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karetsu na ou no yokisenu hatsukoi
面白いけど、心に余裕があるときに読んだ方が良い気がした。悪役の気持ち悪さに耐えなきゃいけない時間が結構長い。ファリドのコミカルな心象風景には、それを中和する役割もあったのかな。電子特典SSは癒やし100%だった。
ライリは最初は掴みづらかった。ライリ視点で健気な善い子っぽい心理描写が綴られているものの、感情の動きがよく分からず。ファリドにずけずけ言っているように聞こえるが、内面では怖がっているようで、どういうキャラ?っていう。
だがファリドとの交流が続くうちに、意思を持つ様子が見て取れるようになり、さらには重要な場面で動いてくれる姿が見れて、ぐっと好感度が上がった。こういう受けがとても好き。意思がある、しかもちゃんと仕事してる、貴重な受け。
ファリドは前王を討った男でありながら、恋愛になるとダメダメ。印象的だったのは、前王とライリのプレイを妄想するシーンの長さ。ファリドの想像はどこまでも続き、これに関しては前王は冤罪なので、怒るファリドに笑ってしまった。
悪役のゴバードは、出てくるたびに不快感を連れてくる。ファリドが穏便に事を進めようとするせいか、やり方がまどろっこしく、どんどん策を弄するゴバードの狙い通りの展開に。そして結局自業自得の自滅はあっけなかった。
作中でも“あっけない最期”と書かれてるので、分かったうえでこういう形にした雰囲気。ファリドの手を汚さず、処刑の二度手間もかけず、さくっと退場させた感じ。
全体的に悪役との戦い方には思うところがいろいろあるが、恋愛重視だとこれくらいが良いのかな。
ライリとファリドは、なんだかんだで気付けばばかっぷる一直線。裸のライリを放って部屋から逃げ出すファリドにはさすがにぽかーんとなったが、あっさり仲直りして、初めて同士でムズムズ微笑ましいことをやっていた。
心に猫を飼うファリドのギャップ萌えにハマれたら、とても楽しく読めそうな作品。
今回は怠惰な前王を廃した新王と前王の寵童のお話です。
前王の寵童だった受様が忠誠を曲解した攻様に連れ出され
宮廷の権力争いに巻き込まれながらも攻様の唯一となるまで。
受様は田舎の貧乏貴族の6人目の男子でしたが
美少女と見紛うほどの美貌ゆえに金に籠った父に
10才で少年好きな貴族に献上されます。
しかしながらその宴席には前王が忍び出来ていて
受様に目を付けた前王に引き取られます。
前王は即位後10年は善王でしたが
次第に国の統治に興味を無くして享楽に耽る様になり
風紀は乱れ、賄賂が蔓延り、
民は重税に苦しむ日々を送っていました。
放蕩を繰り返す前王の治世を終わられたのは
前王の側近の息子だった攻様の挙兵でした。
攻様はの挙兵を知ると前王に追従していた貴族や愛妾は
攻様側に寝返るか、国を逃げだしますが
受様は前王に寄り添う選び、その忠誠によって
攻様より墓守りを命じられて生き延びます。
墓守りは名ばかりの命でしたが
帰る家もない受様は前王の墓の近くに小屋を建てて
前王の傍で暮らしはじめ、3年の月日が流れます。
受様が緩慢な死を受け入れてもいいように思い始めた頃
王としての孤独を感じ始めた攻様が気晴らしで訪れ
ボロボロな受様に見咎められるのです。
攻様は受様が墓守理をしていたことに混乱と驚きを露にし
受様の献身が前王の忠臣に利用されるかも知りないと
「連れ帰る」と宣言するのです。
果たして受様を連れ帰る攻様の真意とは!?
そして受様を持ち受ける未来とは!?
民を顧みない愚王に寵童として愛がられた受様と
愚王を倒して新王となった攻様の恋物語です♪
受様は寵童時代に攻様に助けられたことがあり
密かに憧れを抱いていたのですが
攻様の母は前王に召し上げられて後宮で自死していたため
前王の寵愛を受ける受様は嫌悪の対象でしかなく
受様の想いは胸の中だけで募っていきます。
一方の攻様は新王として前王の悪政を糺し続け
民の暮らしは如実に良くなるものの
その厳しい姿勢は攻様の周りから人を遠ざけることとなり
受様を恐れながらも物怖じしない受様の存在に
いつしか心惹かれていくのです。
本作は受視点と攻視点が交錯して進んでいくため
それぞれの思い込みというか、思い違いの激しさは
第三者視点の読者をニマニマさせてくれます。
この誤解がどうやって解けるのかと思っていたら
前王の遺産と王位簒奪を狙う前王の従弟が絡んできて
攻様が命を狙われる事となりハラハラ&ドキドキMAX!!
