兄貴の身体、俺の形に変えなきゃ

生まれた時から愛してる

umareta toki kara aishiteru

生まれた時から愛してる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神62
  • 萌×250
  • 萌9
  • 中立1
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
22
得点
538
評価数
127
平均
4.3 / 5
神率
48.8%
著者
夜光花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
価格
¥890(税抜)  
ISBN
9784773063028

あらすじ

高校生の理人には二つの秘密がある。ひとつは一卵性双生児で双子の弟・類の心の声が聞こえること。
実の兄弟にもかかわらず、類は理人を愛しており、聞こえてくる声はいつも自分への執着と欲望ばかり。家族として類を好きな理人は、彼を突き放すことができず一緒に登校し、夜は同じベッドでおやすみのキスを交わす毎日を送っていた。
しかし、ふとしたことで類に秘密がバレたうえ、もうひとつの秘密の影も理人へ迫ってきて……!?

表題作生まれた時から愛してる

小此木類,高校3年生,理人の双子の弟でモデル→企業家
小此木理人,高校3年生→5年後

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数22

双子の弟→兄への執着愛

面白くて読み始めたら止まらなくなり、夜中3時まで読みふけってしまいました。
本当に小説の中には理想の執着攻めがたくさんいるなあ…

ガチ兄弟(双子の弟×兄)ものです。
(以下大きなネタバレありです)

========================









読み始めてすぐ、「一卵性の双子なのに身長が20センチも違って、お兄ちゃんの方が子供みたいに見えるってどういうこと??」と思ったのですが、なるほど〜〜〜!

この作品の世界には「黒夢病」という特殊な病気があり、お兄ちゃんの方はその病気を何度か発症し、成長が止まってしまっている、という設定です。
(突然眠りに入ってしまい、いつ目覚めるかわからない)

そして兄にはいつからか自分に執着する弟の心の声が聞こえるようになり、
日々困惑して過ごしている…と。

この2つの設定が絶妙で、

・心の声が聞こえてることは、いつ弟にバレるのか!?
・バレたらどうなる!?
(→この展開は予想どおりではあったけれど、それでも興奮しました)

・兄の病気はいつまた発症するのか?次目覚めるのはいつ?目覚めた時弟はどうなってる?

と続きが気になり、ページをめくる手が止まりませんでした。

発症から5年後に理人(兄)が目覚めた後、執着わがまま弟の類が完全スパダリ化しているのがすごかった…

身体的にも経済的にも類の手助けがないと日常生活が送れず、申し訳なさと自分への苛立ちを感じる理人に共感してしまい、胃がキュっとしました。

とにかく理人から離れたくなくて、「自立なんてしなくていい!」と言う類。

でも、そんなこと言われたら青ざめちゃうよね…類にとっては理人は自分のそばにいてくれさえすればいい存在で、役に立つとか立たないとかそんなことはどうでもいいのだけれど。
きちんと大人として生きていきたいのに、依存するしかない理人からすれば、とても苦しい状況だよなあと思います。

この辺の葛藤がとてもリアルに描かれていただけに、二人が結ばれた後、理人がそんな悩みや思いを乗り越える部分をもう少し詳細に見たかったな、と。
私はやっぱり「支えられる受け」よりも「攻めと対等な位置にいる受け」を求めてしまうんだなあ。と、自分のこだわりを再認識…

理人が眠っていた5年の間に両親が事故で亡くなっているのもちょっとベタかなあなんて思いもありつつも、執着愛にはガッツリ萌えた&ゾクゾクわくわくさせられました!





2

兄弟で双子で、、最高すぎた

今まで読んだ近親モノの中で一番好きです。
貴重な双子同士のBL。

近親モノの作品て、近親が故にくっつくことだけでドラマになり、それだけでストーリーの山場になったりすることも多いのですがこちらの作品は兄が病気で兄弟同士で結ばれることの他にも大きなストーリーがあります。

しかもyoco先生の挿し絵で読めるなんてもう二度とこんな作品には出会えないなと思い特典付きの紙本でも購入しなおしました。
兄弟BL好きな方にはぜひ読んでいただきたい作品。

0

兄弟では収まらない

イケメンで高身長の理人と、低身長の類は一卵性双生児です。兄弟仲は悪いどころか、兄の理人は弟の類を周囲からブラコンと呼ばれるくらい愛しています。
 理人と類が一卵性双生児なら、背格好が似ていそうですが、類は黒夢病という奇病を患っており、理人と双子でも、背格好は似ていません。
 黒夢病になる原因は分からないし、対症療法もないので、黒夢病を発症している間は、ただ眠るしかなく、本人が目覚めるのを待つしかないのです。
 理人は、兄としての情を超えて、弟の類を愛しますが、黒夢病から目覚めた後は、理人は類への愛がより深くなかったと思いました。

0

タイトルの意味~!

