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さあ、どの子が好み?
aoi haru wo uru kyoushitsu
作家買い。
yohaさんと言えば「容赦のないモブ姦」を描かれる作家さま、のイメージですが、今作品はそのイメージを覆すことのない、むしろ群を抜いた作品でした。
初めに書いちゃいますが、この作品は読み手を選びます。
甘々で、優しいストーリーをお好みの方にはお勧めしづらい作品です。
主人公は高校生。
彼らは、とある理由から学校で身体を売ってお金を得ている。
「お客」は、外からやってくる大人の男たち。
学校の先生は、生徒が売春していることを知りながらも黙認している、といった状況。
高校生の彼らがなぜ身体を売っているのかー。
そこを軸に進むストーリーです。
彼らが身体を売る理由、それは愛する人を守りたい、という思いから、なんです。
限界集落に住む彼らには、「未来」が見えない。
お金もなく、先細りしていくであろう彼らが住まう村。
愛する家族を、恋人を、そして自分の未来を守るために、彼らはお金を得る手段として身体を売ることにしたのだ。
自分たちが唯一持ち合わせている、若く、綺麗な身体を商品にして。
お客を喜ばせるために、彼らはどんなことにも耐える。
いやなことをされても、時につらい行為を強いられても、彼らは笑顔でこたえようとする。
まだ高校生である彼らを食い物にし、抱きつぶす大人たちに嫌悪感を感じつつ、けれど彼らが愛するものを守りたいと奮闘する想いに激しく萌えてしまいました。
が、この作品はそれだけにあらず。
最後の最後まで、救いがありません。
最後のオチですら、ああ、そういう…、という展開。
yohaさんて、とにかく絵柄がきれい。
登場人物の高校生もビジュアルも、何もない田舎の描き方も、とにかく綺麗です。
そして、そんな綺麗な絵柄で紡がれていくのは、ダークでほの暗いストーリー。このアンバランスさがyohaさんの大きな魅力の一つではないかと思います。
この作品はオムニバス形式の作品のため、登場人物が多いです。
多いがゆえに、一人に割かれたページ数はさほど多くありません。そのため、彼らの感情はややあっさり目に描かれています。
あっさり目に描かれていて、それでもなお、圧倒的な質量をもって読者に迫ってくる。
このストーリー展開の仕方が実に秀逸です。
愛のないセックス。
ダークでブラックなストーリー。
救いのない結末。
初めに書きましたが、読み手を選ぶ作品です。
地雷はほぼなく何でもカモン状態な私でさえ、読後鬱々とした気分になりました。
なので評価ですごく悩みました。
愛のないセックスシーンに萌えは感じない。
けれど、彼らの愛する人を想う愛情には激萌え。
yohaさんらしい、ダークな、けれど深い愛情を描いた作品で、やっぱり神評価しか付けられませんでした。
倫理観がぶっ飛んでいるけど、その中に登場人物ひとりひとりの想いがよく描かれていて読み応えがある。よくこんな話を思いつくな、とこの作家さんの本を読むたびに感心する。続きが楽しみ。
さすがyoha先生。文句なく神評価です。モブ姦が苦手な方は要注意ですが…。この内容でOKを出してくれた茜新社さんにも感謝です。
絵の書き込みがすごくてすみずみまで読んでしまいます。
独特な雰囲気がくせになります。ひとりひとりのバックボーンが濃い。それゆえ設定的にはぶっとんでるのに妙に説得力がある。
これは続くんですよね?続いてくれなきゃ困る…。
まだまだ読みたいです。
同じ出版社の別の作品を探していたのですが、表紙と題名が気になりすぎて購入させていただきました。題名の通り、高校生たちが青い春を売る話です。
登場人物は限界集落にある高校の生徒達です。
住人の殆どが老人となった集落にある高校は、ある日廃校となることが決まりました。納得行かない生徒や、嫌がる生徒もいますが、そりゃそうだろうな、と納得したような生徒たちもいます。しかし、他校生だというのにそれを断固として良しとしない三妻という青年が現れてから、彼らの学校生活は変わり果てていきます。
我々にある若さを生かさないでどうする、という三妻の言葉から、生徒たちが体を売って廃校をなんとか防ぐことになってしまいます。集落外から集まる実業家や社長などを相手に精一杯のおもてなしをしていく生徒の姿からは、学校を守りたい、とはまた違う思いが伝わってきます。
