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yoake ni te wo tsunagu niha
【夜の街で、薄暗いライトに照らされたあの子だけが眩しく見えた(夜舟)】
エロス度★★★
おやおや、夜の街で見つけた輝ける星と恋に落ちるとはロマンチックで素敵ですね。
夜舟と沙樹が紡ぐ両片想いの恋模様が初々しさやもどかしさを感じられるのがたまらなく、大事な人を作る気が無かった夜舟にとって沙樹が誰にも渡したくないくらい愛おしい存在になったり、沙樹も夜舟と過ごす特別な時間の中で少しずつ想いが募り育まれていくのが尊かったです。
最初は高嶺の花感のあった沙樹ですが純情だったり、ツンデレだったりと夜舟の前でかわいい姿を見せるのもたまらなく、沙樹が夜舟の心を救う光となる感動が素晴らしい。
まず目を惹くのは、美しい夜明けの背景に笑顔で見つめ合う二人のお表紙。
本文も背景がとても美しく、ワケあり大学生同士の運命的な恋を、より臨場感溢れる場面として、かたちどっておりました。
そんな主役の2人。
舞台は、入院していた祖母の代わりに大学生2年の紗樹(受け)がカウンターに立つ、喫茶店件バー。
そこへ偶然訪れたのは、同じ大学の同じ学部の4年で、すでに起業している夜舟(攻め)。
その夜舟に唐突に口説かれた沙樹。
軽くあしらいつつも、足繁く通ってくる夜舟から聞く世界中を旅した話を聞いていると、実は憧れていた旅ブロガー本人だと知って、、、?!!
という冒頭。
祖母の店も好きだけど、いつか色々な国を訪れてみたいという願望も秘めていた受けが、攻めと出逢ったことで人生の転換期を迎えていきます。
また攻めも然り。
攻めの一言で、セ○レから始まった関係だったのに、、
家庭環境が複雑な二人。
お互いがお互いを好きになったことで、それまで頑なだったものが融解していく、尊い展開でした。
ちなみに、攻め父の葬式のエピソードでは、タイトルの「夜明け」に一歩近づいたなあという印象。
個人的には、描き下ろしの「優しい子には優しい友達がいるんだね」っていう、攻めのセリフが大好きで。
攻め自身だって、今ではもうその「優しい子」の「優しい」恋人なんだよ、とソッと耳打ちしたくなりました。
読み終わったら優しい気持ちになれた、「夜明け」に大切な人と手を繋ぎたくなる読みたくなる1冊でした。
偶然の出会いから始まっていくふたりの関係を描いたお話でした。
夜舟はその経歴からすごく有能なのは伝わったけれども、最初からノリがめちゃくちゃ軽かったのでなんか胡散臭そう…と、思ってしまったのですが(笑)
見えているその表面部分には本当に嘘がなくて、色々なことにただ真っ直ぐな人なのがわかってくるとだいぶ印象は変わりました。
その姿を複雑だった家庭環境が作ったのかと思うと切なくなったのですが
沙樹と過ごす中でこれまで胸にあった苦しみから救われていく様子が見えたので、暗くなることなく読めたかなと思います。
そして沙樹は恋愛にも自分の夢に対しても自分なりのペースで向きあうところがとても魅力的。
彼のしなやかな強さが本当に美しくて、夜舟が惹かれたのがわかりすぎました。
両想いになるまでちょっぴり遠回りしたところもありますが、むしろその道のりに萌えがめちゃくちゃ詰まっていたな、と。
出会いの場面や仲良くなるキッカケに目新しさはないけれど、それぞれの気持ちの変化と恋になっていくまでの絶妙な距離感にグッと心を掴まれて。
「恋が始まる前」のドキドキしてちょっぴり照れくさい空気感、最高に素敵でした…!
空気感、印象に残る心に寄り添う背景の美しさ…めちゃめちゃエモかった。違う意味で家族との縁が薄い二人が出会い、かけがえのないパートナーを得る…
人との関係性が希薄な夜舟が、広い世界からたった一人のひかりをみつけ、夜明けを迎えたシーンはとても印象深く美しかった。そして『世界中を訪れて広い世界を自分の目で見てみたい』と思っていた沙樹の世界が夜舟によって連れ出され、広がっていき、最終話を迎えたときの、彼らの世界の広がりと夜明けを経て眩いひかりがあふれる朝の背景が美しく、こちらの心まで晴れやかに広がるようだった。夜明けの眩いひかりのほうへ共に歩んでいく二人が尊いお話でした。