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亡き兄の恋人はΩ。そして俺はα。
ani ga nokoshita koi no yukue
亡き兄の恋人でΩの幸人さんを想って色々行動する弟の一樹が、なぜβと偽っていたのかや、どうして幸人さんの元へ訪れたか、それが分かったときに涙が止まりませんでした。
幸人さんを想う気持ちと同じくらい、一樹は兄のことも大好きでした。亡くなってしまった兄は、後悔の気持ちを日記に綴っていました。その日記を、幸人さん兄のしたかったことを、実は一樹は一つずつしていたのです。それに気が付いた幸人さんが、最後に追いかけてくるシーン…亡き恋人を想いつつも、"どうかしあわせに"と、恋人の自分(幸人)を思いやってくれる気持ちと向き合って、一樹に側にいて欲しいと告白するのですが、兄の一番の願いが叶った瞬間のように感じました。確かに恋人が自分が死んだ後、別の人と幸せになるのは、正直複雑かもしれません…それが本音なんじゃないかなと。でも、純粋に、兄の想いを、素直に受け取って、閉ざしていた心を誰かに開こうとする幸人さんの勇気に、感動しました。生きている人の幸せを、願う人に私もなりたいです。
幸人さんと一樹が、今、幸せになれて良かったです。
『よつもじ。』の暮先生のオメガバース。
前作でも優しいお話をお描きになる先生だなあと思いましたが、今回もとても切なくて優しいお話でした。
βの兄・晴樹が愛する人だったΩ・雪人。
「αを誘惑しないために」と過剰な抑制剤を摂取し
β×Ωとして人が少ない田舎に一軒家を構えて暮らしをしていた。
そんな折、兄が病で亡くなった。
鞄の底にひっそりとあった一冊の日記を携えて
弟の一樹が昔馴染みの幸人のもとを訪れる所から始まる話。
切なくて優しくて、心に沁みる作品でした。
オメガバース作品にあるヒートセックスや番になる行為など
過激な描写は一切ない。
人によっては物足りなさを覚えるかもしれないけど
こういうフラットなオメガバースがあってもいいと思う。
夏空と咲き誇るひまわりとΩとα。
夏の暑い日差しと熱を感じるようでした。
痛いけど優しい物語。梅雨明けのよく晴れた日に読み直したい。
あちこちからセミの声が響き渡り、ひまわりたちが背比べをしながら太陽を向き、地面がゆらゆらと揺れている光景が見えるような。
そんな、うだるような夏の暑さを感じる作品。
こちら、本当に素敵な作品でした。
あらすじにもありますが、静かにほろりと沁みわたる。
季節は真夏。初めにも書いた通り、あちこちからセミの声が響いているというのに、作品全体になぜか静謐さを感じるのは、一樹と幸人をつなぐ「兄」という存在が既に故人となっているからでしょうか。
オメガバース作品なのですが、あまり数多くは見かけないタイプの作品だと思います。
性描写はほとんどありません。むしろ不要かと思います。
人を想う気持ち、人の心の動き、遺された人、遺していったもの。
そういった繊細な部分が丁寧に描かれています。
オメガバースという設定上、どうしても性描写はつきものですよね。
もちろん、性描写が多い作品も素敵だと思います。
けれど、オメガバースという性が絡む題材を扱いながら、バース性よりも「人が人を想う気持ち」をメインに、ここまでしっかりと独自の世界観で描き切っている暮先生がすごい。
ならばいっそ、オメガバースである必要はないのでは?とも思えるかもしれません。
ですが、この作品はこの題材だからこそ活きるお話でした。
味付けがとてもお上手です。
10歳年上のβの兄・春樹と、その親友で、やがて恋人・伴侶となったΩの幸人。
そして、春樹の弟・一樹。
三者三様の想いが、夏の陽炎のように静かに揺れている。
物語は、兄亡き後、広い家に1人で暮らし続ける幸人の元へ一樹がふらりと訪れるところから始まる。
未亡人のように憔悴しきった幸人を心配し、幸人から歓迎はされないながらも同じ敷地内で暮らすことになります。
幼い頃の一樹の回想シーンがあるので、ただ単に幸人を心配してなのか、それとも…?と勘ぐってしまいましたが…
そうじゃなかった。彼はあまりにも優しい人でした。
時が止まったような草だらけだった庭での作業。
慣れない料理。いつか食べたものよりも焦げた焼きおにぎり。
誰もいない海辺で、景色を眺めながら絵を描いて語らう。
一樹の初恋がΩの幸人なこと、気付いた時にはβの兄の恋人だったこと、兄のことが大好きだったこと、自身がαであること。
すごく複雑なんです。未亡人のようになってしまっている幸人を奪いたいのかと思いきや、きっと「兄のことが好きなままの幸人」のことが好きなんですよね。
どちらのことも大好きで、少しでも幸人が安らげるのならば良いという気持ちしかないんです。
αとなってしまった自分が、βとΩである2人に近付いたら関係を崩してしまうのではと隠し続けていた一樹。
それでも幸人に会いに来て、やり遂げたいことがあった。
すべての真実を知った時、春樹・幸人・一樹、3人への愛おしい気持ちでいっぱいになる。
βであるがゆえに、Ωの幸人の元へαが現れたら?と恐れていた春樹。
Ωであるがゆえに、自身の元へαが現れたら?と恐れていた幸人。
αであるがゆえに、2人の元へ近付けないと思っていた一樹。
たった3人の登場人物だというのに、バース性の複雑さと苦悩をさり気なく描いていて、本当に上手いなと思います。
その後を読者に想像させる終わり方も好み。
ひまわりの花が印象的なカバーイラスト。
ひまわりの花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめる」だそうです。
読み終えた時には、きっと特別なものに見えて来るはず。
タイトルまで胸に泌みる、人の幸せを願う人々の切なさと優しさがとても素敵なお話でした。
オメガバ―スなのにエロがない!
