溺愛したいαの若様×素直になれないΩのお嫁様の、もふもふオメガバース!

結婚したらお隣のα若様が旦那様でした

kekkonshitara otonari no alphawakasama ga dannasama deshita

結婚したらお隣のα若様が旦那様でした
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神32
  • 萌×243
  • 萌9
  • 中立7
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
12
得点
366
評価数
96
平均
3.9 / 5
神率
33.3%
著者
水瀬結月 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
みろくことこ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥640(税抜)  
ISBN
9784041079799

あらすじ

Ωの姫として育った律はαの若様・亜威に嫁ぐことに。亜威はふさふさの尻尾で律を誘惑するが、律は自分の気持ちに素直になれない。一方、亜威は律が頑張るのは嫁の役目だからと思い込み、二人の気持ちはすれ違い...?

表題作結婚したらお隣のα若様が旦那様でした

律の縁組相手の獣人のアルファ
アルファ一族に生まれたオメガ

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数12

とってもかわいいお嫁様と旦那様。

 始終にやにやが止まらない甘々オメガバース。
いやー、お嫁様も旦那様もかわいいわぁ。

 受け様は初めてヒートをおこして以来、オメガの姫としていずれはアルファの旦那様を支えるべくお嫁様教育を受けて10年の律。


 攻め様は、ずーーっと小さい時から、律一筋の狼の獣人アルファの亜威。
律がオメガだと分かって以降、律の家から出された結婚の条件をクリアすべく頑張ってきて、10年越しの悲願達成で喜びが隠し切れず、でろでろにやにさがりまくり。
 
 律は、相手が誰でも受け入れるしかない、との覚悟であえて縁談相手を聞いてなかったので、相手が亜威だと披露宴で初めて知るのだけど、亜威の方は、この10年律も自分が条件をクリアするのを待っているんだと信じていて、両想いなのを疑いもせず披露宴を迎えていて。
式の後、2人でゆっくり話をしてその食い違いが発覚。
 でも、律だって亜威の事は好きだったから、この結婚は実はとっても嬉しいのに、好きだと言いそびれてしまってからは、なかなか素直に好きだと言えなくなっちゃう。

 確実に両想いなのに、このうまくいきすぎるすれ違いっぷりに苦笑でした。
律の言う事ややる事に対する、素直すぎる亜威のしっぽの高速ぶんぶんや硬直ぶりがかわいい。

 そしてまた、オメガの心が求めて行う巣作りって行為がめっちゃかわいい。
律の素直な愛情表現、求愛行動に私のときめきときゅんがあふれかえりました。
 律が自分を好きだと知ったのに、自分本体は拒否られて、服だけ剥ぎ取られてる姿は不憫でしかないけど、亜威の服にくるまる律とパンイチの亜威の2人を想像すると、かわいくてかわいくて。
 律から服を剥ぎ取られて、慌てる亜威もかわいけりゃ、巣作りだと知って興奮して動揺して、でも律が最優先で我慢できる亜威もかわいくてカッコイイ。

 亜威が律を好き過ぎて、アルファだと忘れがちだったのですが、結ばれた後、律が「亜威と番になれるオメガでよかった」と言って2人、甘い甘いキスをする。
みろくことこ先生のかわいい挿絵の相乗効果もあって、とっても好きなところです。


 受け様である律視点で進むお話なのに、攻め様の亜威の気持ちがダダ漏れで、律へのスキスキぶりがストレートに伝わってきたので、攻め様視点のターンがなくても、ものすごく大満足でした。

5

ユルフワ・オメガバース/巣作り付き

あとがきに、「ユルフワオメガバース」と作者が命名していた作品で、幸せにしかなれないキャラばかり。
2019年の人気小説リストから選んだ作品ですが、これは当てた。とても面白かった。

ツイッターに、収録できなかった挿絵がアップされています:
もふあめモフモフする律チャン ルビー文庫アカウント
https://twitter.com/rubybunko/status/1111587048631078912
https://twitter.com/rubybunko/status/1111586775200198657
#水瀬結月 #みろくことこ

