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anata wo suki ni naritakunai
民間航空会社のヘリ操縦士と山岳遭難救助隊員の、しっかりとした心情描写で読ませるラブストーリーです。
実はデビュー作が大好きなんですけど、そこから繋がる物語って感じで、とにかくめちゃくちゃ良かった。
山で命を燃やす男達って、それこそ萌えすぎるな!
ちなみに、表題作+書き下ろしで二人のその後。
そして「恋してる、生きている」の続編で「in love」が収録されています。
なんと、佐和達まで登場してる!
そう、まさに原点から続くストーリーなんですよ~!
ああ、良すぎる。最高すぎる。
in loveでは感動しすぎて涙が出ちゃいそうだった。
みんな、絶対絶対読んで!!と言いたいです。
「あなたを好きになりたくない」
表題作です。
高校生の時に山岳部で参加した登山での事故により、心に傷を抱える山岳救助隊員・真里谷。
民間航空会社のヘリ操縦士・加賀と現場で会って以来、ずっと憧れていてー・・・と言うものです。
この加賀ですが、現場ではすごく頼りになるものの、実際に話した地上での彼はかなりチャラい。
同性に惹かれる自覚がある真里谷はそんな彼に落胆しつつも、同時に安堵するんですよね。
彼をこれ以上好きにならないだろうと。
しかし、何度も仕事で関わるうちに、加賀の本当の姿が見えてくると、惹かれる気持ちを止められなくて・・・と言う流れ。
これ、真里谷ですが、結構面倒くさいタイプの受けだと思うんですよね。
思うんですけど、個人的には、こういうグルグル面倒くさいタイプの受けが死ぬほど好きでして。
や、タイトルにまでなってる「あなたを好きになりたくない」ですけど、真里谷にとって恋愛感情と言うのは生々しくて醜いものなんですよね。多分。
えーと、憧れていた山岳部の部長が目の前で滑落事故に遭った事により、彼の淡い初恋は行き場を無くしちゃってるんですよ。
辛い思い出とセットとなってると言うか。
そのせいで、恋自体に前向きでは無いといいますか、彼の中でいいイメージでは無いんだろうなぁと。
まぁそんなワケで、彼は加賀への恋心を必死で止めようとする。
いやこれね、加賀がめちゃくちゃいい男なんですよね。
ちょい露悪的と言うか悪ぶってる部分はあるものの、実は誰より努力家だし懐も広い。
これはどれほど止めようとしても、惹かれちゃうのは仕方ないよなって感じで。
また、真里谷がめちゃくちゃ頑固なんですよ。
ずっと彼の視点で進むのですが、彼にとって恋は汚いものなんですよね。
恋はと言うか、恋をしている自分が。
だから、恋じゃなく、加賀には尊敬の思いを抱き続けたい。
彼に認められる仲間になりたいー。
いや、グルグル悩みすぎではあると思うんですけど、この気持ちにすごく共感しちゃって心を打たれると言うか、単純に萌えると言うか。
このへんの心情描写と言うのがすごく丁寧にしっかり書かれていて、とても読みごたえがあるんですよ。
そもそもさ、好きになりたくないと言ってる時点で、もう好きになってるよ!
遅いよ!
と、めちゃくちゃ焦れったくもなったりして。
で、個人的に一番萌えた所。
そんな彼の気持ちが決壊するシーンなんですよね。
加賀の何気ない、だけど真里谷にとってはとても大事に言葉によって、見てみぬふりをして溜め込んで来た思慕が一気に溢れ出す。
あなたが好きだー。
もうこの瞬間と言うのが、言葉に言い表せないくらい素敵だった。
なんだか胸がいっぱいになった。
ああああ、とにかく素敵。
この瞬間を味わう為に、私はBLを読んでるーーー!
って感じなんですけど。
ちなみに、厳しい山の情景描写とか、過酷な救助現場とかも読み応えがありました。
あとしつこいけど、山で命を掛けて人を救助するー。
そう、山で命を燃やす男達って素敵。
悩んだり迷ったりしながらも懸命に仕事に取り組む、彼等の姿にもとても感動しました。
「in love」
「恋してる、生きていく」の続編で雑誌掲載作。80P程度になります。
丁寧に愛を育み、幸せな日々を過ごす二人。
しかし、穂高に異動の話が来てー・・・と言うものです。
えーと、梓に言い寄るワンコ系当て馬が登場したり、穂高の異動より二人の間に物理的距離が・・・と言った展開で、ここでも主人公がグルグル思い悩みます。
これね、二人で出した結論が、とにかく良かった。
心に沁みた。
最後に梓の言ったセリフが、すごく素敵だと思うんですよね。
もちろん、佐和のセリフも。
みんな、それぞれ問題とか悩みを抱えながら、それでも前を向いて歩き出す。
「恋してる、生きていく」の二人の成長した姿をぜひ読んでいただきたい。
あと、この流れでこんな事を言うのはなんですが、梓、エロ方面でも大きく成長しています。
こちらもぜひ!
