とめどなく、シュガー 下

tomedonaku sugar

とめどなく、シュガー 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神268
  • 萌×222
  • 萌8
  • 中立3
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
39
得点
1455
評価数
304
平均
4.8 / 5
神率
88.2%
著者
児島かつら 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784801978300

あらすじ

社会人になり、東京と徳島で仕事を頑張る敬太と理一。
月イチ上京で逢瀬を重ね、お互いに名前呼びになったりと
想いを深めながらの遠距離恋愛も一年が経とうとしていたが、
理一の地元に敬太が行こうとすることを頑なに拒まれていた。

敬太のことは好きだし大切にされている自覚もあるが
世間にゲイバレしたくない理一は、
同僚にゲイだと明かしていて将来についてもしっかりと
見据えている敬太の姿にプレッシャーを感じていた。

そんなタイミングで理一が働く店にやって来た客・伊織。
ゲイを公言する伊織にあっさり同類だと見抜かれ意気投合。
地元に仲の良いゲイ友達が出来たことを喜んでいると不機嫌な
敬太から"ふたりの将来"について詰められ喧嘩をしてしまい――。


恋を愛にしたい男子×愛に踏み込めない男子
学生から大人へとシフトする中で育まれる等身大の恋
上下巻で同時発売!

表題作とめどなく、シュガー 下

東京でサラリーマン,22歳~29歳
田舎で家業の後継,22歳~29歳

その他の収録作品

  • 始まり(描き下ろし)
  • カバー下(キャラクター紹介)

レビュー投稿数39

遠距離恋愛の未来図

下巻感想です。
後半に向かうにつれて涙止まらず泣きました(;///;)


男同士とか関係なく、ごくごく自然に生きたい敬太。
特異な目に曝されるぐらいなら隠しておきたい理一。

どっちが正しくて悪いという話じゃないのは分かってるし、
相手の意見を尊重したいっていう気持ちはあるのです。
けれど遠距離恋愛という物理的な問題も加わってーーー。


理一は田舎じゃカミングアウトは無理と考えていたけれど、
地元でオープンゲイの年上男性と出会うのですね。
で、何でも話せる相手が出来たことが嬉しくて…。

しかし敬太にとって不安要素でしかありません。

いつまで経っても入ることが許されないテリトリーに
同じゲイがいて、理一はとても懐いてるって状況は…;
そりゃ怖くもなっちゃうよーー!。゚(゚´Д`゚)゚。

少しずつ心が濁っていって。
少しずつ溝が深くなって。

焦った敬太が強引に踏み込むのも良くないけれど、
理一も配慮も足りなかったかなって私は思いました。
テリトリーに入れて貰えない淋しさが見てて辛かったので…。

敬太は目標を持って進むタイプだし、
理一はネックがあると進めないタイプで。
そういう性格もすれ違いの要因になってーーー。

遠距離恋愛の未来図が描けないまま進んできて、
この先どうする?どうやって生きる?どう愛し合う?
っていう問題に直面していくんですよ……(;///;)

これがもぉぉぉぉ泣けてしまってッッ!!!

理一の答えが出るまで粘り強く待つ敬太の姿勢が、
切なくて堪りませんでした(;///;)
敬太の涙を見て涙腺崩壊したし読み返す度に泣ける。

(下巻の敬太の言動などは、)
(スピン元を読んだら更に解像度が上がりそう!)

田舎だから…とかは理一が過剰に不安がってただけで、
2人の周囲は優しい世界で満ちていたのも良かったです。
世の中すべての人に理解される必要はないですからね…。
親しく接する人達が2人を心配し応援する姿にグッときました。

22歳~29歳の時間で人生の基盤を作っていく。
愛が深まって、世界が広がって、素敵なお話でした。
理一も敬太も幸せいっぱいで胸熱です!!(;///;)

追記:
スピン元を読みました。
上巻の1話目は既読だと感情の揺さぶりがありますね!
スピン元読んだ後に即こちらを読み返したんですが、
1話目から敬太の忘れられない恋心で情緒乱れる…!!