2

両片思い系の中で1番好きな1冊

両片想いのストーリーの作品が好きで
小説・コミック問わずよく読むのですが…
今まで読んだ中でのNo. 1がこの作品です。

甘さと切なさを併せ持ったすれ違い、「これぞ両片想い作品!」と個人的には満点の1作。

3歳の頃から律をお嫁さんにする事を夢見て、ずっと努力を重ねてきた亜威。
愛情表現がストレート&すぐ尻尾と耳に感情が出てしまうので、本当に律のことが大好きなのがずっと伝わってきて。
すぐにでも襲いたいぐらい大好きなのに「律が俺のことを好きになってくれるまでは…」と必死に耐え忍ぶ姿がとても健気です。
あともふもふの耳と尻尾の描写が本当に可愛い。わたあめ。

対して、受の律は亜威に対してだけツンデレ系。
律も亜威のことが大好きなのに、言葉に出して伝えられなくて。
亜威に「俺のこと好きになって」と懇願される度に、心の中で《もう好きなのに》ともどかしい思いをするような子。
律が素直に打ち明けられないのには理由があり、「これを明かしたら亜威のお嫁さんではいられなくなるのでは…?」という不安からこそです。

そんなもどかしい2人に、オメガバース作品定番の発情期がやってきます。
発情期=律が素直になれる時期。

本能と愛のままに亜威を求める律、
律に求められ律を抱ける喜びの中でαの本能を呼び起こされる亜威。
Hシーンはとても濃厚で甘く大満足でした。
Ωの巣作りシーンが好きなのでその描写もあったのも好きなポイント。

本当に大好きな1冊なので、早く続編発売しないかなあと心待ちにしています。

2

延々とバカップルのノロケに付き合うお話ですかね

個人的に、誤解が誤解を呼び・・・みたいなお話が大好きだったりします。
もう完全に両思いの二人がですね、この誤解により自分の片思いだと思い込んで、互いにジタバタしてるのが楽しくて仕方ないと言いますか。
相手を思いやって行動すればするほど、ズレてくのにニヤニヤしちゃうと言いますか。
これ、本人達が至って真剣だからこそ面白いんですよ。
だって、それがバカップルの痴話喧嘩でしか無い事が、こちらには丸分かりですしね。

と、こちら、超甘々で可愛いオメガバースになります。
何だろう・・・。
言うなれば、もう延々と、バカップルのノロケに付き合うようなお話ですかね。
でも、個人的には、こういうお花畑カップルが大好物なんですよ~。
そんなワケで、めちゃくちゃ楽しく読めました。


内容ですが、お隣の大狼家で獣人・亜威(α)×高垣家で人間・律(Ω)による、誤解による二人のズレが楽しい花嫁ものです。

アルファ一族の後継者として育てられながら、17でヒートを起こしてオメガだと判明した律。
彼がオメガの運命に従い、顔も知らない獣人のアルファに嫁ぐと言う所からお話はスタート。
実は、人間と獣人は過去に敵対関係にあり、和平の象徴として名家出身でオメガである律は、獣人のアルファに嫁がなければならないんですね。
で、いざ結婚式当日に花婿の顔を見ると、なんとそれは、祖父同士から犬猿の仲であるお隣さん・大狼家の若様である亜威。
なんと亜威は、結婚するまで律と会えないだけで、二人はラブラブ両思いだと勘違いしていて・・・と言うものです。

で、まずこちら、キモになるのが二人の誤解によるズレでしょうか。
二人は元々幼い頃に、周囲には秘密で交流を持っていたんですね。
モフモフが大好きな律がですね、塀の穴越しに亜威の尻尾をモフらせて貰うと言う関係で。
しかし律にヒートが起こりオメガだと分かると、彼は大切な「姫」として屋敷奥深くに保護されてしまった・・・。
また、そのヒート時に居合わせた亜威がですね、アルファでありながら律を襲う事もうなじを噛む事も無かった点から、律は自分が求められていないと思った・・・。
そして、自分の役割を果たす為に、家が選んだ獣人に嫁ぐ決意をした。

