ベターハーフムーン

better half moon

ベターハーフムーン
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神81
  • 萌×228
  • 萌8
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

272

レビュー数
17
得点
541
評価数
120
平均
4.5 / 5
神率
67.5%
著者
安西リカ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784778135492

あらすじ

ノリと勢いで生きるキャバの黒服・怜王と大手企業勤務の東屋。仕事中見かけた東屋に目をつけた怜王は、酔い潰れた彼を襲い身体を重ねる。その夜の記憶がない東屋は、家の退去が迫っている怜王に隣室を紹介してやり二人はお隣さんになる。(もう一回ヤれないかな)と新生活に心躍らせる怜王だが、きつい見た目の割に優しくて自分を叱ってくれる東屋を気づけば本気で好きになっていて…。硬派リーマン×尻軽黒服の格差ラブ

表題作ベターハーフムーン

大手不動産会社の営業,25歳
キャバクラの黒服,21歳

その他の収録作品

  • あとがきとおまけ

レビュー投稿数17

No Title

すっごく好きな話だった…キャバクラのボーイをやっててゆるゆる生きてる怜王が東屋に出会って好きになって、自分が変わりたいと思い始めて夜の生活から、昼の生活にシフトしていって夢を見つけて…。思いをぶつけて定期的に抱いてもらうけれど彼の気持ちはわからない…。1度も好きと言ってもらえない、怜王が傷ついてそんな自分に気づくところが切なくて切なくて。そこで彼から離れようと決めて。消えてから気づく東屋は大バカものなんだけど必死になって探して気持ちを伝えたところグッと来た…!ほんと遅いんだよ。でも頑張った。

0

いやいやこれは攻めざまぁじゃないだろう

 幸せな一冊だった。
 最初の体の関係持ったシーンが最高。酔って意識がほぼゼロな攻めを、起こさないようにこっそり大胆にえっちしちゃう襲い受け。
 中盤からは、受けのビジュアルが表紙絵からだいぶ変わります。金髪ハーフアップの玲王が好きだったから、ちょっと残念。(このイラストレーターの短髪の描き方が少し古臭いのもある)

 攻め視点になってから、受けと攻めが盛大なすれ違いを起こしていることに気づいて、心臓がギュッってなった。
 すごくざっくり雑に簡単に表現すると、攻めは察してちゃん、受けは構ってちゃんかな〜っていう印象。本当に簡単にざっくり言うとです。
「こう言ってくれるって期待してたのに」とか「こう思ってるってこと気づいてると思ってた」みたいな感じ。
 
 攻めが必死に受けを探し続けるシーン、グッときます。
 受けは自分のことを何でも知りたがって、どんどん聞いてきてたけど、自分は受けのことを何も知らない、と途方に暮れる攻めを見ていて心がしんどくなった。
 読んでいてあまりにも悲しすぎて、探偵雇って見つけてもらえ! って思った。(話が台無し)

 攻めざまぁじゃないです。
 なんでこれがざまぁなんだろう。

0

影響し合う恋

キャバクラのボーイであまり良い生活を送ってこなかった怜王と、ビジネスマンで育ちが良い東屋
東屋に一目惚れした怜王が、彼がバーのオーナーに不動産の仕事で苦戦しているのを見て声をかけたのが始まりです。無意識に水商売を馬鹿にして上から目線だった東屋に怜王が指摘して、東屋が怜王の言ったことを素直に実践し仕事のために泥酔してしまったのを怜王が家まで送り届け、眠ってしまった彼を襲います。そこから交流が増え、東屋が怜王がアパートの取り壊しになる事を知って怒って動いてあげたり、互いに良い影響を与え合う2人。やがて付き合うようになり、突然の別れが…。

まず、怜王がめちゃくちゃ可愛いです!中卒でちょっと悪い事を平気でやってしまう彼が、東屋の影響で変わって自信をつけていきます。愛情表現が素直で、「好き、かっこいい、えっちしよう」と言葉を惜しみません。東屋が昔飼っていた犬にそっくりで一生懸命に訴える姿や、素直さ、頑張って東屋の良いところを吸収する姿が愛おしい。自信をつけた結果、あるきっかけで不安になり、東屋のもとを離れてしまいます。

東屋は育ちが良く、真面目で硬い印象ですが、怜王の忠告を素直に聞いたり、怜王のために動いたり、怜王に頼まれていつもは見ない配信ドラマを一緒に見たり…可愛いところがある人です。ノンケでしたが怜王に絆されて彼と付き合う事になります。仲良く互いに幸せに日々を過ごしていましたが、あるきっかけで怜王がいなくなり、自分の今までの行動を思い返し、必死になって怜王を求める姿がたまりません!

互いに想いを募らせる様子や、怜王の一生懸命さや素直さと彼の不安、東屋の焦りと分かりにくい愛情、全てがツボでした…!

安西リカ先生の本は作家買いして失敗なく、穏やかでほっこり、読み終わると幸せになります。

余裕だった攻めが受を必死に求めるようになる様が好きな人、ゆっくりと愛情を深める話が好きな人、マイフェアレディ的に受が変わる姿が見たい人に。

3

めちゃくちゃ最高な攻めザマァ!!

