そらのいとしい旦那さま

sora no itoshii dannasama

そらのいとしい旦那さま
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神87
  • 萌×241
  • 萌14
  • 中立2
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
12
得点
643
評価数
150
平均
4.3 / 5
神率
58%
著者
野原滋 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
そらのだいじな旦那さま
発売日
価格
¥618(税抜)  
ISBN
9784344845565

あらすじ

双子の姉の身代わりとして隼瀬浦領主の長男・三雲高虎に嫁いだ空良。名前もなかった自分に「空良」と名づけ、男でも厭わず溺愛してくれる夫とともに穏やかな日々を送っていたが、高虎の父、現領主の時貞から、世継ぎのために高虎に女の正室を迎えるよう説得して欲しいと告げられてしまう。苦悩の末、空良が下した決断とは?

表題作そらのいとしい旦那さま

三雲高虎,24歳,隼瀬浦の領主の長男
空良,18歳,双子の姉の身代わりに嫁いだ高虎の妻

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数12

ハンカチかティッシュは必須です

『そらのだいじな旦那さま』の続きのお話になります。

ほんわかしたお話がずっと読めると思っていたのですが
そんなわけにはいかず、今回はほんとに辛いお話でした。

空良は男で高虎も男です。
なので当然子供は出来ません。
高虎は空良以外を嫁にするつもりはないと言っていたのですが、
高虎の父の時貞から、世継ぎの為に高虎に
女の正室を迎えるよう説得して欲しいとお願いされてしまいます。
お願いと言うか…決定したことである。と言われてしまうので
空良にはどうしようもないんですよね…。

高虎には大事な縁談があり、それを遂行するには自分の存在が邪魔になると思った空良は、出て行こうとするのです。
空良にとって高虎は何よりも大切な人だから、大事に思っているからこそ身を引こうと思う空良なのです。
ここがほんとにすっごく辛いんですよね。
自分の気持ちより高虎の事を一番に考えるんですよ。

手紙を残して消えようと思った空良ですが、なんとこのタイミングで攫われてしまいます。
お別れの手紙を残して。
そのお別れの手紙も辛い。
ほんとに辛い。

ここからどうなるの…と不安な気持ちで読み進めましたが
盛大にネタバレするとハッピーエンドです。

ですが、もう…沢山泣きました。
空良も辛かったけど、同じぐらい高虎も空良のことが好きなわけで…。
そんな空良が突然置き手紙を残していなくなって…。
手紙の内容も内容だし、高虎もどれぐらい辛かっただろう…。

途中からとめどなく涙が流れてきて、なかなか読み進めることが出来なかったのですが
ほんとにハッピーエンドで良かったです…。
表紙の梟のフクも大活躍のそらシリーズ第二弾。
今回もハラハラし、涙し、そして笑顔にさせて頂きました。
第三弾も楽しみです♪

0

まさにBL大河② ティッシュとハンカチのご用意を

「そらのだいじな旦那さま」の続きになります。

高虎と空良のラブラブがパワーアップしていました。前半から飛ばしてます(笑)69をねだる高虎に笑ってしまいました。恥ずかしがって延期を請う空良の気持ちを尊重しているかのようで、やんわりと今やる方向に仕向けるとは……策士!空良はこうやって大人の成長を遂げるんですね〜^ ^


こんな2人の甘い展開から始まるシリーズ2作目。
先に言います。

めちゃくちゃ泣きます!!!!
ティッシュとハンカチを近くに置いていて欲しいです。胸が痛過ぎて泣き過ぎて辛かった〜。歳のせいかな…涙止まらんのです。家族にギョッとされました。

泣ポイントは2ヶ所。1つは空良が書き置きをして出て行くところ。2つ目は家を出ていったあと高虎に再会するところです。

これは内容を詳しく知らない状態で読んで欲しいと思います。内容がある程度入った状態で読んだら、そんなに泣けないかも知れません。私はたまに読み返しますがその度に涙が出ます。涙腺弱めなので(苦笑)

とにかくこの2作目は、実力のある高虎の嫁が男ってどうなのよ?みたいな感じが最初からあって、イヤ〜な気持ちを何となく感じながら読んでいました。高虎と空良がこんなに想い合っているのに外野が邪魔すんなよって気持ちでいっぱいなので、空良の辛い気持ちや決断をしたときには心臓がめっちゃ痛くなりました。

再会時の2人の会話も胸熱です。
このシーンも泣きに泣きます!!
高虎父がみんなから責められたエピソードをぶっ込んでくれた野原先生ありがとうございます。スカッとしました!