こちら、一卵性双生児CPなんですね!ってことで、このタイトル。確かに。出会いは生まれた時ですもんね(?)。

一卵性双生児で何でBLが成立してしまうのか…っていう所がこのお話の肝になっていて、兄の理人は黒夢病という奇病(フィクションです)に罹っていて、発病すると眠り続けてしまう。その間体の成長が止まる、というもの。どれだけ眠り続けるかはその時次第で、最悪の場合は眠り続けたまま死に至るという恐ろしい病気。

だから成長期に発病した理人は弟の類よりも体が小さく、一見双子には見られない。そして理人には類の心が読めるという謎の現象が起きていて、類が自分に対して劣情を抱いていることを知るのだけど、類は自分の心が読まれていることなんて気付いていなくて…。

ところが類の心が読めていることが類にバレてしまってからが急転直下!そこから双子の関係性が変わってしまいます。

フィクションの病気とはいえ、恐ろしい病気です、黒夢病。目覚めたら友達が数年分しっかり成長してるのに自分は何も変わらないとか怖すぎる。双子ならではなのか、愛ゆえなのか、類は理人のわずかな変化にもすぐに気づいてくれて…もう最高の彼氏なんですよね。

後半、久しぶりにイラッとする女性が出てきましたが、まぁそれも2人の絆を深めるスパイスということで受け入れます。

何より双子の体格差やハーフの見目麗しいビジュアルを完璧に表現されていらしたyoco先生、素晴らしすぎました。挿絵の度に見入ってしまいました。

0

架空の病気でよかった

禁断の双子愛。

物語に登場する兄の病気、「黒夢病」は、実際に無い架空の病気。安心して読書を楽しむことができた。
こんな浦島太郎を作る眠り病は、残酷すぎる。

黒夢票は、昏睡する間、衰弱するけど、外観の老化が起きない、
眠る前の状態で目覚める、まるで浦島太郎な病気。

主人公は、双子の兄。
過去に二度、黒夢病で昏睡した兄は、何時までも少年のまま。
弟と同い年に見えない、外観天使。

兄の悩みは、弟の内言、心の呟きが聞こえてしまう事。
弟は、兄を黒夢病で失う事を強く怖れている。
兄が先に死んで一人取り残されたら、耐えられない。
喪失の恐怖が、離すまいと縋りつく執着愛にすり替わっていく。

兄が三度目の昏睡をする間、両親を失う。弟は企業して収入を得て、兄の為に尽くしていた。
自宅看護に切り替え、目覚める日を待ち続ける。
五年目に兄が目覚めて、弟は、忠犬ハチ公にならずに済んだ。
兄も、待っている弟が居て、幸せ。知る人が居ない独りぼっちだと、目覚めたって生きる意味をすぐ失うかも。

横恋慕する女が登場したり、マスコミで有名になったり、色々有って
兄も自分の気持ちに気付くことができた、藥もやっとできる見込みがたち、
ハピエン。

この物語、辛い事の連続で揺す振られて、心が疲れてしまった。

0

よき執着

表紙からも感じる仄かな暗さ。タイトルからも兄弟ものである事は感じられます。
が・・
普通の双子兄弟の恋愛物かと思いきや、こちらクロスさんの作品は設定が盛りだくさんで、一筋縄ではいかず、あらすじにこの辺の設定が書いてあったかは定かではないが、ちゃんと執着する理由があり。
(恋愛部分ではないところで)切ないお話ですが、
私は【攻めの重い愛で受けが攻めから逃げようとしてるけど、攻めの愛が隠れた時に、攻めの愛がないと物足りない=自分も好きだった】と自分から相手への愛の大きさを自覚する、両執着好きなので、神作品です。
ちるちるさんのBLアワードノミネート作品でだったので、もっと早く読んでれば・・

小説は設定次第なところがあるので作家買いしないようにしようと思ってましたが、やっぱり、夜光花先生の作品は好きだな、と思いました。

1

理人の変化に振り落とされた感

本当に夜光花さんのお話は読みやすいですね!  

