この人が、僕の過去(せかい)を壊してくれる――

狼の花嫁(2)

ookami no hanayome

狼の花嫁(2)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神15
  • 萌×220
  • 萌9
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
6
得点
182
評価数
44
平均
4.1 / 5
神率
34.1%
著者
りゆま加奈 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
狼は恋に啼く
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784866572895

あらすじ

民族BL×両性具有 待望の第2巻!

「半陰陽」の王子・ルーイは、「女」と偽り敵国に嫁ぐが、番となった王子・ゼスに見破られてしまう。
しかし、ありのままを受け入れてくれるゼスの高潔さと優しさに、ルーイは次第に惹かれていく。
それは生まれてはじめての感情だった。そんな矢先、兄・アズラクが突然来訪し――…。
衝撃の過去が紐解かれる、待望の第2巻。

表題作狼の花嫁(2)

ゼス、狼の国の王子(※攻め受け描写なし)
ルーイ・フィッダ、大国の第六王子、18歳

その他の収録作品

  • 少し昔の話(描き下ろし)
  • あとがき漫画
  • カバー下漫画

レビュー投稿数6

少しずつ育っていく愛情に萌える

『狼は恋に啼く』『狼は花の馨り(全3巻)』に続く狼シリーズの3作目である『狼の花嫁』の2巻目。

狼とともに生きる民族がいる。
その民族にはまれに白い髪を持つ「白鹿」と呼ばれる子どもが生まれ、白鹿は王族に嫁ぐというしきたりがある。

という世界観はこのシリーズ共通しているバックボーンで、それ故に前作を読まれていた方が話に入りやすいかもしれませんが、ストーリー自体は前作とは独立しているのでこの作品単体でも読めるかと思います。



とある大国の第六王子であるルーイは白鹿。
そのため狼の国の王子であるゼスのもとに嫁いだ来た。政略結婚であり、彼らの間に愛情があっての婚姻関係ではなかったが、国に戻ることができないルーイはゼスになじもうと奮闘している。

が、実はルーイは半陰陽。
女として嫁いできたルーイに対してゼスははじめ警戒していたけれど、二人の距離は少しずつ縮まっていき…。

というところまでが1巻で描かれていました。

2巻はその続きから。

もともとゼスにはユルールという白鹿の番候補がいました。
が、ユルールとの番は解消され、ルーイを娶った、という経緯があります。

ユルールがルーイに「自分の番にならないか」というシーンで1巻は終わっていて、ユルールの真意がどこにあるのか気になっていましたが、2巻ではその辺りはまだ描かれていません。

ゼスとユルールの過去もちらりと見え隠れしていますが、2巻で描かれているのはルーイの過去のお話。父は王ではありますが、母親は侍女という身分が低い女性のために周囲の人たちから蔑まれて生きてきたルーイの子ども時代のお話がメインに描かれています。

ルーイには母親が違う兄弟が何人もいますが、兄弟たちからも蔑まれている。
母親の身分が低いことと、何よりルーイが半陰陽だから。
そんな中、ルーイに優しくしてくれる兄・アズラクが登場します。

周囲に味方がいない中子どもだったルーイはアズラクに懐いていきますが、アズラクにとって、ルーイは憎むべき存在。その理由とは―。

アズラクに犯されかけるルーイですが、そのことがさらにルーイを追い詰めていく。

アズラクという青年がルーイにしたことは許されるべきことではありません。が、彼の「想い」もきちんと描かれていて、なんて言うんでしょうか、憎み切れない、といえばいいだろうか。今後、アズラクの恋に関しても描いてくれると嬉しいな。

周囲に助けてくれる人物がいなかったルーイにとって、嫁いできた狼の国は優しい。はじめはなじめずにいたルーイが、彼自身の努力もあってなじんでいく過程には気持ちがほっこりします。

が、そんな中、アズラクがルーイに会いに来て…。

というところで2巻は終わり。
毎度のことながら、良いところで終わっていて早く続きが読みたくなります。

ゼス。
そしてルーイ。
孤独を抱えた彼らが、少しずつ心通わせていくシーンにほっこりしつつ、でも過酷な過去に落涙する。そのバランスが非常に良く、続きがどうなるのか気になります。

そして忘れちゃいけないユルール。
彼の真意も気になる。

前2作と設定は同じながらも、今作品は毛色ががらりと変わっていてワンパターン化していないところも良し。

狼の国、が舞台ではありますが、今作品では狼ちゃんの登場回数はかなり少ないです。
モフモフが足りない…!
と思いましたが、カバー下の狼ちゃんの可愛さに悶絶。

ということで、カバー下も忘れずにチェックしてみてください。

ゼス×ルーイの性的な接触は皆無。キスシーンすらありません。
もっと言ってしまうとルーイは王女として嫁いできたということもあって見た目が女の子っぽいです。
そのため、BL色はかなり薄いです。

この作品が描いているのは、身体の繋がりではなく気持ちの部分。二人の間に育っていく愛情を応援しつつ読破するのが良しな作品です。

BLには濡れ場は必須、という腐姐さまにはお勧めしづらい作品ではありますが、薄幸健気受けさんがスパダリさんに愛され愛情を知っていく、といった展開がお好きな方にはかなりお勧めな作品かと思います。

8

狼と白鹿(アルビノ)

一族が崇める自然神のトーテムは、極東アジアの部族に色々沢山ありますから、この物語の設定は受け入れやすい。架空の世界のチベット風の背景と衣装、狼と白鹿の童話のようなお話は、とてもエキゾチックで魅力的。郷愁をそそられます。
アジアではこのシリーズの白鹿のようにアルビノは神秘的な存在で、神の使いといった風に大事にされてます。
アフリカのアルビノは気の毒で、神秘すぎる存在=魔法の薬として食べられてしまう。アフリカの「アルビノ狩り」アルビノの拉致と人身売買、殺人事件が後を絶たないので気の毒。