隼瀬浦に戻って祝言をあげて正式に夫婦になった2人。大きな区切りをつけることが出来てひと安心です。
これでこのシリーズが終わりでもいい感じですが、次の「誉れは〜」は更に更に素晴らしいストーリーです!空良が大活躍します。夫婦になったことが生きてくる3作目なので、空良の活躍と大河ドラマばりの世界観を堪能したい方はぜひ読んでみて下さい。



0

高虎、最高。

一冊目はお話としては嫌いじゃないけれど、どうやっても脳内ボイスがおしとやかなお姫様キャラ(自分の声よりも高めの)になってしまってNLを読んでる気持ちにしかなれないという壁があり、このシリーズの続きに手を出せなかったのだけど、久しぶりに一冊目を再読してみたら、脳内ボイスの呪縛が解けてた!脳内の空良が男の人の声になってた!
というわけで、二冊目買ってみました!

今回は「世継ぎ」」という問題が浮上した回でした。
「現領主の時貞から、世継ぎのために高虎に女の正室を迎えるよう説得して欲しいと告げられてしまう。」とあらすじにあるけど、ちょっと時貞にも腹が立ったんですよね。

そもそもあんたが二人しか子供産ませていないからじゃん…!と。
(もちろん時貞自身も「たった二人しか子がいないのは自分の責任でもある」と詫びてるから、それ以上の怒りはわかないのだけど)
だからこそ高虎と次郎丸に何かあったらお家の終わりだという危機感があり、高虎には女の正室を迎えて世継ぎを……!!と時貞は願うわけなんですね。
もちろん高虎は「俺の嫁は空良だけ」なので、空良はありがたいと思うと同時に家のことを考えると申し訳ない…と思ってしまう。

私は、空良自身が「絶対に高虎は自分を手放さない」とわかってるところが好き。
一冊目ならまだしも続編で「攻めは私のことが好きなんだろうか?」みたいなのは勘弁なので。

なんていうか空良が人魚姫みたいでした。
高虎によって初めて「幸せ」を知った自分。
高虎とこのまま一緒にいたいけれど、男嫁である自分の存在が、高虎の評判も落としてしまっているという事実を、周囲を通して知る。
自分の幸せと、お世話になっている三雲家と高虎の幸せを考えて、身を引く空良。

もう、ここの描写が切ないのなんのって……!!
なんか空良がひとひらの雪のような、そのまますうっと消えて儚くなりそうな、そういう感じなの!

ところがどっこい、同盟国のお家騒動に巻き込まれて監禁されてしまう!
その監禁先で相手から「図太い」と言われるほどの空良に、頼もしさを覚えます。
きちんと物申す姿や、その聡さに、改めて空良本来の強さを感じました。

攻めが憔悴する姿が好きなので、空良が消えてしまってからの高虎の憔悴っぷりを妄想すると可哀想なんだけど萌えます。
そして高虎のどこをどう切り取っても、空良に愛情を注いで空良が大好きな描写しかないところが、超好き。

あとは
・魁傑と次郎丸の掛け合い、大好き。永遠に読みたい。

・まさかの空良の父登場にびっくりしたけど、なんかここが良かった。
こんな奴、死んでても構わないのだけど、そうはさせずの最後の締めがじんわりときて、いいエンドだったなぁ……とじんわりきました。

3

ふくちゃん❤️

梟ってかわいいですよね。私大好きなんです。知らねーよって 笑

今回初登場のキャラの中で一番の活躍を見せてくれたふくがかわいいんです。
この子は空良が大好きなんですよ。

そして、攻めの父がやはり男嫁をすんなりと認めてはいなかった。周りも複雑な気持ちでいた事が空良にもわかってしまいました。
それでもみんな空良の事は好きなんですよね。