理人がまた眠りにつくまではひたすら理人が気の毒で。何度も類に言いたかった。
「筋違い!」って。
怒りや仕打ちの方向が違わない?奪って辱め続けて。

そして理人が目覚めてからは、やはりまた理人が気の毒で。自分の時間は止まったまま世間も周りの人達も5年という時間が経っていて。しかも身体も弱りリハビリしたり助けがないと何もできなくて。

ただでさえ成長が途切れ途切れだったのに、18歳から23歳にタイムスリップしたみたいで。一番人生で進学や就職にと大きな転機な時に。さらに体と心は18歳ままで。

目が覚めたら類はまるで大人になってて。心の声も聞こえず理人に触れてこず。

ここからがどうなるのか?まさか理人は心細くなって類に縋るようになるのか?それはちょっとやだな…と思っていたら。

ん〜。そうか。なるほど。
類の献身にほだされた訳ではなく、理人が類のスキンシップや溺れるほどの愛情が恋しくなって?ん〜。

理人はあんなに逃げることを考えてたのに。一人になりたくて類にも心の自立をして欲しくて。でも本当は理人も類を…。

二人が幸せなら。
出来栄え点は萌×2ですが、ハッピーなんですが。前半の理人にグイグイ引き込まれたのに、後半の展開は、ええ?って思って頭が切り替えられず。
これは好みの問題ですね。

0

近視で執着だけど、ドロドロすぎない溺愛さ

個人的に夜光花先生デビューの1作品目です☺️✌️
まだまだ小説界隈は未知の地だけど、夜光花先生は非BLで「花夜光」名義で多くのミステリー作品もありファンタジー寄りのシリーズものを多く出してるイメージのお方。恐らく大御所先生ですね..!!

挿絵は繊細でミステリアスなイメージのあるyocoさんが担当していて、まさに作品にドンピシャでした
これはガチ兄弟もので、近視は苦手な方は注意が必要かもしれませんが、自分的には結構好きでした。近視といえばドロドロの執着!というイメージがあったんだけど執着というよりは溺愛に近い感じで兄弟というのを一旦置いて置くのならインモラルな感じでもないかな☺️隠されていた謎が徐々に明かされていくので読み返したくなる作品だと思います。

ストーリーもエロも重厚で、なんといっても弟(攻)の長年の恋心を全部吐き出すようなエロが濃密で素晴らしかったですラストもハピエンで文句なしの作品でした

1

素晴らしき執着攻め

双子の兄×弟。ガチの近親です。
弟の心の声だけが聞こえてしまう主人公(兄)は、それとは別に黒夢病という発症すると長い間眠り続けてしまう(次にいつ起きるかわからない)という持病があって…というお話です。

この、心の声のせいで弟が自分を犯したがってることに気づいてしまうのですが、心の声があけすけでどエロい…!
兄は弟を双子の弟としか思っていないので、弟が自分をいやらしい目で見ていることに羞恥と困惑を覚えます。
このシチュエーションがとても性癖にささりました(〃ω〃)
実際に行動にはおこしていないものの、弟に日々襲われる一歩手前…というのが危うく、弟がどれだけ兄を愛しているかが伝わってきて「これこそ執着攻めの素晴らしさ…!」と再認識してしまいました(*´ω`*)

この調子で一進一退の愛の攻防を繰り広げるのかと思いきや、兄の病気の再発……。
ここから一点、シリアスな展開に。
眠っていた間に世界は様変わりし、双子の弟はモデル・社長として活躍していて、周りからは好奇の目で見られ…。
黒夢病はフィクションとはいえ、もしも自分が同じように浦島太郎な状態になってしまったら誰を頼ればいいのだろう、金銭的に余裕はあるだろうかと考えてしまいました。
そのあたりが前半とはうってかわってシリアスさも楽しめて、一作で2度美味しい仕様でした。

そして先生はなんといってもyoco先生のイラスト…!
yoco先生が手がけると作品がとても上品になりますね。
大好きなイラストレーターさんです!
弟の類は高校生バージョン、大人バージョンでイラストを見られます♪
眼福です(*´∪`)

3

執着愛だけどドロドロではなく尊かった

兄弟モノ、しかも双子って事で、もっとドロドロした感じを想像してましたが、そんな事はなくてめちゃくちゃよかった~

類(弟)はちゃんと病的に理人(兄)を好きなので、近親モノとしての要素もきちんと抑えられてる上で、せつな~い要素や兄弟愛や親子愛など色んな愛情の要素が詰め込まれてて読み応えありました。

最後の方は切なすぎてめちゃくちゃ胸が痛かったです。
でも、結末は幸せな未来しか感じなくて、2人の色んな辛い思いがちょっとでも軽くなったらいいな、と思いました。

映画を1本見終わった時のような、気持ちのいい疲れがあって、またすぐに読み返したくなるような中毒性がある作品でした。

0

双子×執着÷クロスノベルス

タイトル通り生まれた時から愛してる双子のお話でした
兄弟ものしかも双子で弟が兄に執着
好きなものしか詰め込まれておりませんでした
うふうふとにやけながら一気に読めました

