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fair chance
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
楽しみにしていた大好きシリーズ。最初の4分の1ほど読んで神認定です。このシリーズは3冊目で、1巻…ケンカップル、2巻…同棲スタート、3巻…さらに愛深まるという感じです。同棲11ケ月だそうでもう新婚さん。倦怠期?ナニソレって感じ。現役FBI×元FBIカップルだけに2人の仕事や周りではおどろおどろしい事件ばかりなんだけどだからこそ愛する人との時間は大切にっていう2人のスタンスが素敵です。ぶっちゃけ最初のベッドシーンが甘々すぎて砂吐きそうで胸をやられました。私が。
ラニヨンさんの他の作品って恋愛面ではすれ違いでヤキモキさせられるんだけど、このシリーズは事件では危険な目に合うけど2人の愛は揺るぎないので安心できます。そして唯一リバがない。受けのエリオットが少しM気質だから。だから海外BL初心者にオススメ。攻めのタッカーもスパダリ体質でいい。昔事件で脚に傷を負ったエリオットを過保護気味な位思いやっていて、エリオットもそんな彼を「過保護だなー」と思いつついつもキュンキュンしています。
エリオットも負傷のためFBIの現場を離れ「家の中にヒーローは1人で充分だよ」なーんて言っていたのに今回はそのヒーローのタッカーの方が危険な目に遭ってしまいます。BL( M M小説っていうのかな?)のいい所は2人共、ヒーローにもヒロインにもなり得る所ですね。事件の部分も恋愛面も濃く面白く書けるラニヨンさんってすごいなと思います。
他作品ではマイノリティの生き辛さを細かく書いて長編になったけどこの作品では2人が職場でも関係をオープンにしていて周りにも受け入れられてる感じでした。これはこれでハッピーで良いと思います。作品によって世界観違うと思うし。スパダリ・タッカーとカッコ可愛いエリオットの話まだまだ読みたいなあ。
ラニヨンさんのHP見たら、フェアシリーズはこの巻で完結みたいです。寂しいけどうまくまとまってるからなあ。最初から読み直そう。ラニヨンさんの本、世界各国で出版されてるけど美しいイラスト表紙は日本だけでした。BLの漫画家やイラストレーターがたくさんいる日本に生まれて良かったなあといつも思います。
エリオットとタッカーの2人が主人公を張るこのシリーズ。
ジョシュ・ラニヨンさんの翻訳第一作目でしたが、最初に読んだ時にはロマンスよりもサスペンスの方が面白すぎて、2人の関係性に関しての萌えは『それなり』という感想だった記憶があります。その後『アドリアン』のシリーズが翻訳され始め、私はもう、ラニヨン作品に心を奪われてしまうわけなんですが(笑)。
今作を読み終えた今、考えてみると「2人が一定落ち着いた大人だったから萌えたぎらなっかたんだろうか?」なんて思った訳です。
今回は萌えたよ。
間に『フェア・プレイ』っていう2人の安定期(って言って良いのか若干の不安はありますが)のお話が挟んだ所為もあるかも知れません。
今回の物語ではエリオットを過保護なまでに守ろうとするタッカーが行方不明になってしまうんですよ。で、エリオットに異常なほどの執着を示すシリアルキラー(逮捕・収監済)が「自分が絡んでいる」とほのめかすんです。
タッカーが行方不明になる前にエリオットに話していた彼のスケジュールと、FBIの上司に告げていた休暇申請が違っていたこともあって、本当にシリアルキラーの起こしたことかも知れないし、単なるハッタリかも知れない、っていう状況で。
もう、安定していた2人の関係があるからこそ、この時のエリオットの苦悩たるや!
