良き隣人のための怪異指南

yoki rinjin no tame no kaii shinan

良き隣人のための怪異指南
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神45
  • 萌×237
  • 萌19
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

213

レビュー数
19
得点
430
評価数
104
平均
4.2 / 5
神率
43.3%
著者
海野幸 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥680(税抜)  
ISBN
9784403524974

あらすじ

恋人に貯金を騙しとられた挙句ゲイバレして仕事をやめ、安アパートに引っ越した友春。安いのには訳があり、そこは霊障の起こる問題物件だった。隣に住む超絶美形のホラー小説家・御影は平然と霊に対処していて頼りになるが、そもそも怪異は御影に取り憑いている霊「夢子」が起こしていた。夢子に乗っ取られそうで何年も熟睡していないという御影がなぜか友春の傍では眠れるらしく、毎夜御影の寝顔を見守るうち…?

表題作良き隣人のための怪異指南

友春の部屋の隣に住むホラー小説家
恋人詐欺で貯金を失い失業もする青年

その他の収録作品

  • 恋人のための地下迷宮探索
  • あとがき

レビュー投稿数19

ホラーBLッ!

Kindle Unlimitedにて読了のち、凄く良かったので購入しました!

海野先生の作品は表紙やあらすじに惹かれていくつか読んだ事ありますが、中でも一番こちらの作品が自分には刺さりました!

ホラー要素も適度にありつつ、怪異を通して二人が心通わせていく様がよくわかる良作です。

お互い初対面からの気持ちが芽生えていく過程が見えるのが好きな方にはぜひぜひおすすめしたい作品です!(ホラー大丈夫であればぜひ!)

父親とのシーンや、夢子と対峙するシーン、線路でのやり取りなどなど、個人的ハイライト多くてあっという間に最後まで読み切ってしまいました。

そして街子先生の挿絵も良かった〜!
先生の御影さんがとても好きです。

続編あれば絶対買う…!と思ったら続編発売日近い?!こちらも楽しみですー!!



0

父の愛にグッと胸が詰まる…霊に憑かれた超絶美形なお隣さんとの恋

海野幸先生のこちらのシリーズ、先日続刊が出たとのことで、
まだ読んでいなかったこの1作目を読んでみました。

や、一人で部屋の中で読んでいたら想像以上に怖くてドキドキして、
ひいっとなるシーンも…!背筋がぞぞぞっとする、ホラー・オカルトBLです。

内容は結構怖い!と思うところもあるんですが、
街子マドカ先生のイラストが美麗すぎて、ページを眺めてはうっとり…

特に攻めの御影の男っぽさ、カッコ良さが凝縮されていてたまらなかった。
読み終わった直後の今、早くも手元に続編を待機させてます。
続編の表紙もキラッキラで眩しい!今夜、早速読むぞ〜✨

さて、こちらのお話。以下簡単なあらすじと感想を。

恋人にまるっと財産を奪われ、あげく会社でゲイバレして退職し、
家賃三万円(!!)という破格の条件のアパートに入居した主人公・友春(受)。
ところが入居早々、そこは心霊・怪奇現象の起こるアパートなのだと判明します。

どうやらこの怪奇現象、隣の部屋の住人で超絶美形・男前のホラー小説家・御影(攻)に取り憑いている霊「夢子」が起こしているようで…

夢の中で毎晩追いかけられ、危ない目に遭っているせいで眠れなくなってしまった
御影ですが、何故か友春のそばでだけは怖い思いをせずにぐっすり眠れると分かり、
毎晩一緒に寝るようになってー

と続きます。

これ、御影だけでなくそばにいる友春まで襲うようになった「夢子」をどうやって
退治するんだろう?とワクワクしながら読んだのですが、その解決方法に驚き!

