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運命の番は、兄のΩでした 一途な義弟α×番を亡くした子持ちΩの、切なくて優しいオメガバース
yosugara kimi wo omou
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「危ないお兄さん」というアンソロジーが公開されており、そこで読んだ作者さんの短編作品が良かったので、こちらを入手。
発売当初も素敵な表紙が気にはなっていたのですが、オメガバースものということで読むのを保留していた作品でした。
今作は番を亡くしたΩナツ兄と、ナツ兄をずっと好きだったαの一夜のお話です。
ずっと好きだった人が運命の番だと分かったのに、その時には別の人と番になってしまっていた、しかも自分の兄と…なんともやるせないお話。
一夜が節度を持ってナツ兄に接しようとしているのに、一夜の気持ちにも薄々気づいているであろうナツ兄がスキンシップ多めなのは確かに無神経だったかな〜。
杏太郎は賢い子でしたね。BL内のこういうこまっしゃくれた子供は結構好きです。
お互いに運命の番と知ってる事に気づいた時に、もうくっつけばいいのにと思いましたが、物理的距離を取るのがもどかしくてかえって良かったのかもしれない。
こういうオメガバースなら悪く無いかも、と思えました。
3年間が1ページで経過してたので、タイトルのように「夜すがら」お互いを恋しく想う描写があればなお良かったと思います。
愛してると言われて涙する一夜にこちらもブワッ(´;ω;`)でした。
杏太郎目線の叔父の恋を見守る話も素敵でした!
あともう一つの短編の方に杏太郎の高校生姿が出てくるのですが
「Ωかぁ… ツンデレ受けだな…」と妄想が捗りました。
いつかそんなお話も読めたらいいな。
オメガバースならでは!の「αxΩ」「番」「運命の番」といったモチーフの切ない側面をフィーチャーした作品だと感じました。
メインの登場人物は、伴侶を亡くしたΩとその息子、亡くなった男性の弟のα、の3人で暮らす家族です。
ソフトな雰囲気のΩ男性・ナツ義兄(ニイ)。
ナツ兄の番で亡き伴侶・星司の実弟でαのいっちゃん。
星司とナツ兄との間の子供・杏太朗。
未亡人、運命の番、家族…
そんなキーワードで物語は進みます。
しかし!
死んだ兄の伴侶のΩが好きな弟…
これ、読んだことあるんだよな…3ヶ月ほど前。他の先生作品で。
いえね、フツーに高校生ものやリーマンもの、いくらでも設定がかぶってしまう作品ありますよね。普遍性のある設定だからこそ「王道」になっていくわけですよね。
だけど「オメガバース」作品においてはまだまだ「普遍性」に至ってないのか、ただ既視感だけがある。
そして、後発の作品に対して。
ここ、誤解される言い回しかもしれないけどあえて言うね。「パクった?」または「先に出したモン勝ち」というかね?(本作がパクリと言ってるのでは断じてありません!)
だからほんっとに申し訳ないけど「なんかこの話読んだことある」という感想が第一にきてしまう。
オメガバースもだいぶ浸透してるけど、「王道パターン」はまだ形成の途中なのかな…と思ってる。
さて本作ですが。
受けのΩのナツ兄さん。ちょっとずるかったかな。相当年上なんだから、いっちゃんに選ばせるんじゃなくて、自分が道標を立てて欲しかった。
いっちゃん。辛かっただろうなぁ。
だからいっちゃんには良かったね、と思った。
杏太朗。
お前はこまっしゃくれてる。
総合して「萌」で。
〝運命の番〟が兄の嫁って辛いなぁ。
しかも、相手も結婚当日にその事を知り……と、とても切ない。
でもこれ誰が一番辛いって、兄だと思う。
2人が〝運命の番〟だって、気付いてたもんね……
未亡人の名月(Ω)・その息子の杏太朗と共に暮ら一夜(α)。
名月と生活を共にするうちに、一夜は気持ちと本能が抑えられなくなってしまい……と、義弟が兄の番だった男を一途に想う切なくも健気なお話です。
それぞれの苦悩が丁寧に描かれており、途中まではとてもいい感じ。
特に、一夜が本能に抗う強いαで好感が持てました。
名月は、優しくて……うーん、優しい?
特に魅力を感じられなかったかな;
途中まではよかったのに、名月が一夜を受け入れていく肝心の後半が急展開過ぎ。
名月の気持ちの変化が見えにくく、大切なところを端折ったようで残念に感じました。
ただ、アンソロに収録されていた短編が2本とも良かったです。
杏太朗視点の「叔父さんのひみつ」は、杏太朗の思いだけでなく、一夜が名月を想う気持ちが溢れていてグッときました!
「2人きりの休日」は、『メスイキ×熟れおじBL』に収録されていた作品なので、とてもエロかった♡
優しい家族の物語でもあり、途中のすっ飛ばし感がなければ最高だったなと思います。
絵のテイストが雲田はるこ先生に似て素朴な感じなのですが、好き嫌いは分かれるかもしれません。
なんだか罪深い設定がてんこ盛りでした。
亡くなった兄の番を子どもの頃から好き。アルファとオメガという関係ながら義理の兄弟。しかも実は運命の番で、そのことに気付いたのは入籍した日。でも2人とも知らない振りをしている。兄が亡くなったあとでさえ、いや、亡くなったあとだからこそ、そういう関係になることを恐れ、拒み、お互いの本能的な欲求を一方は薬でごまかし…。
なんとも業が深いのです。幸せそうな家族BLでありながら、男同士やバースといった壁よりもはるかに高い亡き兄の伴侶という…。何重苦だよ!とつっこみたくなるほど。最終的にこの2人がくっついてしまうのも、なんだか昼メロのようなそこはかとない後ろめたさを感じてしまいました。
柔らかな雰囲気で味のある絵ですが、そんなこんなで内容はドロッとしていたような気がします。そう見えないのも味ですかね。