ポッチ
natsutama
「コミックマーケット96 」の新刊。
『たぶんきっと、明日のナズナは』の健気受けちゃん・ナズナがメイン(というか、ほぼナズナのみ)のイラスト集です。田中森先生の書かれたあとがきによると、2018年3月~2019年6月ごろまでに描いたイラストをまとめたもののようです。
もうとにかく表紙が綺麗です。
鮮やかなブルーを背景に、雨上がりなのかな?傘を持ったナズナがめっちゃキュート。セーラカラーのお洋服が可愛いです。
紙質も良し。ちょっとザラッとした厚手の紙で、こういうところに作家さまの個性というかセンスが出るよな、としみじみ。
で、肝心の中身ですが。
序盤は『たぶんきっと、~』の単話の表紙とか、再録集の表紙が収録されています。
セリに買われたころの、まだ子どもだったナズナ(←可愛い。ひたすら可愛い)。
そして、大人になりセリに恋をしたナズナ(ちょっと色香が漂い始めたころで、こちらも良し)。
そんなナズナの表情が素晴らしい。
そして、後半はセリ×ナズナのイラストや、ナズナ単体のイラストへと移行。
現代パロだったり(二人で遊園地に行ったりしてます)、民族衣装を着ていたり、魔王様っぽい角が生えているイラストだったり、どれも眼福。
ほぼナズナ単体かセリ×ナズナのイラストですが、1枚だけ『ところで今は何番目でしょうか。』のれんげと、ナズナが一緒にいるイラストも含まれていました。
あとはmogetamaさんで発売された小物に使われていたイラストだったり、そういうものも含まれています。
個人的に、クリスマスシーズンに描かれたのかな?
セリがチキンを焼いているのですが、それを見たナズナが心の中でひっそりと喜ぶさまが描かれたイラストがすんごく好きです。ナズナっぽさがよく出てるので。
あとがきで、ナズナが娼館から買われてきた時の衣装について田中森先生がコメントを描かれていますが、それによるとナズナのあの白いぼろい服は、カーテンかテーブルクロスを適当に切って着せていた模様(娼館の人が)。
なので、イラストではできるだけ華やかな衣装を着せてあげたかった―。
とのこと。
いやん。
ナズナの健気さがまたここでもアップしてしまった…。
セリに買ってもらえて、大切にしてもらえて、愛してもらえてよかったね。
としみじみ思ったりしました。
可愛いと、ほのぼのと、優しさと温かさと。
いろんなものがギュギュっと詰まった、可愛らしいイラスト集でした。