作家買い。
夕映先生×みずかねさん、そしてみずかねさんの描かれた美麗表紙から山岳救助隊ものかなと思いつつ手に取りました。
夕映先生の山岳救助隊もので、ディアプラスで、そしてみずかねさん。
ということで夕映作品の『恋してる、生きていく』のスピンオフかなと思いましたが、スピンオフものではなく完全に独立しているお話です。が、終盤に『恋してる、生きていく』の主人公が登場してくるので、そちらも読まれているとより面白く読破できるかなと思います。
ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公は山岳遭難救助隊員の新人・真里谷。
山が好きで、過去に大切な人が山で怪我をしたこともあり、彼は山岳救助隊員を目指してきたという清廉で正義感の強い人物だ。
そんな真里谷は、とある日プライベートで山登り中に一人の遭難者と出くわした。
救助したくともプライベート中ゆえに装備は最小限のもののみ。さらに悪天候も加わり、彼の所属する遭難対策本部からは救助の中止が告げられてしまう。
遭難者を残し、下山すること。
そう、上司に暗に告げられた真里谷だったが、そこに救いの手が差し伸べられる。民間航空会社「ハイランド・エア」が運営するエアレスキュー隊がヘリを飛ばし救助に来てくれるという。悪天候の中、颯爽と現れ力強く助けてくれたのは、ハイランド・エアの加賀という男性で―。
というお話。
ヘリの運転技術も、そして救助者を救助するテクニックも超一流の加賀。
山岳遭難救助隊員ですら二の足を踏む過酷な状況の中、加賀が助けに来るシーンはもう圧巻。カッコよすぎて悶絶します。
が、ここからがこの作品の真骨頂。
加賀という男性は、ヘリに乗っているときは頼もしいナイスガイであるのに対し、プライベートはチャラ男、なのです。
このギャップがとても良い。
主人公は真里谷で、ストーリーは彼視点で進むからでしょうか。
加賀のカッコよさと、チャラ男とのギャップに、真里谷と共に読者も翻弄されてしまう。カッコいい、でも彼氏にするにはちょっとね、みたいな感じ。夕映さんの策にまんまと嵌められた感があるのですが、これがツボに突きささって気持ちいいの。
加賀って、カッコいいでしょ?
という、夕映先生の心の声が聞こえてきそうで、でもそれが悔しくない。
はい、とってもカッコいいです。
完敗です。
そしてその加賀のカッコよさに翻弄されるのは、もちろん読者だけではありません。真里谷も。なのです。
男に惹かれる性癖を自覚しつつ、けれど男同士に先はない。
だから、この恋心は封印したい。
なのに、封印しきれない彼の恋心が、なんとも可愛くて萌える。
山岳遭難救助隊という、己の生死をかけて遭難者の救助に向かう男たち。
そしてゲイという性癖に葛藤を抱く受けさん。
ということで、シリアスにも振り切れるバックボーンがある作品ですが、もうね、めっちゃ、
甘ーい!
