愛に溺れるバンビーノ

ai ni oboreru bambino

愛に溺れるバンビーノ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×216
  • 萌13
  • 中立4
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
132
評価数
38
平均
3.6 / 5
神率
13.2%
著者
鳩かなこ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
Ciel 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784778118099

あらすじ

父親の遺言で11 歳の時に異母兄弟のいるイタリアの名家に緒方みつきは引き取られた。家族らしさとは無縁の生活の中、優しくしてくれるのは次兄のフェルディナンドだけだった。だがすべては父の遺産相続の為であり、彼がずっと我慢していたことを偶然耳にしてしまう。次兄への想いが恋心だと気づいたばかりだったみつきは、従姉の勧めもあり日本への帰国を決意するが…。

表題作愛に溺れるバンビーノ

フェルディナンド・ダビアーノ,25歳,実業家
みつき・ダビアーノ(緒方みつき),18歳,仕立て屋志望の高校生

レビュー投稿数6

雰囲気のある、甘さ溢れる物語。

先月今月と続けて刊行された、鳩さんの現代物。
4月刊はいささか残念だったのだが、今回はまた違うレーベルなので、
さてどんな感じだろう?と期待と不安半分で手に取った。

ある雪の日、母を亡くし施設で暮らす11歳のみつきの元に
遠い国から王子さまのような赤毛の兄が現れる……。

内容的には王道というか、よくあるストーリー。
受けが人の良さと世間知らずさ故にトラブルに巻き込まれ、
鈍感さと自信のなさ故に攻めの溢れる愛に気がつかず、
ちょっとすれ違うのも、これまた定番。

それが、鳩さんの雰囲気のある文章で描かれることによって
陳腐な話が、イタリアンテイストの甘い話になっている。
さらには、Cielさんの美麗な挿絵がトッピング。
おとぎ話の色合いで、楽しく読ませてくれる。

          *  *

イタリア貴族にして実業家ダビアーノ家から
父の遺言に従って妾腹のみつきを引き取りに現れたのは、
まだ18歳だった次男のフェルディナンド。

それから7年、ローマの屋敷で暮らすみつきは高校を出る年になり
サルト(仕立て屋)になりたいという夢に向かって進んでいる。
何も分からないまま引き取られたみつきを、文字通り手取り足とり
近くで甘やかし守り世話をしてきたフェルディナンド。
なんと、自慰のお手伝いまで!

しかも、この過剰なスキンシップは普通だと思って育ったみつき!
どんだけ鈍感な箱入りなんだ!?と呆れはするものの、
「兄弟ならみんなやっていることだからね。秘密だよ」などと
ベッドであれやこれやらされて
素直なみつきが「ひらがなで」フェルディを呼んで快感を訴える様は
(ショタはむしろ苦手で萌えは全くないのだが!)なかなか萌えた。

血の繋がりは半分ではあるが、明確な実の兄弟設定で、
どうするんだ?これ?と思って読んでいたものの
だ〜れもそれには葛藤しないようなので、
それならそれでお幸せにっていうところ。
セレブの考えることはわからん?(笑)

ちなみにみつきは4人兄弟、
一族の総帥となった長兄、攻めの次兄、の下にカタリナという姉がいる。
みつきは長兄や姉に嫌われていると思っているが
実は家族総出で箱の中に大事に囲っているのが実際。
このツンデレの姉がいいキャラ。

他にも仕立て屋のことやら、もうちょっと詳しく書き込んだら
楽しいのに、という勿体無いというか、惜しいところもままあるし、
今市子さん挿絵の旧作の2シリーズに比べてしまうと
ファンとしては物足りなさはおおいにあるのだが、
全体には雰囲気のある甘くて素敵な一冊でした。

