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umi wo aruku yagi
良家の跡取りの三良坂海太郎と三良坂家に仕える
八木家の一人息子・八木航は家同士の関係はあれど、
小さい頃から仲良く育ってきた幼馴染同士です。
進学してもそれは変わらず、オカンの如く海太郎の世話を焼く八木。
無愛想で口うるさく叱るものの、なんだかんだ海太郎には甘く、
本人のいないところでは「うちの坊ちゃんすごいだろ」と自慢をしたり、
海太郎が可愛くて仕方ないのがだだ漏れのツンデレさんです(笑)
人前で「海太郎さんのほうがきれいです」とかナチュラルに言っちゃうし。
そういう愛が重すぎて、ついうっかり口に出してしまったというかんじ、
すごくいいんだよなあ…♡
海太郎の方はというと、勉強もスポーツも出来る上にきれいな容姿で
黙っていればモテそうなのに、口を開くと育ちの良さゆえの世間知らず
と天然が炸裂してしまうタイプです。
八木のことが大好きすぎて、高校生になっても「やぎーやぎー」とベッタリ。
そんな可愛いところが魅力でもありますが、たまに見せる海太郎の大人びた、
包み込むような男らしさも良くて…チビの八木と背の高い海太郎の身長差も
相まって…めちゃくちゃ萌えます。
周囲から見ればわかりすぎるくらいお互いの事しか眼中にない二人ですが、
肝心なところで深くまで踏み入ろうとせず、躱し続けてきた海太郎と八木。
その原因は海太郎のきれいな顔にある大きな火傷の痕。
それは八木が幼い頃の嫉妬が生み出した罪の証であり、
海太郎が八木を縛り付けるための秘密の証でもあります。
その痕があったからこそ、相手から逃れられないと同時に
一緒にいることができた、二人にとって大きな意味をもつもの。
それと向き合い、自分の中の醜い感情も海太郎への愛も
まとめて自覚した八木の告白が男前でした。
海太郎への執着や独占欲を口にする姿にあんな涼しい顔の下に
こんなにも激しい恋を隠していたんだなぁとニヤついてしまいました。
最後の海太郎と八木のやりとり
「いざという時は二人で家を出よう」「え…嫌ですけど」にもにんまり。
口では何と言おうと内心嬉しそうな八木の心中がもう私には透けて見えるから!
学校生活や日常がほのぼのとコミカルに描かれますが、
ふとしたときに落とし込まれるダークさが印象的でした。
絵本のような可愛らしい絵柄に似合わず、姉の死や二人が
子供の頃に背負い込んだ罪の仄暗さが胸をざわつかせます。
1巻まではキス止まりで、エロ描写はなしです。
マグコミでのオンライン連載で、1話目が試し読みできます。
続き、あると信じているのですが…
作中に登場した同性に片思いする先生の話やほんのり
匂わせられた父親たちの過去など、まだまだ読みたいです!
あとずっと発売を楽しみにしてきたので、ぜひ紙媒体での発売もしてほしい。