最強の夫婦騎士物語

saikyo no meoto kishi monogatari

最強の夫婦騎士物語
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神43
  • 萌×240
  • 萌16
  • 中立3
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
15
得点
426
評価数
110
平均
4 / 5
神率
39.1%
著者
海野幸 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
古藤嗣己 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784576200408

あらすじ

騎士の身分を剥奪され謹慎生活を送っていたダリオにもたらされた、元上官アルバートからの帰還命令。一刻の猶予もなく歩き通しで王都に戻った彼を待っていたのは無罪の証明と騎士団への復帰、そしてアルバートからの求婚だった!行動規範は軍の規律、上官命令は絶対のダリオだが、想い人からの思わぬ申し出を一も二もなく承諾し、そのまま初夜を迎えることに。だが、ダリオが保護し育てている希少なドラゴンを巡ってある懸念が生まれて…。

表題作最強の夫婦騎士物語

アルバート,25歳,王宮騎士団第六部隊隊長
ダリオ,19歳,元孤児の元第六部隊騎士

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数15

最強の夫夫愛。そしてミニドラゴンが可愛い一作

うーん、うーん…海野先生大大大好きなんですが、今作は正直なところそこまでの萌えは感じられず、終始平常運転な気分で読み終わってしまいました。

騎士団長 × その部下の騎士、のヨーロッパ風のお話です。
幼体ドラゴンなんかも出てきて、可愛さに頬が緩みます。(でもそれほど活躍はしない、、)

「最強の夫婦騎士」とタイトルにあるのですが、攻めのアルバートは最強なんです、確かに。
受けのダリオも強いことは強いんですが、アルバートには最大限の力を出しても敵わないし、立場上もアルバートの部下で下だし、敵の策略に嵌り救い出されているし、なんだか最後まであまり対等感が感じられず、モヤっとしてしまいました。。

自分の中で、「最強の夫婦」と言うならお互い一歩も譲らないほどの互角の強さをイメージしていたからかもしれません。
性的なことに関してウブな受けの姿も、なんとなくそういった自分のイメージの「最強夫婦」とはズレていたような。

アルバートが自分に結婚を迫ったのは、あくまでも自分が手に入れたドラゴン目当てなんだ、と頑なに信じているダリオにもモヤついてしまいました。

あと、褐色受けは自分にはあまり合わないのかなあ〜と、自分の癖に思いを馳せた作品でした。なんとなく自分の中では褐色肌=攻めの方がしっくり来てしまう。。

…と、色々書き連ねてしまったのですが、攻め様の溺愛っぷりはすごいです!!
言葉でも態度でも大事に大事にダリルに接し、抱く。
終盤、やっと自分から言葉と態度でアルバートを求めるようになってくれたダリル。そんなダリルに興奮を隠せず、額から汗を流して貪るアルバートの姿にグッと来ました(๑•ㅂ•)و

1

いつもの先生の話を期待して読むと少し期待はずれ

 海野幸先生が好きで買い漁ったうちの一冊。いつものラブコメチックな話とはちがって、終始平坦なテンションだった。
 受けはもっとワガママになってくれ!
 あとコドラが可愛い。攻めに懐いてからのコドラはもっと可愛い。

1

騎士で夫婦?はい、その通りです。

いいお話でした。
ダリオ視点なのでこちらもなぜアルバート様が急に?と不思議で。

ダリオが2年間辺境の村へ飛ばされたところへ突然かつての上官アルバートから至急王宮へ戻れとの手紙がきて…な始まりで。

突然アルバートからのプロポーズに初夜に戸惑うダリオ。そりゃそうですよね。2年前まで全然そんな感じじゃなかったのに、何が何やらで。
ダリオはアルバートが全てで絶対なので、もしかしてドラゴンが欲しいからかな?結婚しなくても差し上げるのに。でもこの幸せをもう少しだけ味わいたい…。

でも読んでるとアルバートは本気でダリオを愛してるようで。
え、え?どうなってるの?と不思議感が続きます。

アルバートに言わせるとダリオはモテモテだそうで。
ダリオ視点で全くそんな描写はないのですが、むしろアルバートの方が皆が振り返るほどの美丈夫なのにと。

そんな感じで謎がありつつもアルバートはダリオを溺愛で。嫉妬もメラメラ、アルバートの体が2つあればいいのにってくらいダリオを大事にしてて。

勝手にクライマックスはドラゴンが成竜になって状況をひっくり返して平和になるのかな?と思っていたら、全然違いました。

隣国の王子に側室にすると連れ去られるダリオ。
もちろん奪い返しにくるアルバート。

二人でやっと落ち着いてなぜダリオを伴侶にしたのか聞き出します。
ここでやっと明かされるあれやこれやにウルウルきちゃいます。
そうかー、そうだったのか。

ダリオもアルバートもそんなふうに考えてたんだね!

