恋する救命救急医 キングの決心

king no kesshin

恋する救命救急医 キングの決心
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×24
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
40
評価数
10
平均
4 / 5
神率
30%
著者
春原いずみ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
恋する救命救急医 ~今宵、あなたと隠れ家で~
発売日
価格
¥720(税抜)  
ISBN
9784065165409

あらすじ

聖生会中央病院が誇る「ドクターヘリのエース」・神城尊と、彼の右腕だと自負する、フライトナースの筧深春が同居を解消しても救命救急センターの仕事には変わりなく、順調に進んでいるようだったが……。

表題作恋する救命救急医 キングの決心

神城尊,救命救急センター副センター長
筧深春,救命救急センターフライトナース

その他の収録作品

  • あとがき
  • 恋する救命救急医 子犬の決心

レビュー投稿数2

オチはわかっているけれど

前作の「失態」に対して「決心」とあるので、うまく行くことはわかっているものの。前作での筧に感情移入してしまい(普段は攻めに寄ることが多いんですが)涙ものでしたが、こちらも涙ぽろぽろ。

筧が独身寮へ戻り、さらに出身大学の講師にならないか?という誘いを受けます。神城と一緒に居ながら、田島とも働き続けることに限界を感じていた彼はセンターを辞める決心をします。看護師長の叶に、まずは9月まで考えてと慰留されますが。

一方の神城は、筧が出ていった自宅に一人帰ることができなくなり、筧の大きさを知りますが、最後に筧に拒否されたことでダメージを受け、センターに泊まり込むようになります。篠川にはちゃんと自宅に帰れと諭されます。

こんな関係の二人に篠川が最後通告のように神城を呼び出して話します。
彼を傷つけたのは神城であり、彼をわかってないと。かなり厳しい指摘をします。篠川だから出来た話なんでしょうね。このシーンもぐっと来ました。
le coconの店に連れてきたことから、田島を自宅に入れたことまでキッチリ指摘した篠川、やるな!もっと言ってやれ~と思いました(苦笑)
「僕たちのような関係は、とてもはかないんだよ。お互いを信じることでしか成り立たない関係だから。」
この一言はBLでしか出てこないですよね。これに尽きるのかも。

センターを辞めようと傾く筧でしたが、ある日痛み止め薬の中毒患者が刃物を振り回し神城をかばった筧は何針も縫う怪我をします。それがきっかけで神城は自宅に筧を呼び出します。そして筧は本心を言ってしまいます。
が、が、が、私はここで「何で筧、衝動でも自分から行っちゃうんだ!」と。
そして気になったのは神城が田島を拒否したところが「戦友とは暮らせない、仕事は家庭に持ち込まない(的なこと)」なんですよね。
神城が求めているのが家庭での安らぎ、なのは理解出来るけども。。筧の昔ながらの奥ゆかしい尽くす家庭人(もちろん、仕事はバリキャリのフライトナースで)なんだな、そこがポイントなのか。と思っちゃったらがっかりしちゃったと言うのも本当のところ。
そこだけ消化不良でしたが、まぁでも元サヤで、ラブラブな二人に戻ったので良かったかな。

とにかくこの巻は、篠川が神です(笑)

1

デキカプならではのすれ違い

今回は救急救命医シリーズの救命救急センター副センター長と
彼とヘリに乗るフライトナースのお話です。

攻様と離れようとした受様が自らの気持ちを再認識するまで
あるいは攻様が受様を手離した事で過去と未来を見つめ直すまで
に再同居を始めた2人と3匹の後日談を収録。

受様は看護大学の講師をしていた攻様に憧れ、攻様とともにいる為に
フライトナースの資格を取得しドクヘリに乗り、 ドクヘリの移動と
ともに転院した攻様について中央病院に移ります。

救命救命センターの副センター長となった攻様は有能な医師であり、
ムードメーカーとしても多くの人を惹きつける人物ですが、受様は
自分こそが彼を一番理解していると自負していました。そして彼の
同居人としても恋人としても幸せな日々を送っていました。

