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rakka no ouji to goeikishi
ヨル国の第2王子シオンと彼の護衛騎士・フェイとのお話。
「護り・護られ」な関係のキリッとした空気感が伝わってくる表紙のふたりがとても綺麗で、彼らは一体どんな恋をしていくのだろう?と興味を持って読み進めました。
ですが、恋に変わっていく感情の甘さを味わうどころではないのがすぐにわかります。それほどシリアス。
不穏な空気漂うところから始まりますが、その雰囲気が終盤まで続いていきます。
というか、幼い頃からたくさん苦しい思いをしているシオンにさらなる困難が降り掛かっていくので、明るいお話にはなりようがなかったです。
祖国を追われてボロボロなところに、逃亡先の国に着いたらフェイはシオンの護衛騎士ではなくなってしまうという…
この辺からフェイは怪しさしかない態度を取るようになるので、シオンにこれ以上どんな試練を与えるの…?とハラハラでした。
予想通りその先もシオンにとって苦しくてツラい出来事は続きますが、お話自体は淡々と進んでいくので、読み手側のダメージは少なかったかな…と思うくらいあっさりしていた印象です。
抉られるくらいの痛みが欲しかったわけではないのですが、シオンやフェイが感じていた葛藤や苦しみがもう少し伝わってきてくれたら良かったなと思いました。
そして恋仲になるにはあまりにも急展開だったかな、と。
幸せなところに着地するためには仕方なかったのかもしれないけれど、終盤駆け足気味に進んだのは残念に思いました。
ものすごく複雑なふたりの関係性とシリアスなストーリー、でも展開はあっさり。
ちょっぴりアンバランスかな?というところはありましたが、ライトに楽しめたお話でした。
フェイ×シオン
隻眼の美形不憫王子・シオン、ビジュアルだけが刺さる。
孤独な姿と弱さの中にある儚さと勇気、そして、
護衛騎士のフェイがいないと生きていけないという健気さや、
その涙ぐましい姿がまた最高に刺さる!
突然、兄の謀反で祖国を追われて、
絶望の淵に立たされてしまうシオン。
そんなシオンを命がけで守るのはもちろんフェイだ。
シリアスなストーリーだけど、
そんなに複雑ではないし、登場人物も多くないからすごく読みやすいし、
主従ものの王道からちょっと外れた設定がまた新鮮でいい。
当て馬の公爵の絡みで、
フェイの考え方が少し読み取りにくくなる展開で、
シオンの背景と立場での
無力さがフェイに守護されながらも、
戸惑いや不安に胸がグッと締めらる。
何が起きているのか気になりすぎて、読み進んで・・・
シオンからの支えを得て変化していくフェイの様子も見どころ。
徐々に明かされていく真実につい一気読みしてしまう。
絆が徐々に深まっていく2人の関係性が少し感動的。
エッチが一回、エロいところはなし。
とにかく有木映子先生の絵が綺麗で、
キャラたちの美しさ、
王族や中世風ファンタジー異国の雰囲気、
服装や背景の繊細さも見事に描かれていて、
2人の恋とストーリーの進行に合わせて、
その世界に完全に没入できる素敵な作品でした。