10

イタリア貴族の溺愛攻め♡♡

イタリア貴族らしい歯の浮くようなセリフ。
ひたすら溺愛し、受けをドロドロに甘やかす姿。

これが違和感なく板についてる王子様のような攻めに萌えた〜!!(∩´///`∩)
ヒィヒィするほど甘くてニヤニヤしちゃいますv

まぁ…これが裏目に出ちゃって、
普通の兄弟だと思ってる受けは「いつまでたっても子供扱いされてる」と憤慨し、
他の兄姉は「攻めが溺愛しすぎて、受けが世間知らずになった」と呆れているのですが(;´Д`A
それが良いのか悪いのかはさておき、攻めの溺愛をすごく楽しめました♪


個人的に一番萌えたのは、秘密のエッチなスキンシップ。

最初のキッカケは受けがまだ引き取られたばかりの頃かな?
性器の形が違うとカタコトのイタリア語で不安を吐露するのが可愛い!!!
攻めはクリームを取り出して、ゆっくりゆっくり皮を剥くマッサージ開始。

終わったあとは、「ばい菌入るから自分ではしちゃダメ」と「これは2人の秘密」をシレッと伝えて、"自慰をする時は攻めの手で"の約束と取り付けちゃうという…ヾ(*´∀`*)ノ

何も知らない子供に何教えてるんだ!と思わなくもないけど、
このシーンはすごく萌え禿げて何度も読み返しました(^///^)
ガチ兄弟の秘密の戯れに滾るわ…///

で、それを信じて18歳になっても攻めに射精管理してもらってる受け。
びっくりするほど世間知らずで箱入りに育てられてます( ̄▽ ̄;)
攻めがそう仕向けて育ててるのだから仕方ないのか…。

そう考えると全体的に甘々な雰囲気の濃さに隠れてる中に、攻めの歪んだ愛情を感じます。
外の世界なんて知る必要がない。
自分の手のひらの中で、いつまでも閉じ込めて置きたい。
受けはカゴの中の鳥のようにも思えました。

溺愛はたっぷり楽しめたけれど、その他の所々は中途半端になってたのが気になるかな。。。
攻めの会社の業績が良くないというのは嘘だったのか本当だったのか…(-ω-;)
長兄の心情ももっとわかるシーン読みたかったなぁ。
ちょっぴり冷たい印象のまま終わってしまったのが残念。

Cielさんのイラストはとても良かったです!
イタリア男×少年の戯れが色っぽいわー( ´艸`) ♡♡

5

溺愛に気付けない主人公

新作の「嘘つきタヌキの愛され契約結婚」を読む前に、前作を購入。
電子本システムがかなり古いので確認すると、2015年5月発刊。
今2023年・・長期間の休筆に事に驚き。

★鳩先生 alphapolis.で活動中、お気に入り登録。
大ヒットした大正浪漫風の後に出す現代ものに苦労されているようだけど、
異世界ものの方が、作風が活かせると思う。次作の電子版の発刊が楽しみ。


みつき:
9才、仕立て業の母が死亡、身よりがなく施設に入る
11才、実父の遺言で探し、次兄のフェルディナンドが迎えに来た
父はイタリアの元貴族ダビアーノ家当主、みつきは日本人の母が生んだ婚外庶子。
庶子のみつきを、異母兄弟の長兄は体面上義務的、姉は嫌う。
18才、仕立て屋になり自立を希望。

おかだまりえ:従妹? 「母の墓を見に日本に来い」と告げる手紙。
異母兄たちが心配する相手。

・・ここから色々ある。 
恋心の自覚に途惑うみつきは日本に行きたいと頑な
そして世間知らずを思い知る。

0

愛されている事に気付かずに

鳩かなこ先生の「帝都万華鏡」を先に読んでいる身としては、作風の違いに驚く。
現代ものであり外国ものという設定の違いが大きいのだろうけど、硬質な耽美さというものは感じず、非常にBLらしいというか。
読みやすさはあり。
だが、面白さは…?というとそこは……
というのは、私は個人的に本作の設定自体がもう好みじゃなくて。