ところが、系列病院から攻様の同期の整形外科医が研修医としてやっ
てきた事から少しづつ2人のすれ違いが始まります。実はその研修医
は攻様の同期というだけでなく、かつて攻様が結婚を意識した事もあ
る元カノだったのです。

2人が親し気にすればするほど受様は自信を失っていき、耐えられなく
なった受様は同居を解消して病院の寮に入り、必要以上の接触を避け
る様になるのです。

攻様が攻様宅を出た当初は、攻様も何か話したそうな様子を見せます
が、受様が逃げ回ったり、拒否しているうちに諦めてしまったようで
仕事上の会話も必要最低限、目を見る事もなくなってしまうのです。

そして攻様は受様も彼の愛犬達もいない家に帰る事が出来ず、病院に
泊まり込む日々を続けるようになり、センター長からもきついお小言
を喰らうほどになります。

対して攻様宅でしていた家事も寮生活ではする気が起きず、病院と寮
をただ往復するような日々を送っていました。そんな時に看護大学か
ら、第一線で働く救急看護師として現場ならでは話を聞かせて欲しい
という講義の依頼を受けます。

迷いながらも依頼を引受けた受様の講義は好評で臨時講師の話まであ
がる事となります。今までは攻様の近くにいる未来しか考えた事の
なかった受様でしたが、攻様と離れるには良い機会なのかと思い始め
ます。

受様は攻様の家を出てから意識的に攻様の情報をシャットアウトして
いたために、ドクターヘリに乗り込む攻様を偶然見かけけ、あとどの
くらい彼のフライトする姿をみられるのか、あと何回一緒に飛べるの
だろうかと思いを馳せます。

ところがそのフライトで患者をのせたまま、ドクターヘリが行方不明
なってしまうのです!! 墜落の可能性を口にしたセンター長の言葉に
受様はその場に座り込みそうになってしまいます。

いったいドクターヘリに何が起こったのか!?
そして乗っていた攻様達は無事なのか!?

春原先生の救急救命医シリーズの3組目のカプの4巻目はいいところで
以下続刊なった前巻の続きとなります。

落ち着きどころは判っていましたが、デキカプのお話は2人の間に色々
と持ち上がってテンヤワンヤするのが面白いので、本作も首を長くして
ワクワク待っておりました o(^-^)o

攻様を載せたヘリは落雷で無線が故障したものの無事にセンターに戻っ
てきます。しかし、この事故で受様は一時とは言え、攻様を失う恐怖を
味わうことになり、攻様と離れようとは思っても彼のいない人生など
考えられない事に気づかされまるのです。

そして攻様もまた受様が傍に居ない事で、自らが荒んでいっている事を
感じ、そんな日々に限界を感じていました。攻様は元カノとの接し方を
振り返って大いに反省します。

その後、センターで内傷害事件が起こったり、元カノの女医が研修を
切り上げることになる案件が浮上したりの山場を経て、受様が攻様と
よりを戻すまでたいへん楽しく読ませて頂きました♪

受様は攻様の隣にいるために、攻様が次に望むものやその先を常に考え
細やかな配慮をする努力の人です。受様にとって攻様はいつも自分の先
を行く憧れの存在であり、彼を支えられる事に自分の存在意義を見出し
ていたように思えます。

だから攻様の隣で肩を並べられる(公私ともにパートナーとなりえる)
女医の登場は自信を失わせるものだったのですが、繊細さに欠けると
いうかニブチンな攻様は恋人の思いに全く気付かないのですよ(苦笑)

最終的な落ち着き先がハピエンだと判っているから楽しめますけど、
すれ違っていく展開にとってもヤキモキさせられました (>_<)

今後は受様ももっと攻様の所有権を主張してもらって、攻様にも色々と
鋭意努力して頂きたいですね♪

そしてまだまだ続く本シリーズ、管制室の主さんが気になるのですが、
最後に登場した新ドクターも絶対何かありそうで、次巻も楽しみです。

今回は外科医繋がりで春原さんの既刊『天才外科医の憂鬱』を押して
みます。こちらはオペ描写もあり、より医療モノらしいです。

1

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