ここがねー、もうたまりませんでした。
ミステリサスペンスとしたら『フェア・ゲーム』ですが、愛情物語ならば今作の方に挙手です。
あ、誤解を受けるといけない。サスペンスとしても面白いですよ。
淡々と不気味さを盛り上げる序盤に始まって、タッカーの行方が分からなくなる195p前後からは、もう息をも継がせない怒濤の進行。
長い物語ですので、時間を取ってから読み始めることをお勧めします。
止まらなくなるので。
読み終わった率直な感想は、これ本当で本当に終わりなの?です。
エリオットのFBI復帰後の話も気になるし、2人の結婚エピソードとか、コーリアン事件はこれで本当に終わり?とか色々な想いが巡って大変な1冊でした。正直欲を言うのであれば、
フェア・チャンスは前後で分けても良かったのではというボリュームの内容です。
最高のサスペンス作品(しかもBLで)なのでもう少し物語を掘り下げて欲っかたです。
でも最高の作品で間違いないのは確か。
エリオットがだんだん可愛く思えてしまって仕方ありませんでした。もっとタッカーとのラブラブっぷりが読みたかった。なので2人の結婚エピソード欲しいです!
終わらずエリオットとタッカーの物語が読めることを切に願ってます!
三巻に渡る、オールズフェアシリーズの完結巻。
現FBI捜査官タッカー×元FBI捜査官かつ現大学教授エリオットのシリーズです。
この2人、FBIの同僚として出会って即恋に落ちたものの、エリオットがFBIを退職せざるを得なくなるような大怪我を負った時の感情の行き違いで一度は別れています。
第1巻は、そんな2人がエリオットが勤務する大学の学生の失踪にそれぞれの立場で関わることで再会するところからはじまります。
エリオットは怪我のせいで一人前の動きが出来ないなどとは思われたくなくてついつい意地をはります。
でも、エリオットに未練たらたらなタッカーは、エリオットが怪我した足のまま事件に巻き込まれる事が心配でたまりません。
そんなイザコザはあっても、エリオットに危険が及んだ時に真っ先に駆けつけたのはタッカーでした。
タッカーはエリオットを自宅に連れ込み、互いのわだかまりをほぐし、二人は愛し合います。
結局この巻の事件はサイコパスのシリアルキラーによるものと判明し、そのシリアルキラーを捕まえる事で一旦は終わります。
第二作はエリオットの父の失踪絡み。
タッカーとよりを戻したのも束の間、エリオットの父親の自宅が火事になり、さらには父親と一緒のところで命を狙われ、父親が何も言わずに身を隠します。
そんな父親を捜す過程で父の若かりし頃の出来事を調べ直すのがこの巻。
愛するあまり過保護になるタッカーと、その過保護ぶりに一人前として認められていないように感じて反発するエリオットですが、そんな諍いはあっても絶賛蜜月中ぶりが堪能できる巻でもあります。
そして本作第3巻
一巻で捕まったシリアルキラーが2巻でエリオットに手紙を送ってきます。
被害者の遺体の一部が見つからないままになっていて、エリオットは犯人と接見し、情報を聞き出すことをFBIから求められます。
そんな中、エリオットは見知らぬ人間から襲われます。
さらにはタッカーがエリオットに何も言わずに姿を消します。
事件は終わったはずなのに一体何が起きているのか、そしてエリオットはタッカーを無事に見つけ出せるのか、というのが本巻の読みどころ。
またそれとは別に養子として育てられたタッカーに実の母親から接触があり、エリオットのような愛情と信頼(時に反発はあるとしても)に結ばれた家族関係を知らないタッカー、新たに出現したこの家族というものとどう向き合うのか、というのもポイントになっています。
この2人、別れてからよりを戻して以来、なんだかんだでベタベタです。
タッカーの過保護ぶりにエリオットが反発するのもお馴染みのパターン。
ジョシュさんの他の作品でも似たような展開はちょいちょい見かけるので、保護したい×自立したいはジョシュさんのお得意ネタなのかも。
このシリーズはジョシュさんの作品には珍しく、リバ展開がありません。
そのせいか割と日本のBLっぽいなあと思いました。