ややこじつけっぽい感じもしなくはない…かもなんですが、
それでもすごく面白かった…!なるほどねー!と大興奮でした。

”名付ける”ことは即ち「意味付ける」こと、その重みを感じてほおおおーっとなりました。海野先生、すごいなあ。。

そして山で行方不明となったままの、友春父の遺した思い。
花火のシーン、うるっときてしまった、、

幼い息子との花火の約束、アイスを一緒に食べるという約束、
ずっとずっと心残りだったんだね。。
果たせなかった約束をやっと果たし、空に還っていく父親の気持ちを思い、胸が詰まりました。

徐々に徐々に変わっていく攻め受け二人の関係性も、良かった…!
受けの友春、優しくて気弱な感じがする青年なんですが、終盤めちゃくちゃ力強く
気持ちをぶつけるシーンがあって。

御影のそばにいるのは決して「守りたい」という正義感からではなく、
「好きだから」なんだ。
そして怖いことの中心にいる好きな人を放っておくことはできない。
怖いことが起こったら、助けに行く。

そんなことを切々と語る場面があって、胸打たれました。その気概が、最高にかっこいい…

あとあと、最高だったのが、御影がそれはそれは甘く甘く、優しく蕩かすように
友春を抱くシーン!!
街子先生のイラストを見ながら、うっとりしてしまいました。
ちょっと渋くて、めちゃくちゃ好きで憧れてしまうタイプの攻め。。

続刊は同棲編かな?御影と友春と、友春のお腹の中にいる夢子と(笑)。

これからも色んな怪奇現象に襲われて大変そうな二人ではありますが、
そんなことも「退屈する暇がないね」なんて言いながら乗り越えていっちゃいそう。

最強の二人の物語、続編を今夜読むのが今から楽しみすぎます(*´˘`*)♡

2

No Title


引越した先がこわーい現象が起こるお家だった……!大変な目にあって助けを求めた隣人御影との物語。夜にさみしいお部屋で1人で読んでたら怖い現象ばっかりです友春は怖い目にあいつつもなんだかんだ腹が決まったら強い子でした面白かった!

0

怪異を通して深まる愛と絆の救済物語

ひゃぁぁぁ〜〜〜!!(*´∀`*) 一気に読み切っちゃいました。
近々続編が出るとあって、こちらの正編を手に取ってみたのですが、めちゃくちゃ面白かったです!!
私がまだBLにハマる前の発売なので、これまで知らなかったのが悔しいですが、続編発売キッカケに読むことが出来て嬉しい……。゚(゚´∀`゚)゚。 意識は早くも続編に向いています。

霊障シーンが割とガッツリめで、ホントにホントに怪異です。
実際こんなんあったら怖いよーってなりますが、悪意がない霊障なのでそこまでホラーめいてないところにホッε-(´∀`; ) 現象自体は普段の生活に支障が出てるあたり、怖いというより迷惑といった方がしっくりくるかな。睡眠がとれない霊感体質の御影が不憫でした。

怪異現象にビクビクするシーンは確かに多いですが、行方不明の父と友春のハートフルな絆のエピソードにはうるっときちゃう感動のシーンも。怖いと感動の感情の振り幅を見事に演出する海野幸先生の筆のセンスにひたすら脱帽の思いです。怪異現象の裏にあるものの暴きにすっかり魅了された物語でした。


幽霊アパートで知り合った2人が怪異現象を通して安心と信頼を互いに感じ合い、そして互いに惹かれ合っていくストーリーが抜群に面白かったです。
身に降りかかる霊障と対峙する同志のような2人の間の恋愛感情は、危機的状況から生まれる場当たり的なものではなく、お互いの人となりを知り得たことから生まれ出たもの。こういうピンチまみれの状況があったから、親しい関係になった…ということは否定できませんが、それはあくまでもキッカケであり理由ではありません。
不安で怖い状況だからこそ、寄り添って助けてくれる温かい人間性の部分でちゃんと好きになっていくのは読めば多いに分かると思います^ ^

怪異が見どころのストーリーではありましたが、実は"救い"が大きなテーマと言えるでしょう。
今まで諦めていたこと、目を背けていたことから一歩前に踏み出し、前向きになる希望を抱いていくことが彼らにとっての大きな救済となりました。御影にとっては友春という存在が、友春にとっては御影という存在がいたからこそです。