真里谷も、そして加賀も。
彼らの秘めた恋心が駄々洩れなのです。なので、とにかく甘々。彼らの仕事に欠ける情熱、そして使命感、正義感。そこにきての彼らの甘々の恋心。バランスが秀逸でめっちゃ萌えました。
夕映作品の「山」が舞台の作品といえば、『恋してる、生きていく』。そして先生のデビュー作でもある『天国に手が届く』。
この2作品の絡ませ方も、これまた素晴らしかった。
こんな登場のさせ方って…、最高か。
前作既読であればこそ、のお楽しみがあるので、興味のある方はぜひともそちらも手に取ってほしいです。
このシリーズ(って言っちゃっていいかな)は、生と死が常に隣り合わせ。
だからこそ、「今」を懸命に生きる人たちの煌めきとか美しさとか、そういうものをくっきりと描き出す。
そんな素晴らしい、作品だと思うのです。
「あなたを好きになりたくない」でも盛大に萌え禿げたんですが、すみません同時収録の「in love」について。
また小田切、佐和、穂高、梓に会えると思ってなかったのでめちゃくちゃ嬉しかったです。
『天国に手が届く』『恋してる、生きていく』未読の方はぜひ読んでから「in love」をよんでほしい…
『天国に〜』→『恋してる、〜』の順で。
私『天国に手が届く』の佐和と小田切が大好きなのです……。佐和の葛藤やアラスカでのこと、2人のこれからのこと、夕映先生書いてくれないかなー。※
死ぬ時は2人山で一緒に最期を迎えそう。
佐和が小田切を置いて先に死ぬのは考えられないし“天国にだって一緒に“いってほしい。
本作が2020年12月10日発売で、『天国に〜』が2010年12月10日発売なんですよね。ピッタリ10年。
夕映先生もデビュー10周年ということで過去作の最新作のキャラが繋がる感慨深い「in love」でした。
※[後日追記]
夕映先生のHPに複数SSが公開されていました。いつかまとめて出版して欲しい……
もう、文句なしの神評価です…。
夕映先生の作品って、BがLする描写も限りなく萌えるんですが、お仕事もの、特にこちらの山シリーズ(と勝手に呼ばせていただきます;)が本当に本当に素晴らしいと思う…文章を読むだけで、パッと風景や情景が頭に浮かぶんです。。
そこに+みずかね先生のイラストで、心が満たされすぎ、溶かされすぎました。。
やー…山を舞台にしたこのお話も、本当に本当に最高にグッときました。
夕映月子先生ご自身が、山に相当お詳しいんだろうな、そして本当に細かいところまでお調べになったんだろうな、と分かる、細かい山の描写や設定の数々が凄すぎて、ため息が出ちゃいました。
何より!攻め受けどちらも自分好みのカッコ良さで…
山を舞台に、一方は空、一方は陸と活躍の場所は違えど「人の命を預かる」仕事をしているふたり。
自分の仕事にプライドを持ち、遭難者を一刻も早く救おうと協力して奮闘する二人の姿、その描写が素晴らしく、映画を見ているような臨場感でした。
警察官で、山岳遭難救助隊のメンバーである受け。その珍しい名字(真里谷:まりや)と容姿から、仲間内で「マリア様」なんて揶揄されたりしていますが、しっかり腹筋割れてる受け様です。ももも、萌え。。
使命感に燃える、若き遭難救助隊員…格好良すぎて萌えが広がりすぎる。
そんな彼が、ある遭難者救助場面で出会った、ヘリコプターの操縦士である攻め、加賀。
個人的にこの加賀がめちゃめちゃ刺さりまくりました…
私服はチャラくてダメージジーンズにピアスじゃらじゃら。女にもモテるけど長続きしない、ホストみたいなチャラ男(に見える)。
なのに仕事に対する思いは深く、真剣で、「山を汚したくないから」とひっそり禁煙ガムを噛んでいたりする。
どう見ても猛禽類系で乱暴に襲いかかってきそうなのに、受けと両想いになってからの彼の言動が、本当に紳士なんですよ…!
救助中に怪我をして包帯巻いたままの真里谷を気遣い、真里谷が無理せずリラックスできるように、負担をかけないように、大事に大事に抱くし、扱う。
いかにも紳士然とした男性が紳士なのももちろん萌えるけれど、一見めちゃめちゃワイルドで凶暴に見える人が紳士だなんて、ギャップ萌えせずにいられるだろうか。
いや、否。
自分の若さ・未熟さを自覚して落ち込み不安になる真里谷にホテルで攻めがかけた言葉に、死ぬほどグッときちゃいました。はあ、、萌え。
そして後半には、『恋してる、生きている』の二人の続編が載っていまして。
こちらも最高すぎたんですが、既に語りすぎているので詳細は他の方にお任せして…;ぜひ読んでー!!と言いたい。。
そちらの二人も大好きな私には、本当にたまらないご褒美のような一冊でした✨
エロス度★★★★★
ヘリ操縦士と山岳遭難救助隊員の恋。
本編は真里谷視点、SSペーパーは加賀視点、〝in love〟では穂高と梓達にまた会える!
みずかねりょう先生が描く尖った加賀と可愛い真里谷が眼福♡
特に扉絵の照れた2人、壮大な山の景色に視姦されながらのエッチな挿絵がイイ♡
チャラいけれど仕事では格好良くなる加賀と彼に一目惚れしながらも好きにならないようにする真里谷の恋が尊く、加賀に気持ちがモロバレなのが可愛い
加賀の溺愛、エロく乱れる真里谷が最高でした
個人的には、逃げる真里谷と追いかける加賀の鬼ごっこ的なやりとり、泣いてもやめない濃厚エッチが大好き✨
〝恋してる、生きていく〟の穂高と梓のお話も収録され、変わっていくものがある切なさ、これから先もずっと一緒に生きていく想いの強さに泣かされました
夕映さんとみずかねさんのタッグで山のお話、ワクワクしますね!