片翼、素敵な言葉ですね。
ダリオ、アルバートが大事にしてる自分をもっと大切にしてね。
アルバートの覚悟もしびれました。国を捨ててでもダリオを取るなんて。

ダラダラ書いてしまいましたが、特別奇跡が起きるとかではないのですが甘々頂きました。

3

ダリオが愛する人の為に価値観を変えるまでの物語

文庫の帯は、『俺は貴方に、屠られたい』
屠る ホフル:1 からだを切りさく。また、きり殺す。 2 敵を破る。打ち負かす。

騎士物語、戦闘シーン無し。賊と対戦程度。
「ダリオとアルバートは、一番強い精鋭部隊所属の騎士」
第六師団は尖兵、常に全線先兵・シンガリ。唯一戦力の師団。

アルバート: 金髪碧眼の美男子 第6王宮騎士団部隊長、美しい悪魔のように強い 攻防バランス良い戦闘。
ダリオ  : 孤児 強く優しく純朴。黒髪褐色の肌 精悍な外観 色気のある動作 アルバートに憧れる 
コドラ  : 数百年ぶりに発見された火を噴く翼竜の子 ダリオだけに懐く 生態が不明。 
ダリオの弱点:酒下戸。先陣一番乗りの捨て身攻撃 強いのに常に傷だらけ。アルバートが心配する死にたがり

序盤:ダリオの流刑が解かれる 
冤罪で流刑中のダリオにアルバートの手紙が届く。「都に来い」。
「隊長の対の翼になりたい」と泥酔して語るダリオの言葉をアルバートは聴いて居た。アルバートが求婚する、でもダリオは作戦上の命令だと誤解する。
ダリオは、孤児の自分が愛される訳がないと、直球で受け止められない。「自分に懐くドラゴンを手に入れる為の偽装結婚だ」と卑下して考える。

中盤:すれ違いが続く
騎士道に生きるアルバートは、真摯に何度もダリオに「正統派騎士攻め」を繰り返して愛を伝えます。
孤児で身分差を強く意識するダリオは、アルバートに「自分の何処が好きなのか」を問う。
アルバートが、ダリオが孤児の毒見だった頃、騎士に推挙した理由を告げます。
それでもダリオは、自分は憧れるアルバートにふさわしくないと、引いてしまう。
・・アルバートの気持ちはずっと報われないまま、悲恋な様子が笑っちゃうけど気の毒。
コドラの体調が悪くなる。

後半:ダリオが気付く
アルバートに懸想された経緯を知って、「愛する人の為に自分を大事にする生き方」を理解する
…死にたがり捨て身の盾になる生き方を改めて、やっと「最強の夫婦騎士」となり、大円団。

残念なのはダリオの挿絵。もう少し魅力的に描いてほしかった。
ダリオに、長生きしてアルバートと幸せになってほしい。
続編読みたい。

3

色々な強さがあるんだなぁ……

私、この本、タイトルで損をしている様な気がします。
「とっても腕の立つ騎士夫夫のお話なのだろうなぁ」と思っておりまして、読むのが後回しになっていたんですよ。強い騎士夫夫ならそれほど葛藤はない話なんだろうと思ったんですね。

読んで印象が変わりました。
何人かの方が書いているんですけれど、ダリオって強くないんですよ。
確かに腕は立つ。
でも、酒に弱い体質で、おまけにそれを隠したりごまかしたりすることをしないので、いざと言う時にすぐ酔い潰されて動けなくされちゃうし、非情になれない為に後々ピンチに陥ったり、何と言っても四角四面で上位の騎士が吹っ掛けて来る無理難題を上手くさばけない。
勝敗は剣の腕だけで決まるものではないですよね。
いやむしろ、それ以外のことの方が勝ち負けを決めるのには大きな要因となるんじゃなかろうかと私は思うのです。

そういう意味ではアルバートの強さは盤石です。
確かに悪魔の様に強い。
実際にその強さによってのし上がってきたわけですし。
彼と一緒なら、国という庇護が亡くなったとしても生きていけると思います。