受様が攻様の大切な人となる幕引きまで
とても楽しく読ませて頂きました (^-^)/
佐竹笙先生の作品を読むのはこれで4作目になります。と言っても1年以上空いてしまったんですが、実は今作まであらすじに惹かれなかったんです。そして神、神、萌2と続いて今作ではとうとう萌になってしまいました。
でも相変わらず文章も上手いし構成力も間違いなくあるんです。では、何が私に合わなかったかと言うと作品のトーンが私には暗く感じた事でした。読んでて憂鬱になって来て、なかなかページをめくる手が進みませんでした。全体的に緊張感のあるお話だったと思いました。
惜しいのは攻め受け両視点で書かれているのに、すれ違いに萌えられなかった点です。ファリドの可愛らしさを出すのが遅すぎたのではないでしょうか?でも、それでは「苛烈な王」ではないので加減が難しいですね。
終盤の前王の隠し財産を巡る陰謀とか前王の策略とかは面白かったです。欲を言えばファリドがもっと知力に優れていて武力オンリーではないスパダリだったら私の好みだったかもしれません。不器用で口下手な攻めが好きな方には堪らないお話だと思います。
佐竹先生の作品が大好きで全部読んでいます。今回も作家買い。
う~~ん、すごくレビューに迷いました。
キャラクターは佐竹先生らしく、かっこいいしハイスペ系なのに実はちょっとおかしい面がある攻めと健気で芯のある頑張り屋さんな受けって感じで好印象。
今回は特に攻めが苛烈な王でありながら、実は不器用朴念仁な攻めのぶっ飛んだ妄想や心の内で暴れ回る突然のニャンコが良い味出してました!
受けは女性的な見た目でありながら芯があり、はっきりと自分の意見を言うこともできます。
全体的にシリアスな雰囲気ですが、ふたりの距離がゆっくりと近づいていく様子はほっこりとした印象で、両視点なのでどちらの心情も分かるのが良かったです!
宝探しや陰謀も面白かったのですが、どちらかと言うと恋愛要素が強く印象に残りました。
2人とも実はDT!な「ゆっくり進む初恋同士の恋愛物語」で、それ以上でもそれ以下でもない気がしてしまいました。(ゴメンナサイ!)
佐竹作品の中で「冷酷な覇王の予期せぬ溺愛」や「龍騎士は最愛を捧げる」に雰囲気が似てるかな?本作がお好きな方はこれらもオススメです。
個人的な趣味ですが、佐竹作品の受けは前述通り芯のある頑張り屋さんが多いのですが、受け身なタイプだとちょっと自分に刺さらないようです。今回は墓守をやれと言われて3年間も(偶然攻めが見つけるまで)1人孤独に物乞いまでしながら、ただ言われたことを受け入れていた受け身なタイプ。
自分から運命を切り開いていくタイプの頑張り屋さんな受けのお話はドンピシャで刺さるので(例えば、「有翼の騎士の一途な求愛」「陸軍士官の甘い躾」「天才魔道士の過保護な溺愛」など)またそういう出会いがあるといいなと思いつつ、これからも読んでいこうと思います。
全体的な評価としては水準以上に面白かったけど、萌えには刺さらずということで萌2にしたいと思います。
佐竹笙先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
むっつり 3
両片思い 3
健気 2
エロ 1
な感じだと思います。
ファリドさん×ライリくんのカプです。
放蕩を繰り返す王の寵童だったライリくん。しかし、王の側近の息子であるファリドさんが、王の治世を終わらせる為、王を処刑し、ライリくんを墓守りにさせた。それから3年後、新王となったファリドさんとライリくんは再会して…。
前王に引き取られ寵童として過ごしていたライリくん。美貌の持ち主でもあった為、女性のような恰好をさせられてはいたが、本当は前王と身体の関係が全く無かったのです。
しかし、新王のファリドさんはそれを勘違いして、そして嫉妬し、更には意外と妄想が凄まじくて、むっつりさと子猫の登場にはニヤニヤしました。
あと本編最後のファリドさんの勘違いにも思わず笑ってしまいました。佐竹先生のあとがきにも書いていましたが、まさに苛烈な王でしたね。
ライリくんに手を出していなかった前王ですが、ライリくんの話の中での様々な行動には普通に気持ち悪さを感じましたね。それもあって前王を処刑したファリドさんには嫌悪感は抱かなかったですね。元々ライリくんもファリドさんを慕って無自覚にも惹かれていたんでしょうね。
健気だけど、芯がしっかりとしたライリくんと厳しく真面目だけど、ライリくんの言動で心乱されるファリドさんのやり取りが、両片思いの時の切なさと徐々に惹かれ合ってからの微笑ましさが絶妙なので、是非とも読んでほしいです。
表紙に感じるものがあり、試し読みへ…
試し読みのつもりが即買い→一気読み。
これはもっと評価されてもいい作品ではなかろうか。
とにかく本当に面白いです!
