軍人さんと金平糖

gunjin san to kompeitou

軍人さんと金平糖
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×24
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
44
評価数
10
平均
4.4 / 5
神率
50%
著者
八千代ハル 

作家さんの新作発表
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原作
海野幸 
媒体
漫画(コミック)
出版社
二見書房
レーベル
シャレードコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784576240800

あらすじ

「こんな甘えたな軍人さんなんて…」 遊郭で生まれ育った清は下働きの身にもかかわらず客の軍人・正嗣の妻として身請けされるが…。

表題作軍人さんと金平糖

羽田正嗣、軍人、24歳
清、妓楼の下働き→正嗣の内縁の妻、17歳

その他の収録作品

  • 書き下ろし:言の葉と金平糖
  • 描き下ろし:後日談
  • あとがき(海野幸)
  • あとがき(八千代ハル)

レビュー投稿数2

金平糖から生まれる幸せを願って

今回は呉服屋の次男の軍人と妓楼の下働きのお話です。 

攻様に身請けされた受様が気持ちを通じさせるまでと
後日談短編、書き下ろしの小説バージョン短編を収録。

受様の母は売れっ奴花魁でしたが
数々の身請け話を蹴った上に好いた男の子を孕んで
反対を押し切って産んだ挙句に亡くなります。

受様は母花魁に惚れていた楼主に引き取られますが
年季も給料もなく働かされる身となった上に
母に似てきた受様に固執されるようになります。

ある日、
受様は妓楼を訪れた軍人に下女と間違えられて
酌の相手をさせられまることになります。
この軍人が今回の攻様です♪

攻様は上司に連れられてきたものの
花魁遊びをするつもりはなく
花魁がやってきても受様を理由に追い返します。

受様はせめてもと攻様の酒の相手をするのですが
なれない酒に酔ってキザしてしまい
攻様はそのまま受様の介抱をして帰っていきます。

受様はそんな攻様の面影を忘れられなくなりますが
受様が酒の相手をしたと知った楼主に「客を取れ」と命じられ
楼主は自ら水揚げするといわれるのです。

受様には楼主から逃れるすべはないのか!?

家業を継がないために軍人になった攻様と
妓楼の下働きな受様の和風シンデレラストーリーです♪

海野先生の同名小説のコミカライズで
WEB連載された単話をまとめての紙書籍化になります。

その夜、受様が身を固くしている正にその時、
受様に無体を強いたと猛省した攻様が乗り込んできて
楼主に受様を身請けすると宣言するのです。

攻様は楼主の受様へのひどい扱いのみならず
商売敵への嫌がらせの数々を知っていることを匂わせて
楼主の手出しを封じて受様を連れ帰り

呉服店を営む攻様の父に
受様を内縁の妻にする許しを請うのですが
戯言と相手にされません。

その後に受様は攻様が詩文を身請けした理由を伝え
受様も攻様に尽くそうと決意しますが
受様は使用人達からも距離を置かれてしまいます。

跡取りを決めない攻様の父の真意や
病弱故に攻様を跡取りにという兄の望みが見えず

自分達の利益を求めて口出しする親戚や
受様の母に妄執する楼主の嫌がらせが相まって
受様が襲われて大ピンチ!!

しかしその騒動がきっかけで
攻様親子の間で絡まっていた糸がほぐれて
受様が素直に攻様の手をとる幕引きまで
楽しく読ませて頂きました。

原作小説のイラストも八千代先生のため
小説と変わりない世界感がそのままな再現された上に
要所を抑えた展開で違和感なくまとまっていて
読みやすかったです (^-^)/

0

コミカライズとしての完成度は素晴らしい

正嗣×清

原作を読んでいた時に感じたことだが、
シリアスな時代背景にもかかわらず、
男の清が突然身請けされて、内縁の「妻」になる展開や、
2人とも男が好きであることがあまりに自然すぎて、
清がもし女でも全く問題ないような恋模様で、
(むしろ女であったほうが違和感がないほど)
BLとしての味わいが希薄。


原作のイラストを手掛けた八千代ハル先生が、
美しい絵とともに鮮やかに物語を再現し、

清の感情の変化や繊細な表情の描写や、
正嗣の軍服姿、寡黙な中に滲み出る柔和さの表現が秀逸で、

清が初めて正嗣と出会った瞬間の緊張感、
閉ざされた世界から外へと踏み出す期待と不安、
純粋に正嗣の優しさに包まれながら、健気に過ごす姿が、
次第に正嗣の愛情に馴染んでいく過程がじわじわと丁寧に描かれて、
エッチシーンもしっかりで、
時代背景の美しさとも相まって、

コミカライズとしての完成度は素晴らしい。

書き下ろしと描き下ろしで、
言葉の少ない正嗣が言葉で愛情を表現する姿に胸キュン必至。

一冊の漫画に凝縮された珠玉の恋物語なので、
原作を読んでいなくても十分に楽しめるコミカライズだと思います。

5

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