うーむ、私は神評価一択なのですが、妹はどうしてもこの作品の良さがわからないらしく、まさしく人を選ぶ内容だと思います。モブレや飲尿、少年愛など無理な人にはなかなか受け入れづらいような内容も含まれています。あとセックス自体の回数は多いのですが、幸せなセックスがほんっっっっとうに少ないです。でも私の性癖には突き刺さりまくりました。
廃校をやめさせる為に生徒が身体を売るなんて、日本じゃなかなかありえない話なんですが、この作品には、本当にあったんだよ、と語りかけてくるような不思議な力があります。登場人物一人ひとりの思いがそれぞれリアリティがありすぎてついつい読み入ってしまうような作品です。実兄弟愛やモブ攻めなどがいける方には是非読んでいただきたい作品です。
漫画としての完成度が非常に高い作品でした。
少年たちがきれいでかわいいのはもちろん、舞台である陰鬱な田舎の雰囲気が画面全体で表現されていてシンプルに漫画が上手いな〜と感動させられます。
ストーリーは廃校を防ぐために売春する少年たちのオムニバス。
個人的には兄弟のお話が良かったです。
弟ミツキは兄キヨと恋人同士になりたいのですが、毒キノコの幻覚でキヨから紡がれた言葉がとてもきれいでした。
「恋人より兄の方が美しい言葉だと思う」
「恋人より弟の方がずっと甘い響きだと思う」
「恋人よりずっと贅沢だ」
ただ、これは描写的にミツキの幻覚だと思われます。
恋人になれないから兄弟の方が尊い物だと思い込もうとしてるのかな……という切ないシーンでもあります。
一度読んだだけでは読み解けない文学的な深い作品でした。
何度も読み返したくなります。
作家さんの他の作品もぜひ読みたくなりました。
サイトの「因習村BL6選」の特集記事を読んで買ってみました
ちょうど他の作家さまですが新刊でもこの世界に触れた所だったので気になってる内に読んでみよう!と思いいざ新たな世界の掘り下げへ……。
「因習村」
ほぉーーー。。。
何と言うか、私がつい先日読んだ作品は割と読み易さがあったんだな、、、と実感しています
どちらも惹き付けられる設定ではありましたが、今作はドキドキして読むという感覚よりは脈がドックンドックン…と打つ速さを意に反して加速していくようなゾクゾク感がすごくて惹き付けられる以上に引き摺り込まれるような世界でした
お話しの展開は1人の語り部役(ストーリーテラー)みたいな三妻くんという男の子が1話ずつ紹介していくようなおもしろいオムニバス形式です
1話ずつ描かれている、世の理からはズレた感覚で繰り広げられる狂宴や秘めた想いの熱量に比べて、解説の様に淡々と話を進める三妻くんの存在のアンバランスさが非常に且つ絶妙に居心地の悪さを演出してこのゾクゾクさを引き出しているように感じます
見てはイケナイもの、足を踏み入れてはイケナイものを覗いているような感覚の居心地の悪さなので裏を返せばすごく背徳感に覆われる感覚もあります
果たして生暖かい沼にくるまれるような感覚は居心地が悪いのか?それとも抜け出せない世界に溺れる悦びもあるのやも……?
そんな作品自体に誘われるような魅力…魔力があります
因習村…実に奥深い世界……(;゚∀゚)
確かにモブ姦も多くLOVEは全面では無いかも知れません
でも村や家族、想い人などそれぞが抱える愛着や愛情があってのこの教室での出来事です
抵抗する事が無駄、という諦観での者もいるかも知れないけれど、実のところそこまで悲壮感は彼等から感じないのはやはり双方に悪意があるからではないからだと思いたい
確かにモブ姦だし、欲にまみれた気持ちで抱いているかもしれないけれどそれでも純粋にモブ達は彼らを「欲して」いるので悪意は無いと感じるし、寧ろ生徒たちに振り回される事こそ良しとおもっているきらいすら感じるので胸くそ感は私には感じられなかったし、寧ろ楽しめてしまいました
作者さまの作品は初めて拝読したのですが、何とも独特な個性をお持ちで非常に惹き付けられます!
没個性ではないので合う、合わないは確実にあるでしょうが私は今作を通してyoha先生の世界に触れられたのは良い経験だったなってつくづく思えています
”ヨコシマ”柄の浴衣…”邪”ね。。。なるほど
因みにボーダー柄でもあるから”境界線”でもあるし、なんならもぉ囚人服だよね
暗喩がシニカルですね
また日常が崩れる表現を文字を並べ、その列が崩れる描写で表してみたりとホント読み手の心をくすぐる演出がオシャレですね
とても好きです
とても印象深い1冊に出会えました!!
