
未公開の竜族生徒の行方不明事件を打ち明け
受様が内部で調査をすることを許しますが
その調査も当初は遅々として進みません。

片方の角が折られた銀竜の攻様が編入してきたのは
ダナン襲撃事件を起こした竜の過去が絡んでいるのですが

攻様の真実と自身の間違いを知った受様が
生徒達との関わり方を変えていく事で成長していき
一生懸命でそんな受様が生徒達の考えを変えていく展開に
ワクワク&ドキドキ

受様と親しくなった竜族の生徒が行方不明者となり
攻様の角を折ったダークウルの関わりが見えて来て
ハラハラもMAX!!

受様が友となった生徒や攻様との関わりで成長し
魔力を取り戻した受様と攻様が大団円を迎えるまで
とても楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

0

事件要素もあるファンタジーもの

櫛野ゆい先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
ファンタジー 4
健気 2
エロ 1
な感じだと思います。

ディーノさん×リオネルくんのカプです。

魔力を持たない第三王子のリオネルくん。竜騎士になることを夢見て、竜騎士学校に特例で入学することが出来たが、魔力が無いだけでなく第三王子ということで周りの同級生達となかなか打ち解けずにいた。そんな時、編入生のディーノさんと出会い…。

今作は、竜とペアを組み国を守る竜騎士を目指す、竜騎士学校を舞台にしたファンタジー物で、人間の他に竜族やエルフなどの種族も登場し、魔力ということで魔法も存在します。

受けのリオネルくんは、魔力が無いながらも直向きに竜騎士を目指す第三王子です。しかし、過保護な家族や当たりのきつい同級生など、竜騎士の夢はなかなか茨の道です。
そんなリオネルくんが、竜族のディーノさんと出会い、パートナーとなり竜騎士になっていくのかと思いきや、それだけではなかったです。

実は、竜騎士学校の生徒が行方不明になっている事件が人知れず起こっていた為、それを調べているリオネルくん。
更には、百年前にダナンという町を襲った銀竜「ダナンの悪竜」の存在など、様々な者の思惑や事件の真相。一転二転する展開や魔法によるバトル要素も少しあり、世界観に引き込まれるので、是非とも読んでほしいです。

0

序盤もどかしいが、後半のスピード感が楽しかった

表紙の銀長髪攻めも良いのですが、口絵の黒髪短髪攻めも見て欲しいですね~!
一粒で二度美味しい魔法で変身できる世界の物語です。…いや、待てよ。攻めは竜姿にもなるので三度美味しい方…!?

国で唯一魔力を持たない落ちこぼれ王子が主人公の受けリオネルです。
頑張り屋さんで熱意はあるものの空回り、溶け込みたいのに周りからも敬遠され悩んでいる真っ最中から物語が始まります。

冒頭、竜騎士学校のことや世界観に馴染むのに少し時間が掛かりました。
それは悩んでいる受けの心情が…頑張りたい!やらなきゃいけない!僕はこうしたいんだ!といったグルグルした心理描写が繰り返されているように感じて。それさっき何度も聞いてるから…と若干まどろっこしい。更にその上で世界観を説明されるので、もう少し整理してくれ~~と思ってしまいました。

そんな中登場した攻めのディーノ。分かりやすくツンツン塩対応だったけど、割と早めにほだされて2人で行動するようになります。ダメな所はきちんと指摘してくれる攻めのお陰で受けの悩みに一筋の光が…。

と、ここからがスピード感が出てきて面白かったです。
序盤のモダモダが嘘のように、受けの良さが出始め前向きさと努力の証と心の成長がガッチリ噛み合ってきます。

ラブ面は、う~ん。とにかく攻めのほだされが早くてチョロい気がしちゃうから…もうちょっと頑張れと言いたくなりましたw2人のパートナーとしての信頼は分かるのですが、萌え要素は少し薄めだったかなと思います。

ただ、事件パートがしっかりしており、謎の解明やバトルシーンはハラハラ楽しく読めました!
受けの長年の悩みも実は…があり、割とそこはあるあるで良い驚きはなかったですが、色々な要素が絡み合った事件と結末は読み応えがあったので、評価一つ上げます。

2

魔力を持たない”落ちこぼれ王子”の成長譚。ラブは薄味…?

300P超え、大ボリュームの一冊!

「竜(/龍)」の出てくるお話が大好きなので、竜騎士学校という特殊な学校が
舞台のこちらのお話、ワクワクしながら読みました。


国で唯一魔力を持たない第三王子・リオネル(受け)。
竜騎士学校で鍛錬し、相性の良い竜(人間に変身できる竜)と組めれば
自分も魔法を扱えるようになるのでは…と考え、なんとか竜騎士学校に入学します。

