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koitowa hushigina monodakara
ふたりが話すのは、駅のホームのベンチで。
声をかける内容は決まって音漏れとかイヤホンのこととか、なんでもないこと。
こんな学生生活の一部を切り取ってロマンスを始めてしまう木下先生はやはり最強です。
普通にモテて友達もいる一宮が、一匹狼の小野寺に惹かれるのがすごくリアルだと思いました。
ひとりでいれるタイプに憧れるのも、自分にないものをもってる人にやたら惹かれるのも、若い時にありがちだわ。
社会に出たら、一宮みたいに普通にモテて友達に愛されるキャラのほうが得だし、重宝される場合もあるのになぁと思いながら読んでました。
もっとじっくり読みたかったような、あとはあれこれ勝手に妄想したいような...
でも物足りなさはなかった!
ラストの告白シーン、最高でした。
ちょっとキザな小野寺、推せる。
大好きなけい子先生の電子が出ているではないか!と気づいて購入!高校生二人の可愛いお話、35Pの短編です。(Rentaさん情報)
学校帰りに駅のホームで変人として有名な同級生、小野寺に出くわした一宮。イヤホンから音が漏れてるよと言われて…と続きます。
カプ以外の登場人物は受けのクラスメイト、姉。ほぼ添え物です。
以下好きだったところ
高校生なんて興味ないはずなのに、可愛くってしょうがない。キスシーン一つないお話ですが、キュンキュンです。あー高校生んときの学校帰りってこんな感じだったよなあ…と懐かしいです。
変人として有名という設定の小野寺ですが、ぶっ飛んだ変人とまでは思いませんでした。ちょっと変わってるな、ぐらいです。一宮は同性への恋心にオロオロする可愛い子です♡
高校生ものが好きな方、さくっと読めるので気分上げたいときにオススメです!
けい子先生ダイスキ!
集英社のアンソロの単話配信なんですね。
さすがの木下けい子さん。画力もセリフも演出も安定してます。
よくある男子高校生ものですが、キャラも良い。
ちょい天然・明るくて素直ないっくんこと一宮と
宇宙オタの変人でゲイと噂されている小野寺くん。
何と「耳孔のかたち」をきっかけに二人の距離が急接近。
純愛テーマアンソロなだけあってピュアな物語になっています。
一宮くんが振り回されちゃうのが変人小野寺くんなのですが…彼、やっぱり変わってると思う。
高校生が人の耳の穴を見て人より大きいとか小さいとか瞬時に断言しないと思う。
基本ベンチに座って本を読んでいるだけなのに、返答が独特だから存在感がすごい。
が、根本的に「俺は俺だし」とはっきり表出できる人なので変人だろうが見ていてカッコいいんですよね。凛としてシャープな性格に黒髪が似合います。
しかし、そんな魅力的なキャラが出てくるにも関わらず、本作には弱点があります。
短すぎるんです。短すぎてBLを読んだ気にならないんです。
先に言っておくと、エロが無いこと、受攻が決まらないことはさほど問題ではないのです。
気になるのは
男性小野寺と男性一宮の恋愛である必要があったのか?
小野寺はどのタイミングで一宮のどこを好きになったのか?
パターン的には少女漫画の代用と言っても違和感が無いのではないか?
という点。
個人的には少女漫画を読みたいんじゃなくてBLを読みたいんですよね。
ここのギャップを埋めるにはあまりにもストーリーが短すぎた!
似たような疑問点は木下けい子さんの過去作においてはストーリーの掘り下げや視点の交換で解決され、素晴らしいBL作品となっています。
ただしそれらのページ数は本作よりももう少し多い中編以上である場合がほとんど…。
この不完全燃焼感は短編読み切りの限界なのでしょうか。
それともそもそもの設定の問題?
もっと掘り下げれば面白くなるキャラや設定だと思う分もったいないなあ…
いつかどこかで続編や番外編や小野寺視点編が読めるのか…それか脳内補完するしかないのか…
まあ掘り下げなくてもラブはラブなので、さくっと読めて、絵的にも綺麗・エロなしという点ではパブリックな作品としておすすめできそうです。