嫌われのち溺愛! 神武官×召喚された神子

嫌われ神子の8年間

kirawareshi miko no 8nenkan

嫌われ神子の8年間
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神53
  • 萌×227
  • 萌15
  • 中立2
  • しゅみじゃない11

--

レビュー数
16
得点
420
評価数
108
平均
4 / 5
神率
49.1%
著者
伊達きよ 

作家さんの新作発表
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イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
ルビー・コレクション
発売日
電子発売日
価格
¥1,400(税抜)  
ISBN
9784041115930

あらすじ

神子として召喚された圭は、王子と恋に落ち、幸せな日々を送っていたが捨てられてしまう。そして逃げるように神殿に入るが、待ち受けていたのは周囲からの冷たい視線だった。神子の心が天候を表すと知らず、国の天候を荒らしてしまっていたのだ。以降、神子の務めを必死で果たすが、孤独な生活を送ることになる。数年後、隣国の公子に侮辱的な言葉をぶつけられた圭を、神武官・テスに思いがけず庇われる。圭は困惑し、過ちを犯した神子が嫌われるのは当然だと伝えるが、テスは「貴方の苦しみにも気付いていなかった、不甲斐ない俺をお許しください」と跪き…?

表題作嫌われ神子の8年間

28歳,神子付きの神武官
23歳,神子

その他の収録作品

  • 冬 嫌われ神子の9年目
  • 閑話 夏 神子付き神武官の幸せな一日
  • 秋 嫌われ神子のこれから
  • 番外編 ある神官見習いの願い
  • あとがき

レビュー投稿数16

めでたしめでたしの、その先の物語

作者様があとがきで書かれている通り、「シンデレラストーリー」のその先、のお話です。

まず、周りの人々に嫌われている受け、という設定が珍しいですよね。

受けの圭は高校生の時に異世界に召喚され、異世界で王子と相思相愛になります。
幸せな王宮暮らしをしていたのですが、なんとそこで「めでたしめでたし」とはならず、王子に捨てられてしまうんですね…。

打ちひしがれて王宮を出て、神殿仕えをするようになった圭ですが、今まで散々王宮で遊び暮らしていたのに、今更のこのこ神殿に来て神子としての役目を果たそうなんて遅いんだよ!と冷遇されてしまうのです。

圭が王子と愛し合っていた時に神殿に来ることがなかったのは、決して圭本人だけが悪いわけではなく、王宮の責任も大きいのですが…

嫌われていると自覚しながら、一生懸命神子としてのお務めを果たす健気な圭の姿に、どうか救われて…!と願わずにはいられませんでした。

初対面の圭に冷たい言葉をぶつけ、その後言葉を交わすこともなく冷たい態度で接してきた神武官のテス。

この二人、一体どんなふうに惹かれ合っていくの??と気になって気になって、読み進める手が止まりませんでした。

そして誤解が解け、心が通じ合った後のテスの甘〜い独占欲…むふ、堪らんです。

これこれ!どんなに辛いことがあったって、結ばれた後は溺愛が待っている。
BLの醍醐味を存分に味わえる作品です◎

シンデレラストーリーももちろん素敵だけど、恋愛って実はそんなにシンプルじゃないですもんね。
どちらかが心変わりしてしまうことだって、もちろんある。
恋に夢中になって、他のことをおそろかにしてしまうこともある。

そんな「負」の部分もしっかり認めつつ、それらを乗り越えた先にある幸せを示してくれている本作。

なんとなく元気が出なくて、明るさ100%のものは読めない。でも薄暗いものもちょっと…という時に引っ張り出してきて読みたくなる、そんな一作です。

1

投稿作品

電子書籍を購入。

レビューを読まずに、タイトルとあらすじ、評価の高さから面白そうだったので購入。
従って、Webの投稿作品の書籍化と知らずに購入。

投稿作の書籍化は買わないようにしています。
理由は、素人作品でお金を出して買うものでは無いから。

投稿作は、盛り上げるため、(ランキングを上位に保つために)無理やり見せ場を作っています。
唐突で前後の流れがブツ切りだったり、辻褄があってなかったり、後出しジャンケンになっていたり。
とにかく、Webでリアルタイムで読むには、ハラハラドキドキで楽しめるのでしょうが、1冊の書籍として通しで読むと不自然なところが多くなってしまいます。お金を出して書籍として買う程の価値はないと感じています。

で、今回、知らずに購入してしまい、読み進めるうちに、あれ?あれ?と思うところが多々あり、読むのがストレスになり途中で読むのをやめてしまいました。
ひょっとして、、、と皆様のレビューを読むと案の定、投稿作とのこと。

投稿作の書籍化は、きちんとあらすじのところで明記して欲しい。





4

愛され神子

タイトルからどんな嫌な子が愛されキャラに変わっていくのかな~と、
主人公の人間的成長を期待して読んだので、
かなり拍子抜けしてしまいました。
嫌われる理由が読み手にも嫌われるようなものじゃなかった…。
中身は普通に良い子でした。
でももう少し自分の頭でものを考えて欲しい…と言いたくなる子。