攻めざまぁ大好きで、攻めざまぁモノはほぼ読んでると思うのですが
その中でも、この作品は3本の指に入る良い攻めざまぁだと思います。
しかもただ単に攻めざまぁなだけではない!

受けの怜王は、計算ができる子じゃないんですよね。
好きだと思ったら、臆せず「好き」と言うし、愛情をありったけ差し出してくる。
一方の東屋は怜王を拒否はしないけど、それだけ。
怜王の差し出す愛情にあぐらをかいてる。
でも怜王は、東屋が一緒にいてくれる、キスもしてくれる、エッチもしてくれると前向きなんだけど、ある日、ふと気づいてしまう……。

攻めザマァものって、傲慢で未熟だった攻めの成長ストーリーだと思うんですが、この作品は攻めの成長だけではないんです。

受けが攻めのおかげでめちゃくちゃ成長してる。
だからこそ、攻めの前から消える。
ここがものすごーーくいい!!
そこに至るまでの怜王の心の軌跡、そして去られた後の東屋の心境が無理なく丁寧に描かれている。

それにしても「聞き飽きた」ってなんだよ、東屋てめぇぇ!!って思います。
万力で、その口を締め上げてやりたいくらい!

後半の攻め視点は、本当においしくて繰り返し読みました。
怜王が何も言わずに消えたため、怜王が消えたことすらしばらく気づかない東屋のあほたれ。
「俺がなにをしたんだ?」って、あほたれ。
「なにも言わずに去ってしまったことが、どうしても呑み込めない」って、あほたれ。
あんなに大好き大好き言い続けてきたって、東屋の心には何も伝わっていなかった事に気づいたから怜王は絶望したし、もうこれ以上何かを伝えても仕方ないと悟ったんでしょうが。
だって電話口であんな鬱陶しそうなやりとりされちゃったら、「さよなら、今までありがと」ですら、そんなことわざわざ俺に言う必要ある?!とか言われそう……と思っても仕方ない。

ちなみに、攻めざまぁは単に攻めが弱るだけではNGだと思うんです。
己の愚かさにようやく気づいて愕然とし、受けはこんな気持ちだったのかと悟り、真摯に反省し、何かと受けの不在を噛み締め、受けを想い続け、受けと出会った暁には……!!と固く誓う。

この作品にはその全てがありました。

かなり執拗に(褒めてる)怜王の行方を探すところもいいし、ようやく出会えたのに……ってところも最高。

鍵を探すところが良かったなぁ。このカップルらしくて。
そこにもってくるところが素敵。
その後、再会エッチに突入しなかったところも、素敵。

そして、怜王は可愛い。めちゃくちゃ可愛い。








6

面白かったですが

裕福なお坊ちゃん育ち×劣悪な環境で育った元ヤンみたいなカップルでした。環境の違いも乗り越えて親しくなっていく序盤はワクワクしましたし、攻めと出会い、どこか投げやりに生きていた若い受けに自我が芽生えてだんだん意識高く成長していく様も良かった。

攻めは4つ年上の25歳でこういう話にありがちな包容力のあるタイプではなく、良い所はたくさんあるけど若いのもありまたまだ人間的に未熟。受けが努力して自分を大切にし始めたため一方的すぎる自分の想いに疲れ、傷つき、すれ違っていく悲劇がありましたが…

いわゆる傲慢だった攻めが反省する攻めザマァ的な話ですが、私は受けの方も恋愛以外の色々な恩を受けたのにあの何も言わずに急に消えるというやり方はちょっと酷いと思いました。手紙やメールくらい残してもいいのに、と。そこまで余裕ないくらいに傷ついていたのでしょうが「今までありがとう」くらいは言ってほしかった。この辺が評価萌止まりの理由です。

元サヤになった後も名家のような攻めの実家はかなりめんどくさそうなので前途多難だな、元ノンケの攻めは将来そういうイザコザ達ともちゃんと戦えるのかな?とちょっと不安に思えました。

4

難しいこと

2冊ともほんっとうによかった!安西先生らしく劇的な展開はなく、でも着実に積み上げる情愛がたまらなくひしひし胸にのしかかります。

先生の描かれるわんこ受けが本当に好きで、駆け引きなくストレートになんども愛を伝えるところが読みながら思わず「可愛い、、」って声に出ちゃうんですよねw 三段活用w
個人的に両片思いのじれったさがあまり好きではなく先生の文章は読んでいて気持ちいいです笑

今回も激しい展開などはなく出会ってから順調に関係が進んでいきますが、途中で玲王に感情移入し段々と息苦しくなっていきます。
玲王が関係をスパッと終わらせたところが気持ちいいですし、ちゃんと東屋さんがストーカーになるし(東屋視点なのであまりヤバさが伝わらない)
この展開がたまらなく好きですw
お互いの精神的な成長が今回のお話では大きなポイントでした。
終わり方も全く派手ではないですけどこれからもずっと進んでいくだろうなぁていう優しいエンドでよかったです。