そんなアルバートがどうしてダリオに惹かれたのか。
お話の後半に明らかになる、この理由が書かれている部分を読んだ時、雷にでも打たれたような感じがしたんですよ。
大げさ?まあ確かに……でも、かなり衝撃的だったんですよね。

「そういう強さかぁ」と思ったんですよ。
確かに。
確かにその手の強さをアルバートは持っていなかったんだろうと思います。
でも、それって『騎士として生きていくなら持っていなければならないもの』の様に思うのです。剣や鎧と同じ様に、いつも身につけておくべきものではないかと。

強さは一様ではありません。
賢いアルバートはダリオの『そういう強さ』を愛したのだと思うんですよ。

さて、LOVEについて少し。
『エロ度-標準的』となっておりますが、私はやたらエロっぽく感じたんですね。
なぜだろうなぜかしらと思いましたが、やはりそう感じる要因は『褐色受』にある様な気がします。
うーん、良いですね。年下でちょっとだけ攻めより背が低い、でも褐色!
何故か判らないのですけれども、なんかドキドキします。
ああ、またしても新しい扉を開けてしまった様な予感……

5

最強なんだろうけど……

二人のスペックを並べてみれば「最強」なのは間違いない。
事実、最強なんだと思う。
だけど、あんまり受けの強さを実感できないところが残念でした。

というのも受けのダリオは下戸で、そこが彼にとってのアキレス腱なんですね。
そしてダリオを強引にものにしようとする他国の王子に付け狙われるんだけど、2回も酒でふらふらにさせられて貞操の危機に陥ってしまう。
2回ともヨロヨロになってピンチに陥ってる姿を読んでて、正直、ダメじゃん……みたいな残念な気分になってしまいました……。
体質だから仕方ないんだけど、ごめんなさい。
まぁ、だからこそアルバートがいれば大丈夫!ってことなんでしょうけど。

他団長エリックを交えてのアルバートとダリオのやり取りには吹きました。

5

お強い!

とにかく、アルバートもダリオも強い。
戦闘能力もお互いへの愛もとーってもお強い。

ダリオが鈍すぎるのか?何かおかしな発想でグルグルしていますが、それで卑屈になって身を引くわけではなくイライラしなかったのが良かった。
割とアルバート的には特別扱いしていた様なのに、まぁったくダリオには通じていないらしい。
それどころか、めちゃくちゃモテているのにも気づいていない。
ある意味アルバート安心です。

なんというかお互いの気持ちが通じたというよりもお互いへの愛でつながってるように思えました。
太めのワイヤーロープをお互いにかけている感じ?二重に繋がってる?
最強ですやん。タイトルに偽りなしです。

あと、コドラの行動描写が可愛くて。猫のようなドラゴンって想像つきます?
ドラゴン萌えです。

4

お互いへの愛がすごい


中世風異世界の騎士二人、王宮騎士団第6部隊隊長のアルバート(攻め)と隊員のダリオ(受け)の最強で最恐夫婦の話。


冤罪が晴れ、王都追放の処罰を許されたダリオ。
帰ってきて早々恋焦がれていた隊長のアルバートからプロポーズされ(この国は信仰する神により身分性別全く問われず結婚が許されます)ダリオは喜んで受け入れます。
実は、アルバートが2年かけてダリオの冤罪を晴らしたおかげで王都復帰が叶ったのですが、時を同じくしてダリオが貴重なドラゴンの主となってしまったことからこの二人の両片想いのような状態から話は始まります。(結婚は決まったのに)
ドラゴンは強大な戦力で、主の言うことしか聞かないため、アルバートはそれを欲して自分にプロポーズしたのだろうと思い、それでもアルバートが好きなダリオは口実でもアルバートと結婚できるならと喜んで受けるのが切ないし、ダリオにぞっこんなアルバートはすごく気の毒に感じました。

それでも二人のベクトルはお互いにしか向いてない上すごい熱量なので、終始イチャイチャしています。
それを邪魔してくるのは隣国のクソ王子・ファルク。
ダリオを気に入って手籠めにしようとあの手この手でダリオを狙います。
死ねばいいのにと何度思ったか・・・

ダリオは孤児で死なないために生きてきたという人生を送ってきたため、自分が傷つくことに鈍感です。死なない怪我以外には無頓着になっているのです。
心が、傷ついていることに対しても全く気にしないのが読んでいて辛い。
上位の存在の命令には絶対に逆らわないダリオがアルバートに「自分のために抵抗してほしい」と言われた言葉にやっと自分を大事にしようとした時にはホッとしました。
誰かに大切にされたことがなかったダリオがアルバートに大切にされて心が喜びでいっぱいになることができたのが本当に良かったと思いました。