しかし、空良を見失った高虎の焦燥ぶりに父もようやく息子の想いを受け入れました。
阪木も良い働きをしたようで、やっと許してやろうと思いました。 笑

空良の父の気持ちはさっぱりわからないので必要なかったかな。いらなくないですかね?
ま、いいですけど。




0

「サルナシの砂糖漬け」で泣いた。

祝言の後に届いた父親からの文を読み上げるラストシーンに感動しました。
「復讐は悲しい連鎖を生むだけ」
空良が言うように相手の幸せを願う真心こそ、自分を悲しみから解放してくれるものなのだというメッセージを感じました。
わたしにとっては、どんな甘い台詞の応酬よりも最高のラストシーンでした。
父親とのわだかまりがやっと解け、この時本当の意味で空良の生き方が報われたんだなあと思えたので。

そして新キャラである弥市と孝之助の主従関係が、これまた切なくてよかった。
送り主のない「サルナシの砂糖漬け」
季節が異なるほど、遠く離れた地にいる人を思う絆に胸が締めつけられます。
なんてロマンチックなんだ。
(恋仲ではないですが)
作者様のあとがきにもありましたが、遠い未来に何処かでふたりが再会できたら...と願わずにはいられません。

2

幸せを知った空良が周り中を幸せにしていくお話

不憫健気受け空良の物語第2弾
『そらのだいじな旦那さま』の続編です

難産の出産で母親が亡くなったことから生まれた男の子が母殺しと父親から疎まれ、故郷ではいないものとして扱われながらも真っ直ぐに育った心優しく純朴な少年。
政略にために姉の代わりに嫁いできた北の国で旦那様との幸せな生活を送る空良のその後。

男同士のカップルにつきもののお世継ぎ問題や同盟国の内乱に巻き込まれたり…。

愛する旦那様の幸せのためにと身を引く決意をする空良でしたが、空良の偽りのない真っ直ぐな気性を好ましく思い受け入れ守ってくれる人がいて良かったです。
空良の真心が復讐に凝り固まった思いを溶かし、憎しみや悲しみに埋もれていた気持ちに光を当てていく描写に心が洗われました。

魁傑と次郎丸の仲のいい喧嘩が面白く楽しいアクセントになりました。

4

めでたしめでたし、で締めくくれる続編です。

 新興国の領主の長男である攻め様の高虎と、不憫受け様の鑑とも言える受け様の空良。
この2人前作がとても好きだったので、続編が出ると知って、とても楽しみに待っていました。

 すでにくっついている2人の上に、空良にメロメロの高虎がいるので、しょっぱなから甘い上にエロい。
初心でアナタの色に染まります、な空良に何させようとしてんだ、高虎ってば。
シックスナインを持ちかけて、恥ずかしがる空良に、「50年後でいい」「無理強いはしない」とか言いながら、最終的には「今でもいいじゃないか」に持ち込んじゃってさ。
さすが戦国の世を生き抜く武将は交渉術がうまかったです(笑)


 なんて、甘く幸せな毎日を送りつつ、嫁いで3回目の冬を迎えようという空良。
ここにきて、高虎の跡取り問題により、当主である高虎の父より、高虎に女性の正室を持つよう説得して欲しい、と懇願されてしまう。
 もちろん、高虎は「気にするな、自分の嫁は空良だけだ」と強く言い募のるものの、城での噂話の中で下男の「身を引けばいいのに」という言葉を聞いてしまい、頭から離れなくなって。
 
 高虎の傍にいたい、という想いと、高虎の足枷になりたくない、という想いで心が揺れて胸を痛めている空良が切なくて仕方なかったです。
 でも、攻め様の為に身を引く受け様、という図は大好きなので、空良が高虎へ置手紙を書くところなんか、切なくて切なくて、この切なさがよかった。

 
 城を出て行った空良は同盟国のお家騒動に巻き込まれ攫われてしまいますが、軟禁された空良は自分がいかに高虎が好きで傍に居たいと願っているのか、自分の想いに気付く事になり。
 そして、空良が攫われたと知った高虎の動揺と憔悴を考えると妄想が止まりませんです。ふふっ。

助け出された空良と高虎との馬上での会話が愛と溺愛にあふれていてとってもよかったです。


 高虎の空良への一途で強い高虎の愛情が終始一貫していて、はなまるの攻め様です。
これからもずっと2人幸せに暮らしいくであろう姿を想像できて、ほこほことあったかい気持ちになれました。

