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「クソデカ感情」を詰め込んだオール新作アンソロジー!
kusodeka kanjo bl comic anthology
こういう新しい言葉や表現はどこから来るんだろうね?私は大抵このサイトで初めて知って受け入れるのにも時間が掛かってしまいますが、「クソデカ」はちょっと許容出来るようになってきました。
確かにデカくて重い感情は存在していますが、あらすじの「歪」や「狂」の文字を見てヤンデレ&ダーク的なものは期待し過ぎない方が良いと思います、片方が強い感情で見ていると思ったら相手も同じかそれ以上だった、的な作品が多かったです。以下は各作品の概要と感想、多いので簡潔で失礼します↓
「「まだ」の先まであと少し」
トップバッターから肉感あるイラストのガツガツ受け主導権で美味しい、気付いているけれど与えない、もっとクソデカ感情へと育てていくスタイルはちょっと変わり種?エロエロな絵面を楽しめるのと並行するように強い感情が乗せられていくストーリー。
「ホワイトナイトメア」
国勢が絡む血生臭いお話、エロも少しだけあるけれど甘さはほぼゼロ。全てを敵に回しても共に歩む、その命さえも握る、「愛してる」とかそんな域はとうに越えた狂気と崇拝そして愛憎、この本の中では異彩を放つ作品で感情の大きさもピカイチだと思う。
「キスから先も欲しいから【ひとりじめ】」
初Hアンソロジーの続き、Hに誘い損ねた真央(攻)が恋人の海里(受)と後輩達の戯れに嫉妬して…普段大人しい攻めほど時に爆発させてパワーを発揮するのも魅力、したいって言われてドキっとしている表情の海里も可愛い。
「好きピには絶対いえない推しがいます」
オタバレ系、好きという言葉ははっきり出さないけれど、荒木(攻)が真顔で冷静な口調のまま苛立ちと独占欲を剥き出しにしているのが、クーデレ攻好きとしては良かった、旭(受)の言うとおり「顔が良~~」です、ラブはまだこれからでもう少し先も見たかった。
「罪は鎹、情けは錆」
謙(受)は過去にハルマ(攻)を助けようと罪を犯し刑務所へ、月日が経ち出所して再会、謙の事しか考えていない歪んだハルマと、苦しみから救う為に受け入れる謙の激情エロ。
一見セックスする事が望みのように見せて本当はそこじゃない、互いしか居ない共依存的な関係を思わせ、かなり大きな感情が見受けられました、ダーク系で年下小柄攻めなので強い受け好きとしても良かったです。
「ヤンデレ幼馴染は一途すぎる」
あまりそういうのを気にしない私でも正直コレはちょっと女の子に見え過ぎかな…表情や仕草も含めて。
幼馴染の太壱(攻)への叶わなかった初恋を引きずっている唯(受)、ある日成り行きでHして後悔する事に…ヤンデレって程では無いかな、でも幼少期から始まった気持ちは実はお互いで一途すぎて、絵もお話も可愛かったです。
「噛み痕に堕ちる」
ダンスをやっている龍司(攻)と光(受)は、課題でそれぞれ別な相手とペアを組む事に、龍司は自分が光以外と組むなんて耐えられないと悲観、光は誰と組もうがあいつの一番は俺だと自信を持っていたが…
離れる事によって互いへの感情が想っていた以上に強い事に気付くハピエン…だけれど、何か一つ選択を間違ったら別なルートを辿ったかもしれない、そっちも面白そうだなと思ってしまう悪いクセがあるのですが(^-^;。
「好きかも、しれない【next level】」
お題で紡ぐアンソロジーの続き、涼太の自信の無さのせいか気持ちのすれ違い要素や、恋する事で生じる不安や疑問のぐるぐる感情が丁寧に描かれている。
いつもは苦手な嫉妬で牽制する場面も、このノリに浄化されてしまい相手もいい人達で気になりませんでした、そして一人でイライラしっぱなしでは無く、お互いにその不安をきちんと伝え合って誤解を解くのが良かったです←これ大事!
「奈落にて咲く」
何故その場所にそれが落ちていたのだろう?まるで試されているかのように、そして大変な事になっているハズなのに最後のコマの日比谷の表情は一体…ショートの中に色々と想像を掻き立てられるようなヤバいお話でした(;゚Д゚)
何故か攻めはクール系、受けは明るめか強めが多い作品集でカップリング感は好みに合っていました、普段感情を表に出さない攻めの方が大きくなって爆発しやすくなるからかもしれませんね。