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ou wo suberu unmei no ko
3巻は正直辛さしかなかった。
死にたがりでわからずやのリオと、狂ってしまったルストに目も当てられなかった。
でもそれを乗り越えて4巻。最終巻。
挫折しなくてよかった。すっきりとした終わり方で読後感のいい作品でした。
ただ1,2巻は個人的に最高の展開で、3巻でガクッと落ちてしまったのを4巻で取り戻せたかというと、そこまでではなかった。なので総合的に見て萌×2評価とさせていただきました。
1,2巻が良すぎたとも言えます。ただこれは好みの問題でしょうから、神評価が多いのは頷けます。
そして番外編があるらしいですね。
子供みたいに嫉妬するルストや、アランの領地ストリヴロに行く話など読めたら嬉しいな。なんでも嬉しいけど。
次は樋口先生のどんなお話が読めるだろうと思うとワクワクします。
次回作も楽しみにしています。
電子書籍なのでページ数はわからないですが、途中エラドのことをウルカと誤表記されている箇所があり、混乱しました。どこに報告したら直してもらえるんだろ。
1巻を読んで、
これ絶対面白い。そして続くやつだ。
と、最終巻が出るまで積んでおいて(ホント、良く我慢した!!)早く読みたいような、もったいないような気持ちのまま、この3連休で一気読みしました。
もう、素晴らしかった!
ファンタジーとして、世界観が分かりやすくかつ没入感がすごい。
最終巻まで我慢して、邪魔する家人の居ない3連休を当てられて本当に良かった!
途中頭痛がする程泣きすぎて、でも続きが読みたいから痛み止めを服用しつつ読みました。
そこからの最終巻の幸福感たるや、
見事でした。
ぜひこの世界観を味わって欲しい!!
本当は、BLの壁を超えて本好きな人々にオススメしたい!!
ネタバレはあまりしたくないので詳しくは書きませんが、
とにかく、リオの健気さ強さが愛しい。
そして、ユリヤ王子の儚くも煌めいた日々(心の持ちようで)を思うと涙せずにいられません。
先生、素晴らしい時間をありがとうございました。
3巻前半?くらいまでは、設定は美味しいし、展開にハラハラして楽しんで読めていました。
主人公も最初の方は頼りなげだったのが、成長していって、成長物語としても楽しんでました。
でも窮地に立たされる度に繰り返される主人公の感情描写&攻めとの衝突がしつこく感じてしまい、最後はお腹いっぱいになってしまいました…。
あとBL的な萌えも、設定のせいか上記のせいか、最後の方は無くなってしまいました。
うーん、途中までは面白かったです。
とても良かった。
最終巻。忘れられた神エラドの真相が悲しかった。やはり人間は欲深くて愚か…神の力なんて身に余るよ…と思ってしまう。
そして受けの余命を攻めがどう乗り越えるのかというお話。苦しみ呻きながら涙する攻めの姿が切ない。なにをどうしたって、大切な人との死別が楽になることなんてないというセリフが印象的でした。ただ幸せに生き切ることが相手を慰めるものになるとうい考え方も好き。
全体を通して命の価値、死生観を問うお話だと感じました。死の受容過程を経て乗り越えていくお話が好きなのでツボでした。
前巻で完結するもんだと思ってたから、続きが早く読みたくて仕方なかった!!