6

そらの続き

先生買い。王道だなあと思うのですが、なんかダメなんですよね、好きだわ空良ちゃん。攻めも周りのキャラもいいからかな?応援したいと思わせる良い子のお話、本編240P超+あとがき。萌よりですが萌2にしました。

間もなく隼瀬浦に嫁いできて3度目の冬を迎える空良。変わらず高虎と仲睦まじく過ごしています。そんな隼瀬浦には孝之助という、次郎丸の一つ下の子が同盟国から人質としてやってきていて、その子も交え、魁傑と賑々しい日々でしたが、空良の耳にも少しずつ「高虎の子を」という話が届くようになり・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
次郎丸(正室の子、高虎の弟)、魁傑(次郎丸の側仕え)、孝之助(同盟国篠山から来た子)、弥市(孝之助の側仕え)、ふく(空良が助けた梟、今回ご活躍)、時貞(攻め父、お館様)、受け父、その他隼瀬浦の方々。

++良かったところ

ぐるぐるぐるぐるしてるよな、健気な空良ちゃん・・。今回はうっかり自刃するんじゃないかとハラハラしてしまって。まあ空良ちゃんだから自刃は無いかと後から思いましたが、頑固者だから何やらかすことやら、と読んでる最中はもうドキドキでした。

天候がばっちり読めるし、超感覚持ってるし、鳥ちゃん、獣ちゃんと意思疎通少々できちゃう空良。心がピュアピュアな故に神様からギフトもらったのかもです。そんな空良のこと、何が好きなんだろうと考えるのですが、ピュアピュアなので、自分の事は一切捨て置いて、行動基準が旦那様と隼瀬浦のみ。こういう捨て身とも思える潔さに凛々しさを感じるのかもしれません。

攻めの高虎は頑固一徹というか聞く耳持たないというかぶれないというか。親子で壮絶なケンカして家中のものを心配させてんじゃねーよ!です。バカみたいに空良のことを溺愛してて、空良をちっこくできたら、間違いなく袂に入れてそう。イケメンなはずなのに、もう空良しか見てないのが分かっているから、こっちには萌える余地なしです(笑)

そうですね、このお話の登場人物ってみんないい人でみんな頑固!面白いぐらいに筋が通っているから読んでいて気持ちがよいのだなと、今やっと思いつきました。登場人物がとにかく気持ちよいお話!という点でおススメです!

5

もう少し自分を認めてあげても良いんじゃないかと思ってしまって

あとがきによれば、今まで野原さんは続編を書いたことがなく、今回が初めてとの事。私のイメージではもう『売れっ子作家さん』なのでちょっと意外でした。

涙なくしては読めなかった前作。
私が大泣きしたのは、空良の健気さは『幸せを知らない』事から来ているから。
本当に喉が渇いている時には、20ccの水道水でも与えられれば涙が出るほど嬉しかったりします。
前作の空良って、ずーっとこういう状態なんですよ。
だからもう不憫でね。
心から彼の幸せを願った訳なんですよ。

今作も空良は相変わらずそんな感じで。
いや、駄目じゃないんですよ。お話は普通に面白かったし。
ただ何となくですね「それで良いんかいな?」と思っちゃったんです。

『あげることが幸せ』ってあると思うのです。
空良は自己評価が低いために、自分が人にたくさん与えていることに気づいていません。
だから更に『人にあげること』ばかりを考えてしまいます。
これ、周りを少しだけ悲しくしてしまうんじゃないかな。
そのことが大層気になってしまって、前作ほどお話に入り込めませんでした(繰り返しになりますけど、お話自体は面白いのよ)。

物語が進むにつれ、自分の能力をちょっとだけ自覚し、人に甘えることを許していく様に変わっていく空良がいて、非常に安心しました。
前作はどん底からの始まりだったんですものねぇ。
それを考えれば、ゆっくりにしか進まないのかもしれません。