リバがないのは普段は自立心に富むエリオットですが、性交渉においては専ら組み敷かれたい、支配されたいという嗜好の持ち主だからです。
受け入れる側=支配されたい側なのか?という疑問が個人的にはありますが、まあ趣味の問題ですよね。
実はタッカーは別作品にもチラッと出ていました(未訳作品)。
そちらでは主人公をあっさりとふるドライな男っぽかったので、タッカーはエリオットには本当に夢中なんだなあとしみじみします。
FBIの事件ものではありますが、末永くお幸せに〜と思えるラブラブな物語でした。
◾️タッカー×エリオット
モノクローム・ロマンス文庫に犬派にされてしまう。「月への吠え方〜」で宗旨替えの肩を叩かれた今、この展開は最早逃れられない。
いい展開でした。大方のBL作品でこの立場になるのは受けなんだろうなと思うと、M/M作品の対等さを感じずには入れません。それでいてタッカーに悲壮感があまりないのがいい。ポロッと零した閉所暗所への言及にはドキリとしましたし、続編があるならそういうものに心乱されるタッカーも見てみたい気もしますが、エリオットの転職はこの作品に一つの区切りを産んでしまうのだろうか。でもこの終わり方は次に繋がるものも感じます。
タッカーの「これで最後だ。」…このシーンのタッカーの弱り果てた顔も、そして未来で同じように"秘密"を繰り返すタッカーもありありと見える。
一番初めの「つねに」にしっかりマーカーを引いていた自分を褒めてやりたい。
前作を読んでからだいぶ経ってしまったので話を忘れかけていたのですが、久しぶりに読んだらやっぱり面白いなと思います。とにかく読みやすいですね。これまでジョシュ・ラニヨン先生のM/Mは何冊か読んでいますが、昔の BL小説を思い起こさせるような、つい続きを読んでしまう中毒性があります。ミステリー小説としても面白いからでしょうね。登場人物はいつもながら全員怪しいですし、立て続けに起こる事件の関連性が見えないのでとにかくハラハラします。エリオットが悪運の強さと持ち前の知性で核心に近づいていく過程に夢中になりました。でも、いつも思うけど人殺しすぎじゃない?笑 世界一人を殺す受けにならないように気をつけてほしいです。(そういえば、二人が「愛してる」という意味で「気をつけて」と言うのがたまらなく好きです。エリオットとタッカーの距離感は恋人である以上にお互いをすごく尊重してるんですよね。理想的な関係だと思いました。)
また、今回はシリーズ3作目なので糖分も多めで良かったです。タッカーが予想外にいい男だったのも安心材料になります。エリオットは捜査官に戻り、タッカーとはますます公認の仲になるんでしょうね。二人が結婚して末永く生きていく未来が想像できます。ベッドシーンに関しては派手な描写はないのですが、かっこよく事件を解決するエリオットにM癖があるのでそのギャップにドキドキしました。やはりエロいかどうかは描写されなくて関係性なんだなと思います。ちなみに、私は一作目から出版されるたびに順番に買っていましたが、今から読む方は3冊一気に買ってから読んだ方がいいと思います。何と言っても中毒性が高いので。
2020年刊、A'lls Fairシリーズ最終巻。
3冊とも話の密度が濃くて、最終数ページに近づくにつれても気が抜ける事なく読めた。
1巻の事件で犯人がまだゲームオーバーを諦めておらず、今回でやっと決着がついた。
タッカー危機一髪!!な状況でエリオットも精神的に追い詰められてしまう展開だったが、まさにギリギリのところで切り抜け、一気に畳み掛ける見事な展開だった。
エリオットとは決して仲が良い訳でもないパインも見直したぜ!!と言いたくなってくる活躍だったし、ローランドも頼もしい父親でいてくれて安心できた。
いや~、最初は未練を抱えたまま別れたのもあってかぶっきらぼうな二人だったのに、よりを戻してからは二人共パートナーにかける愛情ってのを半端なく見せつけてくれたな~。
3巻ではタッカーが常にエリオットの膝を気遣う甲斐甲斐しさや彼なりに甘える様子に、こんなに可愛げのある男だったのか!!とニヤけてしまう。