弟類の方が兄理人にガチガチに執着しているんですが
その執着のきっかけが兄が患った病にあるんですがその病の設定がなかなか切なかったです
兄が患った病気は黒夢病と言っていきなり眠り続けてしまいその間体の成長が止まってしまう架空の病気
ハーフの双子で共に成長していた兄がいきなり成長を止めてしまった時弟の寂しさ、兄を失うのではないかと思う恐怖が執着へと感情が変わってしまったのか気持ちを自覚するきっかけにはなったよう
しかも目覚めた兄は自分へ懸想しまくってる弟の心の声が聞こえるのですが、それを弟に気づかれない様に必死に隠しています
弟はモデルで活躍して
とモリモリな設定でしたが夜光花先生が本当にさらりと調理してくださいました
非常に拗らせて暗黒面を前面に打ち出してもいい設定と思いますがクロスノベルスさんらしくそこは兄弟への葛藤などもさらり
いや葛藤の部分は爆発したエロという形で描かれたのかな

5年も時を止めた理人が目覚めて周りが大きく変わっており何より親を失って寄る辺ない立場になった時に感じる寂しさはどれだけ怖いかと思うと
元々あった家族として類を失いたくないとあった気持ちが「家族として」の部分が両親を失った事で説明する相手がいなくなり禁忌の感情が薄まった感じで
類を受け入れたのかなと言う印象でした
家族であろうと何であろうと
失いたくない絶対的な相手ならもうそれでいいのかもなあ
と思いながら読みました

先生のおっしゃる様に萌えると言うよりは滾るのは今では男同士のタブー感が薄まっている中
家族で双子と言う絶対的なタブーはどこまでも薄ならないからだと思います
ちなみに攻めの類は執着性質ですが理性を持っている攻めで(勿論兄の病のせいでもあるのでしょうけど)お兄ちゃんファーストのいい子でした
「待て」ができる分「よし」が出た後のエチがすごいのもとても良いです
いい子すぎて切ないかも
双子もの増えてくれるといいなあ

6

タイトル通りな内容

久々のシリーズもの以外の夜光先生作品(しかもイラストがyaco先生!)ということで楽しみにしていました。

双子もので、受けは攻めの心が読めて、しかも重い病気を患っているということで、設定もモリモリ。
受けの病気が思ったより重いもので、後半から結構シリアスな展開に。
黒夢病…死んだように眠ってしまう病気、それもいつ目覚めるか分からない、最悪の場合そのまま死んでしまうなんて、理人が目覚めるのを待ち続ける類はどんなに怖かっただろうと思います。

理人の病気によって、理人への強い執着と愛に目覚めた類。
執着といっても身勝手で自己満足なものではなく、理人への無理強いや束縛などはありません。
理人への恋心も明かすつもりはなかったみたいですし、モラルのある執着というか、理人の気持ちも尊重している感じ。

それが心の声が聞こえる理人の特殊能力によって理人への想いがバレていることに気付いてしまい、そこからタガが外れてしまいます。
抑え込んでいた想いが一気に爆発してからのエッチがすごい(笑)
そこまでの欲望よく今まで抑えられてたなという感じ。
よくわからず乱れる理人もエロかったです。

理人は理人で、黒夢病から目覚めてから類の執着を感じられなくなり、物足りなさや寂しさを感じ始めます。
遅かれ早かれ類への恋心(かはまだハッキリしてなさそうですが)に気付いていたと思うので、結局は理人達双子はなくてはならない存在で、お互い惹かれ合うのは必然なんだなと感じました。

4

あらすじも確認せずに読んだら

夜光さんのご本ですからね、何の予備知識もなしに読んだんですよ。
途中までは「コメディなのかな?」なんて思っちゃったんですね。
類の心の声が聞こえる理人には、彼の自分に対する執着が手に取るように解っちゃうんですけれど、それをのらりくらりと逃がしていく様が長閑に見えたんです。
だから中頃での、類の豹変と理人の『妥協と取引』が書かれた部分がショックと言うか、ちょっとガーンと来ました。
いや、予測していなかったものですから。
「うぉう!このまま行ったらこのお話、私はダメダメな気持ちのままかも~っ」と思ったんですけれど。

ところがですね、病気に倒れて昏睡状態に陥った理人が5年後に目覚めた所から始まる後半が面白かったんですね。
思う様に動かせない体のこととか、友人たちは5年後の世界を生きているのに自分にとっての5年間は空白なこととか。これがひじょーに身につまされて辛い。

ただですね、理人が恋愛的な意味で類に惹かれて行くというのが、どうも良く解らないというか、すんなり入って来なかったんですよ。
っていうのは、昏睡に陥ったのを昨日の様に感じる『空白の5年間』であるならば、その直前に起きたショッキングな出来事をたかだか数か月で違う意味に書き換えられますかね?
私には出来ないなー、って感じちゃいましてですね。