自分の死を受け入れてほしいリオと、何としてでも生かせたいルストのすれ違いが苦しくて苦しくて切なかった。そのすれ違いこそが、お互いへの行き過ぎた愛っていう何とももどかしいし、読者が焦らされてる感じがすごく良かった。
物語に頻繁に出てくる言葉、『生きることに意味なんてないけれど、この世界には生きる価値がある。』このリオへ向けられた言葉が、私の人生も肯定してくれてるようで嬉しかったし、大変勇気をいただいた。
樋口先生、素敵な作品をありがとうございます。
3巻がまさかの終わり方だったので、あれからのハピエンが全然想像できませんでしたが、流石の樋口美沙緒先生ですね。すごく綺麗に着地したし、「王を統べる運命の子」というタイトルにも納得のいく内容でした。
最後まで読んで何でここまでねじれてしまったのを考えてみると、やはり立つ位置によって見えるものが違い、思い描く理想が変わるということでしょうか。ラダエ三姉妹によって守られ、振り回され、牛耳られていたんだなぁと思いますが、これってリアル人間社会でも同じことですよね。だからこそ諍いが起きたり戦争になったりするわけで、樋口先生はファンタジーの世界観にそういう読み手が共感できる要素を溶け込ませるのが本当にお上手だなと思います。だからこそ惹き付けられてしまうんですよね。
リオが自分の寿命をカウントダウンしていたのも同じ。私たちは自分の命日を知らないけど、だからこそいつ死んでもいいように、後悔がないように生きていかなきゃいけないし、それは寿命が分かっていても分かっていなくても同じで、そこにも先生のメッセージがあるように受け取りました。
リオの生涯を通してすごく壮大なお話を読むことが出来て、全4巻しっかりリオとルストはじめ、使徒を見届けることが出来て、とても満足しています。
これまでは生まれてきた理不尽な運命に嘆き苦しんできたリオが、セスやユリヤとの別れを通して、生きる意味や価値にとらわれず今をどう生きるか、自分の心のままに生きようと新たな決意をもって前向きに進もうとする姿に、リオの心の成長を感じました。
今巻はリオ以上にルストの心のほうが見ていて辛くなりました。
ルストは王の身を捨てリオに真名を与えてしまった過去があるし、何度だってリオを蘇生させる可能性があるから、リオはなんとか自分の死を受け入れて欲しいと願うのだけれど、大切な人の死を受け入れることなんてできないし、その本人から切実にそれをお願いされることがいかに残酷なことか、リオはのちのちエミルとの会話でそれを自覚することになるけれど、ルストがあまりにも不憫でおもわず同情してしまいました。
全ての黒幕がイネラドとわかった時はとても驚きましたが、どうして彼女が悲劇の連鎖を生む罪を犯したのか理由を知った時、複雑な気持ちにもなりました。
彼女のしたことは道義から外れた行為だったとしても、王の為、国を守るためウルカの力を与えられ王家を監視する役割を担った彼女をどうしても責めきれない思いになりました。
それはウルカを憎むようになってしまったトゥエラドも同様で、考えてみれば神と王の契約に巻き込まれたラダエ姉妹は人ならざるものとしてその後何百年も身を犠牲にした一番の被害者なのかもしれないとも考えるととても胸が痛くなりました。
ルストの勇気ある行動によってウルカとエラドが再び出会うことができ、新たな契約が結ばれる場面は今まで読んできた中で一番期待が膨らむ瞬間で、エラドからの二王政という提案によって、リオがエラドの選ぶ王となり人間としての生を与えると宣言されるシーンはリオの苦しみがやっと救われる嬉しさから涙が止まりませんでした。
誰もがそれぞれの思いから過ちを犯すことはあるけれど、その現実があったからこそリオとルストは出会うことができたと思うと皮肉だけれど尊い気持ちにもなります。
この作品のなかで幾度となくでてきたセスの言葉「生きることに意味はないけれど、この世界には生きる価値がある。」それを、リオの辛く苦しい旅のなかで深い意味で学ぶことができた気がします。そして、その言葉を信じ最善を尽くしてきたリオと、いつも挫けそうになるリオを導いてくれたルストが無事大団円を迎えられて本当に良かったです。
全ての点と点がつながった今、最初は読み取れなかったそれぞれの気持ちや行動の意味に気づくことができると思うので、また1巻から読みなおそうと思います。
憂いなく穏やかに人生を全うしたであろう二人の王を想いながら、またもう一度リオの長い旅を楽しみたいと思います。
少しだけネタバレしてますが、直接本で読んで欲しいお話でした。
4巻、ようやくです、ここまで来れました。もう、前半の部分からリオが今までの自己評価が低い考えから抜け出して、前向きに行動しているのを読んでいるだけでも爽快でした。