3

安西先生版プリティウーマン

めちゃくちゃ良かったです!安西先生版プリティウーマンならぬプリティマン。
始めの頃の怜王は危なっかしくて、東屋との初めての時もハラハラしました。けど、素直で可愛くて。
東屋の影響を受けて、成長し変わっていく姿はいじらしかったです。
想いが溢れて、結ばれた時は自分の事のように嬉しかった。恋人のように暮らす日々は素敵だけど、言葉がない東屋に対して不安を募らせる姿は胸が痛かった。東屋の転勤をきっかけに離れた怜王の勇気はかっこよかった。
東屋のターンになって、より怜王の辛さが感じられて涙がとまりませんでした。東屋の心情が解ったら余計にすれ違いが悔しかったです。東屋が諦めなくて良かった。
再会後の怜王の戸惑いも解る気がして、それでももどかしくて。やっとで結ばれた時はすごく嬉しかったです。
互いに影響を与えあえて成長していける2人が素敵で、かっこよかったです。この2人の先のお話が読んでみたいです。

みずかねりょう先生のイラストも素晴らしい!ハーフアップの怜王可愛かった!何より幸せそうな2人にときめきました。

5

こちらの作品も凄く良かったです!

同じ日に発売された他レーベルの作品も面白かったですが、こちらの全編書き下ろし作品も秀逸でした。


個人的に好きだったのは流されて生きてきた怜王が、東屋と出会って関わって行くうちに自分を大切にして行くことを知った点です。自分が何をしたいのかその為に何をすれば良いのか、ちゃんと自分で考えて行動できるようになったことに胸熱でした。

だからこそ、怜王の愛情に胡座をかいて悲しい思いをさせた東屋に腹が立ったのですが、その後の彼の焦燥と怜王を諦めない様子に更に胸熱になったのでした。

久しぶりの攻めザマァらしい作品が読めて胸躍りましたが、その後の同棲する2人のお話も読みたいと思ってしまいました。

怜王と再会して再び恋人同士になってからの、不器用ながらも言葉を尽くす東屋にも成長を感じさせるお話になってました。

どちらも神評価ですが、好みで言えば他社レーベルの「普通<ベータ>の恋人」の方が良かったです。あちらは雑誌掲載作と書き下ろしから成ってますが、同時に素晴らしい2作を発表する安西リカ先生はやはり実力のある作家さまだと再確認しました。

3

流されていた二人の成長過程がとても良い

面白かったー!
怠惰に流されて生きてきた受けの怜王が、好きになった攻めの圭吾と出会って、恥ずかしくない自分になろうと少しずつ努力していきます。すごくいじらしい。怜王の成長の過程が見ていて微笑ましいです。
でも、その「好き」の気持ちと比例するように圭吾にぞんざいに扱われている自分がみじめだと感じるようになる様に胸が痛くなりました。この辺りの安西先生の描き方がいちいち上手いです。

そこからの攻めザマァ展開もよかった。
帯に流されて生きてきた俺に〜とあるんですけど、圭吾目線の描写を読むと、流されていたのは怜王だけじゃないんですよね。
圭吾も家父長至上主義の家の末っ子で目立つと叩かれてきたから彼にも「どうせ自分は」みたいなところがあるし、人を心から信用できない。だけど、出会った怜王の底抜けに明るさと開けっぴろげな愛情に救われて圭吾もいつしか成長していた。そのことに気づいてから必死に怜王を探す圭吾に読んでるこちらも溜飲が下がりました 笑

また安西先生の作品が好きなりましたー!

4

受けの愛に胡座をかいていた攻めのざまぁが良い

とても良かった。
キャバクラのボーイ受けと不動産会社の営業攻め。

いつもコンビニで見かける好みのイケメンと色々あって親交を深める話。
そして攻めと出会ったことで受けの人生がガラッと変わる物語。

攻めとの生活の中で自然に価値観や生き方が変化していくのが良かった。お箸の持ち方をマスターして自慢げな受けが可愛い。勉強が苦手で契約書や難しい話など自分にはわかりっこない、自分はバカだからと思っていた受けが、そうでもないかも?気付きを得るシーンも印象的でした。

そうやって価値観が変わっていくことで攻めと一緒にいることが辛くなっていく展開がめちゃくちゃ面白かった。最初は片思いで全然つり合わない自分と仲良くしてくれてそれだけでラッキーで、自分のお願いに付き合ってくれるだけで満足だったけれど。自信がついて自己肯定感が備わってくると自分を大切にできるようになって、雑に扱われたり蔑ろにされることが辛くなってしまう。

攻めはコミュニケーションが下手で愛情を言葉にしない自己完結型の不器用。そして愛想を尽かされちゃう。受けに振られたと気付いても心当たりが無さすぎて困惑してた攻めが自省して受けを追いかける展開がとても面白かった。

久しぶりに会ったボーイ時代の友人と会話が続かず、自分が変わってしまったんだと自覚して寂しさを覚えるシーンも印象的でした。「この人を追いかけて、怖いくらい、遠くまで来た。」感慨深いセリフです。

14

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