怪異を通して絆や愛情が深まっていくストーリーに興奮しきりで楽しみました。
続編が既に待ちきれません!♪( ´▽`)

1

ホラー好きには良き

ホラー好き腐女子としては、もう待ってました!という作品でした。
ホラーもいい具合に怖くてハラハラドキドキしましたし、そこにうまく恋愛要素がからんでいて、甘くて切なくて最高でした。ふたりのラブラブなところがもっと読みたいし、もっと色んな怪異をも見てみたいです。シリーズ化すればいいのにな。

0

ホラー要素が強い

作家様買いです。

最初は恋人に騙されて貯金を取られて、
職場にはゲイバレしてとても可哀想な友春と、小説家のお話だと思っていたのですが
それだけではなく、まさかホラー要素があるなんて思ってませんでした。
…と言うのも、あらすじを最初の部分しか読んでなかったんですよね(*_*)


ホラーの内容についてはクスッと笑える部分もあるのですが
友春のお父さんのお話は思わず泣いてしまいました。
友春にとってはとても長い18年だっただろうなって。
そしてお父さんもずっと彷徨ってたんだろうなぁって。
だから二人にとっても悲しいけれど良かったねって思いました。

夢子のお話で一旦落ち着いてガンガンの恋愛モードに入ると思いきや
やはり軸はホラーなんですね。
問題が次々とやってきてヒヤヒヤしながら読みました。

最終的にはちゃんとハッピーエンドなのですが
個人的にはもう少し恋愛要素が欲しかったなぁと思ってしまいました。

0

まじでホラー



知らず引っ越した先が曰く付きの物件で恐怖に震える受けと先に住んでいた怪異に好かれる攻めの話。

すでにたくさんのレビューがあるので、感想をちょっと。

中編2本で成り立っていて、前編が攻めに取り憑いていた怪異の解決と二人が恋人になるまで。
後編が恋人になってからもいつも怪異に邪魔される二人がいろいろあってやっと本懐を遂げるまで。

全編通して(特に後編が)怖かったです。
BL小説というよりもホラー小説でした。
もともとホラーも幻想小説も読むので怖くて読めないということはなかったのですが、二人ともがそういった怪異の専門家というわけではないため、どうやって解決するのか最後の方までどきどきしました。

この作品を読んで、昔読んだ某陰陽師の小説で「名とはこの世で一番短い呪である」とういうことが書かれてあったことを思い出しました。
「名は体を表す」だなぁと。



ゲイばれして会社をやめ妖怪アパートに引っ越してきた友春(受け)とホラー小
説家の御影(攻め)。
ゲイであることを引け目に思う友春と怪異に好かれるため家族にまで見放された御影。
怪異の話はとても怖かったし、友春がずっと諦められなかった行方不明の父親との別れは
本当泣けました。
二人が出会いこれからも一緒にいることを選んで本当に良かったです。


ただ、怪異から身を守るためとはいえあんなに煙草を吸っていたら、絶対に怪異より先に健康やられるような気がして心配です。
他に怪異を遠ざける方法を探せるといいのですが・・・

0

怪異の中に恋愛もある感じ?

御影と友春の萌えもありますが、怪異にたくさんページが使われてましたね。

後半になるともう作者さんの言うとおり怪異アドベンチャーで、あれ?これエッチまでたどり着くの?と心配になりました。

せっかく良き隣人になれてゲイバレしたくない友春の願いもむなしく元同僚にばらされましたが、御影は気にしなくてむしろ元同僚を退散させてくれて胸がすきました。

御影はとってもいい人なのに能力のせいで人と深い付き合いができず、さらには夢子にとりつかれ眠れない毎日を送って。それでも友春に親切にしてくれて。

友春もダメだと思うのに御影を好きになってしまって。
前半はくっつくまで、後半は二人で危機を乗り越え想いをしっかり確かめあいとうとう初エッチにたどり着くまでが書かれてます。