多少カットされたのでしょうか?
謎解きの部分は駆け足だったものの「初恋」のモダモダが
ニヤニヤでわくわくでした…っていうかこの恋、面白すぎます。
人も死ぬし、本当はシリアスなんだろうけど、
2人のウブな恋は可愛いすぎて、噛み締める笑いが止まりません。
猫とか、妄想とか、なんだかパワーワードが出てくるたびに
シリアスな展開は影を潜め、恋心の暴走をニヤニヤしながら
見守るお話(え?そうじゃない?w)でした。
本編が笑える展開のままハピエンした後、
まさかの先生のあとがきで吹きました…
今月は笑えるBLが他にもあったのですが
私はこの作品が一押しかな…
堅物が恋する姿ってどうしてこんなに可愛いんでしょうね。
ライリ(受け)も可愛いかったけど…
ファリド(攻め)が天を仰ぐほど可愛くて…
読み終えて早速再読を始めたくらい好きでした。
予期せぬ出会いに感謝したい作品でした。
佐竹先生の他の作品も読んでみたくなっています。
もうレビュータイトルどおり、攻めの胸の子猫ちゃんたちのニャーニャー鳴きに
私の心も萌えに萌えてニャーニャー言いまくり、の胸高鳴る一冊でした…!!
お、おっもしろ…!!!
文字どおりページをめくる手が止まらず一気読み。
後半、臣下の企みとその結末の部分はやや性急に感じましたが、、
(終盤の隠し部屋での決着シーン、欲を言えばもう少しじっくり読みたかったー…!)
そんな些細なことは気にならなくなるぐらい、キャラの魅力(苛烈な攻めの可愛い姿が♡)とストーリーの面白さが爆発していました。
ミステリー大好きな自分には、前王の遺した「仕掛け」と謎めいた暗号文のようなものにワクワクが止まらなかったです。
前王の妾童としてそばに召されていた美貌の主人公・ライリ(受)。
その王により母を自殺に追い込まれた護衛官のファリド(攻)は王に反旗を翻し
自分が新たな王となり、前王を処刑。
妾童のライリは前王の墓守をしろと城を追い出されますが、数年後二人は思わぬ再会を果たしー
と続く、身分差王族(ちょっぴり)ミステリーものです。
もう、何がいいって、多分読んだ方みんなここに萌えているだろうけれど、
恋をしたファリドの可愛らしさ!!!
「苛烈(=厳しく激しい)王」の名の通り、厳しく硬派なイメージしかないファリドが、
ライリに恋してあれよあれよという間におかしな方向へ”激しく”変わっていく様子に
もーーニヤニヤしっぱなし、笑いが止まりませんでした。
前半〜序盤は正直、淡々とお話が進んでいく感じだなと思っていたんです。
それが二人が前王の処刑時以来の再会を果たし、交流を重ねるようになってから
一転!!
ライリに恋してしまったクソ真面目朴念仁童貞王(笑)は、胸の中でニャーニャー鳴く子猫たちに振り回されるようになり…
って、この「胸の中で鳴く子猫」の表現がおかしくておかしくて、読みながら声を出して笑っちゃいましたꉂ(๑˃▽˂๑)
実は前王との間に体の関係はなかったライリですが、それを知らないファリドの
妄想が”激しく”爆発してるのなんかも、本当に愉快なんです。
”あれ”をてっきり張り型だと思い込んで亡き前王に嫉妬したりとかw
そして冗談の言えない不器用朴念仁のくせに、ライリを笑わせようと放ったジョーク(?)で
彼を凍りつかせてしまう…
そりゃ、王様に「生かしてはおけない」なんて言われたら背筋も凍っちゃうよー!と、読んでいて吹き出したシーンでした。
苛烈で冷たいけれどかっこいい王様像がなんだかどんどん崩れていくのですが、
それに伴ってどんどん愛着が湧いてきてしまう、なんとも可笑しな愛らしい王の初恋物語でした✨
お互い相手が”初めて”であることを知らず誤解しているのが、コミカルかつシュールで。笑っちゃう場面が多々ありました。
どうもそんな攻めのイメージが強烈な本作ですが、受けのライリもまた、
運命にただ流されるのではなく強さや自分の意思をはっきり持った美貌の少年で、
萌え度・共感度が高かったです。
読み終わってもしばらく余韻に包まれくつくつと笑い、大好きなシーンをもう一回読み直しちゃいました。
何度も思い出しては読み返す、お気に入りの一冊になりそうです・:*+.
