敗北英雄、●辱

haibokueiyuu, ●joku

敗北英雄、●辱
  • 電子単行本
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
32
評価数
7
平均
4.6 / 5
神率
71.4%
著者
ITKZ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
DOELO
電子発売日
ISBN

あらすじ

「お前に、俺と同じ所まで堕ちてほしいんだ…」

荒廃した未来の地球。
人類は突如現れた突然変異体・天魔によって、
食料や性欲処理の家畜として壊滅状態に追い込まれていた。
そんな中、人々を救うべく立ち上がった天魔討伐組織888。
そのエージェントでバディを組む久我丸と蒼威は天魔の本拠地に潜入する。
しかし天魔の罠にかかった久我丸は凌辱の限りを尽くされてしまう。
実はその裏側では、味方のはずの蒼威が糸を引いており……!?
※攻以外との接触表現が含まれています。ご了承の上お読みください。

レビュー投稿数1

無慈悲な蹂躙に隠された熱く切ないストーリー

 モブレをテーマにした作品なので万人にはお勧め出来ない。予想以上に力の込められた容赦無い輪姦モブレ、淫語にアヘ顔、同じエロでも「巨人族の花嫁」との差にびっくりしました。
 でも海王社さんだし溺愛巨人を描いている作者さんだから、その苦しみを抜けた先には救いが待ち受けていると信じて読み始めました。

 エロ以外は深夜じゃないアニメにありそうな雰囲気、例によって世界観設定が細かく作り込まれています。あらすじで蒼威が黒幕である事をバラしてしまったのは勿体無かったかな。
 結末があらすじから想像する内容とかなり異なり驚きました、ネタバレを見ないで読んだ方が良いと思います。前半はモブレメインですが、後半は二人の関係性や、荒廃し支配された世界の中で人間の本性を描くようなストーリーもしっかり。

 「攻以外との接触表現が含まれています」と注意書きがありますが、正しくは「攻以外との接触表現がメインです」人外と人間両方。蒼威(攻)×久我丸(受)の直接的なシーンはほぼ一瞬で凌辱のみ、ここはもう少し見たかった!

 以下はストーリーのネタバレを含む感想となりますので、どんな感じの内容・結末だったか知りたい方だけどうぞ。↓

 
BLと言う括りに囚われないなら、以下に該当する方は刺さると思う

ストーリー
・大切な存在だったのに違う道を選んで戦う事になる二人の関係性に萌える
・悪役のそうなった悲しい理由に同情し、散り様を見届けたい

エロ
・罵倒系言葉責めが好き(結構酷いです(^-^;色んな表現が面白かった)
・凌辱されても心までは屈しない姿勢カッコいい!


凌辱エロの定番
「快楽堕ちビッチ化」「一緒に堕ちよう共依存」「くっ、殺せ!」
 に反旗を翻す。どんなに蹂躙されても久我丸は諦めず、折れず、守ろうと、生き続けようと、最後まで救世者としての自分を貫き通す、戦いモノの主人公にふさわしい信念を貫く強さが好感でした!仲間を守る為に演じる回や自ら跨るシーンもあるので、強情と淫乱の両方の姿を楽しめました。

 捕らわれた後輩ブライネンとのエロもあり、彼は完全に家畜犬化しておりワンワンポーズしたり、久我丸を犯すよう命じられキラッキラの笑みで「本当ですか!!」とか言うのがシュールで、申し訳無いけれどちょっと笑えてしまった。

 蒼威の「情報感応能力」は人々の秘めた悲しみや汚れた本音の数々を嫌でも読み取ってしまう。厳しい訓練を受けて救世者に祀り上げられ、守って来た者達の真実の姿を目の当たりにし、そこに何の意味があるのか?と。
 理不尽な世界の中で様々な理由が重なる、蒼威の闇堕ちへのプロセスに説得力がありました。

 天魔が滅びて世界が救われた訳でも蒼威が帰って来る訳でも無く、あらすじにあるような同じ所まで堕ち「ない」と言う事は、同時にBLとしてはメリーですら無いバッドエンドになると思う。

 描き下ろしがわずかな救済措置でここが一番BLのLの部分だけれど、同じ「好き」でも久我丸と蒼威のそれは意味が異なったままで切なく、歪んだ愛の鎖ですら最後まで繋がれる事が無くて悲しい。二人が本音で向き合えた事、これが唯一の救いだったと思います。
 
 どんな理由があれ悪は裁かれなければいけないと言う事なのだろう、最後の蒼威の因果応報の姿、神魔からの罰を享受したのは幾多の罪を犯した自らへの戒めでもあるのかな…。
 
 BLとしては報われない結末かもしれないけれど、エロとストーリーを両方楽しめて、愛だけに留まらない二人の関係性とやり取り、互いへの想いに大変萌え滾りました!

6

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