こちらですね、誤解が誤解を呼ぶと言いますか、色んな誤解が複雑に絡まりあって、気の毒ながら面白い事になっちゃってるんですよ。
そもそも亜威ですが、幼い頃から律が運命の番だと気付き、一途に想い続けて来てるんですよ。
会えなくなってからは毎日毎日欠かさず手紙を書き、「律と結婚したければ」と高垣家から出された108にもわたる項目を懸命にクリア。
手紙は律を猫可愛がりしている祖父に握り潰され、そもそも求婚の事実すら律には知らされて無い事を知らずに。
で、自分達は会えないだけでラブラブだと思ってる。
かわいそう・・・。
マジでかわいそう・・・。
いや、本人(の頭)はおめでたいんだけど、気の毒過ぎて涙が出ちゃうレベルですよ。

とまぁ、こんな感じでですね、最初から二人の間には大きな齟齬があるんですね。

で、ここから、結婚式当日の律の反応で、自分の一人芝居だと気付く亜威。
これ、凄いのが、それでも亜威がへこたれない事だったりして。
「とりあえず結婚出来たんだから、これから好きになって貰えばいい」みたいな。
そう、彼は、律がとにかく好きで好きで仕方ない超ワンコ攻め。

まぁそんなワケで、自分を好きになって貰おうと奮闘する溺愛攻めに、とっくに好きだけど「ヒート時にうなじを噛んでくれなかった」と言う不安から、素直になれないツンデレ受けとの、果てしなくノロケっぽい日常が延々と!
いや~、本人達が至って真剣なだけに、もう「何だ、このバカップル」って感想しか出てこないんですけど。
また、亜威の「律、好き好きオーラ」だったり「律、好き好き攻撃」がハンパないんですよ~。
よくこれで、律は「運命の番じゃ無いのでは」と不安になれるよなぁ、と。
はたから見てると、完全にバカップルの痴話喧嘩ですがな。

あと、個人的に萌えまくったのが「巣作り」になります。
発情期前の律がですね、半覚醒みたいな状態で、亜威の服とか掻き集めて巣作りを始めるんですよ!
普段は素直なれない律の、亜威に対する深い愛情がだだ漏れなんですよ!!
可愛すぎて悶絶なんですよ!!!

ついでに、オメガバなんですけど、オメガは大切に扱われと終始優しい雰囲気です。
律も、家族から、旦那から、そして旦那の家族から、皆に愛されまくってます。
痛い展開はゼロです。
嫁ぐ時だって、「いやじゃ~、律はずっとわしと暮らすんじゃ~」と、おじいちゃん号泣ですしね。
いや本当、可愛い作品ですよ。

24

巣づくりしたい

表紙買い。水瀬先生安定のぶっちぎりもっふもふ。モフ以外に萌えたかと言われると?だったので萌より萌2にしました。みろくことこ先生の挿絵も最高に素晴らしい本編210P弱+あとがき。しっぽ欲しい。

まさかの自宅(大豪邸)大広間の祝言シーンからスタート。弟は「顔も名前も分からない相手と結婚するのは反対だ、今ならまだ間に合う」と説得しようとしていますが、アルファ一族の突然変異でオメガとして生まれた律は一族のため、獣人のアルファに嫁ぐのだと固く決意しています。いざ大広間で婿殿に対面してみると、それはお隣に住む幼い頃からの知り合いの亜威で・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
攻め家の執事(羊沢、爆笑キャラ)、受けの家族、受けの主治医(つっこみ要員)等々。サブキャラがきゃっきゃと読者の代わりにめっちゃツっこんでくれるので楽しいです。

** 楽しかったところ

お話は長い間思いあっていたけど、爺様同士が犬猿の仲だったためにすれ違っていた二人のすったもんだと言う王道なのですが。

攻めのもっふもふのしっぽとわんこっぷりが素晴らしい。嫁となった受けが頑張って作った卵焼きの試作品を、自分より先に他の人が食べたと知った瞬間の反応や、初めて受けに会った時まんま、にぱーと笑っていそうな性格が大好きです。