佐竹先生、すっばらしく楽しくキュンとする(&ミステリー要素もある)お話を
ありがとうございます(*´˘`*)♡
女性っぽい様子が気になったもののしかめっ面攻めが気になり購入。攻め受けともめっちゃ好きという訳ではなく、覚えてはいないかなと思ったので中立寄りの萌にしました。「恋心にじわじわ気付く攻め」ってのが好きな方でしたら、もっと嬉しいのでは。本編230Pほど+あとがき。
10歳の時に引き取られて7年、王から寵愛されていたライリ。放蕩を繰り返す王の治世を改めんと側近の息子(=攻め)が王を倒し、王の墓守を命じられます。3年後、王になった攻めが前王の墓に来た時、墓守を続けている受け(栄養失調でふらふら)を見つけ、城へ連れ帰り・・・と続きます。場所としてはなんちゃってペルシア・・・?
攻め受け以外の登場人物は
前王(故人)、寡黙な護衛、悪党、攻め側近ぐらいかな。
++ 攻め受けについて
攻めはかっちん頭くそ真面目とでも言えばよいか?贅沢・娯楽禁止、後宮あったら廃止って勢いの方。まあ前王の贅沢等で国が良くない状態になっていたら、厳しく財政引き締めたくなりますね。そんなんで、新国王陛下は「怖い」ということになっていて、笑顔作ることも出来てなかったんだと思います。そんな方がゆっくりじっくり損得勘定裏表なく話聞いてくれる受けと出会って、ゆっくり恋におちていく、しかも初恋!というお話です。
受けは10歳から王の側にいたからか、与えられた状況をそのまま受け止めるというタイプの方。墓守しなさい と言われたら、ずっと真面目にそこで墓守してるんですよ、3年も。多分攻めが来なかったら、そのままそこで死んでいたと思います。寡黙ではないですが、余計なことは話さない印象。ビジュアルはばっちり。女装させたら女より綺麗という清楚系。前国王の事は親のように慕っていた様子です。
そんな二人のゆっくり恋話と、前王の遺した宝物に関する謎解き+悪党というお話でした。攻めが実は初恋で、色事慣れてないってのに刺さる人もいらっしゃるかもです。
すごい胸に迫るものがありました。ずっと迫り続けて。
読み応えもたっぷりで、途中で止めそうになったところを頑張ったら、こんな展開になるなんて〜!
新国王と前王の寵童。しかし寵童とは言っても…な。
二人の出会いから再会から少しずつ近づく様子など、じ〜っくり書かれてあります。
ライリを嫌っていたファリドが本当のライリを知るにつれ、胸の中で子猫がにゃ〜にゃ〜騒ぎ出し…。
この新国王ファリドの厳格で恐れられての反面の意外な素顔や、ライリへの初恋に気が付かず前王に嫉妬したり勝手な想像をして怒ったりが長くて。途中までは微笑ましく、だんだんいつまで続くの?と。
もちろん敵対勢力との仕掛け合いも息をつかせぬ緊張感があり、ハラハラ。
さらに狙いの前王の隠し財産の小部屋の謎などなど。途中までは2人が近づく様子だったのが気がつけばお話はどんどん広がっていて。
とにかく読み応えがあります!レビューを書こうと思ったらすごく長くなりそうです。
一番印象に残ったのは、苛烈な王と思われているファリドが実は…な。それ故の暴走がもう!!ギャップにやられちゃう〜。
こんな攻め、とっても良い!!
電子版で拝読しました。めっっっっちゃくちゃ!!おもしろかったです!!!
処刑された愚王の寵童と、新たな王の物語。冒頭から惹き込まれ、夢中で拝読しました。スワイプする指が止まらない!!面白すぎて!!
ゆっくり心を通わせていくふたりに、こう、胸がきゅんきゅんしました。両視点なのでお互いの想いがこちらによく伝わってきます!
全体的にシリアス展開なんです。シリアスなんですが……イマジナリー猫チャンが出てきたり、苛烈な王の苛烈な妄想劇が適度に挟まって笑わせてくださいまして…!コミカルなシーンもありつつ、ラストまで楽しく読み終えました。
主人公の性格もとても好ましいです。頭の回転が早い!主人公と王が夜の塔でたどたどしく言葉を交わすシーンがとても好きです。
シリアス時々コミカル、そしてちょっとした謎解きもありで本当に面白かった…!
もちろんハッピーエンド!おすすめです!