嘘つきタヌキの愛され契約結婚

usotsuki tanuki no aisare keiyakukekkon

嘘つきタヌキの愛され契約結婚
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×212
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
90
評価数
26
平均
3.6 / 5
神率
19.2%
著者
鳩かなこ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
Ciel 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784778136321

あらすじ

オスでも子が孕める多産なタヌキ一族の日和は、妹の身代わりにワシの名門一族・アドラー家の次期当主ルロイと見合いすることになる。オスを理由に断られるとばかり思っていたのに、婚姻が決まり日和は焦る。日和は不妊のタヌキだった。二年間隠しきれば穏便に離婚できる。だけど迫力ある美貌を持つルロイにたっぷりと甘やかされる結婚生活に、後ろめたさを感じながらも日和はドキドキしっぱなしで…。

表題作嘘つきタヌキの愛され契約結婚

ルロイ・アドラー,名門ワシ一族の御曹司,24歳
真美原日和,保育士,オスでも妊娠可能なタヌキ一族

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数5

すれ違いが痛々しい~!!!

わー!久々の新刊待ってました!
(既刊の「愛に溺れるバンビーノ」がなんか好きで、)
(定期的に読み返しては新刊出ないかな〜と思ってた)

期待通りの愛が甘重め攻め×鈍感健気な受けが楽しめて
ケモ耳や種族違いなどの部分もたっぷり楽しめました。
系統としてはバンビーノに似通う部分もチラホラあります。

子作り名目の契約結婚から始まるお話なので
妊娠ネタが苦手な方はご注意下さい~(ФωФ;)
(※でも妊娠出産シーンはありません)


さてさて。

世界観は人間と動物が融合した世界で、
完全動物体にも変身出来るけれど基本的に是としない。
上流階級ほど純血に拘り種族差別の側面もありました。

受け:日和
日本人で種族は多産のタヌキ。
雄でも妊娠可能で相手種族の子が生まれる可能性が高く、
子どもが生まれにくい種族から重宝されるのを逆手に
日和の叔父はビジネスにして金儲けしていました。

叔父に世話になった負い目がある日和は、
叔父の命令のままワシ一族の跡継ぎを産むため契約結婚へーーー。

優しく真面目で臆病な部分もある青年です。

攻め:ルロイ
上流階級 ワシ一族の本家跡取り。
ワシの子どもは生まれにくいので渋々従ってるけど、
契約結婚という形より恋愛を重んじるタイプっぽい。
純血に拘りはなく他種族への差別もありません。

子作りの為に外国まで嫁いできた日和を気遣う優しい青年です。


・跡取りの子どもを産んで欲しいワシ一族
・タヌキ妊娠ビジネスで一稼ぎしたい日和の叔父
それぞれの思惑が一致し、
ルロイと日和は契約結婚をすることになりました。

新婚生活が始まると割り切ったビジネスとは程遠く、
甘やかされて愛を注がれて蕩かされる日々を送り…。

とてもラブラブで円満な新婚生活なんですが、
実は日和は妊娠できない雄…不妊だったんですね。
甘い日々を過ごす反面 嘘をついている罪意識が重くのしかかってきます。

そんなある日、
とうとう本当のことがバレてしまってーーと展開します。


いや~~~~!萌えましたね!!!
この作者さんの書く「甘やかな紳士攻め」が大好き!!!
蜂蜜がとろけるみたいに日和を甘やかすんですよー!!!

でも日和は鈍感な受けなので、
ルロイの求愛行動を"優しい人" "貴族の嗜み"と捉え
自分が愛されていると思わないところがもどかしい。

その自己肯定感の低さは育った環境のせいもあって、
我慢強くて甘えることを知らないからなんですよね。

物語がド甘々な新婚時代から始まってるのに、
話が可哀想な方向へと進むからギャップがもぅッ!
天国から地獄(までは酷くないけど)転落が切ない!

で。切ないすれ違いが生じる一因に、
日和の自己肯定感の低さがあるな~と私は思いました。
ルロイはずっと日和を大事にしてるけれど気付かない。

まぁ言い換えれば、、、単に、、、
日和がネガティブ思考に捕われて落ちてただけというか。

この辺りは好みによってモヤモヤするかもですが、
日和は一人で我慢して生きてきた過去が描かれてるので
そりゃ一人で耐えちゃうよなぁ……とストンときました。

ルロイもルロイで言葉が圧倒的に 足 り な い !
日和が不安になって仕方ないぐらい散々な態度で、
前半の甘さから一転したルロイのことは殴りたい・笑
( `д´)⊂彡☆))Д´) パーン

産まれながらにしてトップに立つ男なのでね。
言葉にせず上手く処理してこそ!だったんだろうけど、
日和を不安にさせてまで黙ってることでもないよな…。

すれ違いが痛々しく最後まで一気に読んで楽しみました。
(本の厚さは薄めなのでサラッと読めちゃいます)

