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Blue bird
自分にとってこちらが、木原先生初読みでした。
木原先生初心者にとっては、”あまあま”とされるこちらの作品も
ものすごい衝撃で...
初めて読んだのは一年ほど前で、その時はあまりのショック・衝撃に
知り合いに「このお話どう思う!?”あまあま”らしいんだけど、どう思う!?」と
連絡してしまったほど…
その後、折に触れて定期的に読み返しています。
(前半のレイプ部分・妊娠発覚部分は、いまだになかなか読み返せません。。)
(木原先生の中では)あまあま作品、とのことですが、
正直なところ自分にとっては
特に書き下ろし前、前半部が辛くて苦しくて。
今でも思い出すとグッと胸が詰まるし、泣けてきます。
あと数日でβになれる…との希望を持ち、
女性との交際も順調だった河内(受)。
そんな彼が突発的なヒートに襲われ、
助けようとした会社の後輩・犬飼(攻)に襲われ、妊娠し、
体質が変わって中出しされないとヒートが収まらなくなり…
望まぬ妊娠、そして出産、子供は可愛いけれど
ワンオペでの育児に体力・精神ともに限界を迎えたところに
犬飼が現れてー
と、息もつかせぬ序盤〜中盤の展開に
顔が涙でぐずぐずになりました。痛い…痛いよ...
ノンケでずっと女性が恋愛対象だった河内。
”男に抱かれる”ことをどうしても受け入れられないその気持ち、
葛藤、苦しみや悩みが痛いほど伝わってきて、胸が張り裂けそうでした。
犬飼に無理やりうなじを噛まれ、番にされ婚姻届を出され…という形で
始まった結婚・同居生活。
交わって中に出されることが唯一、河内の命を救う方法で、
発情期の度にセックスして中出しされ、妊娠し出産するしかないという絶望感。
”運命の番”として攻め・犬飼が心から河内を愛し、
愛を返してもらいたいーと欲しているのがわかるだけに、
二人のどうしようもないすれ違いに、また切なさが募ります。
キャンプ場での、犬飼からのひどい言葉責めが堪えた。。
自分は河内に全面的に感情移入して読んでいたので、
なんっって酷い言葉で河内を傷つけるんだ!!と
初読時は腹が立って腹が立って仕方なくて...
その後の犬飼の反省の描写を読んでも、
許せん!!と思ってしまっていたのですが;
その後何度も読み返すうちに、
犬飼視点に立った時の苦しみにも、徐々に寄り添えるようになってきました。
運命の番で、ずっと片想いだった人と、その人の望まぬ形で番になり…
発情期の時だけは互いに体を許し、一瞬のお祭り状態を味わえるけれど、
普段は触れることすらもできなくて。
優しく優しく愛したい人に拒絶され、
その人は自分に抱かれるくらいなら命すら捨てようとする。
…と、書いていたらまた目がうるうるしてきました。。
本当にスルメイカのように(例えがなんだかアレですが;)
噛めば噛むほどいろんな味わい、感じ方ができる作品だなあ…と、
ため息をつきながら何度も再読しています。
後半、犬飼が指輪を渡すシーン。泣きました。
走って自分の部屋に指輪を取りに行き、
河内の指にはめ、その指を優しく撫でて…
「嬉しくないわけじゃ、ない」
その、”ストレートじゃなさすぎる”一言を絞り出すのに、
河内にとってどのくらい勇気が必要だったか。
温度差こそあっても、やっとやっと寄り添うことができた心に
じん…と心の奥底が熱くなりました。
書き下ろし部分の二人のセックス、
初めての”発情期じゃない”セックスの甘さもまた、
長い長い苦しみの果てに見えた光でした...感無量...
(犬飼が口で河内の乳首から出るミルクを吸う描写も良い..)