怪異もハラハラドキドキで読む手が止まらず。
友春の勇敢さ情け深さもいいですね。もう御影を一人にしないでね。嫉妬深くてキスの好きな御影がいいですね。

友春のお父さんエピソードも良かったです。

3

出るんです。視えるんです。

オカルト、怖い、という事で怖い話大好き人間の私ですからウキウキと手に取りました。
で、思ったよりは怖くなかったんだけど…
しみじみと良い話だな、と思いました。
表題作とその後の書き下ろし中編収録。

「良き隣人のための怪異指南」
恋人と思っていた男に騙されてお金を取られ、体調不良その上ゲイばれで会社も辞め、家賃の安いワケありアパートに入居した友春。
安いには訳がある。つまり「出る」んです…
…という始まり。
そこは怪奇現象の起きるアパート。友春以外に住んでいるのはもう一人のみ。
それがホラー小説作家の御影です。
怪異はどうやら御影に憑いている。それが隣人の友春にまで影響を…という事で2人が知り合うのですが、夢の中で怪異に襲われるために眠らずにいる御影を救うのが友春。
次第に御影と友春は共に過ごすように。
御影を襲う怪異の正体ははっきりとはわかりません。廃村の忘れられた御神体なのか、御影の心霊体質なのか、ただその名は「夢子」。
御影が付けた名前なのですが、この「名前」というものが怪異退治の大きなポイントになります。
夢子がなぜ夢の中に現れるのか。
夢の中の怪異を消すためには何が効果があるのか。
そうくるか!
怪異を通じて御影と友春は想い合うようになります。

「恋人のための地下迷宮探索」
恋人になった2人。しかし、あのアパートではイチャイチャしていても怪異たちが邪魔をしてくる…
だから2人はまだ最後までは致しておりません…
ならばホテルに行こう、という話になり、仕事帰りに新宿で待ち合わせをした2人。
しかし、新宿に着いたはずの御影のいる場所は…?
こちらの話の中で出てくる「きさらぎ駅」という都市伝説のエピソードが怖いのなんのって。
山岸凉子先生の「化野の…」を思い出してしまった。
この怪異からどう2人が助かるのか。
それが表題作にも絡んできます。
ゲイであることでトラブルがあってもひとに相談もできなかった友春が、御影のためになら怪異をねじ伏せる漢になる。
恋は怪異を越える。素直に良かったね〜と思える読後感でした。

1

ハートフルなホラーBL

何かに取りつかれちゃってるホラー作家×恋人にお金を騙し取られてしまい行き場のない青年というカップリング。
怖い話は結構好きなので、ドキドキしながら楽しく読めた。

小さい頃から怪奇現象を呼び起こしてしまう攻めが、自分を助けたい一心で踏み込んできてくれた受けに恋した気持ちはわかる。
だけど、その体質のせいで恋愛は苦手という設定、しかも男は初めてなのに、受けとのイチャラブな場面になると、なぜか妙に余裕で手練れっぽいところに若干の違和感。
受けも、恋人に裏切られ…みたいな設定なのに、キスすら未経験っていうのはどういう状況だったんだ…?
ちょっとしたことだが、どうも所々キャラの言動に自分のイメージと微妙なズレがあって、ハマりきれない。
最後の方は二人はもうかなり甘くて、攻めが「ルームシェアしよう」って言うんだけど…「一緒に住もう」じゃダメ? シングルベッドでくっついて寝てるって描写があったからそこは、大きなベッドが置ける部屋に二人で引っ越そう、みたいに言ってほしかったな、みたいな。ルームシェアって言うとなんか距離感ない? まあ、大筋には関係ない、些末なことなんだけど。

ストーリー自体は面白く、お父さんとのエピソードはじーんとしちゃったし、オチもちゃんと伏線を回収していて、なるほどなあという感じ。
ホラー度は続編の方が高め。あとがきにもあるように、都会のダンジョンめいた地下通路でぐるぐる迷った経験がある読者にとっては、リアル感のある恐怖だと思う。
攻めは怖いことに慣れてる風に見えて、追い詰められると案外弱気になっちゃうんだけど、一見弱そうな受けが逆に、土壇場で胆が据わってるキャラなのが、バランスがよくてよかったと思う。

3

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