そして白い竜と黒い竜の秘密。様々な事件の黒幕が次々に明らかになります。
もう、あとはどんどん今までの謎を解明しながら読んでいく状態になってから、まさかの、タイトル回収でもう泣いてしまいました。樋口先生は最初からこのラストを目指してひたすらリオを冒険させ、彼を成長させていたんだなと、それがとても心に響きました。
思えば一巻からずっとリオはセスとの死別を何度も思い出していて。戦争によって孤児となり、食べ物も満足に食べられない、学びたくても学校に行けない。病気になっても医療を受けられない。そんな、そんな世界に生きても、「この世界には生きる価値がある」って言っていた言葉が持っていた意味が最終的にリオの生き方を決めたんだと思います。
道中長いですし、なかなかルストとの関係は素直になれないというモヤモヤが続きますが、とても素晴らしいラストに収まっているので是非読んで欲しいです。
4巻では今までに出てきた使徒やリオと仲良しのエミルも出てきています。
2頭の竜の関係が、リオ、ルスト、そして使徒達に及ぼす影響も興味深かったし、それがあった事が、フロシフランという国を良い国に導く鍵になっていた事が、とても面白かったです。
今回はフロシフラン国王と使徒である王の鞘のお話です。
魔女の手駒だった受様が王家と神の誓約に隠された真実を知り
神々と人間の新しい関係を築くまで。
受様は攻様に選ばれた王の鞘ですが
魔女が神力で創造した心臓で生きる3人目の土人形です。
攻様は自身の真名を使って受様へ命を分け与えますが
受様の命の期限を延ばす事は出来ません。
受様は残された日々を魔女の討伐を目指しますが、
魔女の策略に掛かって攻様を刺した上に
魔女の手中に落ちてしまうのです。
しかしその結果、
受様は黒い神の過去触れることなります。
それはこの地がフロシフランと呼ばれる前
黒い神と白い神がともにいた時代であり
フロシフランという国が誕生した歴史であり
王家が神との契約との始まりした。
慈悲を司る白い神はどこまでも人間に寛容で
知恵を司る黒い神は白い神の願いを断れず
人間の希望をかなえ続けます。
そして国をより反映させてるためフロシフラン王家は
自分達に都合の良い契約を神々と交わす事に成功し
黒い神は地上に白い神は地下へと追いやっていたのです。
黒い神の神力の半分を宿す魔女は
白い神の力の及ばない地下に攻様をおびき寄せる気ですが
彼女の思惑のまま攻様を殺させるわけにはいきません。
絶体絶命の受様が黒い神に助けを求めると
受様は黒と紫の光に包まれて!?
「王を統べる運命の子」最終巻である第4巻は
攻様を指してしまった受様が魔女の手に落ちるところから
スタートします♪
魔女と受様が直接対する事で
受様達には見えなかった白い神と魔女の過去が語られ
黒い神を頂く王家にとって隠され、
捩れて捕らえられていた真相が明かされていきます。
受様達は攻様を殺そうとする魔女の手を阻めるのか、
死の刻限が切られている受様と受様の生を望む攻様の恋が
どうやったら実を結ぶのか、
終始ハラハラとドキドキが入り混じる完結巻で
たいへん楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ
土人形である受様は
自分が生きる意味やその価値を認められませんでしたが
精一杯に生きて亡くなった親友や第二王子との関りで
死までの時間を精一杯に生きようと決意します。
そんな受様の成長とその生きざまが
攻様や使徒、そして白い神さえも動かしていく様が
実に小気味良いです♪
そして神々を引き離した契約の真相が見えてくることで
魔女をそんな行動に駆り立てた真の黒幕が判明します。
弱く儚い人間の願いを聞き続けた黒い神の寛容
愛するものの望みを叶えずにはいられない白い神の性
神の恩恵を意のままにしようとした人間の傲慢
黒幕ですら自らの利欲のためだけに動いていた訳ではなく
黒幕の胸の内すらも判らないではない・・・という
展開は巧み過ぎて圧巻でした。
あとがきに、番外編が出る予定だとありました。
①巻 孤児のリオは記憶を失っている事を自覚する
⓶巻 リオは自分が魔女が作った土人形だと知る リオは川に落下
③巻 伝説の二匹の竜の存在 魔女の足跡を辿る
④巻 伝説の二匹の竜の再会
四巻目に、建国神話の二匹の竜の伝説の全部が登場。
①巻目からの流れの謎解きがやっとできる。
リオの命の刻限が迫るギリギリに、やっと竜の願いをかなえる事が出来て
全部が理想の形に納まるハピエン。
・・期待していたけれど、伝承の理屈と蘊蓄が分厚くて、
余り心を揺さぶられなかった。