後半の面白さで異様に盛り上がったんですけれど、恋愛部分での共感が生まれなかったものですから『中立』でお願いします。

6

浦島太郎

先生買い。思ったのと少し違ってびっくりで、恋愛話とは違うところで「うわあ」と思ったので萌2よりの萌にしました。本編230P弱+あとがき。先生が双子もの書きたい!と思って書かれたものだそうです。そういえば双子もの久しぶりな気がする。

一卵性双生児の兄として生まれた理人。同じ遺伝子のはずなのに、モデル活動をしている弟の類と比べて、とても小さく、それをからかわれると理人を熱愛している類はすぐ怒ります。それには理由があって・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
大地(♂)+海(♀)(二卵性双生児、友人)、攻め受けの父母、祖父母、真矢(同じ病気の患者)、攻めのマネージャー、秘書等。

++うわあと思ったところ

理人が類よりちっこい理由が黒夢病という病(架空のもの)。これの記述がなかなかコワかったでした。発症すると眠ってしまい、何をしても目覚めないという病気なのです。何年もしてから目覚めたら、周りは大きくなって学校を卒業して就職しているのに、自分は痩せ衰えた姿でベッドの上、浦島太郎状態。これはコワい。

今回お話の中で理人は5年(!)も眠っていてその間に色々起きていて、そこを読むのがなかなかキツかったでした。5年間の出来事を聞いた後は、さすがにメンタルバランス崩してしまって、「うんそらそうやなあ!」ととてもシンクロしたのです。

双子ものということで、類が理人を想うドロドロ執着ものなのかと思いきや、個人的には発症後の理人の立ち直り過程の記述が印象的だった一冊でした。早く治療薬が出来て、二人安心して暮らせると良いなあ。できれば天使ちゃんも何らかの形でデビューして、類がやきもきするお話なんかも読めると嬉しいんですけど!

3

切なさも狂気も感じる愛の詰まった1冊

軽いテンションで始まったお話ですが、理人に類の心の声が聴こえる事で類の本気が伝わりました。
類の気持ちの重さに反して、冷静な理人が印象的で一瞬このまま逃げ切るのかな〜なんて思ってました。ただ心の声の事と類の気持ちを理人が知っていた事が判ってからの類の開き直り、狂気を感じて怖かったです。もう類から逃れられないと思いました。そこに黒夢病の再発症。冷静になるには良かったのかも。理人と生きていく為に頑張った類もすごかったし、理人も自分の気持ちに気づけて良かったです。
読みながらずっとゾクゾクする感覚があって、これが背徳感なのかな。許されない2人だけど、それでも2人で幸せに生きてほしいです。
近親物はあまり読まないんですが、考える部分はあったけど面白かったです。またyoco先生のイラストが素晴らしかったです。作品の雰囲気に合っていて、切なさも感じるけど2人が素敵でした。

7

タイトルが切ない

双子いいですよね〜!双子大好きです‼︎

現代もので単発、挿絵がyoco先生だったので迷わず予約していました。今まで嗜んできたどんな双子ものより、甘く切なく、ハッピーに幕を閉じる作品で、さすが令和だわと噛み締めました、、、BLでガチは最早禁忌じゃないんだって……

設定が絶妙。兄と弟、どちらが攻めか、そして明らかに攻めの愛が圧倒的に重い。そういえば執着攻めが十八番な作者のイメージだったなぁと、久っしぶりに思い出しました。

本作もやっぱり個人的にはどっちかというと攻めに肩入れして読んでしまうお話でした(稀に?ガッツリ?攻め厨)。作家様、攻めに優しいっていうか、甘いよな〜って印象なんです笑。めちゃくちゃカッコよくって隙がなくって冷めてて近寄りがたい存在として描かれているにも関わらず、絶対的に自分より優位な受けを密かに愛しまくっている自分に難儀している攻め。本当は受けに愛を返してもらいたい、愛されたいっていう強烈な欲望に苦しんでいるんだけど、それが叶わない…はぁ、なんて切ない。

受けはそんな攻めの思いを知っています。なのに血のつながった兄弟だから、知らないふりをしなければならないっていう、切なさの二乗!か〜ら〜の、受けが攻めへの思いを自覚しちゃうパターン。

10万人に一人の確率で発症する奇病を患う兄は、一度発症してしまうと長い間眠り続け、その間体の成長が止まる。兄自身、難病と共に様々な思いを抱えながら試練を受け入れようとしています。そんな兄を、ずーっと支えているのが双子の弟。最後に兄が長い眠りについた後、肉体的にも精神的にも成長を遂げているのですが…。

ガチ兄弟、しかも双子の一番読みたいところをがっちり押さえてくれていたので、そこは読んでいて満たされました。攻めが終盤で引くところ、受けがジリジリするところ。読みながら、こういう展開になって欲しいっていう希望をドヤッ‼︎って叶えてくださって笑。王道を恐れずに書けるのは、作家の個性と技量が確立しているからこそ。

フィクション枠で許される双子萌えに飢えておられましたら、ぜひ!

