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iroaku sakka to kouseisha no hatsukoi
色悪作家シリーズ7冊目となりますね。
(スピンオフでドリアングレイシリーズも2冊あります)
初めてこの作品を読んだ時、色悪?
なにそれ、どういう意味?から始まり、菅野先生の
日本文学愛をいやというほど浴びた訳です。
凄いですよー、7巻全部のそれぞれの話の中に文学作品とリンクしたテーマがある。
今回は川端康成と宮沢賢治でした!
色々なBL作品を読ませていただいて
なんかねー、これじゃない。って思う時の方が
多いのですが、色悪シリーズは私にとってまさに
どんぴしゃな作品で、文章がこの界隈の中では
難解で結構めんどくさい←ほめてます♡
でもその中に静かに染み入るような深い感動が潜んでいるのです。
少しずつ少しずつ関係を深めていく大吾と正祐。
今回は2人の内面にそれぞれ大きな変化がありました。2人が新しい気付きの中からまた新たな局面が展開していく未来が楽しみでなりません。
すごく成長してるよー。人はいつだって変われる。
続巻心より楽しみにしております!
「色悪作家と校正者」シリーズは主役の正祐が嫌いでなかなか評価が上がりませんでした。
というのもファンの方には申し訳ないのですが、菅野彰先生の作品自体が凄く苦手で「毎日晴天」シリーズは大嫌いになり、読むのを途中でやめてしまいました。
何故こんなに先生が苦手なんだろうと思ってたら、あとがきにヒントがありました。先生の登場人物に対する距離感が、私が作品を読む時の距離感に繋がっているのです。今回も大吾と正祐との会話から校正者たちの集いの会話までを読みながら、作中の漢字選びやフォントに気持ちが悪くなって勘弁してくれと思ってしまっていました。
では何故今回に限って神評価なのかと言えば、この作品の裏側に見え隠れする「ドリアン・グレイの禁じられた遊び」があったからです。スピンオフCPの宙人と双葉が大好きなのですが、こちらはあの恋敵との決着が着くまでと時系列が同じであるので、あの時の裏側を見るようでとても面白く感じたからでした。
それと正祐が人間らしくなって来たのも理由でした。奇妙で奇天烈でしかなかった人形が、やっと人間に思えて来たからです。ただ、やっぱり正祐の考え方は嫌いでした。今回、初めて友人となった校正者がいましたが、既に大吾の本は出版されたので大吾にその人物の正体は明かさないの?と思ってしまいました。
そして友人と交流を続けていますが、その友人に自分も大吾の校正者だと打ち明けているのでしょうか?
今作では大吾は正祐の友人を知らないけど嫉妬だけはしていました。そして友人の校正者は正祐の知識に尊敬まで抱いています。正祐に至っては大吾に影響を与え思考も近い友人に嫉妬を覚えますが、大吾の作品の為にと自分が纏めた資料一覧まで好意から渡しています。
凄く気になるのはこの友人の校正者が正祐と大吾との関係を知った時です。もし私なら凄くモヤモヤした感情を抱くと思ったんです。
純粋に友人になりたくて正祐と連絡を取ってたと思うし、守秘義務があるから正祐が友人が大吾の新しい校正者だと知っても打ち明けられなかったのも理解出来ます。
でも、嫉妬を我慢してまで友人関係を続ける意味が大吾の飛躍を願ってることが根幹にあるのなら、そこに友情は無いと思うんですよね。
ちょっとその点は共感出来ませんでしたが、大吾との恋愛は上手く行っているようなので、次回作も購入すると思います。もちろん宙人と双葉のその後を知りたいからでもあります。
こちらの作品を読むと宙人はおバカでしかありませんが、こちらのシリーズでは篠田さんに次ぐまともな人間だと思っています。
あと正祐の前で新しい校正者を褒める大吾には、心の中で往復ビンタをかましてやりました。
本シリーズは人気小説家と彼の時代小説の校正担当者のお話です。
攻様が新たな校正担当者、受様が新たに友人をえる
タイトル作とその後日談的な短編と漫画談義編を収録。
攻様は時代小説のミリオンセラー作家、
受様は攻様の校正を担当する校正者です。
2人は紆余曲折を経て恋仲となりますが
唯我独尊で対人関係で度々トラブルを起こす攻様と
世間そのものに疎く他人の感情の機微に疎い受様
なので様々な面で衝突が絶えません。
それでも受様の同業者の先輩校正者や
攻様の同業者の小説家との付き合いによって
山谷超えつつ付合いは続いています。
ある日、攻様の馴染みの店で
飲みながら文学談義や近況を話していた受様は
攻様から新しい依頼を受けた出版社で
"素晴らしい校正者"に出会ったと報告されます。
今まで付き合いのない会社からの依頼で
