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akuyuu
ボコボコにされた後に駆け込む公衆電話と幸せファミリーの家電、レトルトコーンスープと粒たっぷり手作りコーンスープ(シュークリーム付)の対比がえぐい。
すごく好きでした。
マンガノというサイトに先生が本編終了後にあたる番外編をアップしてます。ぜひご覧ください。先生のXから探すのが早いかと。自分は正直こういう重要な話を単行本に掲載しないのは好きじゃないんですけど、単行本出た後に先生が描きたくなったならしょうがないよね。
以下、番外編の要素にもほんのちょっと触れるのでご注意ください。
主役ふたり、家庭にトラブルがあるひとりと、そんなことは全くない朗らかなひとりというBL作品はままあります。この作品のこのリアルな塩梅が好きでした。伊織が荒れすぎずに踏みとどまれてる感じ。タバコとかタトゥーに手を出しても、これからも吉見みたいな人間を好きになる伊織でいてくれと、願わずにはいられない。あのスピードで軽口叩けるのに吉見以外には心開かない伊織。吉見と一緒に登校することに喜ぶ伊織。吉見は伊織のこと大人びてると思ってるけど、読者視点ではめちゃくちゃ子どもなのが刺さるし、読んでて辛い。顔ぼこぼこの公衆電話のシーン以外、伊織は吉見の青春を応援してて、それを奪ったり傷つけたりはしようとしなくて、その上で自分にはその青春は手に入らないものと思ってる。こんな悲しい恋愛漫画があるかよ…幻覚シーンがほんとにしんどい。家庭は荒んでるのに、彼は荒みきってなくて根がいい奴なんだよ…
吉見の朗らかさの質もすごい。ただの明るいだけの作り物キャラじゃなくて、サッカーボール運ぶの断るシーンみたいなのも挟みつつ怪我した伊織にここまで泣ける吉見、こんなん惚れるなという方が無理。美優さん見る目ありすぎ。
そんな朗らか吉見くんが、伊織との出会いで番外編で描かれたような人に変わる。人との出会いで人が変わる作品が好きで。単純な良い/悪い方向に変わるとは言えない変化が描かれているというのも好きなポイント。吉見の世界は確実に広がって「ふつう」の力を知ったわけですね。
これこそもっと読まれるべき作品だなぁ。
盛り上がりが今ひとつ、と感じたのは私だけなのか?
ストーリー自体は王道の範囲だと思います。
エグさも思ったよりなかったし、
先に言った萌えを感じるほどの盛り上がりもなく
あ、うーん。キャンプ先生の作風のなかでの
変化としてみた評価は違ってくるのかな。。
色々読んでいるので、ストーリーに耐性が出来てしまって
ちょっとやそっとのことでは萌えない情緒になってしまったのやもしれません。
淡々と日常が語られるなかで
ちょだとした出来事から
変化していく心情とかって
キャンプ先生の作品好きなところなんですけど
今回は少し内容から求められるものが
違って感じました。
とはいえ、独特の味わいが好きなので
また新作が出たら、読みたいと思います。