またそのしっぽに執着しまくる受けも面白い。幼い頃に出会った攻めのしっぽに憧れるあまり、自分でわたあめ作って代替品とするし、初夜はしっぽにモフモフしたまんま寝落ちするし、攻めの服を集めて巣作りするし。この巣づくりの記載好きです。好きな人の匂いにくるまれてるのって、めっちゃ幸せになるんですよね。いいなあ・・・

お話自体はするっと読んでしまったのですが、もふもふ爆笑話を読みたい時にはめっちゃおススメです。最初に書いたとおり、みろくことこ先生の挿絵もめちゃくちゃ良いです!もふもふ万歳\(^o^)/。

13

夫婦になって始まる恋物語♡

今回はアルファの獣人で代議士の秘書と
人間のアルファ一族のオメガのお話です。

攻様が出会った時から大好きな受様を
お嫁様にしてから両想いになるまで。

この世には人間と獣人が存在し、
それぞれに男女の第一性と
アルファ、ベータ、オメガという
第二性があります。

アルファはあらゆる面で
非常に優れた能力を有する一握りの存在、
ベータは人口の大半を占めますが
アルファには敵わない存在、

オメガは能力的には
アルファにも匹敵する者がいるものの
唯一発情期が有る事と男でも
種族を超えて子を宿せる存在です。

受様は人間のアルファ一族で
人間と獣人の諍いを治め平和の礎を築いた
高垣家本家の長男とし生まれます。

教育に尽力した高垣家は
世界有数の学校グループ経営一族で
受様は一族の後継者たるべく
英才教育を受け勉学に勤しみますが

オメガだと発覚してからは
人間と獣人の和平の象徴として
獣人と夫婦になり種族を超えた子を授かり
幸せな家庭を人々に見せる事を
使命とする「姫」となりました。

オメガはかつては発情期ゆえに
動物的だと虐待された時代もありましたが
受様は「姫」として丁重に使われ
花嫁修業までさせてもらえた事を
とても恵まれていると思っています。

オメガには自分の力では
どうにもならない事が多すぎて
気持ちに折り合いをつけながら
運命を受け入れるしかないとしても。

オメガと判ってから10年、
受様はやっと嫁ぎさきが決まります。

受様は誰が相手でも向き合って
幸せな家庭を作ろうと考えていたので
結婚式当日の今日になっても
相手が誰かを知ろうとしませんでした。

実は受様には長い間、
とても気になる相手がいたのです。

その相手とは高垣家と同じく
人間と獣人の諍いを治め平和の礎を築いた
大狼家本家で隣家に住む攻様でした。

しかしながら両家は
祖父の代から犬猿の仲となっていて
家格としてはこれ以上ない良縁でも
攻様が縁談相手になる事は
絶対にないと思っていたのです。

なのに
沢山の報道陣が詰めかけた会場で
受様を歓喜に満ちて抱きしめたのは
攻様その人だったのです!!

受様を待ち受ける新婚生活は
いかなることになるのでしょうか!?

祖父同士の因縁により
結婚してから両片思いを解消する
花嫁オメガバースになります♪

そして「もふもふは正義」が
ふんだんに投入された美味しい
もふもふオメガバースでもあります。

水瀬さんのお話は
受様の意地っ張り率とともに
天然率が非常に高く

本作も大好きな攻様に
素直に好きと言えなくて一悶着
というジレジレ展開が
MYツボど真ん中なお話でした♡

新居だという大狼家の離れにつくと
攻様はしっぽをブンブン揺らして
以上ないほど喜びでいっぱいですが

受様は事実関係の説明を求めて
攻様に詰め寄ります。

受様はオメガとわかってから10年間
攻様から全く音沙汰もなかったと
思っていたのですが

攻様は出会った時から
大好きだった受様を貰い受ける為
10年の内に受様の祖父の提示した
108の条件をクリアしなければ
ならなかったと言い

会えない間は毎日、
受様に宛てた手紙を書いていたと
驚きの発現をするのです。

しかしながら受様には
その手紙は1通も届かないばかりか
縁談を知ったのは1月前であり
相手が攻様だという事も
全く知らなかったのです♪

この時点で既に両想いなのに
大きくすれ違っている2人なのですが

ポジティブシンキングな攻様は
もう夫婦なのだから
受様に好きになってもらえるように
これからも努力すると宣言するのです。

ここで素直に受様も
攻様が好きだと言えていれば
2人はめでたく即夫婦となれたのですが

受様が恥ずかしがっているうちに
攻様の中で自分の「片思い」が
確定してしまうのですよ(笑)