マジで敬太の幸せ感無量が増し増しです(;///;)

14

声に出して読みたいタイトルまんま最高。

雪崩れ込むように下巻を読みました。
声に出して読みたいタイトル、とめどなくシュガー。

とにかく、敬太と理一の遠距離恋愛が、なんかもうリアル。心理的距離と物理的距離って、やっぱり比例するところあるじゃないですか。
気持ちを直ぐ伝える、体温を感じられる距離はかなり重要です。
距離を埋めるのって、どちらかの努力だけじゃ難しい。
自己犠牲は、全然美しくはないと思うんですが、互いが歩み寄るのは大変だけど大切ですよね。
いや~でも、敬太が最高。
というか、理一と付き合ったことが敬太を成長させたんだろうし、理一も同じく成長していく。
理一の気持ちは、わかるなぁ。幼い時からすごした地元で、大人として根っこを張って生きるためには何が最善なのか。
悩む過程も、二人の出した答えも、読みごたえ有りました。ぐっと迫るものが有りまして泣けました。
あとは、二人のセックスが良いんだ!
初めても、付き合い初めイチャイチャ期も、気持ちが通じ有った未来を共有できた時のセックスも。最高。

個人的には、理一のぐわっと気持ちが溢れた泣き顔が良いです。
気持ちが痛いほど伝わりました。
あ~敬太と理一のこれからをまだ見たい。
未来を見たい!
児島かつら先生二年間の連載を終えたばかりなのにすみません。
おかわり欲しいです。不定期で良いから、とめどなくシュガーの世界に浸りたい。

ほんと、下巻で完結がもったいないくらい。
ずっと読みたいと思う作品です。
しつこいですが、声に出して読みたいタイトルも大好きです。一人で呟きましたもん…

12

これはすごく良いお話

上下合わせた感想です。
みんなの評価に納得の良作でしたね!!
スピン元は未読です。
レビューが神率高いし
評価高すぎ評判良すぎで気になって購入しましたが…
こ、これは、、Qpaのレーベルらしからぬ
めちゃくちゃ良いお話ではないですか!!
なんだろこのレーベルってアホエロとか
エロエロとか頭空っぽにして読む系のお話が
多い印象でしたがこちらしっかりした
同級生オープンゲイ×クローゼットゲイの遠距離もので
気持ちや考え方のすれ違いと
一緒に生きていく未来への葛藤?すごくすごく良く描けていてとても良かった!!
苦手なアイツが実は自分を好きで…からの
慰めな合いなワンナイセックスからの
はじまり方もよかったしって
そこから本気になってく様子がいいですよね〜
とにかく攻めの頑張りの勝利!!
読み応え有り!のラブストーリーでした。
おススメです。
スピン元も読みます。

10

もはやシュガーじゃねえよ、ビターだよ!

上巻から引き続き。

あんなに甘々だったのに、下巻は超シリアスでした。
もはやシュガーじゃねえよ、ビターだよ!

月に1度会えば情熱的に肌を重ね、存分にイチャつき、
はじまりのぎすぎすした関係が嘘のように今では
幸せいっぱいの二人でしたが、下巻ではそんな二人の関係に
ズレが生じ始めます。

きっかけは理一にゲイの友人ができたことでした。
せっかくの月1のデートなのに、自分以外の男の話ばかりする理一に
心穏やかでない敬太。
嫉妬で余裕を失った敬太はつい理一にプレッシャーをかけてしまい…。

すれ違いの根底にあるのは理一のカミングアウトでした。
オープンな敬太とは異なり、家族や周囲にカミングアウトをする
覚悟のつかない理一。

そのせいで理一の地元を訪れることもできず、
外で恋人らしく振舞うこともできない。
何より敬太にとって理一が隠すことによって
自分との関係を拒絶されているように感じてしまうのでした。

どちらも間違ってないし、どちらも悪いわけではない。
ただ、育った環境や考え方が違うだけで。
でも、その溝を埋めるのは簡単なことではないんですよね。
喧嘩の後、理一の覚悟が決まるまでの間音信不通になってしまう二人。

理一からの返信がこなくてもメッセージを送り続け、健気に待ち続ける敬太。
めちゃくちゃ切なかったです。
だけど、理一もただ無視しているだけではなくて、
敬太のメッセージを見るたびに心の中で戦っていたのかな、と。

そうして、二人が導き出した答え、たどり着いた結末、
感動しすぎて号泣しちゃいました。
突然会いに来た理一に涙を流す敬太にももらい泣きしちゃいましたよ。
これだけ強靭な涙腺を持つ男を泣かすとは理一も罪深い!
たくさん寂しい思いをさせた分、幸せにしてあげてください。

どんなに辛くても他の男に逃げたり、
絶対に別れようとだけは口にしなかった二人がすごくよかったです。

最後は理一の地元で念願の自分のお店をもった敬太。
人目もはばからず甘い雰囲気だしまくりな二人にニヤニヤしてしまいました。
気になっていた家族との関係も無事認めてもらえたようで、
敬太と理一母の親しげな一場面まで描かれており、文句なしの大団円でした。
完璧すぎるくらいのハッピーエンドだけど、大好きすぎてもっともっと
二人のお話を読んでいたい気持ちになりました♪