個人的萌えなシーンはやっぱり初夜。
ワシ一族のしきたりで、
初エッチは見届け人が見守る中で行われてます (爆)
こういう異質な因習シチュってなんか萌えますね////

あとエッチシーンが何度かありますが
ルロイの愛が伝わるものばかりで甘々好きとしては◎

お子ちゃまが登場する後日談を期待してましたが、
まったく擦りもしなかったのはちょっと残念。。。
男性妊娠可能ネタならやっぱりお子ちゃま誕生まで見たかったな。

6

愛されて花開く花嫁物語

今回はワシ一族の名家の御曹司と
相手種族の子をよく生むとさけるタヌキ一族の青年のお話です。

妹の代わりに縁談を受けた受様が攻様の伴侶となるまで。

この世界の人間は進化の途中で動物と融合し
様々な種族が生まれ、自らの意思で動物に変化できます。

異種族間でも妊娠出産は可能ですが
両親のどちらの種となるかは生まれるまで不明なため
上流階級ほど純潔が好まれますがその弊害として
血が濃くなり、出生率が低くなる傾向にあります。

ところがタヌキ一族は伴侶の種族が違っても多産で
相手種族の子をよく生む上にオスでも妊娠可能、
メスよりも婚姻相手の種族の子を生みやすいという
特殊な性質を持っています。

タヌキ族の真美原家はタヌキのそんな特性に目を付け
財界や名家へ条件に合う年頃のタヌキを嫁がせることで
富を蓄えてきました。

受様は小学生の時に交通事故で両親を亡くすと
妹とともに両親の借金の肩代わりしをしてくれた
真美原家本家の叔父に引取られます。

しかしながら叔父は兄妹に好意的ではなく
人付き合いもかなり制限されて育つのですが
妹は高校卒業後に先輩と結婚が決まり
受様が妹の幸せを喜んだのもつかの間

叔父は二十歳前後のタヌキを望む外国の
ワシ族の御曹司と妹の婚姻を強引に進めようとし
受様は妹の代わりに見合いをする事となるのですが

実は受様は発情期を迎えた事が無く
フェロモンを発さない不妊のタヌキであり
子作りが前提の婚姻にはそもそも向かないのです。
そんな受様のお見合いの結果とは!?

近親婚の末に子が生まれにくくなったワシ族の攻様と
子作りを条件とした婚姻契約を結ぶタヌキ族の攻様の
もふもふファンタジーになります♪

もふもふ大好きな上に
タヌキの受様って鈍くて不器用ながらも一生懸命で
お相手をほっこりさせてメロメロにさせるパターンが
鉄板なのでワクワクで手にした1冊でしたが
とっても面白かったです (^-^)v

妹のためにと見合い相手の国に向かった受様はドキドキで
見合い相手の攻様と対面します。

睨んでいなくても威圧感の強い美貌の攻様は
あまりこの見合いに乗り気ではないのですが

攻様の両親は早々に受様を気に入るし
攻様も受様を知っていく事で愛しく思うようになり
受様の秘密に早々に気付いて一計を案じるので
わりとすんなりいけそうかもと思ったら

ワシ族の中には他種族の受様を娶る事を厭う者がいて
受様は貞操の危機すら逃れるために
タヌキになるという絶体絶命のピンチに!!

もちろん、攻様が大活躍して
この事件を一族に受様を認めさせることへと繋げ
大団円の幕引きまで楽しく読ませて頂きました。

タヌキ受、可愛くて大好きです ヾ(≧▽≦)ノ

4

オリジナルバース 獣人 鷲と狸 

オリジナルバース設定、すれ違い。挿絵が可愛らしい。
心配性の狸の初恋物語・・鳩先生は、擬人化&結婚の題材は初めて。

(正直な感想) 既刊本の大正浪漫のイメージを私が強く持っているせいか・・
模索中なのか? オメガバとか獣人等の「今様BL」にチャレンジして、面白くしようと無理されているような、らしくないというか。
・・・アルファポリスでも読んでます、今後の作品に期待。


●意思で人や獣に変化可能な獣人社会。

●狸:真美原家:貸し胎業、見合い=商談 結婚ではなく「契約」
狸は多産、雄は、相手の種族を雌より生みやすい。
両親が事故で死亡、兄妹を叔父が商材として養育。叔父は狡い商人。

真美原日菜子:18才 日和の妹。高校卒業後、結婚を約束した恋人がいる。

真美原日和:22才 【発情期がない産めない雄】で家の厄介者
臆病で咄嗟に嘘で場を誤魔化す性格
叔父から強引に「二年で鷲の子を産む契約」を妹の代理で押し付けられる
「親の借金帳消し」「必ず破談」「二年で離婚すれば良い」「藥を使え」
・・妊娠不能の日和にとって、最初から「嘘の商談」。

●鷲:アドラー家:テラアウストラの純血を尊び同族婚を保つ名門、
続く同族婚で少子化に悩み、狸の真美原家に雌を見合い相手で希望。
ルロイ・アドラー:24才 鷲族の御曹司 
日和が気に入り契約書に署名。