目次を見ると3章?3つお話があるのねと思ったら。
表題作とあなたを好きになりましたは同じカップルのお話です。
山で救助のお仕事はストイックで人命を背負っていて緊張感があります。
お話は想いが実って良かったね、あと山はやっぱりロマンがあるねという感じです。
主人公の真里谷が加賀の言うように可愛くて純情でたまりませんね。
必死で加賀への気持ちを抑えようとしてるところが無自覚に恋愛の駆け引きを仕掛けてたのでしょうか?
何もかも加賀が初めてでまっさらで感じやすくて、美人ですらっとしてるのに筋肉がちゃんとあって。
加賀もメロメロだよー。
in love
「恋してる、生きていく」の続きですね。
二人が今でも仲睦まじくやっていたのがわかって良かったです。
しかし新しいバイトの男の子の登場や穂高の移動の話が出て…。
一生お互い自分は相手のもの、相手は自分のもの。生涯の伴侶と覚悟を新たにしたお話でしたね。
大きな山場やハラハラドキドキはないですが、恋が実ったり、愛を確かめたり深めたり誓ったり、いい一冊でした。
山登りは興味があるものの、極度の高所恐怖症と体力不足からテレビのドキュメンタリーや映画で楽しむ専門です。
山岳警備隊員の真里谷の仕事を興味津々で読みながら、真里谷と加賀のドラマティックな出会いにワクワクしました。
読んでいると真里谷が惚れた加賀の活躍ぶりをこの目でみたいと思ってしまうこと間違いなしですよ。
それから仕事中とプライベートでの加賀のギャップはとても面白いです。
加賀の服装に思わず突っ込んでしまう真里谷にクスッとしてしまいました。
真里谷は加賀への好意がバレてないつもりでバレバレなんです。それなのに無駄に足掻くいじっぱりです。
そして段々とそんな真里谷に絆されて行く加賀が大人で素敵なんです。
恋人になってからの甘やかしぶりが好きでした。年下の恋人に夢中な加賀の本音が現れる度にニヤニヤしてしまいました。
同時収録の「in love」は「恋してる、生きていく」の穂高と梓がメインであるものの、真里谷と加賀も登場します。
穂高と梓のその後が読めて、2人がずっと一緒にいる為に見えて来た問題を克服して行く姿が、お互いに愛情深くて良かったです。
夕映先生の山男シリーズ第三弾。山男というとちょっとむさい森のくまさんみたいなイメージもあるけど、イラストが美麗の代名詞みずかねりょう先生。ミスマッチと言うなかれ。これはBLストーリーだから山男でも美麗で正解なのだ。
今回は普段の見た目はチャラいが腕は確かなヘリコプター操縦士・加賀さんと山岳警察で救助隊員でもあるマリヤちゃんの恋物語。マリヤちゃんは童貞だけにカッコいい加賀さんに惹かれてしまう恋心を制御できない葛藤の苦しさが切なくもありちょっと面白くもあり。
ゲイ的嗜好である事をなかなか認められなかったけど警察学校とか強くて男らしくて好みの男がたくさんいただろうから気持ちを抑えるの辛かったろうなと察します。男社会だけにホモフォビアみたいな人も中にはいそうだし。でも仕事が命の危険と隣り合わせなので職務中に加賀さんの事ばかり考えるのは危ないからやめた方がいいと思う。
最後の書き下ろしでは山男シリーズのキャラ達が勢揃いなので、マリヤちゃんには「目を凝らして見てごらん。近くにお仲間がたくさんいるよ」と教えて安心させてあげたい。前作の受け、美貌の山のホテル経営者・梓さんのお話も載っていました。みずかねさんのイラストが「BLの美人受けとはこういう人なり」という感じでこれじゃ男にモテるのも仕方ないなと思います。
長野の山の表現が詳しくて作者の夕映さんも登山経験者なのかなと思われ、作家というインドアな仕事なのに趣味がアウトドアってカッコいいなと思いました。
先生買い。2017年雑誌掲載作120Pほど+その続き40Pちょっと+2017年雑誌掲載作で「恋してる、生きていく」「天国に手が届く」のカプ+今作のカプ等のお話83Pという構成でした。山の様子や要救助となるシーンなどがすごく印象的だったので萌2にしました。山の近くに行きたくなる本です!