9

辛い先に待ってたもの

上巻で何となく2人の間に齟齬が生じてしまって不穏さを感じてしまったんですが、やって来ましたね…当て馬が。

故郷に戻り働き始めて、田舎で人間関係も密なところでカミングアウトさえ考えられない理一でしたが、思いがけずにゲイを公言する人物と出会ってしまいます。

一方で職場の同僚たちからゲイだと分かっても変わらず受け入れられている敬太、父親を亡くしたからこそ後悔のない様に生きる潔ささえ感じました。

遠く離れているからこそちょっとした相手の変化は気になるもので、そこに自分じゃない影を見つけたら不安になるし嫉妬もします。
頼れるゲイの友人が出来て喜ぶ理一の気持ちも分かれば、地元に呼んで貰えない啓太の焦りと悲しみも凄く良く分かって、敬太贔屓の私には辛い展開でした。

案の定2人は諍いを起こしてすれ違ってしまいます。そこにするりと入り込むような言葉をかける当て馬の憎らしいこと!

膠着状態かと思われた関係に、やはり動くのが敬太でした。理一にあんな態度取られても冷静に話して帰って行く敬太に感動でした。

毎日毎日既読にならないのにメッセージを送り続ける様子に涙が出る思いでした。

児島かつら先生が最初からこの結末にしようと考えていたそうですが、凄く良かったです。
もう他に言葉が出ないです。

どうしても無くせないものの為に、ゆっくりとじっくりと自分の愛を伝えて行った敬太が、こんな愛し方が出来る大人になったんだと感動しました。

この作品に出会えて本当に良かったです。この先もきっと続いて行くのだろう敬太と理一の幸せが見えるような最後でした。

沢山の方に読んで欲しい作品です。

8

ずっとデザート

敬太と理一のカミングアウトに関する意見の相違がジワジワしてきてからの下巻。

恐れていたことが実際に起きてしまう。どれだけ時を重ねても地元に敬太を呼ばない理一。そんな中理一が地元で気を許せるゲイ友達ができたと告げ、不安を覚える敬太。いつまでも2人の関係が進展しないことに業を煮やした敬太は理一に将来のことを詰め寄ってしまう。

どちらの気持ちも分かってしまうからこそ読んでいてとても辛かったです。ゲイに対する閉鎖的な地元にいて、カミングアウトしている伊織は理一にとってはある意味指標になったと思うんです。都会の人である敬太との考え方の違いとか、相談したかったのも事実でしょう。

でもやっぱり理一の彼氏としての敬太が面白くないのは当たり前だと思うんですよね。完全に拒否の姿勢を崩さない理一に対して、敬太がとった行動はジェンダー的な言い方になってしまうけれども、とても男らしかった。自分の意見を押し付けたい訳では無くて、ちゃんと顔を見て話したい。ずっと待ってるって告げたあとの、敬太の覚悟。もう泣かずに読むことは出来ませんでした。

そして最後の人生をコース料理に例えたら~の下りからのタイトル回収ですよね。鳥肌はたつし涙は出るし、もう情緒がえらいことになってしまいました。

ファイブコーナーズコーヒーからの敬太をずっと見守ることが出来て本当に良かった。敬太、いい男になったね。そして理一もよく覚悟を決めたねっていう気持ちでいっぱいです。この作品に出会えてよかった、ずっと大切にしたいと思っています。

8

好きな人といるために必要なこと

 本当に良い作品を読んだなぁ、というのが第一の感想。仁科と矢井場というメイン2人に対しての児島先生の理解がとてもしっかりしていて、どのシーンでも2人の気持ちに共感できました。私自身はどちらかというと仁科タイプで、周りを気にせずどんな場面でもありのままの自分を保っていたい性格なのですが。それってもちろんその人自身が強いという場合もあるだろうけど、今まで接してきた家族や友人に理解があったり、自分が見てきた人に自由な人がいたりと、たまたま環境に恵まれていたという場合もあると思うんです。

 田舎で育って、別に悪気はないけれど同性愛者の存在などそもそも頭にない家族と過ごしてきた矢井場。初めての都会で初めて彼氏ができ、周りにゲイの友人もいない中、初めてのお付き合いをする。仁科もけっして経験豊富な人ではないけれど、矢井場は彼以上に、いろんな状況で何をどうしたらいいのか分からなかったと思います。家族と良好な関係だからこそ、自分の好きな人のことでその関係が拗れることはあまりに辛い。友人や家族への紹介というデリケートな場面で、心の準備をする間もなく仁科に行動され、焦り、怒る彼の気持ちも理解の余地は多分にありました。徳島まで訪れた仁科を怒鳴った矢井場の台詞。相手を好きだから故の行動でも、一方的であれば良いこととは限らないのだと、刺さりました。

