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juujinshougun no himo
アンソロジーの分冊読み切りなのは知っていましたが、短編小説のコミカライズだとは知りませんでした(原作は未読です)。ストーリーと漫画の担当者が異なるからこそ正直「こんなので良いの??」と思ってしまった。原作に問題があるのか?コミカライズの仕方が悪いのか?
展開が早く飛び過ぎて、見せたい所だけ描いたぶつ切りのストーリーを繋げたダイジェストのよう。内容は特に捻りも無く心動かされる何かも無い、素人でも思い付きそうなBLあるある展開を並べた感じでした。
他の人の異世界召喚にたまたま巻き込まれた朝陽(人間)は異世界に落下、絶体絶命かと思いきや白蓮(虎獣人)に無事キャッチされ一命を取り留める。そこは獣人達の国で白蓮は一番偉い将軍、彼は朝陽を飼うと宣言しお屋敷に連れていく。
後日、白蓮の部下の風牙と朝陽がお茶している場面になり「最近 将軍は丸くなった」との評判を聞くが…読者の体感的には異世界に来てまだ1~2日と言った感じであり、いつの間にそこまで?となってしまう。描かれていない二人の仲が縮まるような日々があったのだと脳内補完するしか無いだろう。
戦争がある現実を見せられたり、白蓮が人の国で暮らすという選択肢を提案すると朝陽を少しムッとさせたり、ほーんのちょっとだけそういう不安の欠片みたいな要素はあるけれど、特に大きなトラブルや邪魔者も現れない終始甘々ラブ。
最終的に二人が行き着く関係は恋を越えた『家族』だけれど、「元の世界で手に入れられなかった」という両親(毒親)との対比があるせいであまり夫婦と言う感じはせず、最後で非BL感を強めてしまっている気がする。
二人の絆を縮めるエピソードが足りないせいで、どうしていきなりそこまで溺愛?となってしまう。現世で不憫だった人間が、異世界でただ溺愛される相思相愛なお話で癒されたい方、コミックではイヌ科獣人が大半を占める中珍しいネコ科獣人モノが読みたい方には良いかもしれない、エロが無いのでフル獣人入門にも〇。
私としては色々と物足りな過ぎましたが、絵は可愛くて獣人も良く描けているのと、不快感は無かったので辛うじて「萌」評価です。