そして始まる
攻様の受様へのラブラブアピールと
受様の懊悩の日々♡

2人の後輩である受様の主治医や
攻様付の執事も実にいい味を出しつつ
2人が「運命の番」として結ばれるまで
たいへん楽しく読めました (^o^)/

2人の出会いのエピソードとか
受様が攻様のしっぽをもふもふするのとか
受様が巣作りのために次々と
攻様を衣服をはぎ取っちゃうのとか
すごく萌え萌えでした♡

紆余曲折はありますが
両片思いモノではド定番な展開なので
評価としては「萌2」とさせて頂きます。

水瀬さんのツイッターにて
幼少期の2人のやりとりなどが
アップされていますので
2人のやりとりがツボにはまった方は
ぜひチェックしてみてください。

今回は水瀬さんの既刊から
『美獣伯爵ともふもふの花嫁』を
お薦めしたいと思います。
もふもふ花嫁モノですよ♪

11

幸せオメガバース

疲れている時や、ハードな作品を読んだ後にほっこり癒されたいな~と思った時にもお薦めの作品です!
くすっとするところもあり、癒しの一冊です。
花嫁・オメガバース・もふもふが盛り込まれて、全部堪能できます!

作品の雰囲気とみろくことこ先生の描かれるイラストがとってもマッチしていて可愛いです♪
もふもふ大好きな水瀬結月先生のもふもふ愛が散りばめられ、詰め込まれてます!

オメガバースというと、どうしてもαとΩの身分差や、差別等あるのですが、この作品に限って言うと、そういった辛い要素は全くないです!
ただ、アルファとして育ったのが途中でオメガとわかり、アイデンティティがぐらつくというか、それまでの生活が一変してしまうところは、運命と受け入れるにしても葛藤はあり、そこはどうしてもオメガという性の不自由さがあるのは否めないのですが。
Ωの姫として大切に育てられて、愛情はたっぷりあります!
幸せもふもふオメガバースを堪能できます!

色んなもふもふ描写が本当に可愛くて癒されます。
発情に関わるあるシーンはオメガバース作品として最高に可愛いです!

4

攻め不憫オメガバース

高評価だったので楽しみにしていて読みました。
面白かったですね。
痛々しく無いオメガバース、楽しいストーリー展開で今までオメガバースが苦手だった人にも受け入れられるんでは無いでしょうか?
Ωが姫として大事にされるのは、家柄によるみたいですけど、それでも律の親友の羊沢が医師になっているので努力次第で道は開ける世界観です。
ただ、亜威が不憫で不憫で、まあそれが面白かったんですけど…ちょっと焦ったかったのもあるので神には至りませんでした。

2

明るい獣人オメガバース

オメガバースもので重くてどろどろだったり
執着した攻めやエロエロも嫌いじゃありませんが、
こういった明るく楽しいお話はいいですね。

アッというまにラブラブな夫夫になるかと思ったら
すれ違ったり試練があったりなかなか両想いになれないところが面白かったです。

受けのモフモフしっぽへの執着がかわいくて愉しかったです。
攻め様自慢のふさふさの尻尾に包まれて癒されたいものです。

0

ふわふわもふもふ+巣作り


α一族唯一のΩである律(受け)の政略結婚の相手が実は隣人でαの幼馴染・亜威(攻め)だったという題名の通りの話なのですが、二人は「運命のつがい」なのに律の方が気が付いていなかったため結婚はしたけどなかなか両想いになれないというじれじれした話でした。
タイトルから勝手に想像したのは、律は何とも思っていなかった隣人の亜威が結婚相手で相手の執着に驚く話かと思っていたのですが、そうではなく律のほうも亜威のことが好きで、でも10年も音沙汰ないから諦めたという完全に両片想いの話でした。
ただ、最初の方は感情を抑えていたからか律視点にもかかわらず、律が亜威のことをそんなに好きだとは全く気が付かず、中盤になってあれ?律ってこんなに亜威のことが好きだったんだとちょっと不思議な気持ちになりました。