但し倫理観高い方は好まれる作品ではないだろうなぁ、、、とは思いますので誰にでもおススメ!!という作品では無いとは思います_(._.)_
絵は、どちらかというと綺麗です。キャラの手足の細さ、しなやかな感じが瑞々しく、成熟しきれていない、もう少しで青年となるような、学生らしさが出ていてエロいです…。個人的に好きです。
ストーリーも田舎の鬱々とした感じ、独特の雰囲気があり良いと思いました。
内容としては、キャラ個人のパート、全体のストーリーも、少し物足りなく感じました。一人一人のパートの中で、キャラ同士の関係や、感情は伝わって来ますが、もっと知りたい!と思いました。目当てのキャラの話が薄かったからかもしれませんが、続きが出て欲しい…。
この一冊の中のメインは兄弟の話だと思います。
ですが、多分物語としての核心にはその兄弟はあまり関係ないのかな…?最後に黒幕だったりが出てくるのですが、取って付けたよう…と感じてしまいました。もう少し黒幕の子の恋愛感情を、台詞で説明するのではなく行動で見せて欲しかったです…。
というか自分に読解力がないからなのですが、なんであの人、学校を潰そうとしてるのだろう、とか、逆に何でこの子は必死に復興させようとしているの?だったりが一回読んで読み取れず、モヤモヤ…。でも、読み流してしまっただけで、描かれているのだと思います。
総合的な感想は、そこそこ面白いと感じました。続きが出たら買いたいレベル!買って損はないと思います。シリアスではないけれど、ちょっと危ういような、最後の煮え切らないような、憂鬱な雰囲気が良い…。
最後に一言添えさせてください、(個人的な好みの話ですが)シーソーは良いぞ…。
yoha先生の独特の脚本力には毎回驚かされますね。ピンポイントで性癖に刺さり萌える!とまではいかないのですが、絶妙に仄暗く救いのない話を読ませてくれることに関しては、とても評価している作家さんです。寂れていくばかりの田舎の町を復興させるため、学校を守るために、外からやって来る男性達に生徒が売春して稼いでいるというぶっ飛び設定。でも、読み進めていくと、意外にもモブ達に犯されること自体をすごく嫌悪したり、そこに悲愴感を漂わせている生徒はいなくて。皆なんだかんだ自分から受け入れているんですよね。その受け入れる理由にこそ、それぞれの切実な想いが交錯していてそれが魅力なんだと思います。
兄弟であるキヨとミツキについてが一番尺が長かった気がするので、この2人にハマった方は恐らく満足度も高いだろうと思います。私は3年の裕貴と2年の3つ子が気になっていたので、ちょっと物足りない感が残ってしまいました。裕貴については短いながらも描かれていましたが、3つ子に関してはほぼ掘り下げられることはなかったので。裕貴の等身大なところは一番共感しやすかったですね。この歳で立派な目標を持っている、自分が最も大切にすべき相手を分かっていることの方が稀で、裕貴みたいに周りに流され、自分の意思がはっきりしないまま過ごしている子の方がずっと多いと思うんです。そんな彼の独白が、胸に刺さりました。もし続編があるのなら、裕貴と3つ子についてもっと描かれれば嬉しいですね。
こちらは田舎の学校の生徒がタイトル通り青い春を売るお話。
限界集落のような場所の学校にお客を招きそこで売春をする学生たち。
もう先生もいるけど学校ぐるみでお客を接待するんですが、それはそれは特殊な環境で。
いわゆるモブ姦的なせいか客はのっぺらぼうだったりします。
なんでこんなことをしているのかとか、色々気になる点はありつつもこれがこの村の彼らの日常の一部になっている。
中にはちゃんと恋してる子もいたり、皆が皆同じではないけどもとってもエッチで魅力的なお話です。
確かに読み手を選ぶ作品だと思いますが、ちゃんと心の揺れ動きだったり繊細な部分も描かれているので、エロだけではなく、読後ズーンと重たい気持ちになりました。
こんなことしててもそれぞれいい子たちなので幸せになって欲しいです。
全校生徒8人の今年度で廃校が決まった田舎の高校が、存続の為に学校で売春を行うお話。
オムニバス形式で3年生4人のお話が収録されています。
本幹の設定的に勿論明るい話では無いですが、絵の深さとストーリーの展開や彼らの心情でかなり惹き込まれました。
雰囲気的には『さよなら恋人』シリーズと近いのであの重さが好きな方にはいいかもしれません♪
しかし、当初の目的達成までは描かれていないので大団円とはならず、それぞれの感情もオムニバス形式な事もあり短く切り取ったお話なので、読後のスッキリ感はありませんでした。
また何より、全体的なお話を楽しむ作品でしたのでBのL感は皆無です。男の子達のキャッキャウフフな恋愛を楽しみたい方には向いて無いと思います。
個人的には裕貴の話が好きでした!
描き下ろしの裕貴も可愛かったし♡