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出てくるご飯がとてもおいしそうに描いてあって飯テロすぎる!テンポがすごくよくて旭くんとマドカさんのやり取りもおもしろい。流れるように進むストーリーとおもしろさにあっという間に読み終わってしまった。まだまだ謎に満ちてるマドカさんのことももっと知りたい!
PiXiVで短編を読んで大好きだった作品のコミック化、発売を楽しみにしていました。
二人についてはBLというよりブロマンスでエロなしです。
サラリーマンの旭さんは道で倒れていた吸血鬼に出会います。
血を…と言われ冗談だと思い腕を差し出すと本気で吸われてびっくり、
その血があまりにも不味くて吸血鬼もびっくり。
結局その場でまた倒れてしまい家へと連れ帰ることに。
世話になったと恩返しで作ってくれたごはんが美味しい!
吸血鬼は健康に気遣った食事を旭さんは美味しくなった血を
利害が一致した二人の同居生活が始まります。
※以下ネタバレありです
まず旭さんが誰にでも優しい聖人君主でないところが好きです。
疑いもすれば不機嫌にもなる、人間くさて愛しい内面がとても素敵でした。
「吸血鬼」については過剰な表現ではなく日光や食事など、
そこかしこに散りばめられた吸血鬼エピソードで描かれているのが可愛いです。
名前のことにも触れる過去のお話には切なさと同時にじんわり心が温まりました。
二人とも大好きです。
旭さんの同僚、吸血鬼の友達もとても良いキャラでした。
終わりを描かずあくまで日常を切り取った一冊なのがとても嬉しいです。
クスクス笑いほっこりできる、とても素敵な作品でした。
お値段がちょっとお高めで(だって税込み1100円だ)買おうかどうしようか少し悩んで、結局お買い上げ。
彼女に振られ仕事一筋。
そんなリーマン・篠原さんはある日倒れている青年を見かける。放っておけずに声をかけた篠原さんだったが、その青年は自分は吸血鬼だと言う。ヤバい奴かも、と思う篠原さんだったが、やけくそで腕をその青年に差し出すとガブリと血を吸われてしまい―?
仕事に没頭し、食事も満足に取らない篠原さんの血はすんごく不味い。
それなら自分(吸血鬼)が食事を作り、それを篠原さんに食べさせ、美味しくなった血を自分が頂く、という構図になればお互いにwinwinじゃない?
そう言う吸血鬼に丸め込まれる形で、吸血鬼と同居することになる篠原さんだが。
というお話。
吸血鬼、インキュバス、などなど、BLではおなじみの人外のお話ですが、二人の間に身体の接触どころか恋愛感情すらもない、という。BLジャンル、なのかな?今作品は。ほんのりとBL風味はありますが、BLという括りにするのはちょっぴり無理がある気がします。
でも、めっちゃ面白かった。お腹が満たされた後は、セックス。
そんな流れが多いBLにおいて、異色と言えるほのぼのストーリーです。せっせと食事を作り篠原さんの血を美味しく育てる吸血鬼の彼ですが、その食事シーンが非常にコミカル。「私が育てました」の件には爆笑。
が、本来人の食事を必要としない吸血鬼がなぜ美味しい食事を作ることができるのか。
吸血鬼の彼には「円」という名前と20歳という年齢がありますが、それはあくまで戸籍上のこと。なぜ、円は偽りの戸籍を持っているのか。
コミカルに進むストーリーでありながら、円の過去や吸血鬼仲間とのやり取りが間に盛り込まれることで、コミカルなだけではなく切なさとか、愛情とか、そういうものが突然ぶっこまれてきて、思わずしんみりしてしまう。そのストーリー展開が秀逸でした。
これ、続きものではないんですかね。
え、ここで終わり?というところで終わっていて、まだ謎の部分もあったりするのでぜひとも続きを読んでみたいです。
「男同士の恋愛」ではありませんが、今作品にはいろいろなカタチの「愛情」が描かれています。がっつり萌えるBLが読みたいときには不向きな作品。が、非常に深い愛のお話がベースになっていて読後心がほっこりと温かくなりました。