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実は「第一巻」と「第二巻」で話がつながっておりません。
一巻目は少年の修理と群司の話で、二巻目は幼き日の修理と平九郎の話です。
自分のわがままで周りを振り回す修理。平九郎も手を焼くのですが、修理本当の気持ちに気づいてそっと寄り添うシーンはじーんときます。いやぁー愛の深さを感じます。
物語の中で、修理もかわいいのですが、平九郎も負けず劣らず、槍を突き合う場面、牢屋に入れられる場面、全部絵になっております。(笑)
先生の描くものを読むと、どうして恋をしたくなってしまうのか?本当に先生の描くものは素敵です。
この若様はやんちゃすぎる。利口じゃない。
事件が起きて、大事なものを失ってから気づいて居るから、名君にはなれないと思う。
誰も手に負えない教育前のヘレンケラーのような若様:修理様の養育係を引き受けた気の毒な人が平九郎。
巻頭は、お家騒動が起きて襲われる修理を守る平九郎が、大勢から切り刻まれる場面。
後継者の証=懐剣を渡せと、追手が詰め寄る。
そこへ、兄ソックリの弟、郡司が現われて助ける。
という場面で、1巻の前の話が2巻です。
春菊さんの時代劇漫画が好きです。今より絵が丁寧。
跡継ぎをめぐる“お家騒動”は、この時代よく起きていたらしいのです。
面白いから、続きを何時か描いて欲しい。
雑誌掲載のまま放置されていた三編(内一編は前後編)と
桜桃書房版より再録されていなかった一編を収め、更に一編
描き下ろし、カバー下絵も新たに描いたシリーズ完結巻です。
この巻のメインとなるのは若君とその守り役のそれなりに
幸せだった日々の事。そしてその回想を総括する様な形で
桜桃書房版からの再録一編が配されています。
図らずもこの一冊は中村さんの絵のタッチの変遷見本にも
なっているかと評者は考えます。98年-99年-2000年-2002年、
そして2005年と言う年代に描かれた絵が一冊に収められて
いるのですから。
もっとも描きたい所の芯・勘所は変わっておられぬ様ですが。
二巻ですが、時系列的には一巻よりも前の話です。
修理の子供時代をともに過ごした、平九郎との出会いと交流がコミカルなタッチで描かれてました。
一巻でヒーロー役をしていた弟の郡司よりも、兄の平九郎のほうが好きだなァ。そう思うのは、彼が死ぬのはもう確定事項だからかもしれないけど。もう彼の悲劇的な未来が分かってしまってるからか、読みながらずっと切なくて切なくてたまらんかったです。
あと私、どうにも修理坊っちゃんのことが好きになれなくて困りました。
刃物を振り回して他人を傷つけるほど乱暴でわがままなのって、シャレにならないぞと思いました。
愛されたいためにわがままになるっていう理屈じたいは分かるんだけどさ。
全体的には面白かったです。
二巻は濡れ場どころかキスシーンすらないけど、こういうのもアリだと思いました。