詳しい内容はもうすでにたくさんあるようなので、感想だけ。

二人のすれ違いっぷりが初めはほほえましかったのですが、途中から痛々しくなってきました。二人ともすごく好きあっているのに、結婚するまでの10年間は亜威のことを勘違いした律の祖父・執事長・弟によって完全に遮断されていたため会えなくて気の毒だったし。
亜威から連絡がないからと諦めて嫁いだ先が実は亜威だったなんて、10年かけて忘れようとした律はいらぬ苦労をしたものです。
律に渡されていないとは露知らず、毎日送っている手紙に全く返事が貰えてないことをポジティブに考えて諦めず、律の祖父からの課題をこなした亜威の執念には脱帽です。
それがなかったらこの恋は成就しなかったかもしれません。

この作品はとにかくもふもふと巣作りが楽しかったです。
ひたすらモフモフし続け至福の時を過ごす律もかわいかったですが、発情期前に巣作りする姿は本当にかわいかった。
巣作り、いいですよね。私巣作りするΩの話が大好きなのですが、商業ではあまり見ないので(気が付いていないだけかもしれませんが、私はこれで2冊目です)常々残念に思っていたのです。
これだけがっつり巣作りが読めて大満足です。
理性が飛んでるので大好きな亜威の匂いのするものだけを集めて「うふふーうふふー」ってしている律が可愛すぎる。
理性が戻ったときの羞恥はちょっと考えたくありませんが、番が大好きというのがわかって本当ほんわかしてしまいます。


ただ、ちょっと嫌だと思ったのは、政治家のα一族の後継者としての教育をずっと受けてきて優秀だった律がΩと分かった時点で、「姫」としての教育を受けるべくすべてを取り上げられたことです。
律を守るためという口実のもとにすべてに検閲が入り、全くプライベートがなくなるのはちょっと人権的にどうなのと思ってしまいました。
α一族のなかで唯一のΩだからといって差別されることなく大切に大切に育てられたというのは良かったと思うのですが、それまでの努力をすべてなしにすることはないのではないかと思ってしまいました。
律は主治医で親友の疾風のことをβからのΩ変転で自分よりも苦労しただろうと慮っていましたが、自分で自分の身を守らなければならないとしても隔離されることもなく自由に仕事も選べる疾風の方が幸せなんじゃないかと思ってしまいました。
律が優秀だったのであれば余計に、ただ良き「嫁」になるだけの教育だけにシフトするなんてもったいなさすぎる。
その「嫁」というのも時代錯誤な感じがするし・・・

せっかく優秀な律なのでできれば仕事面でもバリバリしているところも読みたかったです。
そして、赤ちゃんが生まれるのも読みたかったな。

続編が決定したということなので、楽しみに待ちたいです。



電子書籍 書き下ろし短編
亜威視点

職場についた亜威はプライベート用のスマホを忘れてしまったことに気が付きます。。
昔はほとんど持ち歩いていなかったのですが、今は律が昼食時間に合わせてメッセージをくれるのでそれを糧に仕事に頑張っている亜威は残念でなりません。
取りに帰る時間もなくがっかりしていると、執事の羊沢が持ってきてくれるという。

外出先から戻ってきてびっくり、携帯を持ってきてくれたのは律でした。
事務所に入った瞬間、姿も見えないのに律が来てると騒ぐ亜威に事務所の人たちもさぞかし驚いたことでしょう。そして、驚くとともに人前でも気にせずでれっでれの顔で尻尾を振り回している亜威に他の人たちの驚く顔が目に浮かぶようでした。

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