だけど、しっかりオメガバ―スでした。
こういう描き方も良いなぁとじんわり。
晴樹(β)の不安を除くためにも
抑制剤を過剰に飲んで身を守ろうとする幸人の姿から
Ωとしての辛さや春樹への想いが伺えて切ない切ない。
晴樹を失って気力がないのも…
昔からの憧れの人であることや、兄(晴樹)の想いを知って
幸人の元を訪れた一樹は2人のことが本当に大事だったんだろうな。
幸人に煙たがられながらも、徐々に昔の距離感に戻って、
晴樹の想いも一樹の想いも受け止めて前に進めたことに胸がいっぱい!!
じわじわ穏やかな物語で、ひたむきな想い、優しさが沁みました。
日常の風景、ひまわりも効いてる。
イチャイチャが見たいなぁとも思うけど
この2人はゆっくり、こういう距離感も良いのかな。
向日葵は、真夏の花なのに、
向日葵にまつわる作品は 何故か哀愁を伴うものが多い
βの兄、晴樹が病死。
兄の恋人は、Ωの幸人。恋人を失い、思い出から動けなくなっている。
兄も、幸人のこともずっと好きだった、一樹。
兄の葬儀の後の夏、兄の日記を持って幸人が暮らす家を訪ねる。
βと偽って、傷心で痩せた幸人に一緒に暮らすことを提案する・・
αの一樹は、ずっとβの兄とΩの幸人の恋の邪魔にならないように、
Ωの幸人から距離を置いていた。
兄も、幸人も、大好きだったから、壊したくない。
真夏に揺らぐ陽炎のように揺らぐ、一樹の長くて淡い恋。
見守ってあげたくなる結末だった。
ストーリは、名作にはいるんじゃいかな。
短編のように、語られてる時間は短いのですが
残る余韻が素敵なお話でした。
タイトルから分かるとおり、
兄という人は亡くなり
残された2人の複雑な想いが語られるお話です。
3人を結ぶものは、
兄と弟であり、恋人であり、想い人でもあり
それぞれ違うダイナミクスを抱えながらも
それらを各々の気持ちを形にしていました。
特に良かったのは、所謂オメガバっぽい事件がメインになっていなくて、
ダイナミクスがアイデンティティにはあるけれど、なによりもお互いのことを大切にしたいという3人の気持ちの方がメインになっているとこが刺さりました❤︎
兄の恋人は、弟の想い人。というからには
早々に想いを爆発させるのかと思いきや、です。
ここは、読んでじんわりきて欲しい❤︎
ラストの静かに新盆を迎えるところまで
亡き人を悼む2人の気持ちが丁寧に語られていて、とても自然で素敵な読後感でした。
裏テーマは、「新盆」かな。
こんなふうにも描けるんですね、素敵だ…
読んで良かったな、おすすめです❤︎
亡き兄の弟と、兄の恋人との切ないオメガバース。
タイトルから兄が亡くなっていることは分かっているのですが、兄の恋人だった幸人の憔悴してやつれた姿を見た後、二人が幸せだった頃の回想…もうね、これだけで泣けちゃいました( ;∀;)
愛していた晴樹(β)を亡くしたあとの幸人のやつれっぷりがリアルで、胸を締め付けられます。
これは兄が残した日記をもとに、弟・一樹(α)が兄のやり残したことを叶えようとするお話です。
一樹の行動全てが幸人のためであるのです。
αを恐れるβの兄のために、自分の性を隠し続けた一樹の健気で一途な想いが胸を打ちます。
そして、最期に兄が一番望んだこととはーー…?
愛されてなくてもそばにいたい。
兄を忘れなくてもいい。
この想いに幸人は応えるのか……?
恋のゆくえ、結末を見届けて欲しい。
読者が望むきれいな形ではないかもしれないけど、だからこそ一樹の愛を感じることができます。
βとΩが一緒にいることの難しさを感じ、生きているからこそ誰かを幸せにできると実感できる作品です。
単巻なのでちょっと物足りなく感じてしまいましたが、これからくる夏を先取りするような季節感、読後感は清々しいものがありました。
エロなしのオメガバースは希少だと思います。
それにしても、一樹は何をしている人なんだろう?
それだって全てあなたを思う心なのです。
そんな言葉が頭に浮かびました。
悲嘆にくれる背中を撫でたいと思うのも、
自分を偽ってでも側にいたいと願うのも、
一人ぼっちの姿を見るのは辛いから。
夏の縁側で膝枕をした恋人の頭を撫でる、なんてことない日常、
あぁ幸せですね。
『また来年』って気軽に未来の約束をしてほしい2人です。
じんわり切なく、じんわり涙の出る優しい作品でした。
よく晴れた青空の、鬱陶しいくらいの夏にどうぞ。
暮先生の漫画で行為シーンを想像できなかったので、オメガバースで大丈夫なんだろうか?と思っていました。
読んだあと、そんな不安は吹き飛んでいました。
やはり行為シーンはありませんでしたが、しっかりとオメガバースの物語でした。
とても静かで、切なくなるオメガバースでした。
一番切なくなったのは、タイトルの意味を理解したときです。
亡き兄のΩであった受けを好きな気持ちを持ったまま、兄のやりたかったことをこなしていく攻め。
どんな思いだったのだろうと想像すると、切なくてたまらなくなります。
また、やつれている受けの描写がほんとうに上手なんです。暮先生の絵は、ちょっと枯れた人物を表現するのに適した絵柄だと思いました。
兄が残した恋のゆくえがどうなるのか、ぜひ読んでみてください。
描きおろしの最後、受けから手を握り返した描写が全てだと思います。