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romantic robotics
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
私がBLを読み出したのが「春を抱いていたalive」の連載が終了した頃でして、そのシリーズを読んだのはもっと後のこと。
先生の熱心なファンの方々とは感じ方、考え方が違うかもしれません。
お気に障っても、ニワカが新参者がなんか言ってるわと流して頂けましたら嬉しいです。
もしかしたら新田先生は亡き者にした香藤さんや春抱きファンに対して罪悪感を感じていらっしゃるのではないかと思います。
2人の身内や子孫のお話は確かに興味深いですし面白いです。
こんな力量ハンパない大作家さんが紡ぐ作品なのですから。
でも敢えて言ってしまうと、彼らと全く関係ない新作も読みたいです。
岩城さんや香藤さんの名前やエピが登場する度に心がこそばゆいというかソワソワしてしまうというか、もういいからっとつぶやく私です。
春抱き最終章からたぶん75年後あたりの世界。夏空野の父親、山科博士と同性婚相手のCEO、碧斗の出会いのお話がスピンオフなのです。
碧斗はめちゃくちゃ美青年でとにかくパーフェクト。
で私はえちシーンが始まる迄、山科博士が受けだと信じきっておりました。
最近流行りなのかな、受けと見せかけて攻めなんですってのが。
まあ私がすっかり腐女子になって固定観念つきまくりなのが分かった次第です。
ま、とにかく2人ともかなりの変人で、なんか妙ではありますが早い段階で惹かれあっていたらしい。
ロボット工学とか遺伝子なんちゃらの説明が多くて先生らしいエロシーンはそんなにはないです。
でもなんせ私は完全に文系なので、ずいぶんと勉強して調べていらっしゃるんだなあと素直に感心しました。
ただ私は生まれ変わりだとか遺伝子レベルで惹かれ合うとかそういう不思議なものを絡ませるのが苦手です。
死んだら終わりと思っています。
なので「夏の蝉」でも思いましたが、遠い子孫同士が結ばれたからってなに?って感想です。
子孫がハッピーに同性婚したからって香藤さんと岩城さんの結末は変わっていません、ハッピーエンドではないですよね。
先生に感謝する必要はないし先生ももう呪縛から逃れて下さい。
最後にひとつだけ。
同性婚がごくナチュラルに行われて宇宙に旅立てる遠い未来だというのに、どちらかの姓を名乗らなきゃいけないの、ナンセンスです。
「夏蝉」も今回も攻めの方の姓を名乗るとか、、、へんだと思うのはマイナーなのかな。
「春を抱いていた afterward」の前日譚になります。こちらのお話を読むと夏空野がどうして産まれたかが分かって、山科博士ともう1人の父親との馴れ初めと愛を知ることが出来ました。
気になってた夏空野に過保護だという母親がどういう人物か良く分かるし、「春を抱いていた afterward」の世界が良く分かるように補完されていました。実は無性に堪らなくなって読み返してまた泣きました。www
普段どんな現実世界のニュースを見てもショックを受けないのですが、香藤洋二が死んだ時はショックで暫く呆然として、岩城さんの気持ちを考えてしまい家人が心配して様子を見に来るほど当時は号泣しました。www
今回のお話は夏空夜の両親のお話でしたので、「afterward」のように泣くことはありませんでした。むしろ分かってはいた筈なのに攻め受けを逆に思っていた自分に呆れてしまいました。
ただ界碧斗というキャラはとても魅力的でした。
でも「afterward」では一颯(いぶき)が香藤洋二の生まれ変わりであるかのような描写がありましたが、今作では夏空夜のそこら辺がちゃんと描かれてあり感動しました。
こちらの作品を読んでから「春を抱いていた afterward」を読むと良いかと思います。
「春抱き」のアナザーストーリー。
厳密に言うと、2021年の「春を抱いていた afterward」の収録作「夏の蝉」のスピンオフと言えます。
つまり…
「夏の蝉」の山科夏空野の両親のお話ですね。
主人公は、山科古都親(ことちか)。医学と工学の博士。
スペースアロー(SA)社の引き抜きを断っていたが、今回SAが山科のロボティクススーツ社ごと買収してきた。
そのSAの若いCEO・界碧斗(かい・あいと)の最終目的はヒューマノイド及び「魂のデジタル化」。
ところが、根本の「人間」へのまなざしが食い違っていて…
人間の解釈が違うと言うことは「愛」への解釈もまた違うということ。
ここでの山科博士、信じられないくらいおぼこい!同時に人体をパーツのように見ていたりと、そのアンバランスさが純情なのか大胆なのか…
一方碧斗も冷酷さがあったけど、山科には心を開いていきます。
その冷酷さには彼の出生の秘密が関係しています。
ここにはデザイナーベイビーや障害児の問題も見え隠れしますが…
2人は結ばれて、そして山科一族積年の研究「単精子受精」で生まれたのが、夏空野…
夏空野は本当に望まれて、愛されて生まれてきたんですね。
そしてストーリーはやがて宇宙の果てまでも。
新田先生の美麗絵柄で繰り広げられる、BLと近未来とSFの融合した物語でした。
今回は「春抱き」というより山科が岩城さんと繋がっていて…という話。
こうしていくと、ならば洋介の遠い子孫が…とか紫衣翔の遠い子孫が…のストーリーも出てくるかも。
みんなが遠い未来で、未来人だけど現在や過去の人たちと変わらず悩んだり笑ったりする光景。
多分先生の心の中にどんどん溢れてる…のかなと思いました。