 そして、そんな言葉を静かに受け止め、いつまでも待つと決めた仁科に、上巻の冒頭からこんなにも矢井場への気持ちが大きくなっていたんだなぁと胸が熱くなりました。仁科が進んでいて、矢井場が遅れているとか、覚悟の決まった人となかなか決められない人とか、そういうことではないんだと思います。好きな人とこれからも生きていくために、相手の立っている場所に寄り添ってみること。きっとどんなカップルにも必要なことですね。萌えや濡れ場の濃さと、リアルで繊細なストーリーが上手く絡み合っていて、何を求めて読んでも満足できる作品だと思います。

8

2人ともお幸せに…!!

自分に正直でありたい敬太と周りの環境と大切だからこそカミングアウト出来ずにいる理一。2人が月イチで会っていちゃいちゃするのは最高に可愛かったけどやっぱりこれからを考えるためには話し合う必要があって…。

下巻で何より胸が熱くなったのは敬太の理一に対する愛情の強さと深さです。
ファイブコーナーズコーヒーでの敬太はあまり表情の動きがなかったけど、こんなにも感情豊かで愛情深い人間だったんだなぁと感動!
敬太を熱くさせる理一もすごく一途で上下巻通してずっと可愛い。

敬太からの「愛してる」って言葉を目にした時は言葉にならない叫びが出ました…!

慰めで始まった2人が時間と愛情を重ねてこれからを考えるまでのストーリーがとても丁寧に描かれていて本当に読んで良かったと思いました!!

7

まさに二人の人生の縮図、名作です!

→上巻からのレビューの続きになります。

下巻で敬太と理一がいよいよ壁にぶつかる事になりました。

理一に地元でゲイの友達・伊織と縁が出来た事で二人の関係に少なからず影響が出始めました…。

ここがまた絶妙な描写で遠距離恋愛中で閉鎖的な地元に戻っているクローゼットゲイな理一にとってこの友人の存在は少なからず心強いものになるのは必然。

そしてカミングアウトに対して前を向く敬太と後ろを向く理一…二人の齟齬も大きくなり…。

不穏な空気が漂いますが敬太が出来すぎた彼氏でそこがまた堪りませんでした。

正直敬太のこの変貌ぶりや成長はこの作品の数ある魅力要素の中でもかなり大きいと思います。

大きな喧嘩になったり感情が爆発しちゃう理一、そして待ち続ける敬太…もう全部が胸に来ました。

二人の『覚悟』や『答え』を出していく展開描写が本当に素晴らしくてやっぱりこの作品本当にいいなぁ、と感じました。

とても良い意味で生々しさがあり妙にリアルさがあるんですよね。

だからこそ読んでいて目が離せなかったしストーリーに強烈に惹き込まれましたし敬太と理一が大好きになりました。

辛い展開やしんどい展開、ドキドキハラハラするしまるで青春ドラマの様な一面もあったり…でも嫌な所は何一つなかったと思います。

悩みながら時に苦しんで藻掻いてそして答えを出してやがてパートナーになるまで…感無量でした。

この作品は沢山の方に読まれて欲しいなぁ、と思います。

『萌える』や『尊い』も勿論沢山ありますがそんな事よりも本当に胸が一杯になる物語でした。

シュガーに出会えて、そして敬太と理一の人生に触れられて本当に良かったです。

6

オレ一生お前のこと大事にする…


「本気で好き」な事と、生涯を共にすると具体的に考える事とは違うな と染みました。
敬太の不安も理一の激昂も理解でき、とても深く感じ入るものがありました。

「いーよ、りぃ」「このまま」「抱きしめさせてくれ」が刺さりました。


過去の悔いから 思った事を思ったときに言葉にするという信条の敬太と 作り上げた矢井場理一で生きていくしかないと思っている理一の、2人の価値観の違いが遠距離恋愛という要素と絡めて繊細に描かれていて、物語に引き込まれました。

上下巻通してテンポよく、主軸となる所がしっかりとしていて、読みやすかったです。

その後のネタあれこれ が描かれた、カバー下の情報量がすごかったです。
敬太と理一だけでなく、伊織くんも敬太の同僚の皆も徳島の皆さんもみんな素敵な人達だったので、1つ1つの話をもっと見たいなぁと思いました。
理一が伊織くんのお店に初めて行ったときのお話とかかなり読みたいです。

エッチが多いのもあり、裸体がすごくしっかりと描かれていて、眼福でした。

6

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