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shuchakuai no susume
左藤さなゆき先生の最初の方の作品。単話で、シチュエーションと登場人物を変えて「執着愛」をテーマにした連作の様です。
そうは言っても、これまでに発表された「インザケージ」「プリフェクトの箱庭」「デスパレードラヴァー」そのいずれもが「執着愛」をテーマに描かれていて。攻めの偏執的とも言える執着はねっとりとじっとりと。とめども無い。
本作はショートストーリーだけに。その異常性はそれほど色濃くは出ていない様にも思える。いや、ショートストーリーだからこそ、プツリと終わったそれはゾワゾワとした余韻を残すのかも。
大学生の幸兎は、美しいが鈍臭くて無防備。自分が強烈なフェロモンを垂れ流している事に無自覚。ある日も教授に押し倒されそうになっているところを佐賀に助けて貰う。
ボディガードの様に付き添う佐賀に何となく慣れて来た頃、幸兎はまた校内で男子学生に襲われかける。今度も助けてくれた佐賀だが。佐賀の様子はいつもと違っていた…。
何度言い聞かせても、無防備な幸兎に「お仕置き」と称してエッチな事をかましまくる佐賀。
佐賀も襲って来た男たちとそう大差無いよ、というお話なんだけど。
ええ。佐賀はイケメンですからね。あと、幸兎を気持ち良くさせてるだけだから!っていう。つまりはラブラブです。
「一番ヤバイのに捕まっちゃったね。」なんていう佐賀は不穏ではありますが、きっとめでたし。幸せの予感。その後を読んでみたい作品です。