河内のことを頑なに認めようとしない犬飼の家族。
そして永遠に子供を産み続けなければいけない河内の体質。
本編では解決しきれていない
これらの問題がどうなるのか?という「この先」が気になりつつも。
紆余曲折(すぎる!!!!)の末に見えた
「認め合い、愛し合う二人」の姿に鼻の奥がツンとしてたまらない、
自分にとって忘れられない”記憶に残る一冊”になりました。
本当に正直なところを言えば、自分の感覚ではやはり
河内にとってこの家族の形が最高だった、とは
今でも思えなくて;
だって、河内(受)にとって一番理想的で幸せな展開というのは、
やはり「βに転換して女性と結婚し、”普通”(とされる)家庭を持つこと」
だったと思うんですよね。。
あの時犬飼に襲われなければー
という思いが、読んでいる間も読み終わった後も
苦く自分の中に湧き上がってきて(特に初読時)
苦しすぎる…と思ったりもしました;
”運命”という言葉で結びつけられる関係って、
なんて残酷なんだろう、とも。
それでも確かに”ハピエン”である、というただその一点に救われます。
初めは電子で拝読しましたが、その後紙本も購入し、
何度も何度も”浸りたい”時に読み返している一冊。
本当に自分にとっては”シンプルに”あまあま”とは言い難いのですが、
間違いなく「神!」と言える、惹きつけられる物語です。
ちるちるで「痛い」カテゴリの小説で検索し、なんとなく気になったのであらすじも読まず購入し、初めての作家さんだったこともあり衝撃を受けました。というかあらすじにファミリーラブBLとか書かれているのをどこかで見ましたが、ちょっとそんなほっこり風にまとめるの語弊があるのでは…(笑)
今まで読んでいたオメガバースというものの根本を見つめ直させられるといいますか、ものすごく現実を見せられた1冊でした。
オメガバースの世界って、男性Ωが存在している時点で多少の差別はあっても同性同士の恋愛や結婚がある意味無条件で認められている世界だと思っていたのですが、認められている世界の人たちがみんな同性、異性関係なく愛せるわけでもないし、男性Ωで同性と性行為をしないといけないことに抵抗がある人がいる、という事実を再認識しました。
しかもこちらの作品、もともと犬飼は河内のことが好きで、レイプのような行為でつながってしまい、さらに行為を重ねるときも結構荒れているのですが、そこから非人道的な人になるわけでもなくただ愛されたいと嘆いているのがあまりに悲痛で苦しい。逆に犬飼視点で物語を読んでいると煮え切らない河内にイライラさえ感じてしまったり…これ河内視点で読んだら犬飼うざい~って思うのかなとか考えると物語の視点がどちらにあるかで受ける印象って全然違うものになるのだなと思いました。
最後の章でようやくこの物語における穏やかで優しい結末を見届けることができて本当によかったです。オメガバ好きにはぜひ、オメガバの新しい側面として一読してほしい1冊でした。
再読したのでレビューします。
木原先生は「箱の中・檻の外」「美しいこと」「FRAGILE」など、数作品拝読しています。本作は評価が高く、試し読みも面白かったので読みました。
こちら3章に分かれています。
【アオイトリ】
受けの河内(Ω)視点のお話。
オメガバースの小説は初めて読んだのですが、さすが漫画よりも設定が詳細でわかりやすいです。
とにかくこの章は、これでもか!って言うくらい、河内にとって辛すぎる展開が続いて、本当に可哀想になります。へビーな状況が続きます。
キツい内容ですが、最後に攻めの犬飼(α)の愛情を感じられたのはよかった…。
【アオイトリ2】
こちらは犬飼視点になります。
犬飼の長年の片想いについて詳細に語られ、大変萌えます。
犬飼は一途に想っているのに、河内には愛してもらえないと感じ、自分の子どもに嫉妬するまでになるのが切ないです。
一緒に暮らし出産も経て、徐々に2人の関係が良くなってきている様子でしたが、ある出来事をきっかけにギクシャクします。
2人が言い争うキャンプ場のシーンは、気持ちの行き違いから傷つけ合う様子が、辛くて切なくて、泣きそうになりました。
犬飼は河内を愛しているのに、なんでそんな酷いこと言うの!?と憤りすら感じました。木原節とでも言うのでしょうか、壮絶なシーンだと思いました。
最後には気持ちが通じ合って本当によかった…。素直に気持ちを伝え合う2人の仲睦まじい様子にキュンとしました。
【ラブ&ハニー】
互い素直に自分の気持ちを伝えられるようになって、愛のあふれる長い濡れ場のシーンが、甘っあまで本当に素晴らしいです!ああ、2人ともよかったね!(涙)となりました。
最後はもう、とても幸せなシーンに、それまでの辛い展開が浄化されるようで、胸がキューンとなって泣けました。
萌2評価は以前につけたのですが、神じゃないのは、中盤の展開がかなりつらかったのと、攻めより体格のいいオジ受けというのが、少し自分には萌えが足りなかったのかなと。しかしながら大変面白く読みましたので、神よりの萌2です。
