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omega megaera
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
6巻。
5巻レビューにて「一族の物語になってきた」と書いていましたが、今巻ではもはやそこを飛び越えてきた…!
5巻終わりであの伊織と再会した真宮。
伊織は今は狭く汚いアパートで用心棒や店番などをして暮らしていた。
もちろん英家に起きた事件は知っていて、でももう関わらないと決意していて。
しかし真宮たちも追い詰められているから、麗子がβであること、麗子が結婚すること、相手を騙して床入りの儀をしなければならないこと、全てを明かして伊織にすがるしかない…
さて、「民会」という存在が出てきます。
α社会の中の更に特権的グループで構成されていて、政界も財界も自分達に都合のいいように協力し合う集団。
橘家と姻戚を結ぶ英家もこの会に誘われて入会することになるのですが…
この会は正にα至上主義の歪みが渦巻いていて、促進剤のおかげで今度はΩが生まれなくなっていることから、民会メンバーのαたちが労働所に収容されたΩに種付けをする…そんな活動を正当化している…!
α、Ω、名家としての見栄と存続の義務、そんなものに押しつぶされようとしている麗子・真宮そして再び巻き込まれる伊織。
しかし、伊織は今や逆にある活動をしていた。
…と展開していきます。
α至上主義社会をおかしい、と批判し、社会を変えていこうと行動する集団。
そのリーダーはなんと「α女性」だという。それは…
読んだ印象としては、1人のメガエラの復讐話から、大きな秘密を抱えた一族の存続の話へ、そして今作は社会の構造に暴力的な反旗を翻す革命分子の話が出てきた。
ラスト、麗子の婚礼で計画外の事件が起き、これでは英家は破滅しかないのか⁉︎というところで終わっています。
まだまだ続きそうなストーリーで、どう転んでいくのか予想できない。今からもう次巻が待ち遠しいです。
英家唯一の α であった伊織との再会をする真宮。しかし、落ちぶれた生活をしている伊織は自由に生きているから、英家とは関わりたく無いと言う。当主である征十郎が亡くなってから、優秀な姉・麗子を当主と立て、真宮は英家を支える為に尽力していたが。
α と偽って生きる真宮にも限界はそこまで来ていた。
まず。この設定世界がおぞまし過ぎる。真宮が子供の頃には全く気付かなかった社会の構図が詳らかになる。
差別されて来た Ω に、何が過酷って。名家は Ω を出したくは無いが、Ω性が無いとα は生まれない。なので、収監された犯罪者であるΩ に α が種付けして、出産させるという「労働」を課せられている。名家が集うという会員制の集いに参加して、国政に近付こうとしていた真宮と麗子は、政界、経済界に顔が効く「民会」の悪き慣習を知る。当主である麗子を庇って、その「種付け部屋」に通された真宮はそのあまりのおぞましさに戦慄するのだった。
犀門が失踪してから抑制剤を娼館の女から融通して貰っていた真宮だったが、娼妓も「労働」を課せられて、もう薬は融通出来ないという。真宮ピンチ。
一方で、家の為に結婚を決めた麗子は目の見えない猩羅との初夜を伊織と代わって貰う算段でいたが、伊織の強烈なフェロモンに当てられた真宮は、猩羅を突き飛ばし、伊織に抱かれてしまう⁈というところで次巻へ。
え⁈ 大丈夫じゃない?コレ。そもそもおそらく。伊織と真宮は「運命の番」だろうから。優秀なα が英家に誕生する予感。
そして、その子が大きくなる頃には。Ω が生きやすい社会になっていてもいい筈。このドロドロとしたメロドラマにハッピーエンドの兆しが垣間見えた様な。
違うかなぁ。逃走中の犀門が主役でスタートしたこの物語から、犀門不在でずっと続いているけれども。彼がどんな役割を担って再登場するのかは期待したいところ。