山岳遭難救助隊員となって九か月目の真里谷(まりや)。休暇で登っていた山の隣に単独、救助に向かったけれど天候は悪化、県警のヘリは引き返したと聞かされ、3日ビバークする!と隊長に提案したところ、「ハイランドエアーのヘリがくる」と告げられ、あっという間にそのヘリに助けられ・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
攻め受けの勤務先関係者複数。
「恋してる・・」の方の番外編では、倉本(ホテルの新バイトさん)、シルフ(受けのリアルワンコ)、小田切+佐和(「天国に・・・」のカプ)、受けの母姉ぐらいかな。
++良かったところ
受け。直(すなお)という名前どおり、とっても素直。直球勝負しか出来なさそうな方。かといって警察社会、山男だらけの環境なので、ゲイはマズイと恋してはいけないいけないと、必死に惹かれる心を閉じ込めようとしています。ほんとにまっすぐさんで、そこがキュンでした。
ただ受けの気持ちは表情には出ちゃうので、憧れのまなざしを向けられた攻めには恋心バレバレ。その彼の気持ちに気がつきながら、どうこうアピールしてるとも思えない、単なる「ちょっかい」っぽく絡んでくる攻め。チャラい見かけもあって、攻めの気持ちは今一つ「?」だったんですが、受けのまっすぐな思いに触れて、照れまくるシーンがありまして。そこが可愛かったなあ。そこもキュン。
攻め受けがまあ好きだなあレベルだったのに加えて、山?遭難事故?に対する二人や救助に関わる方々の記述がとってもスリリングで、引き込まれたんです。そして山の引き締まった清冽な空気。読んでるだけでマイナスイオンたっぷり浴びている心地です。良かったなあ・・
それから「恋してる・・」のカプの続きが読めたのが良かった。あの作品単独では、あんまりピンと来てなかったんですけど、今回、抱き合いながら、受けが「きみのだよ・・」と囁くシーンがすっごく良い!と思えたんです。あーもう一度生まれなおしたんだなあという感じがやっと理解できて、二人の事がより好きになりました。
「天国に・・」「恋してる・・」がお好きだった方はもうとっくに読んでおられると思いますが、是非是非。「恋してる・・」は読み直さなきゃ。「天国に・・」はまだ読んでないので、getしよ!
夕映先生は本作で4冊目のビギナーな私にとって山岳BLは新鮮でした(割と発生しやすいシチュなのに個人的にあんまり読んだことがなかったので…)。世界観がいいです。夕映先生の京都BL読んだときも思ったのですが、舞台となっている土地の描写が丁寧で素晴らしいです。雄大な雪山や美しい自然の光景が目に浮かぶようでした。”山?疲れるから行かない”派の私ですが、うっかり、”山行きたいなーー”と思ってしまうほどによかったです。
そしてなにより!命がけで仕事をする男たちがかっこいい!!!!山岳救助という特殊なお仕事の様子が興味深かったですし、彼らの仕事や山に対してのリスペクトが感じられました。さらにさらに、ヘリ操縦士の攻様(加賀)がめちゃくちゃ好みの攻でした。なんつっても登場シーンが眩しすぎます!雪山で受が絶体絶命のときに、ヘリで空から降臨するという…(想像しやすい”ヘリからイケメン”の図ですけど飽きがこないやつ。)これは、瞬殺ですね、落ちますね。一方、降臨する加賀に一瞬で恋に落ちる受(真里谷)のウブくて、一生懸命な感じが佳き。加賀がめっちゃアプローチしてるのに、”いやいや違う…”と片想いを無駄に貫こうとする真里谷の態度がじれったくて萌えました。が、最終的に「山やヘリみたいに大事にしてくれますか」と大胆に攻に告白する、実は好きな人が大事にしてるものと同等のポジションを要求する欲張りさんだったりします(笑)。そのあと「山と同じくらい(攻を)愛してます」ってどんだけ山基準なんじゃ(笑)と思いましたが、この場面好きなんです。。というわけで、猛禽類的な攻と小動物的な受というカップリングが好みすぎました。
ゆえに、文庫1冊まるっと私の好みど真ん中の猛禽&小動物CPではなく、後半は山岳シリーズ(”恋してる、生きている”)の別CPになっていたのはちょっと残念でした…。(なぜなら前作を読んでないのです。。)が、こちらも面白かったです。ただ、加賀&真里谷が好みすぎたために勝手に落胆しただけです。むしろ、1冊で年上攻、年下攻(受は両方純情系しっとり美人)と2タイプの攻を堪能できる1冊なのでお得かもしれません。
でも、もっと加賀と真里谷で読みたかったな(*´Д`) そして、続編もみずかね先生の美麗なイラストでお願いします。