ということがありましたので、前作を読まずにこちらを読み始めるのはお勧めしません。もしそんな読み方を私がしたら、私、空良にイラっと来たと思うんですよね。

7

幸せは貴方の傍に

今回は妾腹ながら勇猛果敢な武将と攻様の嫁となった青年のお話です。

新同盟国の内紛を絡めつつ攻様の正室問題が収束するまで。

受様は双子の弟として生まれた不吉な忌子として虐げられて育ちます。
一昨年の春の終わりには戦の時間稼ぎの駒として双子の姉の身代わり
に攻様の嫁として送られます。

攻様は小国ながらも勢いのある隼瀬浦の領主の妾腹の息子で、近隣に
負け知らずの武将として名を馳せた男でした。攻様は受様を男と知り
ながらも嫁として迎えて愛おしみます。

隼瀬浦で初めて人間らしく生きる事を知った受様は攻様に献身的に尽
くして愛を育みますが、戦に巻き込まれて大怪我を負って生死の境を
さ迷います。攻様の献身的な看護でこの世に留まった受様は改めて
攻様の傍で生きる事を決意するのです。

そしてあと1月もすれば初雪となる秋の日、受様は攻様に連れられて
鷹狩りの訓練に同行します。今回の訓練に用いた大鷹は、隼瀬浦と
同盟を結ぶ篠山から贈られた鷹です。

隼瀬浦より遠い南に位置する篠山はここ最近大頭してきた新興国で、
以前は保守的な国策を敷いていましたが、現当主の代になってから
積極的に外部に手を広げる政策をとり、今回当主の三男も同盟の証と
して隼瀬浦にやってきたのです。

篠山の三男は攻様である攻様の弟とも年も近く少しづつ溶け込む様子
をみせていますが、三男の側仕えは男嫁である受様も元山賊である
攻様の側近の態度にも不快感を拭えない様でした。

受様の夫である攻様は受を溺愛している事は、家臣にも民にも周知
の事とされていましたが、側仕えの冷たい目は受様に久しぶりに
故郷での受様への冷遇を思い出させます。

しかも篠山家では当初、攻様に当主の娘をとの縁談を申し入れてい
たという話を三男から聞かされた受様は、攻様の父である領主が
攻様に正室を持たせたいと望んでいると知る事になるのです。

攻様の父は外に向けて紹介できない男嫁では周りに認められないし、
隼瀬浦の為にも跡継ぎをと再三説得しているのですが、攻様は受様だ
けしか要らないと聞き入れていなかったというのです。

今まで受様は攻様との幸せな日々はずっと続くものと思っていました
が、受様に関わる皆が受様を思い気遣ってくれていたからこそのもの
だとも気づかされるのです。

あなたが側にいる限り攻様に悪い評判がついて回る。
この国にあなたのような方がいてはいけない

篠山の側仕えに断言された受様の選んだ道とは!?

野原先生の既刊「そらのだいじな旦那さま」の続編で、男ながらも
躍進目覚ましい新興国の武将に嫁いだ受様の身代わり花嫁ものと
なります♪

既刊でもラブラブ、同人誌でも激ラブなカップルでしたので、続編
で何が起こってもハピエンへの布石と思って読みだしたのですが、
受様が攻様と幸せな日々を過ごしていただけにかなり、きつい状況に
追いこまれていってハラハラが止まりませんでした (>_<)

個人的に最近もふもふ系やオメガバースとかよく読むので、あまり
男嫁という設定に違和感を感じなくなっていたのかもですが、

攻様は領主の長男とはいえ妾腹ですし、跡継ぎには正妻の産んだ弟が
いますし、受様が男でも唯一の嫁でも問題ないのかと思ったのですが、
力がものをいう戦国の世では、常に人は死と隣り合わせであり、後継
者問題は重要課題だったのです。

そして篠山の現当主に対する深い宿怨を抱く人物が、隼瀬浦を巻き込
むことで自分達の復讐を果そうと計画し、受様は隼瀬浦を混乱に巻き
込むために攫われてしまうのです。

受様が幸せにならないはずがない!! と思いつつも、ひどい目に合わな
いかどうかは別問題ですので、再び攻様の元に戻るまでどうか無事で
いてくれ~とハラハラで頁をめくり続けました。

何があってもゆるぎなく受様への愛を示し続けた攻様もすごく良かっ
たです。全くブレない攻様だからこそ、安心してハラハラできた感は
否めません。これからも思いっきり受様を可愛がってください♪

今回は和風ファンタジー繋がりで野原さんの既刊から『天色の瞳は
千年の恋を抱く』をおススメ作とします。

7

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