そしていつのまにかただの溺愛ものに…。
癒されるけれども展開が平坦!もう流され神子って感じ。

圭は最初から良い子だから変化が小さいんですよね。
むしろ変わったのは周りっていう中での心理描写は読みごたえがないです。
あまり小説読んだなって気になれませんでした。

0

一番おいしい部分に焦点を絞っているのがテクニシャン

嫌われからの愛されってどこかで見かけたので、最初「自分がお花畑で幼稚だったせいで王子に嫌われたけど更生・努力して『お前変わったな』と言ってもらって愛されるようになる」お話かなって思ったんですが、読んでたらあれっこれ違うなってなりまして、ちるちるの情報をチラッと見たら「攻めテス」って書いてあって「ああー!」ってなった私です。笑

別の方のレビューにもありますが、「神子の8年間」とあるので「8年間の更生・努力を経てみんなに『変わったね』と言ってもらって愛されるようになったよってカタルシスを楽しむ作品かな」と思ったのですが(そういう作品が多いので)、「更生・努力」の部分は「これまでこんな風でした」って説明で切り上げているのが新鮮です。

読者が「くぅー、苦しいっ、でもこの辛い時期があるから最後美味しくなるんだ~」って読む部分を「3秒で説明します、はい今まで苦しかったです頑張りました!さて美味しい部分どうぞ!」と、「一番おいしい、みんなが読みたい部分、「みんなに『変わったね』と言ってもらって愛されるようになったよ」の部分にぎゅっと焦点を絞ったんですね。
面白いなあ。作者さんはテクニシャンですね。

そして、ちょっとした台詞が深くて人間性の良さを感じるんですよね。

「神子異世界の人間で、珍しい。だが、ただそれだけだ」
「何かをするわけでもなく、ただ置かれた状況を受け入れるばかりであった」
「何もしないで愛が得られるなんて、傲慢」

こういう心情がきっちりあるから「今回の主人公ですが、過去やらかしました!でも反省して努力しました!努力してみんなに好かれるようになったところからスタートです!」されても「OK」って受け入れられるのかな、と思いましたね。

0

出会えてよかった

オルディンガ国の神子の圭。
圭は15歳になったばかりの頃にオルディンガ国の神官たちによって召喚されました。
日本に戻りたいと塞ぎ込みがちになった圭を
国の第二王子のヴァンスが気遣い、いつしか二人は気持ちを通わせ恋人同士になるのですが、
ヴァンスの気持ちは変わってしまいます。
そして圭は神殿へと居を移すのですがー…。

切ない。すごく切ない。
ヴァンスの心変わりが詳細に書かれており、胸が痛くなりました。
その後の神殿での圭への扱いも悲しい気持ちになりました。
神子付きの神武官のテス(攻め)も最初は圭に冷たく、
圭は悪くないのになぁと思っちゃいました。
無知は罪というのを思い知らされます。

圭がほんとに健気で不憫で序盤は辛い気持ちになるのですが、
後半はもう…ね…!(*´ω`*)
テスが見事な執着溺愛攻めになってくれるので
読んでいてニヤニヤが止まりませんでした(*´ω`*)

恋において辛い思いをした圭だけど
テスがいればもうきっと大丈夫。
そう思わせてくれるテスに感謝です(*´ω`*)

1

神子と護衛神武官の恋物語

15歳で突然召喚されて訳もわからない時に優しくしてくれたイケメン王子様、恋してしまうのは必然だと思います。
恋に浮かれて知らずにいた部分はあっても圭だけを責めることはできないと思うのに、非難された圭が無知は罪だと自覚して改めて神子として生きようとする物語です。

そういう優しい心の神子だからこそ幸せになって欲しいのに、誰にも理解されず嫌われ続けても自律心を強く持ち努力できる姿に感動しました。
勝手に連れてきてそれはないじゃないの、ひど過ぎると思わず言いたくなりました。

テスの穏やかに包み込むような愛情がステキでした。
いつまでも二人が幸せな家庭を築く未来が見えて読んでいて幸せな気持ちになりました。
切なくてすてきなお話をありがとうございました。

2

読みやすくて切ない

まず非常に読みやすい文章でよくまとまってるというのが感想というのもおかしいかもしれないがそうだった
読むのはこれで2作目
web版は未読ですのでノベルズのみですが読みやすい作家様なのだなという思いが強くなりました

今作は恋を失ったあと別の恋になるまでの物語だった
タイトルの8年間についてのお話ではなく
8年経った後の9年目のお話にほぼ特化されてるのが非常に面白い

転生させられ異世界で神子にさせられ王子に見そめられ濃密な体の関係を含んだ恋人時代を送り恋人に捨てられ、己の立場を知り、周囲に見放され蔑まれる8年間
が終わった9年目のお話
ここをこんなふうに切り取るって考えたことがすごい

この8年間をもっとみっちり書きひっくり返す事でカタルシスを持たせる話が多い気がしますし
個人的には受けが苦しく切ないのを読むのが好きなのでそれでもよかったんですが
8年が終わった一年の
虐げられ自己評価が全く伴わない傷ついた魂が
その傷ごとあなただと受け入れ愛する人がいると知り
自らの反省を込めた行いが人々に受け入れられ許され愛されている事を知り
自分を受け入れ変わっていく姿を読ませるのは凄いな
と驚きました

