ポッチ
THE 10th anniversary BLAWARD
ちるちるさんで毎年開催されているBLアワード。今年、そのBLアワードが10周年を迎え(おめでとうございます!)、その記念に開催されたイベントで発売された小冊子。イベントには諸事情あり参加できずいつも涙をのみますが、この小冊子が通販されるという事で喜び勇んで購入しました。
ちるちるさんで発行される『HOW TO BL』の小冊子と同じような感じかな…?と思いつつ手に取りましたが、さすが2000円。すっごく豪華な内容です。
まず何が良いって、この大きさ。
A5サイズの大きさといい、手にしたときに持ちづらくなるぎりぎりの厚さといい、女性が手に取った時に負担にならないよう計算し尽くしたかのようなジャストなサイズ感。
表紙のマットな紙質も良し。
白という清潔感のある背景にゴールドの文字と、これまたセンス良し。
で、肝心の中身ですが。
詳しくは本ページの「あらすじ」のところに記載があるので省略しますが、みちのくさん「はじまりはナカから」を始めさん作品の描き下ろし漫画が印刷されていたり、吾妻香夜さん「ラムスプリンガの情景」、ナツメカズキさん「NIGHTS BEFORE NIGHT」といった人気作品のカラーイラストが印刷されていたり、とにかく初っ端からテンションが上がりっぱなし。
で、怒涛の25人の作家さまインタビューが、これまた最高に読みごたえがあります。
既読の作品は「こんな裏話があったのか!」と興奮し、未読の作品は読んでみたいと思う。お忙しい中、インタビューを受けてくださった作家さま方に感謝の意を表したいです。
もちろん作家さまの回答に興奮しきりでしたが、感心したのは、インタビューをされている方。
質問が的確、っていうのかな。
読者が「聞いてみたい」と思う事柄をズバリと質問されていて感心しました。質問の仕方がお上手なので、より一層興味深く読まさせていただきました。
終盤に過去10年を振り返っての統計も。
ああ、そうそう、こうだった。
と思ったり、
昔の神作品は今もやっぱり神作品だな。
と思ったり。
懐かしく、でも、つい最近のことのような不思議な気持ちで拝読しました。
沢山の方の尽力あって、この小冊子が出来上がったのだと思います。
大変な作業だったと思いますが、また是非こういう小冊子を作ってほしいな。
作家さま、この小冊子に関わってくださった全ての方に、感謝です。
ナツメ先生のインタビューが「濃い」と聞き、注文。
こ、これは『MODS』『NIGHTS BEFORE NIGHT』ファンは必読です!
作品の理解がさらに深まり、ますます先生のファンになってしまうことは間違いないです。なかには自分の世界観でキャラ関係の余白を埋めている人もいるかと思いますが、私にとって納得驚き納得なインタビューでした。
先生、インタビューアーの方ありがとうございます。
他にも読み応えのあるインタビュー記事がたくさんありすぎました。
有名だけど購入までにいたらなかった『恋が落ちたら』『ラムスプリンガの情景』も記事をきっかけに買いました。
本当に食わず嫌いは損だと後悔…。
先生のファンにとっては必携の1冊ですし、新規開拓するにはもっとも間違いない推薦書になっている一挙両得の冊子でした!
少々お高めのお値段に迷ったんですが、ヒット作のインタビューがこんなふうに何十作品分も集まることってなかなかないと思うので買ってみました。
やー、これは買ってよかった!
インタビュアーさんが作家さんをちゃんとアーティストとして見て、敬意を持ってインタビューされているので大変読み応えがあります。
好きな作品についてより深く知れる高品質な内容でした。
インタビュアーさんが真摯なので、(それがちゃんと通じている)作家さんは真摯に受け答えされている、という相乗効果かな?良くも悪くも作家さんの人となりがよく表れた1冊になっていると思います。
充実度・満足度ともにお値段以上!
欲を言うなら、2016年(私のランキングと世間のランキングが最も合致した年)のBLアワードでこの冊子欲しかったなぁ〜!!
個人的に「インタビュアーさんありがとう!」と思った質問。
(回答は書きません。気になられた方は是非買って読んでくださいな。)
・座裏屋蘭丸さん
カミロのおでこすりすりからのキスの意味
・吾妻香夜さん
最後のテオの表情に作者が込めた想い
・上田アキさん
伊瀬くんのベランダの干し柿のこと
・南月ゆうさん
陵のキャラクターについての深掘り
・川唯東子さん
2人のその後(続編として描く予定はないそうですが…)
・ナツメカズキさん
5話で時雨が春の元を去るシーンの黒ベタで隠されたセリフについて
本作は未読なのですが、これはおお!と思いました。目を凝らすと見えるという隠し技。
しかしこれは紙にインクだからできる技??電子だとどうなってるんだろう。
本インタビューで読んでみたい欲もガッツリ掻き立てられたので、実際に買って読んでみます!
・硯遼さん
モツをグロではなく耽美に描くテクニック
・PEYOさん
有馬と大河の攻め受けについて
・紫能了さん
圭のバックボーン
ページ数の関係で全く書けなかったとのこと。めちゃくちゃしっかりあります。
本作はほんとページが全然足りてなかったと思います。せめて上下巻で読みたかった!
・akabekoさん
物語の落としどころに対するこだわり
確かにこれってakabeko作品の面白さに繋がってるなと思うこだわりだったので、これだけ答えを。
「二人の先」が感じられること。本短編集ではすべての作品で本来の未来を一度壊すキャラが登場するので、別のあり方を示唆するように幕を閉じているとのこと。
各部門上位作品のインタビューということでほとんどすでに読んでいる作品なので、新規開拓用というよりかは、作品理解をさらに深めるのに役立つありがた〜い1冊でした。
この連休に色々読み返そうと思います!
2000円……ちょっと高いかなあと思っていたんですが、大満足のボリュームでした!
まずページを開くと漫画があります。みちのく先生、お吉川先生&阿賀先生、S井先生の描き下ろしで、1先生につきコミックスについてくるペーパーくらいのボリュームでした。これが最高なんです! 特に『鬼と天国』のインスタ投稿風な2人の日常が可愛すぎる!!おじさんだけど萌え系な青鬼先生の魅力を再確認しました(笑)
その次に7名の作家さんの描き下ろしイラストがあります。どの先生のカラー絵も本当に素敵で推しの作家さんがいる方は必見です!ビックリしたのは吾妻先生のイラストのバイク!オズとテオが乗っているバイクがエンジンやタイヤ、隅々まで描かれています。もちろん2人の表情も最高に幸せそうで、感動します。
そしてそして小冊子のメインであるインタビュー! 26名もの作家さんのインタビューが載っています。漫画家先生のインタビューは、超有名作家さんから期待の新人さんまで!BLアワードを受賞された作家さんが選ばれているので先生のラインナップが幅広いです。小説家先生のインタビューも、一穂先生、木原先生、月村先生と小説好きなら一度は読んだことのある納得のラインナップです。
BL作家さんのインタビューで作品内容に踏み込んだものってあまりないので、作品の裏話や作品づくりについて先生方が答えられているこのインタビューは本当に貴重!!だと思います!