シリーズの1作目を書いたところ
攻様の感覚と近しい校正者と出会ったようです。
受様は攻様が良い相手と巡り合えて幸いと思いつつも
攻様の文章について誰よりも熟知していると思う
受様はモヤモモヤを止められません。
そんなままならない思いをぶつけた先輩校正者から
校正者だけの吞み会に誘われます。
今までの受様なら他者との交流をまるで望みませんでしたが
誘われた事、参加したいと思った事を受け止め
受様は新たな世界に踏み出す事にします。
そこで受様は新たな出会いを果すのですが・・・
本シリーズは
雑誌掲載のタイトル作+続編で文庫化という定番シリーズで
最新作は受様と攻様に新たに関わる新キャラが登場し
それぞれがぐるぐるする楽しいお話でした。
攻様も受様もそれぞれの理由で
あまり他人と関わり合いをもたない人達なのですが
受様は校正者の吞み会で
攻様と同じ言葉を発した他者の校正者と出会い
攻様の出会った校正者が彼であろうとわかってしまいます。
件の校正者は時代モノは初めてて
時代モノを得てとする受様との出会いをとても喜ぶのです。
そして今まで先輩校正者としか付き合いのない
受様にとっても彼との出会いはとても有意義なモノであり
受様のグルグルは止まらず、とても面白かったです。
続編はタイトル作と対になる攻様側のお話で
攻様が受様の新たな友人についてぐるぐるするお話で
どちらからも頼られる受様の先輩校正者が
ちと可哀想になるお話でもありました。
今回の文学談義はお題を任された若手時代小説家により
藤子先生の「エスパー魔美」となったのも
漫画の読み方がわからないと攻様に泣きつく受様の様子から
漫画談義まで面白く読ませて頂きました (^m^)/
このシリーズ好きなので購入。あれこれグダグダいうので、めんどくさいんですよ。めんどくさいんだけど愛おしいんです。すごく愛おしい。めんどくさいキャラが好きな方、是非お読みいただきたいです。めんどくさいので萌2にしましたが、本当に出てくるキャラが、自分の人生を歩んでいるよ!って思います。雑誌掲載分140P弱+その続き40Pほど+後日談40P弱+あとがき。
いつものように鳥八で美味しいお料理とお酒に舌鼓をうっている二人。この間のオペラシティでの宙人と白洲の様子を思い出し「もう喧嘩はよしましょう」と落ち着いた良い感じになったのもつかの間、大吾が「素晴らしい校正者に会ったぞ!」と言い出し・・と続きます。いくらなんでもこれは無神経やろ大吾あほかお前と罵りましたね。
攻め受け以外の登場人物は
笹井(フリーの校正者)、片瀬(ある出版社の校正者)、篠田(受けの同僚)、百田(行きつけの料理屋主人)、白洲(大吾のライバル作家)、宙人(新進気鋭の作家)。宙人も百田さんも篠田さん♡も大好き!!!!!正祐の姉(女優)や弟(アイドルグループセンター)もちょー好きなんだけど、今回は弟の伝聞だけだった、残念。
++面白いところ
今回も笑うところ多かったですねえ。私だけなのかしら、このシリーズで笑うのは?
大吾は傲岸不遜、正祐とよくまあ喧嘩するんですけど、なぜか二人一緒にいるんですよねえ。今回大吾が可愛かったのは、二日酔いで遅くまで寝てしまっていた正祐のところに、文旦持っていくシーン。なんか可愛かったなあ。詫びの印なんでしょうねえ、文旦持ってきて、二日酔い気味の正祐に、皮むいて食べさせるんですよ。長年連れ添った夫婦かい!って思いましたね。
正祐は色んな感情を抱くようになりました。「あなた専属の校正者になる」と言ってみたり「あなたの無神経さには・・」と怒って揺れ動いてみたり。社長から大御所作家さんからの形見分けだよ、といただいた万年筆に、校正者という仕事のありようを感じてみたり。人間っぽくなってきたなあ・・・としみじみ感じます。正祐にシンクロして読んでますね、完全に。
最後の番外編はめちゃ面白かったです。いつも文学論議に置いてけぼりになる宙人のことを思い、テーマを決めさせたはいいが、選んだものがなんと「エスパー魔美」。正祐と大吾、ろくに漫画読んだことなかったんでしょうねえ・・・正祐は読み方を教えてくれ!と大吾にすがり、ふたりであーだこーだ言っているところの面白いこと!そのあとの魔美ちゃん論じているところは「わあ・・」でしたよ。凄いなあ。
各種文学論は私も宙人同様、置いてけぼりになっちゃうんですけど、そこをうんうんとスルーして、是非二人の心の動きに寄り添って読んでみてほしいです。あ勿論、文学論に付いていける方は付いて行ってください!
それからもう一つ。百田さんの料理は尋常じゃなく美味そうです。私は今回烏賊が食べたくてしようがない。烏賊食べたい。食べて呑みたくなるので、そこは要注意ですね。楽しい二人の様子、是非1巻から。