まぁ、エリオットが内心嫌がる"隠し事"ってのは、タッカーのベタ惚れな愛情が醒めない限りは無くならない気がするが。
立て続けに読んできてすっかりこのカップルに嵌ってしまったので、もうこの二人メインでは読めないのかと思うと寂しいものがある。
特にエリオットのほうのは、どうも他の同性を惹きつけるものがあるらしい?といった描写に個人的な萌えを感じてね。
特に3巻ではそんな雰囲気のシーンがあってまさにそそられた。
それがゲイにはグッとくる独特のフェロモンか、単にいい男が発する魅力なのかは定かにはならなかったが、そういったものを存分にBL目線で読めたのは何とも堪らなかった。
シリーズ完結編。……って本当?まだまだ読みたい。
すっかり夫婦のように過ごし、甘々な雰囲気を醸し出す二人が今作で巻き込まれる事件は、一作目で逮捕されたシリアルキラー絡み。エリオットは仕事とタッカーとの将来に思うところがある様子で、事件解決に奮闘する中で答えを見つけていく流れだった。
平和とはいえないまでも二人で過ごす日常は、タッカーの過保護っぷりにキュンとくる。ただの心配じゃなく命の危険を伴う状況だし、その先の絶望を防ぐための過保護と見れば、勝手に切実な思いを受け取って萌える。
エリオット視点で語られるタッカーの人間的な魅力や、どこが好きなのかといった熱のあるモノローグも良かった。
今作ではエリオットだけでなく、タッカーも死にかける。突然姿を消し、エリオットは憔悴しながらも、事件の真相に迫ろうと捜査に当たる。この切迫した状況でのエリオットの心理描写がすごく良かった。
タッカーの件で私情が挟まり、客観的に物事を見れてないんじゃないかと、何度も何度も自問自答する。常に冷静であろうと努力していて、その強さに胸を打たれたし、タッカーへの思いの強さも伝わってきて心に刺さった。
佳境に入る終盤は、もうハラハラして気が気じゃなかった。緊張感がたまらない。最後まで一気に駆け抜け、目が離せなかった。
ラストは少々この先の展開を匂わせつつ、甘々で締め。まだまだ後始末がありそうだが、タッカーが戻り二人になった以上怖いものなしな感じで、安心して読み終われた。明るく爽やかな曲が聞こえてきそうな、映画っぽいエンディング。
凄惨な事件ものでこんなに幸せな読後感を得られるとは……。いやー面白かった!
本筋には関係ないが、この作者さんは原書が書かれた年代に主流だった主張をさりげなく脇に入れ込んでおり、時代の流れに敏感なタイプかもしれないと思った。洋画でも結構使われている手法で、こうした文化に触れられるのも翻訳ものならではで良かった。
「All's Fair」シリーズ3作目にして完結作。
そして、私の意見としては3作品の中で一番面白かった!
サスペンス色が強く、より「◯リミナルマインド」テイストがあって目が離せないドラマを観ているような感覚。
内容は、1作目の「彫刻家」事件の犯人が拘置所の中からエリオットに接触を図ってくる…
FBIの同意を得て接見するエリオットだが、犯人は共犯者の存在を仄めかしてくる。
タッカーはエリオットを心配しつつ、前作で会った実母に会いにワイオミングへ泊まりで出かけていくが…
そのままタッカーが行方不明になるのです。
エリオットが狙われるのかと思いきや、のタッカー失踪。
全く連絡が取れず、生死もわからない。タッカーの死を覚悟せざるを得ない状況。
この時のエリオットの苦しみが、読んでてこちらも苦しくなってくるほど。
苦しみの只中でも共犯者を自分で追うエリオットの周囲で新たな犯罪が。共犯者は誰だ⁈
このサスペンス感がすごく面白い。「◯リミナルマインド」ズバリのBAUによる分析なども出てくるし、ゾクゾクしながら読みました。
このような緊迫した大筋の中に、父・ローランドとの時間、怪我をした犬を心ならずも引き取り世話をする描写、何よりタッカーとの深まる愛の時間…
これらが絡まる。
完結作という事だけれど、きっぱりと事件が終結したわけでもなくまだ続きそうな終わり方。エリオットはFBIに復帰するし、タッカーとはいよいよ「伴侶」としての関係性へと移っていくし、これで終わりじゃなくて「その後」を届けてほしいなぁ…
神寄りの「萌x2」。