7

思ったよりはあっさり

執着攻め・兄弟もの(しかも双子!)ということで過剰な期待があったせいか、思ったより執着に関してはあっさりめに感じました。特殊設定(弟の声が聞こえてしまう・長期間眠ってしまう病気)は夜光花先生らしいSF感です。

話は兄の理人視点で進むのですが、流されやすいと自覚している理人の性格のせいなのか、彼の気持ちの揺らぎが胸に迫ってくるということが少なかったです。前半部分の家族愛としてでしか弟を見られないという葛藤から後半の彼の弟を恋愛対象として見ることになった変遷が少々強引に感じらたのも個人的に少し残念に感じました。

弟の類に関しても執着攻めとなっていますが、(兄に恋しているし半ば強引にエッチに持ち込むけれど)世にある執着よりも緩いです。ワンコとスパダリがベースでその上に執着がある感じでしょうか。ドロドロ系を求めている人には少々合わないと思います。

あと、これはごく個人的な気持ちなので書くべきが迷ったのですが、女性キャラを当て馬で(とまではいかないレベルですけど)悪く扱うのが苦手なのでその点も評価を下げております。

とはいえ、とにかく読みやすいですし一冊できれいにおまとめになられているのはすごいと思いました。アマゾン限定のペーパーは可愛らしくてほっこりしました。

4

弟の成長具合が半端ない!

夜光花先生のシリーズ物じゃない作品て久しぶりの様な気がします。

そしてガチ兄弟物だと知って、発売を楽しみにしていました。一卵性双生児であるのに外見が違う理由に、成るほど上手いなあと思いました。

私はどちらかと言うと類に感情移入してしまいました…。好きな相手に気持ちを勝手に決めつけられるってどんなにキツいのだろうとか、両親が亡くなって理人が眠り続けている時の孤独とか考えてしまいました。

理人を自宅療養にした理由を類が言ってましたが、その気持ちを切なく思ってしまったんです。

確かに5年もの時間を失った理人も辛かっただろうけど、起きるか分からない理人を待ち続ける類は気が狂いそうだったと思いました。
そんな時間が彼を大人にしたんだなと思うと、とても切なかったです。

だから理人が目覚めてから類が触れてこない事に寂しく思ったり、類に対する本当の気持ちに気付いてやっと伝えられた時はホッとしたんです。

類が良い男過ぎました。
明るい未来が伺えるような結末も良かったです。

ただし、あの類の勘違い秘書だけはゆるせなかったので、話し合いで自主退社ではなく解雇して欲しかったです。理人は優しすぎる…。

5

少しもやもや…

双子でガチ兄弟物です。
執着攻めも兄弟物も嫌いではないのですが、最初の方は受けの理人の気持ちが恋愛感情が薄いというかほぼ無く、攻めである弟の類に対して強めの家族愛しか持っていないように感じます。
嫌と言えない、流されやすい受けなので、読んでて少しもやもや…
(最終的には理人は「嫌じゃなかった」と言うのですが)

自分が理人に執着するのは理人が病気で起きないからだと言う類…理人だって好きで病気になったわけじゃないと思うのですが…
理人本人が、類が自分に執着するのは自分の病気のせいだと思うのはともかく、類が言うのは違うような気がします。
まあ、この時はまだ類も子供だったから仕方ないとは思うんですが、ちょっと身勝手すぎる理由かなと。
と、ここまでは攻めの類に対してあまり良い印象が無く…

ところが、理人が再び病気を発症。5年間目覚めず、その間に類が大人になって好印象!
両親が事故で亡くなり、兄の理人は意識が戻らず、たった1人で頑張ってきた類。
起業も何もかも理人のため。苦労話は具体的には書かれませんが、類のセリフでじーんと来ました。

後半、目覚めた後の理人と世間や友人達とのギャップやら戸惑いやら、類の秘書から理人へのキツイ言葉とか、類の心の声が聞こえないとか、先が見えないストーリーに引き込まれました。

しかし、理人が祖父母を頼ってフランスに行くというのもどうなのか?この先、自分の病気が再発しないとも限らないのに、年老いた祖父母(しかも糖尿病の祖父と物忘れが多い祖母)と3人で暮らすというのも現実的じゃないのでは…?理人の精神年齢がまだ幼いから故の発想なんでしょうけど。