他の木原作品よりもマイルドな内容かと思っていましたが、そこはやっぱり木原先生、なかなかヘビーな作品でした。とはいえ読みやすい方かと思いますので、あらすじや試し読みで興味を持たれた方には、ぜひおすすめしたい作品です。
木原先生の作品をいつか読んでみたいと思って、ついに実現することができました。
前から気になっていた「アオイトリ」。
木原先生にしては甘々とか…色んな評価がなされているようで、痛いのが苦手で甘々ストーリーが好きな私としては、一番初めに読むならこの作品にしようと決めていました。
読後の感想としては、想像以上に良かった。
切なくて痛いというレビューも頭にあったので怖怖と読んでいたのですが、意外にも気になりませんでした。
オメガバースの作品は今まで数多く読んできましたが、ひと味違うアプローチだったので新鮮な気持ちで読み進められました。
ひとことで言うと写実的だな、と。
オメガバースの良いところじゃなくて、敢えて悪い部分に焦点を当てていて物語が描かれているように感じました。特に「アオイトリ」「アオイトリ2」はそれが顕著。
運命の番とされるαにレイプされて妊娠。それがきっかけで女性の婚約者と別れることになり、そして命をかけた発情抑制のためにαとセックスをし、また妊娠する……本当にナニコレ?!とんでもない設定をブチんできたなぁと驚きです。
特殊な形で家族となった2人なので、そこにはお互いの気持ちが同じ方向に向いていない所がこの作品の肝。ごくごく普通のオメガバース作品なら、運命の番に出会い結婚して子どもを授かり子育てする、となったら、幸せオーラ全開です。なのに、この作品はこの過程こそが負の感情に包まれている、何ならこの段階が犬飼と河内の物語のスタートと言っても良い。なので、ちょっと変わったオメガバース作品に仕上がっているんですよね。
オメガバース作品の中でも、これはある意味キワモノと言っても良いんじゃないでしょうか。
だけど、私は結構面白く拝読しましたよ(^^)
写実的といったのはまさにそこでして…色んな描写がリアルだなぁと感じました。運命の番や子育て、結婚生活、それに伴う2人の心の距離。どれも負の部分が表出していて、読んでいて苦しいシーンばかりでした。
河内に片思いしている犬飼のツライ気持ち。素直になりきれない河内の想い。どれもがうまくハマらないけど、向かうベクトルは同じ方向で、ピタッと気持ちが合わさる瞬間はこれまでの息苦しさから解放されとても多幸感でいっぱいになりました。
犬飼はがむしゃらで健気で、婚姻後の河内の心情が分からない分、犬飼に肩入れして読んでいました。河内サイドの気持ちの変化も綴られていると尚良かったです。この作中では、河内…面倒くさいな…って思ってしまったので(^_^;)
「ラブ&ハニー」では、これまでの苦しい気持ちを抱いてきた読者たちへのご褒美かってくらい甘々でした。これを読ませるために、苦行のごとく切ないシーンが多めだったのかと思いました(笑)
あ、あと。これは私の想像ですが。
2人の想いが通ったら、河内のホルモンも安定して発情期が安定しそうだなーと思いました。死から逃れるための発情期セックスしなくても身体が安定しそう。今までは心と身体が乖離していたから、身体が何らかの拒絶反応みたいな過剰発情モードに入っていたような、そんな気がしました^ ^
細かいところでは気になる・好みじゃない描写も色々あったんですが、終わりよければ全て良しにしました。読後感と多幸感に包まれて終わっただけで嬉しい。2人のハピエンで終わって満足しました♪
木原音瀬先生、最近読み始めましてこの作品を友人にお薦めされたので読みました。
最初は木原音瀬先生がオメガバースのイメージなかったので、そういうのもかかれるのかーという印象でしたが、ビーボーイのアンソロが元なのですね。あとがきにオメガバースが大好きだとかいてあるのをみて、そうなのか!と新たな一面を知ることができました。
主人公の河内はΩ属性ながらもほとんどβに近く発情期の症状も少ないことから35歳まで童貞を貫けば身体がβに入れ替わる事や発情期が月一な事など普段のオメガバースではあまり見ない設定が要所要所にあり新鮮な気持ちで読めました!(月一発情期の世界観ってかなり大変ですよね、、)
攻めの犬飼は普段は紳士な性格のようですが、河内という運命の番に出会えたにも関わらず河内に自分の気持ちを受け入れてもらえないことから暴走してしまいます...うーーーん、ここは結構しんどかったですね。当事者じゃないからどれくらい理性では抗えないのかわからないけど合意なしに番わせたり、河内に心ない言葉を言うシーンは胸が痛かったです。番になってからは好きでもない男とセックスして妊娠するか、セックスしないで死ぬかの地獄の2択で苦しめられる河内、、、。
でも、同じくらい犬飼も自分のやってしまった事を懺悔していてだからこそ、河内との生活に苦しんでいる。愛してるのに、見返りは帰ってこない事に苦しみます。まあ自業自得といえばそうなんですけど…。犬飼が健気に河内を思っているので応援したくなるような人物だったように思います。
最後は友人の後押しや犬飼のお手伝いの方の配慮により救いのある結末でホッとしました(。>﹏<。)
苦しいシーンも多いですがエロは結構濃かったです!
