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あんたが悪い感情をずっと抱えてるなんて、 そういうことが悲しいんだ
sankakumado no sotogawa wa yoru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
『さんかく窓の外側は夜』の8巻目。
ヤマシタ先生、実写映画化おめでとうございます。楽しみにしています。
ということでレビューを。
「先生」に襲われて倒れた逆木さん。
英莉可ちゃんを、子どものころからずっと守ってきてくれた逆木さんのピンチは一体どうなる?
というところで終わっていた7巻。
8巻は、その続きからスタートします。
先生の能力で一時生死の境目にいた逆木さんですが、英莉可ちゃんの能力によって救われます。
そして、英莉可ちゃんを救ってくれる人物がもう一人。
英莉可ちゃんのお母さんです。
英莉可ちゃんの能力を恐れ、夫に逆らうこともできずに英莉可ちゃんを先生に差し出す形になっていたお母さんですが、英莉可ちゃんを助け出すために水面下で計画を練っていた模様。この騒動に乗じて、英莉可ちゃんは無事逆木さんと共に脱出します。
この時のお母さんの愛情に、不覚にも涙腺が緩みました。
お母さんも早く助け出してほしいな。
英莉可ちゃんとお母さんの関係が修復されたことにほっとするのもつかの間、次なる試練が三角くんたちを襲います。
先生をはじめとする教団と、どう対峙するか。
そのことで冷川さんと三角くんが衝突します。
できることなら先生を含むすべての人を傷つけずに助け出したい三角くん(をはじめとする半澤さん、迎くん、英莉可ちゃん)たちと、いっそのことすべて破壊し奪いつくせばいいと思う冷川さん。
意見が食い違ったことで、冷川さんは「呪いの池」(3巻・第13話参照)に三角くんを閉じ込めてしまい―?
というお話。
今までも衝突することもありつつ仲良くコンビを組んできた二人の、初めてのガチ衝突。
今まで、その能力のために教団の食い物にされてきた英莉可ちゃん。
孤独と葛藤の中にいながらも、彼女には子どもの時から傍にいて守ってくれていた逆木さんがいた。そして今では母親もまた、自分を愛し守ってくれていると理解している。
子どもの時から父はなく、霊が視えるという特殊能力を持ちながらも、彼には深く愛情を注いでくれた母親がいた。
けれど冷川さんは―?
彼は守り、慈しんでくれる大人がいなかった。
やられたくなければ、先にやるしかない。
搾取されるだけの存在だった自分には、相手をやっつける、その力がある―。
そこが、冷川さんと、三角くんたちの違いなのかな、と思うのです。
8巻の終盤で「先生」と三角くんたちが対峙するシーンがあります。
全く無関係の人を救おうとする三角くんに対して、冷川さんは「自分を守ってくれることの無かった大人たち」と三角くんがオーバーラップしてしまう。
冷川さんと先生には共通点がある。
どちらも、こちら側に帰ってきてほしいし、闇に堕ちてほしくない。
どうかどうか、三角くんたちの願いが届きますように。
物語が佳境に入ってきたかな~て感じの8巻です。英莉可周りがひとまず落ち着いて、目的がはっきりしました。
ですがこんなときに(こんなときだからこそ?)、三角と冷川の関係はぐちゃぐちゃです。ケンカしたら三角をぽいっと隔離空間に飛ばしちゃう子供な冷川。その先で妖怪?と仲良くなっちゃう三角も相変わらず。
あの妖怪女性の言ってることは分かるけど、それが冷川の話ならすごく嫌な感じでした。だってそんなの辛すぎる…。
そしてこんな状態で先生と対決とは。でも三角は何も感じないものなんだな。なんだか先生絡みは感想が言葉になって出てきません。最終的には同情してしまう形で描かれるんじゃないかなあとは思いながら見ているんですが。
最後は仕方ないとはいえ、三角は冷川のトラウマを触発してしまいます。絶望する表情は見ていられない…。ああぁぁぁ…となりながら次巻にいきます。
6巻からは冷川さんと三角くんの2ショット表紙が続き、BL感醸し出してますが、一応非BL作品です。クロフネコミックスとはいえリブレさんだからね。肉体関係や恋愛感情はなくても、三角くんの博愛精神ではもう冷川の人生を背負い、家族として受け入れてしまいそうな勢いです。精神的BLとでも言おうか。