理人は相手に強く言われると断れなかったり、言い返せなかったり、という性格なのですが、類の秘書に言われっぱなしなのが残念でした。家族間のことに首を突っ込む秘書もどうかと思いますが…
個人的に流されやすい受けがあまり好みじゃないというか、強引な執着攻めには、多少気の強い跳ねっ返り受けの方が好みなので、他の方より少し評価低くてすみません。
少年神シリーズの樹里のような受けが好きなので、完全に好みの問題です。
普段気の強い受けが、第三者に何か言われて、色々考えてしょんぼりする展開はすんなり受け入れられるのですが、理人は最初から言い返せない性格なので、少しもやもやしてしまいました。

それからミコの正体は「えー!?」って感じでしたw
平然としすぎ…というか、近すぎてちょっと……理人は気にしないの??

とはいえ、理人が類への恋心を自覚するまでは目が離せない展開で、さすがストーリーテラーの夜光花先生、最後まで一気読みしてしまうお話でした。

3

執着より愛!

兄弟と執着ということで楽しみにしていました!
予想以上に明るい主人公の語り口で、弟の執着も主人公が追い詰められるほど酷いものでもなくどちらかというとほのぼのだと思いました。
あらすじにもある心が読める以外のもう一つの秘密というのが、眠りから醒めなくなるという黒夢病でその描写は切なかったです。
ただ執着ものなので、安心して最後まで読めます。弟の元カノが意外な人物でした。

Amazonの特典ペーパーはその後の2人のお話でとてもほのぼので良かったです。

他の方のレビューを読んでみたら、執着闇堕ちの感覚が違うのかもしれませんがこんな感想もあるよと…

4

表面と内心のギャップに萌えた!

背徳感のあるガチ兄弟モノって言いようのないモノがありますねぇ…(;///;)

作者さんの言葉の中で
「萌えるというよりたぎる感じ」と表現されていて、
わかりみがありすぎて首がもげるほど頷きました。
滾るのほうがシックリ断然シックリくるこの感覚…。

沸騰するような執着愛が楽しめましたヾ(*´∀`*)ノ

序盤は面白すぎてのめり込み、
神だ!これは神だ!と読んでたんですが…評価の理由。
あらすじに書かれた「2つの秘密」がよくわからなかった。

1つはあらすじに書かれているのですぐわかる。
けど2つ目がなかなか出てこないなぁ…と理解出来ないまま読み終えてしまって。
あらすじでボカすってことは重大な秘密だよね!?と期待値上げちゃったせいかなぁ…。

【二つの秘密がある】
このリードに振り回されちゃって肩透かし気分でした;
(単に読解力問題でこんな感想は私だけと思いますが…)
(あらすじを変に意識しすぎて失敗しちゃった…;;)
(※追記※ 『弟に秘密にしてることが2つ』だと思い込んでた(;∀;))

他、後述しますが激萎え案件があったので☆1つ下げました。すみません。


さてさて。

双子の兄弟の歪な関係が描かれた作品。

攻め:双子の弟/類は兄に異常な執着をしています。
兄がすべてで、兄以外はどーでもいい、という感じ。
劣情を抱きつつ兄弟の一線を越えるつもりはありません。

ただただ脳内で兄を犯し、激しいほどの愛を語る。
しかし その心の声はすべて兄に筒抜けでした。

受け:双子の兄/理人は弟の心の声が聞こえてます。
毎日毎日劣情をぶつけられて内心ヒヤヒヤ・ウンザリ。
激しい執着に縛られる毎日から逃れたい気持ちでいっぱいでいます。

で。
双子でありながら身長体格差が激しいんですね。
顔立ちは一緒ですが、兄の見た目は年齢より幼い。
そうなったのは兄が患っている病気に理由があり、
心配する弟の執着はさらに激しいモノへと変化していたんですね。

そんなある日、とうとう心の声を聞いていたことが弟にバレてしまってーーと展開します。


弟の猛烈な執着っぷりに萌えました!!!
兄視点なので、心の声と表面のギャップが顕著で良き。
涼しい顔して「兄貴?」と声をかけてるけれど、
内心は「好きだ!犯したい!かわいい!」ですからね~ヾ(*´∀`*)ノ

あと弟セコムが発動し、
「兄に害なすやつは殺す!!!」みたいな、ね。
ガッチリガードで兄を守る弟にニヨニヨしっぱなしです♪

んでね。兄弟の一線は守っているけれど、
兄弟にしては距離がおかしい"おやすみのキス"と"キングサイズのベッド"。

これにはめちゃくちゃ萌えました/////
兄を犯したい弟と、弟の劣情に怯える兄が、毎日一緒のベッド!!!
一歩間違えば何が起きてもおかしくないシチュにドキドキしちゃう///
おやすみのキスもギリギリ一線越えてそうなところを攻めてるのが滾るんですよー!