・・・・大嘘の負い目を持つ日向は、ルロイの愛を受け止めきれない。

3

モフモフ要素が欲しかった

鳩かなこ先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのがとても楽しみでした。

個人的、各項目5段階で
健気 3
溺愛 3
エロ 2
獣 1
な感じだと思います。

ワシ一族のルロイさん×タヌキ一族の日和くんのカプです。

今作の世界観としては、様々な動物の種族が存在して、普段は人の姿だけど自らの意志で動物の姿にもなれる、ほんのりファンタジー系です。ですが、長時間動物の姿のままだと動物の本能が強くなり、人の姿に戻れなくなる、という設定もありますので、ケモミミや尻尾を出したり、動物の姿になるシーンは少なめなので、獣要素やモフモフ要素はあまり期待出来ないかなと思います。
因みに動物ということで、発情期があったりタヌキ一族はオスでも子が孕めるようですが、明言していないので、オメガバース作品では無いと思います。

妹の身代わりに、ワシ一族のルロイさんとお見合いをすることになったタヌキ一族の日和くん。だけど日和くんは成人しているのに、未だ発情期が来ておらず、不妊のタヌキであった。それなのに婚姻が決まってしまい…。

ルロイさんに溺愛されて甘やかされてドキドキする日和くん、と言うのがあらすじからも読み取れるのですが、物語り初っ端のお見合いで、苛立っているルロイさんが「このお見合いに全く興味がなかった」と言ってのけるので、あれ?溺愛攻めじゃないのか?と思ったのに、その後はお見合いで2人っきりになると、意外と優しげな物言いで、雑談をして「気が変わった」と婚姻届にサインをするので、流石に気が変わるの早過ぎない?とちょっと困惑してしまいました。
日和くんの人柄に好印象を抱いて気が変わったのかもしれないけど、それだったら日和くんに一目惚れしたとかの方がまだ心理描写として納得出来たかな?

その後のルロイさんは、日和くんを優しく溺愛するので、ちゃんと溺愛攻めになっています。ですが、発情期が来ないのでルロイさん達を騙していると後ろめたい思いをしている日和くん。なので健気さと不憫さもあって、ルロイさんの想いを素直に受け止め切れてないちょっとネガティブな言動が目立ちます。

日和くんが不憫だなと、際立たせる脇役キャラの日和くんの叔父とルロイさんのはとこのアリシアがとっても嫌いでした。叔父の方は少ししか登場しませんが、2人の仲を引き裂こうとするアリシアの言動が特に嫌ですね。「私の方がルロイを大事に出来る。ルロイと結婚する」と息巻いているけど、日和くんに対して色々と嫌なことをしておいて、その後でルロイさんと幸せになれると思っているのか…理解出来ないですね。アリシアに対して厳重注意と反省を促すなんて、そんなの緩いよ。

ちょっとネガティブな日和くんだけど、健気で一生懸命で、パーティの為にダンスの練習をする姿や周りからの敵意に負けないでほしくて応援したくなりますので、是非とも読んでほしいです。

1

既視感

久しぶりに鳩かなこ先生の新刊が読めてうれしいです。
愛に溺れるバンビーノ以来でしょうか?
溺愛ワシ族攻めと健気タヌキ族受けの組み合わせの今作。
もちろんルロイの溺愛っぷり他、甘くて楽しめる部分もあったのですが…うーん、悩みに悩んで萌寄りのこちらの評価になりました。

というのも、動物と融合する進化を遂げた人類設定や、一部種族は男性でも妊娠可能という設定にものすごく既視感を覚えてしまったから。
オメガバースなわけではない。でも、タヌキの一族のオスは他種族との間においても妊娠が可能で、フェロモンが出たり発情期があったりする…と、なぜタヌキ一族だけ?という疑問が湧いてしまうのです。
ですが、なぜなのかについては触れられません。
この世界ではそういうものだからと言えばそこまでなのですけれど、どうしても気になってしまったんですよね。
他種族が混ざることを厭う純血派は、なんだかまるでオメガを下に見る者のようですし、独自設定ならではの何かこれという強いものがほしかったです。
それだけでもっと魅力的なお話になったのではないかなと思ってしまう。

自己肯定感が低く、それても頑張る健気な日和を溺愛し甘やかすルロイは良かったのです。
ルロイの溺愛も読んでいて気持ち良くはありつつ、出逢いの印象から突然人が変わったように思えてしまって、なぜこんなにもすぐに溺愛になってしまったのかと思えなくもないというか…
素直に萌えたいけれど萌えられない。そんな感情のままさらりと読み終えてしまったというのが正直なところです。
攻めの親戚女性絡みのお話も良くある流れかなと思います。
辛口になってしまい申し訳ない。それだけ先生の新作が読めることに期待をしすぎてしまっていたのかも。
雰囲気はすごく良かったですし、文章も読みやすくて好みなだけに惜しい1冊でした。

2

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