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kono unnmei ga itsuka koi ni natta toshite
恋に対してトラウマを持つΩで大学生の市人。
ある日、構内でカシスの匂いを漂わせる運命の番とであるαの中条とすれ違い、思わず引き留めてしまったのが始まりで、、、
というお話。
また、中条も恋に対してトラウマ持ち。
というのも、ずっと大好きだった幼なじみを唐突に現れた運命の番に奪われ、失恋したからだ。
そしてそれがきっかけで、留年。
おかげで市人と同じ学年になったわけですが、、、
このオメガバースの世界観として、各性差によって差別されることのない時代となっています。
オメガバですと、比較的性差あってΩが不憫だったりしますが、そうではない世界です。
なので、市人が構内でαの女性から恋のアプローチされるなど、モテていたりします。(そこが他のオメガバと違うところかも!)
けれどある日、中条の好きだったΩとその番が目の前に現れます。
その頃になると市人は、中条を好きと自覚しますが、かえって運命の番だという事実が恋の障害となっているのがとにかく切ないです。
中条は市人のことをどう考えて接してるんだろうとドキドキしますが、そこはハピエン確定ですのでご安心ください。
これほどまでに運命の番同士が切な展開を迎えたのちのハピエンは、さすがCannaさんだからこそだなあ! と納得の1冊でした。
同じ大学に通うαの中条とΩの坂梨。
これまで接点のなかったふたりが、中条の匂いに坂梨が本能的に反応してしまったのをキッカケに知り合いになるところから始まるお話でした。
オメガバース作品ですが第2の性による格差などはほとんど無く、フェロモンにあてられるだとかヒートになるといった"オメガバースならでは"な出来事は起こらないけれど「運命の番」だけは昔と変わらずに存在している、という世界で。
運命を信じたくない理由を持つふたりが「運命の番」として出会うというその皮肉さがなんとも切なく映ります。
本能に抗いたくて、運命を受け入れたくなくて。
一緒に過ごすうちに惹かれる気持ちまでも無かったことにしたい…そんな坂梨の気持ちはわりといつもマイナスなところにいて、静かに苦しい展開が続くのが悲しかったけれど。
沈み込んだ想いごと中条が掬い上げてくれたのですごく救われました。
でも坂梨の過去についてもう少し詳しく知れたらよかったな、と。
過去の恋人たちに同じように想いを返せなかったのがなぜなのか?という部分はふんわりしていてよくわからなかったし、それが母親とのやり取りに関係しているのかもいまいち伝わってこなくて。
母親が重要な立ち位置っぽいのに幼い頃のエピソード以外は描かれていなくて、実は亡くなっているというのがわかるラストシーンには驚きと共にモヤモヤしました。
彼の気持ちがもう少しわかりやすければ、もっと入り込めたお話だったように思います。