そんな状態なので兄の秘密を弟が知ったらどういう行動にでるかハラハラしました。

個人的には想像よりも闇堕ち感があって、
グッチャグチャになった感情をぶつける弟が切なかった。
弟の荒ぶった感情を精一杯に受け止める兄も切なかった。
どこか根本がすれ違ったままで痛々しさがやるせなくて…(;ω;)ウウウ

そのあと兄に身体の変化が現われるんですが、
「……俺のせい?」
「俺のせいなんじゃないの……」
と自分を責める弟の姿にキューーっときました(;///;)
このシーンの挿絵の儚さにも泣かされるんですよ…。

ーーーと、ここまでがまだ本の半分。
さらにもう一段階、この作品ならではのストーリーが練り込まれています。

どんどん先を歩き大人になる弟。
成長が止まって追いつけない兄。
時間感覚のズレと成長のズレが非常に重苦しい。

すっかり鳴りを潜めた弟の執着と心の声。
弟の本音が見えないことに兄は不安を覚え、
双子の関係が共依存に変化していったように感じました。

社会人として人の繋がりは広く持っているけれど、
自宅に入った瞬間は2人きりの箱庭で生涯愛し合う。
双子で依存しあってエッチしてっていうエモさが個人的に性癖でした(;///;)

ただ最後に1つ。
弟の元セフレが仕事のパートナーっていうのは激萎え。
正直どちらの考えも理解出来ずにちょっと気持ち悪かったです…。

個人的に秘密の曖昧さとセフレが引っかかりましたが、
執着攻めやこの作品ならではの設定がとても効いてて楽しめましたヾ(*´∀`*)ノ

11

ガチ兄弟ものです

作家買い。
作家買いですが、挿絵をyocoさんが描かれていると知って発売日を心待ちにしていました。
夜光さんの新刊はガチ兄弟ものです。苦手な方は注意が必要かもしれません。が、めちゃめちゃ面白かった…。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






フランス人の母を持つハーフの高校生・理人。
小柄で可愛らしいビジュアルをしているゆえか揶揄われることも多々ある。そんな理人を守っているのが理人の双子の弟の類。理人とは異なり背も高くイケメンの類は女子生徒からモテているが、類は理人一筋。

そう、恋愛的な意味で。

それを理人は知っている。なぜなら類の心の声が聞こえてくるからだ。肉欲という意味も含めて理人を愛する類の本音を知っている理人は類から離れようとするが―。

夜光さんお得意の禁断の兄弟愛、かつ執着攻めのお話かな?

そう思いつつ読み進めました。

が、うん。
夜光作品ですから。
そんな一筋縄ではいかないよ、という。

理人は「類の心の声が聞こえる」という秘密を抱えていますが、もう一つ、理人には抱えているものがあってー。理人の抱えているもの、それは早々に明らかになりはしますが、壮大なネタバレになってしまうのでここでは書きません。どんな秘密を抱えているのか、ぜひとも手に取って確認してみてください。

読み始めたときドシリアスな、ダークなお話かな、と思ったんですよ。
兄に執着する弟と、弟から逃げたい兄、というドロドロな関係のお話なんだと。

ああ、そうきたかー!

という展開を迎えます。
類の、理人への深い愛情に萌えが滾ります。さすが夜光先生です。
が、しいて言うとあっさり終わってしまった感も。

類と理人は、ある意味「再会愛」です。理人が抱えるもう一つの秘密ゆえに離れ離れでいた二人が再会し、愛を深めていく。再会した後、とある理由で理人は声だけという条件のもとテレビ出演することになりますが、その時に不穏な空気が漂います。漂いますが、それだけ。

理人がメディアに露出したことでマスコミに追われるようになりますが、それも、それだけ。

夜光さんらしいダークな展開を迎えるのかなと思ったのですが、そういった展開にはならずちょっと拍子抜けしてしまった感はありました。

あともう一点。
類が理人への想いをこじらせていた時に女のセフレの存在が匂わされます。
まあそれはいい。
が、そのセフレと関係が断ち切れていなかったのが、個人的には苦手でした。この辺りは好みがあるかと思いますけれど。

が、二転三転するストーリー展開に、ガチ兄弟という背徳感、執着攻めさん、といった萌えポイントが盛り込まれているところは素晴らしかった。そしてyocoさんの挿絵も。

切なくシリアスな今作品のイメージに、yocoさんの挿絵がドンピシャにマッチしていてめちゃめちゃ萌えました。

22

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