神評価にしなかったのは木原節じゃなかったからです。
やはり、切なさ、どうしようもなさ、無常感が木原音瀬の醍醐味で少しアクが無さすぎたというか、求めるものから外れちゃったというか。
しかし、読みやすくポイントはあるので、作者を知らずに読んだら相応に面白い構成だったと思います。木原さん苦手でも読める内容かなと思います。
地雷の方もいるかもですが、攻めより受けがガタイも良く男らしいので、そこも良かったかな。男らしく、男であろうとするがための葛藤があり、愛を与え続ける攻めのことを受け入れられない。でも家族である状況。
オメガバースでなかったら成り立たないのでうまいなと思います。
良い人たちに恵まれて受けは最後には攻めの愛を受け入れる。
幸せになって欲しい。そう思えるカップルでした。
こんな読後感は木原音瀬ではありえん〜。愛すること以来だ(笑)
普段はオメガバースは避けているのですが、木原作品ということで読みましたが正解でした。
とっても面白かったです。
普段は穏やかな犬飼が、セックスになると強気で強引で、力強いオスって感じになるのがとってもエロイです。受け入れて欲しいのに受け入れてくれないことに対する苦しみをついついぶつけてしまって、禍々しい思いのたけをぶつけたあと、冷静になって、優しくなる、みたいな…そこあたりの情緒不安定さの描写が、お見事です。
2部構成になってます。
最初はΩの河内視点から
2部は1部から数ヶ月後?経っておりαの犬養視点。
オメガバースは作家さんなりの解釈でいろんな設定がありますよね。
今回はΩだけど35歳まで童貞だったらβになれる設定でした。
今まではΩだから世間から酷い仕打ちを受けている、というしんどい設定が多かったのですが。
今までと違った角度からのしんどさでした。
なんで河内さんはこんなに辛い目に遭わなきゃならないの?彼が何をしたっていうんだろう、と思うほどでした。
河内視点の話は本当に辛くて辛くて涙が出そうでした。
犬養視点では、最初は幸せそうに見えたのに、犬養の方も悩んでいて辛かった。でもさ、好きなら好きって言おうよ!なんでそこで意地悪なこと言っちゃうの⁈って思いました(BBQのとき)。犬養も苦しかったんだよね。わかるけど、河内がかわいそすきる。
最後はハピエンなのかな?課題はたくさん残されてるけど。犬養の家族のことや、河内の発情期の問題など。
あとは読者の想像にお任せな感じなのかな?
私は甘々ハピエン至上主義なので、日常的に愛し合うことで河内の発情期が普通程度になった、という結末がいいなと思ってます。
運命の番、幸せになって欲しいです。
初買いの作家さんで、うっすら作品評価等も
読ませて頂いて購入させて頂き、最後まで
ちゃんと読めましたが、痛々しい(肉体的にも
精神的にも)描写が多く、最後の最後には、
甘い描写があるものの……自分には合わないと
言うか……この作家さんの他の作品も
手に取る事はないかと思うくらいトラウマな
作品でした。……受のΩがこれでもかと酷い目
に合うのに酷いとこの描写は多いのに子供は
あっさり生まれるし……途中途中が簡素に
書かれ過ぎててモヤっとするし、攻の身勝手さ
も後半の心無い言葉も正直どうかと思うし……
ムリな場面が多すぎて甘い描写があっても
相殺しきれませんでした。
「30歳まで童貞なら」という作品が有ったけど、
「35歳まで童貞ならベータになれる」がテーマ
木原先生の一ひねりしたドンデン返しが仕込まれた斜めな展開で、おもしろい。
アオイトリ1は、オメガの河内視点。
アオイトリ2は、アルファの犬養視点。
三つ目は、河内の意地っ張りが落ちて、やっと相愛になるまで。
Ωの河内は、35歳まで童貞ならβになれる可能性がある、と医師から聴いて、女性の恋人と結婚の口約束を交わしていた。
35歳まで、あと四日という所で、死を予感するほどの強いに発情が起きる。助けてくれたのは犬飼。
河内にしたら、承諾を得ない強姦。犬飼が悪いと責める河内。
でも犬飼の立場から見ると、ちゃんと河内の合意を得てはいる、河内が覚えていないだけ。
周囲には二人は相愛に見えない。
年上オメガのフェロモンに惹かれただけで、河内のどこに惚れたのか謎。みんなが心配するのは仕方ない。
人生は思うようにいかないものなのだ、と読みながら思った。
思い描いた幸せと形は違うけれど、お互いに幸せの青い鳥を手に入れていたことに気づけて良かった。