しかし、魔力を持たないことから敬遠され、学校では誰ともペアを組めず
ひとりぼっちに…

そんなある日、寮の同部屋に編入生・ディーノ(攻め)がやってきて
挨拶を交わすのですが、彼は王族を毛嫌いしているようで、
冷たくあしらわれー

と始まる、魔法×竜のファンタジー。


挫けそうになっても簡単にはへこたれず、自分を省みながら
懸命に頑張るリオネルの成長っぷりが目覚ましい!✨

学校でうまくペアとなる竜を見つければ魔法が身につき、
竜騎士になれるかもしれない、と希望を抱くリオネル。

けれどディーノに言われた言葉から、自分が”他力本願”であったこと、
視野が狭くなっていたことに気付きます。
素直に自分の過ちを認めて謝り、姿勢を変えていくことができる姿が
逞しく、清々しくて応援したくなります☺︎


街を破壊した竜の伝説とその誤解、消えた学生達の行方を追う事件、
そしてディーノの正体…

と設定や要素は盛りだくさんですが、
100年の時を超えて解かれる誤解や明かされる真実、魔法を使った戦闘など
ファンタジー好きの自分は存分に楽しみました◎

脇キャラの、リオネルのお兄ちゃんS二人が良い味出してます( ̄∀ ̄)
ものすごーーく弟を可愛がってる、ブラコンお兄ちゃんたち。


欲を言えば、攻めのディーノの恋心、二人の間に友情を超えた気持ちが
育っていく様子、もうちょっとじっくり見たかったなあ、と…

敵対心剥き出しにしていたディーノがリオネルに絆されるのが
なんだか早くてあっさりで、「あれっ?」と思ってしまったのと、

「好きだ」とリオネルに告白するラブ面での重要シーンも、
「いつの間にそんな気持ちになってた!?」と展開の早さにちょっと戸惑ったかな;

ということで、ラブ面に関してはレビュータイトルどおり
ちょっと薄味というか、波に乗り切れなかったかな、、と思うところがありました。


あっ。一番最初に表紙を見た時に「あれ?」と思った、ディーノの角!
右側だけ欠けていて、気になっていたのですが。
本編を読んで、なるほどそういう経緯だったのか、と納得。

銀色の長髪+角、そして人間姿で魔法がかけられている時は黒髪男子、と
攻めの二つの姿が楽しめるのが嬉しい(*´˘`*)
石田先生による、”竜(ディーノ)の背に乗るリオネル”のイラストも美しくて
うっとりしました。

ラブ面にはちょっと物足りなさを感じてしまったこともあり、
評価…迷ったのですが
リオネルの成長っぷりや事件の真相など、たっぷりのファンタジー要素を
楽しませていただいたな、ということで「萌2」とさせていただきました。

2

落ちこぼれのレッテルから脱却していく成長ストーリー

主人公のリオネルがどんどん落ちこぼれから脱却し、能力が開花していくストーリーにめっちゃワクワクしました。周囲から徐々に認められていくリオネルの成長と飛躍が右肩上がりに上がっていく展開がとても楽しいお話です( ´∀`)

そもそも、なんで"落ちこぼれ"なのかというと、ほとんどの人間が魔力を保持して生まれるのに対し、リオネルは魔力なしで生まれてきた唯一の例外だからです。しかも王族なのに…というオプション付き。なるほど……リオネルの周囲は彼の存在を持て余している環境のようです。
竜騎士学校に特例で入学できたのは良いものの、周囲からはかなり浮きまくっているリオネル。ぼっちな彼にとって竜騎士の道はなかなかに困難と言えるでしょう。

しかしながら、ただ魔力を有してないことだけが"落ちこぼれ"と言われる理由かというとそうではありません。
リオネルは人情の機微に触れることが下手っぴというか、あまり思慮深くないんですよね。自分は頑張ってるのに何で周りは認めてくれないのってところがあって、一見すると健気で頑張り屋さんだし性格も優しいけど、上っ面で周りと関わってる感じ。
この学校で竜騎士として頑張りたい気持ちや、父である国王から依頼されたミッションを完遂したい気持ちが空回ってて、力がどうも入りすぎてるようなそんなキャラクターです。

しかし、ディーノというルームメイトとの出会いによってリオネルに少しずつ変化が。彼と関わることで相手の気持ちに触れることの大事さに気付かされていきます。クラスメイトと打ち解けずにいたのも、リオネルに魔力がないわけじゃなく、リオネルの相手の気持ちに寄り添う力が乏しいことが一番の問題だったんですよね。

ゴリゴリのファンタジーですし、敵との対峙、緊迫したバトルシーン、黒幕の正体などなど、ハラハラさせる激しい場面展開が見どころな作品ではありますが、人として、そして王族の1人としても精神的な面で成熟していくリオネルの成長物語の側面が強い作品でもあります。力や才能だけが大事なことではないこと、竜騎士としての資質や、ディーノとの信頼関係の構築といった、心の部分でアプローチしていくストーリーは非常に読み応えがありました。


健気で頑張り屋の末っ子王子が、精神的に成長していく物語。騎士を目指す学園生活の中で、少しずつディーノとリオネルが心を通わせていくBL展開は、濃密な事件のお陰でちょっとばかし控えめではありましたが、最後はキチッと甘さ全開でまとまっています^ ^
美の暴力過ぎるイラストも世界観に見事にマッチしており、スケールの大きいストーリーと幻想的なシーンはファンタジーならではのワクワク感の塊でした!ヽ(´▽`)/

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