三角くんは私の中ではBLのヒロイン、総受けなんですよ。皆三角くんを手に入れたがってる。でも優しい彼はその中でも1番面倒くさくて扱い辛そうな冷川さんを選んでしまいそうなんです。ドM?実際今回再登場した美女の姿をした蓮の妖怪にも「お嫁さんにしてあげる」と言われてます。お婿さんじゃなく(笑)
冷川さんと三角くんの何が萌えるって、見た目と中身のアンバランスさです。表面上は冷川は三角くんの除霊屋の仕事の上司で年齢も5歳以上は上。でも人としての一般常識は三角くんの方が持ち合わせていて精神的には大人。でも三角くんは真面目だから基本は敬語で接する…でも緊急事態にはそれが崩れてタメ語になる…そこら辺に激しく萌えを感じます。
実写化映画の冷川と三角役の俳優さんの実年齢の差も同じくらいだと思うのでその辺を上手く表現していてくれたら嬉しいな。あと先生と三角くんとの因縁の関係も読者にはチラチラ情報を出されてるけど、登場人物達はいつ気づいてしまうのかハラハラドキドキします。三角くんショックで一時期人格崩壊してしまったりして。どうなるんだろうなあ。
三角を生かしているものは何か。それが決定的に印象付けられた巻でしたね。彼は先生のようにいかにも悪人というようには見えないし、以前マッチポンプ式の仕事をしようなどど思いついたことはあったけれど、三角に制止されればやめられた。一般人に溶け込んで淡々と過ごしているから今まであまり深刻には考えていませんでしたが、それでも彼にとってはやはり幼少期の生活というのは深い闇を心に落としているんだなと、改めてはっとさせられました。
憎しみを糧に生きている人からそれを奪うことは、果たして正しいのでしょうか。かつて除霊する時に出会った、同じく憎しみを糧に生者に取り憑いている女性と話すことで、三角はそういった人間が一定数存在するのを客観的に知ることになる。冷川が憎しみを自分の中心にして生きてきたのなら、それを無理矢理引き抜いてしまえば彼は自分を見失ってしまうのかもしれない。お互い境遇がまったく違うのだから、冷川と三角が相手を理解できないのは当然です。でも、自分が正しいという前提を抱えたまま相手にぶつかっても、自分の気持ちはけっして相手には伝わらない。冷川が他人を理解するにはあまりにもいろいろ乗り越えなければなりませんから、まずは三角が冷川の目線を少しでも理解してあげることが必要なのかな、と感じました。
6巻でもたったなと思い、7巻で不気味さが舞い戻ってきたと思い、そしてこの8巻。
遠ざかったな。
また遠ざかっちまったな…
英莉可はイイコになり。まあそれはいいけど。
先生はまだ正体の白黒つかず。
冷川の心は引きこもってしまい。
それに伴って、冷川と三角の関係性は進まずどころか衝突してる。
(ただしここはBLファンじゃない層にとっては関係ない話だろう。)
呪い、というもの。そのキーは「名前」、なんだろうな。
先生の前で一回「三角」って出ちゃったよね。
これ、新たな惨劇起こるんじゃないの?と感じる。
私としては「名前」の持つ呪力、というか、名前というものの恐ろしさ、そこを深掘りして欲しいんだけど、今回はさんかく窓から変な空間に三角が飛ばされる〜なんていう枝葉エピソードが長かった。異論あるだろうけど、ともかく私には枝葉に感じたということ。だって「憎しみが人を支える」事を三角に伝えるためだけにならこのエピソード長すぎ。
さて、8巻は冷川・三角・先生の3人が直接対峙してるシーンで終わるわけですが、なーんかまだ先生と対決しなさそう。冷川と三角がこじれて〜の方が先にきそう。
またまた不気味イメージの増幅だけで行くんだろうか?
雰囲気イケメンならぬ雰囲気ホラーになってしまうのならがっかりだな。
絵に言及すると、背景白いです。
憎しみに生かされてる人を救おうとする善意は暴力なのかな?望んでないのに…。
ハラハラです。
エリカもなんとかなって。
なのに冷川が三角を…。
三角の善意は暴力だなんて。
倫理や常識がない、憎しみの塊の冷川をどうすればいいの?
冷川と先生がとうとう対面を果たして。そこへ三角も追いついて。
ヤバイよ、名前言ったら思い出しちゃうよ!怖いよ〜!!
冷川の情緒が育つのが間に合わないよ!
仲間割れしちゃうの?先生は自分でかけた呪いで自爆しちゃうの?