ただ、主人公カップルや第6部隊の面々はいい人たちばかりで良かったのですが、他の隊がクソすぎて読んでいてストレスでした。
二人は近衛騎士団の第6部隊に所属していますが、その上に存在する第1から5部隊がゴミすぎ。
前線に出るのも殿を務めるのも、王都を守るのも、他国の王族が来た時の護衛もすべてたった30人ほどの第6部隊に押し付けている状態で、この国は本当に防衛できているのだろうか。
クソ王子が来ている間アルバートは護衛の責任者をし、王都に賊が現れればそちらの指揮に向かい、と他の部隊は存在するの?と思わざるを得ない状況がリアルではありえないんじゃないかと思い、もやもやしすぎて話を楽しめませんでした。
アルバートが大忙しな中、狙われているダリオを守ろうと頑張る姿は、彼の実力を余すことなく披露していたと思いますが、こんなことある?と何度も我に返ってしまって面白みが半減したように思います。
細かいことにこだわりすぎなのかもしれませんが、二人の話は良かっただけに残念でした。

あと、クソ王子のざまぁが物足りない。
謹慎だけなんて・・・
また仲間を集めてやってくるんじゃないかと思うと安心できない。最低でも廃嫡くらいして欲しかった。

不安が全くなくなったわけじゃないのでもやもやが残りました。

それと、ダリオ視点で話が進みますが、できればアルバートかほかの仲間視点のSSがあったらよかったです。
ダリオはモテていたようですが、アルバートの話だけではよくわからないので、惚れた欲目じゃない客観的な話でちょっとフォローしてほしかったと思いました。

6

最強で最幸

答えて姐さんでおすすめして頂いた褐色受け作品です。
戦場で次々と敵を斬り倒しまくる血湧き肉躍る系のお話なのかなと思っていたら、意外にも一途な純愛もので…!
互いへの信頼と愛情が最強な夫婦騎士物語でした!

舞台は中世ヨーロッパの雰囲気が漂う架空の世界。
城郭都市・王都アンテベルトの王宮騎士達のお話です。
国民は博愛の女神・エバスティアを信仰しているので、異性婚はもちろん同性同士の結婚も当たり前に認められている、全ての愛し合う者達に優しい国となっています。
今作の魅力はやはり、知るのは身体に受けた傷や痛みばかりで、人から愛される事を知らずにいた受けが攻めに心から大切にされている事に気付き、愛し愛される喜びを知る…というところでしょうか。
読者から見るとずっといちゃいちゃしているんですけどね…(笑)

元々は孤児であり、アルバートに拾われるまでは毎日生き延びる事だけを考えて暮らしていたダリオ。
その生い立ち故に、自身へあまり価値を感じておらず、任務とアルバート第一で自分の事は二の次にしがち。
他人から自分への感情にも自分自身の感情にも鈍く、自己評価というものがとても低いんですね。
アルバートに惹かれてはいるものの、彼から贈られたプロポーズの言葉や直接的な愛情表現の数々にも「自分ではなくきっと自分に懐いたドラゴンが欲しいのだろうな」と勘違いをしてしまうほどです。
自分がモテている事にすら鈍感で、アルバートじゃなくてもちょっと心配になっちゃう。
そんなちょっとずれた彼ですが、本来大剣を扱っていたのに、王都を去る時に長剣を持って行った理由が「貴方が長剣を使っていたので、会えなくなるなら、せめて同じ武器だけでも手元に欲しかった」と、殺し文句を初夜の後に言うのがずるい。
普段は超がつくほど真面目で鈍いというのに、これは…これは健気可愛すぎてずるい…
かと思いきや、エリックからの初夜はどうだったかとの質問に真顔で真面目に答えるシーンに笑ってしまう。
無骨で無口で無欲なダリオが突然始まった新婚生活の中でどう変化していくのかを、愛情が上手く伝わっていないアルバートを見て少し不憫に思ったり、時に危険に巻き込まれる姿にハラハラしながら見守るのが楽しかったです。