母子家庭から母親が亡くなって施設に入っていた11才のみつき。
ある日、父親の家族がみつきを引き取ります。父親はイタリアの貴族階級で、ヨーロッパのファブリック事業を牛耳る名家・ダビアーノ家の当主で、みつきの存在を遺言で残していたわけです。
引き取られた後は、お決まりの継子の居場所の無さが語られ〜…みたいな。
裕福で何一つ不自由はない、でもあたたかな愛情は感じられず…
そんな中、次兄フェルナンドだけがいつもみつきを慈しんでくれた。
…とみつきは無邪気に思ってるんだけど、まあ確かに愛しんでますよ。ただそこに、愛情は愛情だけど肉欲も入ってるよ、という。
家族の中で疎外感を抱いているみつきに、日本のいとこである悪役女子が現れて詐欺ろうとしたり、フェルディナンドが婚約してしまうと思い込んだりの波乱もきっちり入って、その後…
という起承転結も定型って感じで展開していきます。

私としては序盤〜中盤の身の置き所のないみつきの心象風景がつらい。
でも、自分からもちゃんと話をしなさいよ!とも思っちゃったなぁ。
BL的解決としてはフェルディナンドが恋人になる、わけだけど、これだって異母兄弟だぞ!
フェルディナンドも実は結構歪んでる⁉︎という観点を忍ばせているのなら、流石です。

2

軽やかな、まさにラノベ

どっしりと読み応えある時代物が好きで、作者さん買いですが、この作品は全然趣が違いました。

お互い好きなのに言い出せず、誤解が誤解を生んですれ違いそうになるが、最後に何もかも種明かしされて結ばれ、Hしちゃうという、かなりテンプレの展開でした。
鳩さんだから何かあるだろうと期待しつつ読んでいましたが、何もなく終わってしまった感じ。

まあ、男性とは思えない綺麗で可愛い子に、男らしい攻めがメッロメロって言う構図は、藤吉と同じなのかもしれないです。そういうのが作者さんの萌なのかな?
あっちの方が、そういうシーンは少ないのにずいぶん官能的です。こちらの作品は、シーンは多いけどあまりHではなく、苦手にされてるのかもと思いました。

電子で読みましたが、SSのお兄ちゃんはつらい、も収録されていました。

1

世間知らずな甘ちゃんの拗ね拗ね日記

イタリア貴族の次兄×異母弟の三男。
母が亡くなってお屋敷に引き取られてきた受けくん、仕立て屋になりたくて修行兼バイト中です。
この受けが、ひたすら甘ちゃんで、すごくイライラしました。自分が父の不貞の末に産まれた妾子だから屋敷に居場所がないってウジウジしてるんですが、長兄が「何も仕立て屋になりたいからといって独立しないでも、家から通えばいいじゃないか」って言ってくれてるのを「自分の意見は聞いてくれない!」みたいに反抗。長女には嫌われてる、いじめられてるみたいに言ってるけど「貴族のうちの子が職人になんてならなくてもいいじゃない」とか嫌味言われてるだけ。こんなんそのへんの一般家庭でも普通にあるレベルの言い合いですよ。誰も頭ごなしに反対なんてしてませんよ。
受けは「俺を認めてくれるのは次兄だけ」と本気で思ってるのですが、この次兄の甘やかしっぷりがすごいので、そこが基準になっちゃって、他の兄姉がウザく思えるんじゃないかな。仕立て屋のバイトも次兄の口利きで入らせてもらったくせに、「俺は仕立て屋になりたいのに誰も理解してくれない!」とか言ってる。バイト行くときも屋敷のシェフに「ちょっと小腹が減ってるから何か軽くつまめるものでも包んでもらおう」って、こんな至れり尽くせりの待遇受けといて「家族らしい温かさとは無縁」(裏表紙あらすじより)とかよくもまあ文句ばっかり言えるもんだと思います。
冒頭30ページでこんな状態。この時点でもう受けの印象は地に落ちました。

その後は攻めのややヤンデレ風味あり、相続関係の誤解からのゴタゴタありで、まあちょっとは持ち直しました。
でもヘンな女には騙されるわ、その女をかばって次兄に楯つくわ、最後まで受けはカケラも好きになれなかったなぁ。
作品的には『しゅみじゃない』なのですが、次兄攻めのビジュアルが美しかったので、イラストの力で『中立』です。

7

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