この物語のアルビノは「白鹿」の生まれ変わりとして、大事にされています。

--
狼と白鹿の婚姻が伝承されている王族へ、両性具有の王子ルーイが嫁ぐ話。

ルーイは、生まれた国では半陰陽の奇形児として忌まれて、地下で育てられていた。身分が低いけれど美しい生母は、奇形を生んだストレスで病気になる。

半陰陽がバレたら、国に返送されると怯えるルーイ。でも夫のゼスは、ルーイを庇う。
嫁いだ国は子供を産むことさえできれば問題ないし、同性婚も慣習として認められているので、ゼスはルーイを受け入れる。
居場所を見つけることが出来て暫く穏やかに新婚生活を送って居たら、ルーイの母に懸想していた兄がルーイを訪問する。兄にルーイは暴行未遂された過去がある。
兄の訪問目的を訝るルーイ。
もう一人、気になるキャラは、ゼスのもと番相手だった白鹿。

続きの展開が楽しみなのですが、まだ次号は発刊予定なし。
ルーイは、美人の母に似ている設定なのに、作者の好みでユルい顔に崩されています。残念。

2

早く続きを

ゼスとルーイの距離が段々と近づいて来ているのが読んでいて萌えます。

ゼスがルーイの些細な様子にも気がつくとても良い男です。
ぶっきらぼうなのに優しい攻め最高です。

ルーイが「半陰陽」なので出産可能なのかとても気になります。まだ距離はある2人ですが、もろもろの障害を乗り越えて結ばれて欲しいです。初の白鹿以外の番の誕生で世界観が広がりそうで楽しみです。
白鹿のユルールはかなり自分を持っており、新しい白鹿像をもたらすような気がします。

ルーイの兄のアズラク登場で不穏な感じですが、ますます次巻が楽しみになりました。

1

続きが気になってもだもだ

続きものにはつきものだと思うんですが、早くその先が知りたい!!ともだもだしてしまいます。
しかも良いところで終わるんですよね。1巻でもそうでしたが。

ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー
1巻で謎だった、ルーイの過剰な臆病さと自信のなさが解明されて納得しました。
とはいえ、幼いルーイが虐げられて、幼子に対する扱いがされていない過去が描写されているので、苦手な方は注意が必要だと思います。

両性具有だから確認されるところといえば下半身。
年の離れた兄弟たちから無理やりに開かされて、未遂とはいえ弄ばれる姿は心が痛みます。
味方だと思っていたアズラクにも傷つけられて。

こういう経緯があったからこその今のルーイ。早くゼスと甘い雰囲気になって、幸せなルーイが見たいです。
ゼスは冷たいけれど決して非情な人間ではないところがポイントだと感じます。

1巻でルーイに興味を持ったユルールの本心、訪ねてきたアズラクの腹の中。
まだまだ分からないことがたくさんなので、続刊を楽しみにしています。

1

もどかしぃぃぃぃ

状況的には1巻からあまり進まなかった2巻。
ゼス以外には体の事は秘密だし、未だにそれ以外はゼスにも秘密の状況で、ルーイの兄が様子をうかがいにっっっ!
ルーイの回想でチョイチョイ出てくる不穏分子。。。
勿論なにもゼスには話していないのに~察するよね♡
ゼスの優しさがたまらないっ!!!
兄を前にしたルーイを心配し話を聞こうとするゼス。

ルーイが泣きながら「聞いて欲しい」と告げるところで終わったぁぁぁぁ!
3巻!!早く読みたすぎる!!

1

民族BLとちょっぴり悲運の源氏の君。

その家に伝わると言われる、刺繍を覚えようとするルーイ。
日々怯えながら、少しこの国やゼスの優しさに触れて、嫁らしい事を始めます。
国から持って来た服よりも、ゼスのお古を着る方が心地良いというのもいじらしい。
しかし、地味です!ルーイ、地味‼︎ これは作者の意図している事なんですが。
地味ながらもその心根の優しさ、可愛らしさに気付くのはゼスだけでは無くて。
ゼスの親友であり、元番候補のユルールも、ルーイを愛しく思い始めている。
これはいい!心細いルーイの味方は少しでも増えて欲しい。

さて。ルーイの幼ない頃、怖い目にあわせた兄・アズラクが来訪します。
ルーイは一目見るなりガタガタと怯え、異変に気付いたゼスはさり気無く守ります。
その事で、ルーイは押し隠して来た自身の身の上を少しずつゼスに話せる様に。
アズラクの来訪の目的は何か?というところで次巻へ。
ルーイはそもそも父王のお手付きにされた侍女の子供。身分違いから城では冷遇されていました。
どうやらアズラクは、そんな事になる前からルーイの母であるザフラに思慕を寄せていた様子。なので、生まれたルーイが憎い。殺そうとした事さえあります。
父の愛妾に横恋慕するなんて、光源氏が父の後妻、藤壺に横恋慕した様な趣き。
ルーイはそんなこと、何も知らない。
後に悪夢として見るばかりの恐怖の出来事。アズラクはルーイを殺そうとしたし、
描写によっては、その後レイプしようとした風にも見えます。
ルーイの髪の色や、見た目は母では無く、父王に似てるという設定なんですが。

とにかく不穏を抱えて、終わり。私は3巻まで一気に買って読み進めているところですが、
2巻はあまり進んでいる感じがしないので、おまとめするのがお勧めです。

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