そしてお相手のアルバートはダリオが敬愛してやまない部隊長。
序盤から即プロポーズ、甘く優しい言葉の数々、君の事ならなんでも分かっている感と、ダリオをとにかく愛して愛して、周りを牽制したり…
読み初めは「展開が早くない?なんで??」と謎でいっぱいになってしまうのですが、それにはちゃんと理由がありまして。
アルバートが何故そこまでダリオの全てを受け入れて溺愛しているのか。
そちらは本編の後半で明かされているので、ぜひご自身の目で見届けてみて下さい。
これは好きになっちゃうよなあ…と思える、とても素敵な告白で、今までのアルバートの発言と行動の数々を思い返しては胸が熱くなりました…
こりゃーめちゃくちゃに萌えた…

あとですね、後ろから抱き込みながら、数々の戦いの中でダリオの身体についた傷痕をひとつひとつ愛しげに確認するシーンが穏やかな空気なのになんだか色っぽくて好きでした。
そして、痛みは知っていても、愛される事や快楽を知らない真っさらなダリオにベッドで甘く教えるアルバート。
最愛の人から大切にされる事の喜びを知り、ラストに向かうに連れて初めとは比べ物にならないくらいどんどん素直になっていくダリオがとっっても可愛らしいです。
2人の結婚式の様子もすごく良くて。
指輪を親指から順番にはめていく描写が美しい。

どちらも一途で健気で、読みながらアァ〜〜となりました。
互いに互いを尊敬し合ってやまない本当に素敵な新婚さんでした。
これからもエリックに軽口を叩かれたりしながら、最強で最幸の夫婦として暮らして欲しいです。
エリックがサブキャラクターで1番好きでした。
彼が出て来ると会話が一気に楽しくなりますね。
大きくなったドラゴンのコドラも見たいですし、その後の2人も読みたいなあ。
受けにも攻めにも悶えました。
褐色好きの方にもおすすめの1冊です。

8

いちゃいちゃも最強でした。

 舞台は中世のヨーロッパ風。
貴族のぼっちゃんが連なる権力は強く、実力はない第一部隊から、権力は弱いけど実力№1な第六部隊まである騎士団の中で、第六部隊の隊長であるアルバートが今回の攻め様。
この騎士団は、第一>第六という分かりやすい絶対的な序列があり、それが歯痒くて悔しいことがいっぱいありましたー。くそー

 受け様は姦計にはまって地方にとばされていたダリオ。
この僻地でドラゴンの子供に懐かれて、飼い主になっていたところ、アルバートに呼び戻されてプロポーズされちゃいます。
孤児だったせいか、自分に価値を見出せず、自分を見出してくれたアルバートが絶対的存在。
プロポーズに対し、勢いで「はい」と返事をするものの、ドラゴンを手に入れるためだと思い込んじゃう。

 2人の初夜。
ダリオの物慣れなさ加減が不憫やらかわいいやらおかしいやら。
脱ぎっぷりのよさを言われれば、「隊長に続いたまでです」って、アルバートもつっこんでたけど、ホント、敵陣突撃じゃないから。


 そんなこんなで始まった新婚生活。
めっちゃ甘いんですけど!!
アルバートがTPOをわきまえず、いつでもどこでも甘い言葉を紡いでいちゃいちゃしてました。
人の眼なんて気にしてません。
むしろ、牽制と称して堂々とバカップルぶりを披露してます。
とっても私の好きな攻め様でございました。

 ドラゴンの体調が悪くなって、心配で寝不足のダリオが、アルバートはドラゴンのために自分と結婚したのでしょう、と言ってしまった時のアルバートもかっこよかった。
自分の愛情を疑われていたのに、怒ったりせず更に愛を伝えて信じて欲しいってキスをする。
アルバートじゃなく、自分自身を信じきれないダリオのことをよくわかってくれてる!!
ダリオを抱きしめてくれてありがとう、と叫びたくなりました。


 自分を大事に出来ないダリオに「世界で一番たいせつなものを見る目で見るから」と宣言するアルバート。
そんな目で見つめられ続けたら、きっとダリオも少しずつ自分を大事にしていってくれるだろうな。
そして、ダリオは今まで通りアルバートのことを、憧れと尊敬とこれからは愛情もたっぷり込めて見つめ続けていくのでしょうね。
お互いを高めあえる関係でステキだなー。
 ものすごーく私好みのお話で、幸せです。


 イラストの古藤先生。
褐色の受け様であるダリオが色っぽかったです。
ドラゴンのコドラもかわいったー。
ダリオがコドラの口をあむっとつまんでる挿絵とか、くーって地団太踏むかわいさでした。

11

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