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kuchibeni utsukushiki guni no issho
『口紅 美しき軍医の一生』の2巻目。
続きものなので1巻が未読だと理解できません。1巻未読の方はまずそちらから読まれることをお勧めします。
軍医の父を持つ彼は、当たり前のように医学生になり、現在は歩兵連隊で軍医になるべく特訓を受けていた。綺麗な見た目と白い肌、華奢な身体を持つ彼は仲間たちから色を含んだ目で見られることも多かったが、彼はそれに反発。仮に上官であったとしてもきっぱりと拒否を続けていた。
それは、淡い初恋の相手・吉良に対する忠義心の表れでもあった。
けれど人事で強いコネを持つ都築教官は朔に執着を見せ始める。
そしてそれは余興として朔に女装をさせたことではっきりと形を見せ―。
1巻の後半で、朔の過去の話が始まりましたが、2巻はその朔の過去の続きという形でスタートします。
男でありながら女性ものの服を着たい。
そして、男に愛されたい―。
朔は自身の性癖を抑え込むかのように、そして自分が触れてほしいのは吉良だけなのだと、そう相反する感情に悩まされていく。
今巻、というか、これからのストーリーのキーパーソンは、朔に執着する都築という男性かと思われます。男しかいない軍において、女性の代わりとなる男の子の存在はおそらくあったのだろうと思います。が、都築が朔に感じているのは性的欲求だけではないように、見える。朔自身を愛してしまったのかなあ…。最後のシーンがなんとも不穏な空気を覗かせていて次巻が待たれます。
そして、朔が恋焦がれている吉良。
彼は朔の近しい関係になります。ネタバレになってしまうので詳細は書きませんが、男同士という関係にあって、最も近く、そして最も遠い関係と言えるんじゃないかな。それでも、朔は吉良の傍にいるためにその関係を受け入れた。切ないです。
1巻は口紅を象徴するかのように真っ赤な色彩が施されていましたが、今巻は1巻とは対照的にダークな色彩です。彼の願いを封印したかのような、ダークな表紙がとても素敵だと思いました。
濡れ場はほとんどありません。
とある事情で都築×朔の描写がちょびっとあるだけ。
けれど、直接的な描写がないのにもかかわらず滲み出る色香がめちゃめちゃいい。
朔と吉良の恋の成就を願いつつ読んではいますが、1巻の出だしがああだったので、これからどうストーリーが動いていくのか非常に気になります。