個人的にはもう少しすれ違いの期間があってもいいなーと思うのですが
作家力として神に選びたいです

作家買いの先生に登録しました

5

タイトルのままではない、甘いお話

初作家さん。
積読していた一冊だが、友人の紹介で読み始めました。
読みやすい文体、そして思ったより甘く、情事描写少なめ。
もう一度愛する・愛される勇気を持ってテスの気持ちを信じる圭、最後まで読んで幸せな気持ちになります。

伊達きよ先生のツイノベを前に何回か拝見し、かなり好きでした。ツイノベの暗めな雰囲気に引っ張られ、そしてタイトルに「嫌われ神子」をつけるぐらいから少なくても三分の一ぐらい痛々しい内容かなと予想しました。
燃えるような恋が終わり、失恋の味を噛み締め、なんとか生きてそして再び恋をする、という感じの作品が読みたくて、タイトルとあらすじを見て勝手に期待してましたが、
思ったよりその失恋の悲しい部分や痛々しい部分がないです。体感的に、六分の一ぐらいかな。そこの部分も割と、あらすじに書かれた内容みたいにあっさりでした。
悲しい・重い・痛々しい内容を期待していた自分としては、物足りなかったです。
普通にただ小説を読みたい時期や甘々な気分のときでしたら、もっと楽しめたと思いました。
「初恋が終わった」からのではなく、「初恋が終わってその悲しみにすら慣れ始めた」からの作品だと思えばよいかと。私のような受けの失恋を読みたい腐女子はかなり少数派だと思いますが、そのつもりで読んだほうががっかり度も減るかと思います。

1

ちょっと複雑な性格の受

著者は、ツイッターでも不定期にショートストーリーを投稿しています。
どちらかというと、ファンタジーのオメガバースモノが好きな作家みたい。

この作品は、ナロウで投稿版を読み、編集されて磨きこまれた商業版を読了。
比較すると、やっぱり商業版のほうが練れて完成度が高い。読後の満足度が高いのは商業版です。

ホントに気の毒な受の圭は、常に自責思考で自虐的。
圭は、突然異世界に同意なく神子として召喚されて、
王族の神殿への対抗意識から、王命で第二王子の恋愛接待をうけ
3年間、神子としての業務から外れていた、
王子が圭に飽きて別の愛人へ心が移り、圭は捨てられて本来の神子業務に入る。
神殿側は、圭の事情を知っているのに、詰る、蔑む、嫌う。

でも圭は、自分の想いがこの世界の気象に影響することを知り、ひたすら修行に励む・・・圭の努力する姿を見て、馬鹿にしていた神官たちが変わりだす。
特に、護衛官のテス。
圭は、常に相手を責めない・・・気象が荒れないように感情を抑えて、神子として振舞う圭が可愛そうで、泣けてしまう物語。


商業版は、圭を取り巻く周囲の人達の描写が、より細かい。
web版で気に入ったなら、ぜひ商業版と読み比べて楽しんで欲しいです。

6

悲しみと隣合わせな感が。

初めての作家さんです。お値段もそれなりでしたので迷いましたが読んでみて良かったです。

もう泣けて泣けて。
最初の恋が終わってからのお話の始まりでしたが。
圭が辛くて寂しくて悲しくて可哀想で。
突然異世界に召喚されて神子だと言われ、第二王子と恋に落ち捨てられ。
その後は散々神子の務めを果たさなかった、うつつを抜かして贅沢三昧してと周りから蔑まれ冷遇され。

何も知らなかったことを言い訳しないところが良い子で余計泣けて。

嫌われ者だと思いながらも5年間神子の務めを真面目に果たして。

幸せな部分も長いのですが、どことなく悲しみと隣合わせのような、読んでいて圭がだんだん成長していくのも泣けて。

テスはどんな気持ちで5年間も圭に付き添っていたのかな。ずっと圭を好きだったようですが、圭が冷遇され傷付き嫌われ神子だと思いこんで。誰にも心を開けず寄せられず。そんな圭を完璧な仕事ぶりで守るという行動で気持ちを示してたのかな?

言葉を伝え合うタイミングが圭はこれで良かったと思ってますが…。テスはもっと早く圭に言葉をかけてあげられなかったのかな?いくら話すのが苦手と言っても。
最初のテスの言葉を後悔しているようですが。

テスがどんどん積極的になり、圭の言質を取るような真似までして恋人になり…。
徐々に圭もテスに恋に落ちていき幸せを噛みしめる二人。

最後は幸せに結婚式を挙げて幕を閉じるのですが。

今後の神子のあり方を協議したり。これは異世界召喚物に一石を投じるお話かもしれませんね。

たくさんエピソードがあり、丁寧に書かれた物語でした。
神官長はテスの気持ちを知っていたようですね。
せめて圭が一人でも自分のことを認めてくれる存在を知っていたら…とタラレバを考えてしまいます。

7

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